こんにちは!
いよいよ今週末に新セット『アモンケット』が発売されますね!
久しぶりの「神」や「サイクリング」の復活、これまでにないタイプのキーワード能力である「督励」などなど、話題に事欠かないこのセット!
なんと今回はすでにMagic Onlineでドラフトやシールドが遊べたりと、これまでとは練習環境が大きく様変わりしているため、プロツアーもいつも以上の激戦が予想されます。今週には恒例の晴れるーむ合宿も開催されますので、練習から気合を入れてがんばりたいと思います!
それでは、『アモンケット』20選をご覧ください。
(※各カードは順位ではなく、カード番号順に並んでおります)
1.《賞罰の天使》
「プレインズウォーカー」でも《霊気池の驚異》のような置物でも、何でもござれな器用な天使。「不朽」のおかげでナチュラルに除去耐性がありますし、《残忍な剥ぎ取り》で除去兼クリーチャーが即座に手に入るようになったのは大きなトピックではないでしょうか。
《電招の塔》で撃ち落とされないタフネス4も頼りになりますね。
2.《排斥》
待望の便利な除去呪文。「サイクリング」するのがもったいないほどの性能ですが、土地事故を回避しやすくなったり「昂揚」達成にも寄与するため、ただ単に使い勝手の良い除去として以上の活躍が期待できます。
3 《森》 3 《沼》 1 《平地》 3 《梢の眺望》 4 《進化する未開地》 4 《花盛りの湿地》 4 《秘密の中庭》 2 《風切る泥沼》 -土地 (24)- 4 《残忍な剥ぎ取り》 2 《歩行バリスタ》 2 《森の代言者》 3 《不屈の追跡者》 3 《賞罰の天使》 2 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》 -クリーチャー (16)- |
4 《ウルヴェンワルド横断》 4 《致命的な一押し》 2 《闇の掌握》 2 《過去との取り組み》 1 《造反者の解放》 2 《不帰+回帰》 2 《排斥》 3 《最後の望み、リリアナ》 -呪文 (20)- |
3.《試練に臨むギデオン》
スタンダードは言わずもがな、モダンでも「アドグレイス」などで使用されそうな《試練に臨むギデオン》。新感覚の「ゲームに負けない紋章」が与える影響は計り知れません!
Magic Story的には、《ギデオン》が試練に挑んでどうなってしまうのかも非常に気になるところ。
4.《療治の侍臣》
新たな無限コンボ要員その1。最もポピュラーな組み合わせは《献身のドルイド》とたった2枚で無限マナを捻出するもの。
もちろん《臓物の予見者》と《台所の嫌がらせ屋》で無限ライフを得ることもできますし、新種の《シルヴォクののけ者、メリーラ》としての活躍が見込めます。
セールスポイントとしては伝説のクリーチャーではないこと、無限マナコンボが組み込めることでしょうか。無限マナさえ出れば《薄暮見の徴募兵》でデッキの中のクリーチャーを全て手札に加えることができますし、これらのクリーチャーは全て《集合した中隊》から導くことができる点もすばらしいですね。
5.《予言により》
「待機」のお供に。すでにジェレミー・デザーニがこのカードについて考察記事を寄稿してくれていますが、「続唱」との決定的な違いはデッキに軽いカードを入れられる点でしょう。
軽いカードが使用できない。それゆえか「続唱」+「待機」デッキはどこか不器用なイメージがぬぐい切れませんでしたが、《予言により》にはそういった制限がありません。
これまでにはなかった新しいアーキタイプ誕生に期待大!
6.《検閲》
《魔力の乱れ》には嫌な思い出があったりしますが、それはさておきこういったカードは環境に存在すること自体に大きな意味を持ちます。
特にデッキリストが固まってない環境初期は、このカードがデッキに入っているかどうかが分かりづらいので、対戦相手が勝手に警戒してくれたり劇的に刺さったりするかもしれません。環境末期でデッキリストが固まったあとは、意外性が増して通常以上の効果を発揮することもあるでしょう。
中途半端なタイミングでこのカードを「サイクリング」すると、対戦相手からすれば2枚目を持っているように見えるので、色々な面で駆け引きができて面白そうなカードです。
7.《明日からの引き寄せ》
昔からカードを引くのが何よりも好きなんです。《奔流の機械巨人》で再利用できないのは残念極まりないですが、それを加味しても十分に通用するスペックだと思われます。
《暗記+記憶》みたいに「ソーサリー」と「インスタント」両方の特性を持つカードは、《奔流の機械巨人》でどちらのモードでも選べるので、そういうカードを《明日からの引き寄せ》で捨てていきなり「余波」モードを使う、といった流れも楽しそうです。
8.《象形の守り手》
初見ではいまいちなカードだと思ってしまいましたが、出されたところをイメージすると除去するのが難しく、それでいて各種「プレインズウォーカー」への牽制にもなる頼りがいのある1枚。「不朽」のおかげで全体除去と組み合わせやすいのも◎。
天敵と呼べるようなカードは《リリアナの誓い》のように数が限られているので、《つむじ風の巨匠》などで簡単に回避できると思います。
今をときめく《致命的な一押し》で、とりあえず対象に取って能力を無効化されてしまう点にはご注意を。
9.《戦慄の放浪者》
昨今の「ゾンビデッキ」と言えば、《秘蔵の縫合体》+《憑依された死体》で粘り強く戦う形が一般的でした。
しかししかし、今セットには《戦慄の放浪者》を筆頭に《呪われた者の王》、《疫病吹き》に《むら気な召使い》と軽くて前のめりなゾンビが大量に登場しているので、これまでとは違った形の「ゾンビデッキ」に出会えるかもしれません。
10 《沼》 4 《平地》 4 《秘密の中庭》 4 《乱脈な気孔》 2 《放棄された聖域》 -土地 (24)- 4 《墓所破り》 4 《戦慄の放浪者》 4 《無情な死者》 4 《束縛のミイラ》 4 《むら気な召使い》 4 《呪われた者の王》 2 《ゲトの裏切り者、カリタス》 -クリーチャー (26)- |
4 《致命的な一押し》 3 《闇の救済》 2 《不帰+回帰》 1 《死の権威、リリアナ》 -呪文 (10)- |
10.《死の権威、リリアナ》
「ゾンビ」デッキのマナカーブ頂点としても、「リアニメイト」系のデッキのキーカードとしても活躍が期待できそうな新リリアナ。
レガシーにおいては、《情け知らずのガラク》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》など、「忠誠度」を減らすことなくトークンが出せるカードは対コントロールデッキで上々の評価を得ているので、もしかすると《死の権威、リリアナ》もその仲間入りを果たすかも?
11.《戦闘の祝賀者》
無限コンボ要員その2。
これらのカードと組み合わせると、対戦相手のライフがなくなるまで《戦闘の祝賀者》で攻撃し続けることができます。ただし、1体の《戦闘の祝賀者》が延々と攻撃するだけなので、対戦相手が「先制攻撃」や「二段攻撃」、「破壊不能」などを持ったクリーチャーをコントロールしているとアタックが通らずに勝つことができないという弱点も。
スタンダードでは無限コンボは難しいでしょうが、《血に飢えた振起者》や《激情のカルトーシュ》を駆使した奇襲なら大ダメージを与えることができるでしょう。
12.《栄光をもたらすもの》
名前に違わぬすばらしい性能をお持ちのドラゴン。《試練に臨むギデオン》、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を概ね打ち落とすことができ、おまけでクリーチャーが除去できるオプションまで付いていると考えると、かなり使用率が高くなりそうな逸材です。
「督励」のデメリットを踏み倒すことができれば毎ターンクリーチャーを除去しながら殴り続けられるので、《永遠の見守り》、《アーリン・コード》で「警戒」を付けたり、《守護フェリダー》で強制的にアンタップしたり、《サヒーリ・ライ》でコピーを生み出したりと、使い方に一工夫加えるだけでグッと使いやすくなるでしょう。
13.《過酷な指導者》
《大歓楽の幻霊》ほどの汎用性はありませんが、「親和」、「KnightFall」、「ランタンコントロール」対策としてサイドボードには居場所を見つけられそうです。
《大歓楽の幻霊》がない & フェッチランドが多用される「フロンティア」環境であれば、すんなりとメインボードに収まりそうですね。
14.《熱烈の神ハゾレト》
個人的に最注目の「神」。
いかにして4ターン目までに手札を使い切るかが勝負の分かれ目となりますが、それさえ達成できればこれほど頼りになるアタッカーもそうはいません。同色の《怒り刃の吸血鬼》や《血怒りの喧嘩屋》はもちろん、がっつりディスカードできる《首絞め》辺りも良き相方になりそうです。
15.《刻み角》
前環境では《自然廃退》がメインに入ったデッキもありましたが、その際に問題となったのは「4色サヒーリ」に対して無駄カードになってしまうことでした。
実は《サヒーリ・ライ》から生み出されるトークンは「アーティファクト」ということで、《刻み角》なら《サヒーリ・ライ》コンボを止めることができます!もちろん《キランの真意号》を破壊したり、《霊気池の驚異》に対しても時間を稼いだり破壊したりできるため、今後要注目の「アーティファクト」対策となりそうです。
「戦場に出たとき」能力持ちということで、例によって《守護フェリダー》や《サヒーリ・ライ》で使い回すことができるので、《霊気池の驚異》などをタップインさせておいて破壊、といった展開もありえそうですね。
16.《不屈の神ロナス》
《キランの真意号》→《不屈の神ロナス》→《逆毛ハイドラ》= Good Game。
17.《シェフェトのオオトカゲ》
かなり出世した《クローサの大牙獣》。構えるマナこそ重いものの、「サヒーリコンボ」に対しても《陽焼けした砂漠》で牽制できていい感じ。
今のスタンダードはかなりの高速環境なので、《シェフェトのオオトカゲ》を4枚採用するのは難しいかもしれませんが、環境が遅くなればアドバンテージも獲得できるマナ加速として期待通りの活躍を披露してくれるはずです。
18.《自然に仕える者、ニッサ》
自由にライブラリートップを操作できるカードの登場……これはついにモダンで《相殺》を使うとき!?
4 《島》 2 《平地》 1 《森》 2 《神聖なる泉》 1 《繁殖池》 1 《寺院の庭》 4 《溢れかえる岸辺》 2 《霧深い雨林》 2 《吹きさらしの荒野》 1 《金属海の沿岸》 1 《植物の聖域》 2 《幽霊街》 -土地 (23)- 3 《瞬唱の魔道士》 -クリーチャー (3)- |
4 《血清の幻視》 4 《流刑への道》 2 《呪文嵌め》 1 《撤廃》 4 《時間の把握》 1 《天使への願い》 1 《スフィンクスの啓示》 2 《謎めいた命令》 4 《終末》 4 《相殺》 2 《拘留の宝球》 1 《仕組まれた爆薬》 4 《自然に仕える者、ニッサ》 -呪文 (34)- |
《自然に仕える者、ニッサ》さえいれば《終末》も《天使への願い》もお好きなタイミングで「奇跡」し放題……?
あなたもモダンで「奇跡」、してみませんか?
19.《造反の代弁者、サムト》
《怒りの天使アクローマ》かな?と思ってしまうほどにたくさんの能力をお持ちの《造反の代弁者、サムト》さん。
「トランプル」がないことが唯一にして最大の欠点なので、《不屈の神ロナス》、《気宇壮大》や《月の抱擁、アーリン》などでしっかりフォローしてあげましょう。
20.《木端+微塵》
リミテッドで使われてあまりにも強くてびっくりしたシリーズ。《木端》が除去として非常に優秀で、なおかつそれがゲーム終盤に勝ち手段に化けるわけですから、構築でも十分に可能性があるのではないかと思いました。
「機体」や「プレインズウォーカー」に無力なのは残念ですが、「飛行」クリーチャーまで殺せるのはやりすぎです。
おまけ・『アモンケット』注目度トップ5
1位: 《検閲》
2位: 《明日からの引き寄せ》
3位: 《戦慄の放浪者》
4位: 《賞罰の天使》
5位: 《造反の代弁者、サムト》
今回の1位は憎き《魔力の乱れ》こと《検閲》を!青いデッキの復権に強い2マナのカードは欠かせないと思うので、期待も込めて1位に選ばせていただきました。
3位の《戦慄の放浪者》はリミテッドで、《戦慄の放浪者》・《束縛のミイラ》・《むら気な召使い》と揃って無双した際に、構築でも十分に可能性があると感じたので少し高めの3位に。
他の3枚は手堅なそうなものを選んでみました。《栄光をもたらすもの》より《造反の代弁者、サムト》を優先した結果やいかに!?
おまけのおまけ・サイクリングランド各種
スタンダードで大活躍間違いなしのこれらの土地。とりわけミッドレンジやコントロールなど、長期戦向けのデザインですが、《壌土からの生命》が存在するモダン環境では、ただの便利な土地を通り越した一種のコンボパーツのように機能します。
1 《森》 1 《沼》 2 《踏み鳴らされる地》 2 《血の墓所》 1 《草むした墓》 4 《新緑の地下墓地》 1 《霧深い雨林》 1 《湿地の干潟》 4 《黒割れの崖》 3 《銅線の地溝》 3 《偶像の石塚》 1 《怒り狂う山峡》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 1 《地盤の際》 -土地 (26)- 4 《闇の腹心》 4 《タルモゴイフ》 2 《田舎の破壊者》 -クリーチャー (10)- |
4 《炎の突き》 4 《カラスの罪》 2 《思考囲い》 4 《壌土からの生命》 4 《突然の衰微》 4 《突撃の地鳴り》 2 《ヴェールのリリアナ》 -呪文 (24)- |
3 《ジャンドの魔除け》 2 《呪文滑り》 2 《漁る軟泥》 2 《古えの遺恨》 2 《大渦の脈動》 2 《ヴェールのリリアナ》 1 《ボジューカの沼》 1 《幽霊街》 -サイドボード (15)- |
サイクリングランドと《壌土からの生命》。これらを組み合わせることで、マナが許す限り墓地を肥やしつつ土地を回収できる驚異のシステムが完成します。
これだけでは土地カードが大量に手に入るだけですが、「発掘」過程で見つかる《炎の突き》と《カラスの罪》が過剰な土地を目に見える形のアドバンテージに変換してくれます。
「発掘」で見つけることこそできないものの、《突撃の地鳴り》があれば五月雨のごときダメージを叩き込むことができますし、《ヴェールのリリアナ》の「+1」能力で対戦相手にのみ窮屈な思いをさせることもできます。
「アグロローム」には「ジャンド」以外にも「ナヤ」バージョンもあったりしますが、そちらであれば《聖遺の騎士》が採用できます。
この度のサイクリングランドには基本地形タイプが付随されているので、フェッチランドでサーチしたり、《聖遺の騎士》で生け贄に捧げられる点も見逃せない重要なポイントですね。
先ほどのリストは3年以上前のものなので、いくつかの変更は必要になるでしょうが、「アグロローム」の大ファンとしてはぜひとも試してみたいアーキタイプです。
おわりに
『アモンケット』の20選は以上です。今回のセットはモダン環境などにも影響を及ぼしそうなカードが多めで、スタンダードに限らず今後の変化が楽しみですね!
「督励」、「サイクリング」辺りの能力はリミテッドで使い方に差が出る能力でもあるので、リミテッドでもこれまでとは一味違ったゲームができるのが楽しみです。
それでは、また次回の連載で!
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