スタンダード・デッキ・ピックアップ! -赤白人間アグロ-

晴れる屋メディアチーム



■ 『霊気紛争』環境開幕!!

 いよいよ最新セット『霊気紛争』が発売されました! 1月9日(月)に告知された【禁止改定】を受け、まっさらな新天地となったスタンダード環境を切り拓くのはいったいどのデッキなのか。世界中が固唾を飲んで動向に注目していました。

 その最中、先週末に開催された【SCG Open Columbus】では、さっそく『霊気紛争』から登場した新しいデッキたちが大活躍していたようです。

 本連載では、2月3日(金)~5日()にアイルランド・ダブリンの地で開催されるプロツアー『霊気紛争』までの2週間に世界各地で活躍したデッキや注目のカードを毎日ご紹介していきます。

 本日ご紹介するのは、【SCG Open Columbus】で43位に入賞した「赤白人間アグロ」になります。1マナから展開する恒例のビートダウンに加わった『霊気紛争』からの新戦力とは!?

1. 「赤白人間アグロ」とは?


Adam Yurchick「赤白人間アグロ」
SCG Open Columbus(43位)

8 《平地》
5 《山》
4 《感動的な眺望所》
4 《鋭い突端》

-土地 (21)-

4 《町のゴシップ屋》
4 《探検隊の特使》
4 《スレイベンの検査官》
4 《発明者の見習い》
4 《サリアの副官》
4 《金属ミミック》
2 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
3 《ピア・ナラー》
3 《異端聖戦士、サリア》

-クリーチャー (32)-
4 《ショック》
2 《石の宣告》
1 《永遠の見守り》

-呪文 (7)-
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
3 《無私の霊魂》
3 《ハンウィアー守備隊》
2 《領事の権限》
1 《断片化》
1 《グレムリン解放》
1 《ハンウィアーの要塞》

-サイドボード (15)-
hareruya

 「赤白人間アグロ」は「1マナ→1マナ+1マナ」の動きを軸にしたビートダウンです。『霊気紛争』で《金属ミミック》という新戦力を得たことにより、《サリアの副官》と合わせて「(疑似) ロード8枚体制」を実現することが可能になりました。

金属ミミックサリアの副官

 カードの性質上、《金属ミミック》は「先に出すロード」であり、《サリアの副官》は「後に出すロード」なので、まず《金属ミミック》をプレイして除去を打たせてから本命の《サリアの副官》を出す、というようなプレイもでき、プレイング面でも幅が生まれています。

 『カラデシュ』ではビートダウンの主流は赤白ベースの「機体」デッキでしたが、【禁止改定】によって《密輸人の回転翼機》を失ったことで、ビートダウンはまだ新たな基本形を模索している段階です。今後は人間ビートが復興したり、あるいは【プロツアー『カラデシュ』でも見られた】ような、《無謀な奇襲隊》などで速さを追求する形も見られるかもしれません。

2. 注目カード3選!

金属ミミック

 これまではクリーチャータイプを「人間」に揃えるメリットが《サリアの副官》しかなく、したがって《サリアの副官》を引かないときはカードパワーの低いただのクリーチャーの群れという状況になりがちでしたが、《金属ミミック》の登場により、動きの安定性が増しました。

 特に1マナ人間→《金属ミミック》→1マナ人間+《サリアの副官》という動きは圧巻なので、2ターン目に出てくるこのカードには、「除去しないと大変なことになる」と相手に思わせるのに十分なプレッシャーがあります。

 また、「人間」以外にも好きな種族を指定することが可能であり、どのデッキにも入れられるので、このデッキに限らず幅広い活躍が見込めるクリーチャーです。

航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ

 『霊気紛争』からは《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》も採用されています。

 人間であること以外に特にシナジーはなく、伝説であるためあまり枚数も入れられませんが、戦闘においてはトークン生成能力と威迫によって絶妙な止めづらさがあり、《鋭い突端》と合わせてのフルアタックで最後の数点を削るのに役立ってくれます。

異端聖戦士、サリア

 2マナでプレイできる《金属ミミック》が登場したことで、《異端聖戦士、サリア》も少し強くなりました。3ターン目に4/3の状態でプレイできれば、相手の《ショック》も怖くありません。

 また、【昨日紹介した】「サヒーリ・コンボ」に対しては、《ショック》と合わせてコンボ対策になります。これからはますます活躍の機会が増えてくるかもしれません。

3. サイドボードピックアップ!

ハンウィアー守備隊

 このカードはなんといっても《金属ミミック》と一緒に出したときの爆発力が魅力です。攻撃時のトークンが2/2になれば、その打点は《聖トラフトの霊》そのものです。

 《反射魔道士》がなくなったことと《致命的な一押し》に「紛争」を強いることができる点で、3マナクリーチャーの評価が上がっていることもあって、これから見かける機会が増えそうです。また、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》用の追加の土地が《ハンウィアーの要塞》なので、「合体」チャンスを見逃さないようにしましょう。

グレムリン解放

 アーティファクトを使ったデッキ、特に「機体」デッキなどに対して、クリーチャーを展開しつつ相手の妨害ができます。

 「X=2」でプレイできることは少なそうなので、《キランの真意号》《耕作者の荷馬車》を見かけたら《躁の蛮人》のつもりで「X=1」で割っていくとよさそうです。

新環境はまだ始まったばかり!

 「赤白人間アグロ」については以上です!このような形で、これからプロツアーが開催されるまで様々なデッキをご紹介していきます。

 はたしてプロツアー本戦ではどんなデッキが活躍するのでしょうか。このデッキか、あるいはまったく新しい別のデッキなのかもしれません。

 まだまだ『霊気紛争』スタンダード環境は幕が上がったばかり。このデッキもきっと姿を変えていくことでしょう。これからの環境の動向に注目しつつ、プロツアーまでの2週間を楽しみましょう!次回もお楽しみに!

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