Translated by Yoshihiko Ikawa
(掲載日 2017/06/22)
皆さん、こんにちは!
今回はドラフトの記事をお届けします。私と一緒にピックしていきましょう!
■1パック目
初手
ここは明らかに《試練に臨むギデオン》ですね。このカードはどのようなデッキの、どのような状況でも素晴らしく、守備的にも攻撃的にも振るまうことができ、そして自分自身を守ることもできるのです。
2番目に良いのは《マグマのしぶき》です。もし私の下家のプレイヤーが初手で赤いカードをピックしていれば、この《マグマのしぶき》をピックして赤に突き進むでしょう。もしくは、初手で青いカードを取っていた場合は《本質の散乱》か《知識のカルトーシュ》が選択肢となりえます。
1パック目・1手目
《オケチラの従者》はアドバンテージに優れたカードです。「サイクリング」した後に3/3飛行として「不朽」で出すことができるので、デッキをより一貫性のあるものにしてくれます。このカードはこのパックの中で最良のカードであり、かつ初手とも噛み合う白いカードなので完璧ですね。
《マグマのしぶき》および《本質の散乱》を先ほどのパックで流した上に、今回《奇怪なドレイク》を流すので、青と赤は2色目には選ばない方がよさそうです。
1パック目・3手目
このパックには白いカードが《絶妙なタイミング》しかありません。デッキに入るカードではありますが、3手目で取りたいカードではありませんね。
このパックで最良のカードは《野望の試練》です。上家2人がコモン1枚とアンコモン1枚をそれぞれピックしていることから、彼らは黒を避けたのだと予想します。
1パック目・4手目
《魂刺し》はコントロールデッキ向けの良いカードで、特にアグロ戦略に対して有効です。-1/-1カウンターを自分自身に置くことで対戦相手を悩ませ、サイズの小さいクリーチャー2体か、サイズの大きいクリーチャー1体と交換することができるのです。
このパックの他の優良カードは青なので、これまでの流れも加味すると上家は多分緑をやっているのでしょう。
1パック目・5手目
白も黒もカードがありません。上家に青がいないことがこれで明確になりました。第2のプランとして《本質の散乱》をピックしておきましょう。
1パック目・6手目
パックにはまだ2枚も青の優良コモンがあります。ここまでのピックの上位2枚が白なので、《試練に臨むギデオン》は使うことになりそうです。なので、私の選択肢は青白と黒白の2択になります。
《本質の散乱》より《野望の試練》の方が優秀で、かつ下家は黒をやっていないと思う(=2パック目の返しが期待できる)ので、《不毛地の蠍》を取ります。
1パック目・7手目
《結束のカルトーシュ》は《不毛地の蠍》を接死/先制攻撃に変えてくれますし、《野望の試練》をより良いカードにしてくれます。
現状だとゾンビは《オケチラの従者》の「不朽」しかありませんが、7手目の《むら気な召使い》は他のプレイヤーからの非常に分かりやすいシグナルです。まだ1パック目ですし、2パック目以降で《むら気な召使い》が取れることを期待して、ゾンビデッキを狙いましょう。
1パック目・8手目
ゾンビデッキ専用の《剣を鍬に》をピックして、引き続きゾンビデッキを目指しましょう。
1パック目・9手目
今ピックしているデッキでは大量の1マナ域をプレイすることはないでしょう。《進化する未開地》はデッキの安定性と3ターン目《試練に臨むギデオン》の確率を向上させてくれます。
1パック目・10手目~15手目
■2パック目
2パック目・1手目
《釣りドレイク》は素晴らしいカードですが、黒白ゾンビに焦点をあてて行きましょう。《呪われたミノタウルス》は《仕える者たち》より優秀ですね。
2パック目・2手目
《扇持ち》、《排斥》、《最後の報賞》と選択肢があります。《最後の報賞》は貴重な除去ですが、《排斥》ほど優秀ではありません。白の2枚を比較すると《扇持ち》はゾンビである点が魅力的ですが、《排斥》の方がどんな爆弾カードでも対処できるので優秀です。
2パック目・3手目
対戦相手のクリーチャーと交換しつつ、「不朽」でアドバンテージを取ることもできるので《断固たる修練者》は素晴らしいカードです。また、「不朽」後はゾンビでもあります。
2パック目・4手目
やりました!他の誰かが開封した《むら気な召使い》が、予想した通り私のところまで届きました。誰も他に黒白ゾンビをやっていないので、とてもイージーなピックですね。4手目に《秘法の管理者》が流れてきたことは非常に驚きました。
2パック目・5手目
2パック目・6手目
《神託者の大聖堂》は、長期戦のゲームプランにおいて、カードアドバンテージを稼いでくれる優秀なカードです。盤面に《試練に臨むギデオン》と《神託者の大聖堂》を並べるという夢を叶えるときが来ました!
私は《無情な狙撃手》を愛用していますが、今回は「サイクリング」主体のデッキではないので見送りましょう。
2パック目・7手目
2枚目の《魂刺し》はゾンビデッキにとってベストカードという訳ではないですが、それでもなお優秀なカードであり、地上クリーチャーが多い盤面を支配してくれます。
2パック目・8手目
後手のときに《荷降ろし》をサイドインするのは珍しいことではありません。対戦相手の手札が空だったり土地しかないため、リミテッドのゲーム後半では弱くなるのが《精神腐敗》の抱えている問題点でしたが、「サイクリング」がその問題点を解決しています。
2パック目・9手目
今回のデッキに入りそうな唯一のカードです。《有翼の番人》は6マナにしては印象的なサイズがある訳ではないですが、それでも飛行クリーチャーではありますし、プレイできないと感じたらたったの1マナですぐ「サイクリング」できます。 個人的にはそこまでこのカードが悪いカードとは思いませんし、デッキに入れても特に気になりません。
2パック目・10手目~15手目
《仕える者たち》を拾えたのは嬉しいですね。《俗物の放棄》《新たな信仰》は有用なサイドボードです。
■3パック目
3パック目・1手目
2パック目と同様に、あまり良いパックとは言えません。《副陽の接近》はこのデッキには合わないでしょう。ついてないことに、強力な青のアンコモンを引いてしまいました。
私は《遺棄地の恐怖》を選びます。現状のデッキに噛み合うわけではないですが、このパックにはあまり選択肢がないので仕方ありません。
3パック目・2手目
《ただれたミイラ》と《演習ミイラ》はゾンビ・クリーチャーですが、明らかにベストではないですね。冗談はやめまして、ここでのピックはイージーに《ホネツツキ》一択です。「4マナ・3/2・飛行・接死」は平均的な性能を大きく上回っています。
3パック目・3手目
2枚目の《断固たる修練者》はデッキをより堅実なものにしてくれます。《不毛地の蠍》と《野望の試練》をすでにピックしていますし、《結束のカルトーシュ》も素晴らしいカードなので、もしこちらをピックしたとしてもミスではないでしょう。
個人的には《猶予の侍臣》も好きですが、私が今求めているものではありません。
3パック目・4手目
《双陽の熾天使》はおよそ25%のマッチアップで輝きます。《最後の報賞》や《強制的永眠》のような除去を複数枚持っていない相手…緑と赤のデッキはこのカードに弱いので、サイドボードの選択肢としてピックしておきましょう。
3パック目・5手目
他に取るものがないので、《聖なる猫》を取ります。
3パック目・6手目
3パック目・7手目
3パック目・8手目
《オケチラの碑》は『アモンケット』の「碑」のなかで一番強いカードです。デッキに十分な数のクリーチャーを入れさえしていれば、あなたの盤面をあっという間に固めてくれます。
3パック目・9手目
3パック目・10手目~15手目
11手目で帰ってきた《猶予の侍臣》はデッキに入るでしょう。
■デッキ
8 《平地》 7 《沼》 1 《進化する未開地》 -土地(16)- 2 《むら気な召使い》 1 《突風歩き》 2 《断固たる修練者》 1 《仕える者たち》 1 《猶予の侍臣》 1 《枯死コウモリ》 1 《呪われたミノタウルス》 1 《不毛地の蠍》 2 《魂刺し》 1 《ホネツツキ》 1 《オケチラの従者》 1 《遺棄地の恐怖》 1 《有翼の番人》 -クリーチャー(16)- |
1 《黙考の時間》 1 《荷降ろし》 1 《強制的永眠》 1 《野望の試練》 1 《排斥》 1 《オケチラの碑》 1 《神託者の大聖堂》 1 《試練に臨むギデオン》 -呪文(8)- |
1 《聖なる猫》 1 《双陽の熾天使》 1 《俗物の放棄》 1 《新たな信仰》 1 《副陽の接近》 -主要なサイドボード(5)- |
最初の2手が非常によかった分、2パック目と3パック目の1手目は恵まれないパックでしたが、最終的に完成したデッキにはとても満足しています。幸運なことに卓の流れをうまく読めたおかげで、ドラフトの後半で優良なカードをピックすることができました。「卓の流れを読むこと」と「他のプレイヤーが何をしているかを理解すること」がいかに重要であるか、お分かりいただけたでしょうか。
デッキの重いマナ域のカードはすべて「サイクリング」が付いているので土地は16枚で大丈夫です。《試練に臨むギデオン》をプレイできる機会を増やすために、《沼》よりも《平地》を1枚多くすることに決めました。
■最終結果
3-0最後まで読んでくれてありがとう。皆さんもぜひ『アモンケット』ドラフトを楽しんでください!
ジェレミー・デザーニ
この記事内で掲載されたカード
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