神が選ぶ『イニストラードを覆う影』注目カードトップ3!

晴れる屋メディアチーム





 4/8(金)、ついに最新エキスパンション『イニストラードを覆う影』が発売されます。

 多数の魅力的なカードの収録に、どのカード/デッキが強いのか、どのカードを買えばよいのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 そこで第5期「神」の4人に、各フォーマットでの「注目カードトップ3」を聞いてみました!


■ 「神」とは?

晴れる屋が主催している、「神決定戦」という大会の暫定王者。
スタンダード・モダン・レガシー・ヴィンテージの4フォーマットで行われており、予選大会(挑戦者決定戦)と決勝大会(神決定戦)を勝ち抜いた者だけが「神」になることができる。

詳しくはこちらをご覧ください。→【神決定戦特設ページ】


各フォーマットのエキスパートであり第一人者でもある彼らの意見を、ぜひ参考にしてみてください。

それでは、どうぞ!



◆ 第5期モダン神 市川 ユウキ
 (【Team Cygames】所属)



 こんにちはー、モダン神で【Team Cygames】な市川です。

 今回も飽きもせず『イニストラードを覆う影』の注目カードを挙げたいと思います。よろしくお願いします。



『イニストラードを覆う影』エキスパンション全体の印象

 正直、カードパワーは低めです

 というか、まもなくスタンダード環境から退場する『タルキール覇王譚』『運命再編』が少し強すぎましたね

 《宝船の巡航》(禁止になりました)《時を越えた探索》(禁止になりました)は言うに及ばず、《黄金牙、タシグル》《残忍な切断》などの「探査」カードがモダンに及ぼした影響力は計り知れません。

 また、《僧院の導師》(【これ使って挑戦者の権利取りました】)もちょいちょいモダンで見かけますし、ブームは過ぎ去ったとはいえ《ジェスカイの隆盛》はデッキを一つ作っていますし。あと《包囲サイ》【Team Cygames】をみなさんよろしくお願いします


包囲サイ


 ってな感じで、正直これら上記と比べると見劣りするラインナップになるかと思いますが、晴れる屋さんにお願いされたらしょうがないなという感じで、渋々書こうかなと思います。あとお金くれるし。う~ん、マンダム。



『イニストラードを覆う影』モダン注目カードトップ3!


■ 1位 《秘蔵の縫合体》




 つ、強い!現代に蘇った《イチョリッド》や~!

 墓地から戦場に出るクリーチャーは唱えていなくても《秘蔵の縫合体》が誘発する点がポイントです。

 《恐血鬼》との相性もバツグンですし、これの登場で《ナルコメーバ》《復讐蔦》がモダンで使われるようになるかもしれません!今まではモダンの「ドレッジ」といえば緑黒軸でしたが、青黒軸の「ドレッジ」デッキができる可能性あり!

 でもよく考えたら青は別にいらないかも

 Fin.



■ 2位 《ギトラグの怪物》




 (3)(黒)(緑)というマナコストで6/6、これは往年の《魂売り》を夢想させる……!

 不肖市川現在28才、《魂売り》世代』としては見逃せません!

 モダン環境なら《新緑の地下墓地》などのフェッチランドと併用してお手軽1ドローですし、おあつらえ向きに追加で土地を置ける親切設計、賢いカエルだなぁ。

 《突撃の地鳴り》《ダクムーアの回収場》と合わせると(ライブラリーが無くなるまで)無限ダメージ!さぁ、みんなでデッキを作ろう!

 ちなみに筆者は《魂売り》登場時はMTGをやっていなかったので、あんまりピンとはきていません。

 ~完~



■ 3位 《氷の中の存在》




 あまり思いつかないので、適当に《氷の中の存在》が3位にランクイン!

 コントロールデッキやコンボデッキがサイド後にこういったカードを入れるテクニックってありふれていますし、別にそんなにビックリしませんし、なんだか前時代的だなぁって思いますけど、いざそれで勝つと何だか凄い自分がマジック上手くなったように思えちゃいますよね!ただ手にあるインスタントとソーサリーを唱えているだけなのに!

 筆者もその一人!さぁみんなもサイド後《氷の中の存在》を出してドヤ顔しよう!

 -おわり-



◆ 第5期レガシー神 川北 史朗



『イニストラードを覆う影』エキスパンション全体の印象

 「マッドネス」!!私の大好きなギミックの一つです。

 《マーフォークの物あさり》《野生の雑種犬》《藪跳ねアヌーリッド》などを使って、《日を浴びるルートワラ》《尊大なワーム》を出してましたね。

 中でも一番好きだったのは、「相手が呪文をプレイ→《マーフォークの物あさり》を起動→《堂々巡り》で呪文を打ち消す!」ですね。


マーフォークの物あさり堂々巡り


 私は現在スタンダードをやっていませんが、時間があればこれを機にまたスタンダードをやってみたいと思いました!!

 さて、「マッドネス」のことしか書いていない私が考える、レガシーで使える『イニストラードを覆う影』ベスト3は以下の通りです!!



『イニストラードを覆う影』レガシー注目カードトップ3!


■ 1位 《秘蔵の縫合体》




 このカードを使うデッキはもちろん「ドレッジ」です。

 《恐血鬼》《ナルコメーバ》《イチョリッド》ともの凄く相性がいい!!

 現レガシーでは《恐血鬼》が入ってない場合もあり、《ナルコメーバ》《イチョリッド》のどちらかを《外科的摘出》されるとパワー不足でその後の戦いが不利になる印象でした。

 《秘蔵の縫合体》はパワー/タフネスも3/3とそこそこあるので、デッキの強化になるのは間違いないと考えています。

 「ドレッジ」繋がりでは《傲慢な新生子》は1枚のカードでいきなり発掘ができるようになるため、これも使われる可能性がありますね。「ドレッジ」使いとしては腕が鳴るのではないでしょうか?






■ 2位 《無情な死者》




 環境に「奇跡」がいなければ間違いなく1位にしていました。

 とにかく書いてある効果が2マナじゃない!!

 《陰謀団式療法》とも相性がよさそうだし、《墓所這い》《ゲラルフの伝書使》と一緒に使うとマナさえあれば気持ち悪い動きができそう!!

 ただし上記のデッキは防御力がなさ過ぎて「エルドラージ」は止められなさそう……。環境Tier1の「奇跡」と「エルドラージ」に弱いのは駄目かな……。



■ 3位 《侵襲手術》




 月並みですみません。やはり元々サイドボードのカードとして《被覆》が使われていたので挙げざるをえないですね。

 レガシーは「昂揚」が達成しやすいため、このカードはコンボ(ショーテル系、ANT、リアニメイト、エルフ)にとっては手痛いカードになりそうです。

 こちらがデルバーやマーフォークであれば「奇跡」相手にも入れてみたいですね。マーフォークであれば「昂揚」が達成された状態で一度《終末》を打ち消してしまえば、《真の名の宿敵》を止められるカードがなくなります。


 以上、記事を書いてみて思ったのが「『マッドネス』のカードが1枚もない……。」ことでした。見逃しているかもしれないので、読者のみなさんにはレガシーで使える「マッドネス」カードをぜひ探して欲しいですね。



◆ 第5期ヴィンテージ神 森田 侑



『イニストラードを覆う影』エキスパンション全体の印象

 墓地とディスカードを主要メカニズムとしているため、墓地から復活できるカードや『マッドネス』といった悪用ができそうなカードが複数あり、悪用する術には事欠かないヴィンテージ環境をどう変えてくれるのかが見ものです。

 《ウェストヴェイルの修道院》《驚恐の目覚め》などの今までになかったタイプのカードも出てきたので(今回は注目カードベスト3からは外れてしまいましたが)、『イニストラードを覆う影』が初出となる、これらと似たギミックを持ったカードが将来的にヴィンテージ環境を揺るがすことになるかもしれません。






『イニストラードを覆う影』ヴィンテージ注目カードトップ3!


■ 1位 《霊魂破》




 最近のヴィンテージ環境は軽く強力なクリーチャーが多いためクリーチャー除去は複数枚入れたいのですが、相手によっては完全に腐ってしまうことも多く、何枚除去を取るかで思い悩むことが多いです。

 その点、このカードは除去以外の使い道も強く、序盤は除去(不要な相手であれば、《ダク・フェイデン》《ヴリンの神童、ジェイス》などでディスカード)、中盤以降は《Time Walk》《Ancestral Recall》《修繕》など規格外のスペルをコピーという使い方ができるため、《Time Vault》コントロールなど青赤コントロールの復権に期待できます。

 ただし、やや重いためコントロール以外での採用は少々厳しいのが難点ですね。



■ 2位 《氷の中の存在》




 ヴィンテージ環境でも3回殴れば勝てる軽いクリーチャーとなるとやはり強いです。

 あと一押しで勝てるのに《ドルイドの誓い》から《グリセルブランド》が……といった辛い盤面をひっくり返してくれるのも大きいですね。

 青白メンターなど、既存のデッキに追加して投入した場合はバウンス能力がやや噛みあわないと思うので《瞬唱の魔道士》《ヴリンの神童、ジェイス》を多めに入れるなどデッキ構築に一工夫入れたいところです。

 13点を《昆虫の逸脱者》《稲妻》で削って、残り7点をこのカードに任せるといった戦法もおもしろそうです。



■ 3位 《十三恐怖症》




 意外に思われる方が多いかもしれませんが、ヴィンテージ環境は思った以上にゲームスピードが遅くなりがちな環境です(初動は早くとも息切れが早く、序盤の捌きあいが終わった後はドローゴーが続くこともよくあります)。

 そういった遅い勝負になった際にこのカードが輝くかもしれません

 たとえば、私が先日【2016 Asia Vintage Championship】で使用した【墓荒らし(BUGフィッシュ)】は妨害には長けていますが勝つまでがかなり遅いデッキであり、さらに《死儀礼のシャーマン》によりライフ調整が比較的容易なため、このカードの採用を検討する価値があるデッキタイプといえるでしょう。



◆ 第5期スタンダード神 和田 寛也
 (【BIGMAGIC】所属)



 和田選手のプレビューにつきましては【BIGMAGIC様にてプレビュー記事が公開】されておりますので、そちらをご覧ください!





 「神」ならではの柔軟な発想と鋭い着眼点で、各フォーマットの『イニストラードを覆う影』の注目カードをレビューしてもらいました。

 彼らが、そして世界中のプレイヤーたちが、これらのカードをどう使うのか?

 発売後に行われるプロツアー『イニストラードを覆う影』や各フォーマットの大会結果をお楽しみに!!



Twitterでつぶやく

Facebookでシェアする

関連記事

このシリーズの過去記事