こんにちは!ついに本日発売となった『基本セット2019』!
この度もMagic Onlineではすでに『基本セット2019』がリリースされ、新カードが大活躍しているようです!今月末に開催されるプロツアーは、グランプリ・京都2018と同じくスタンダード・モダン・レガシーのチーム構築戦となっておりますので、スタンダードのみならず、下の環境にも影響を与えそうなカードはいつも以上に要注目です!
それでは、『基本セット2019』の20選をご覧ください。
(※各カードは順位ではなく、カード番号順に並んでおります)
1.《疎外》
モダンやレガシーで活躍しそうな1枚。《秘密を掘り下げる者》・《教区の勇者》・《死の影》といったエース級のクリーチャーはもちろんのこと、《霊気の薬瓶》や《花の絨毯》などの強力なパーマネントにも対応できるのは、《流刑への道》や《剣を鍬に》では実現できないこのカードならではの魅力ですね。
このカードにとっては《死儀礼のシャーマン》が禁止になってしまったことがマイナスに作用してしまいますが、今現在は《霊気の薬瓶》の入った「デス&タックス」や「ゴブリン」が勢力を伸ばしているようなので、環境次第では日の目を浴びることもあるでしょう。
2.《防御牝馬》
パッと見では《陽光鞭の勇者》の下位互換かなと思ってしまいましたが、《地揺すりのケンラ》や《アン一門の壊し屋》でもライフが回復できることを加味するともしかすると見た目以上のやり手かも?
3.《民兵のラッパ手》
プレビュー放送で原根 (健太) 君が推してくれた1枚で、なんと早速モダンの「5色人間」で採用されたという実績が!
4 《地平線の梢》
2 《金属海の沿岸》
4 《古代の聖塔》
4 《魂の洞窟》
4 《手付かずの領土》
-土地 (19)- 4 《貴族の教主》
4 《教区の勇者》
4 《幻影の像》
4 《サリアの副官》
4 《帆凧の掠め盗り》
4 《翻弄する魔道士》
3 《スレイベンの守護者、サリア》
4 《反射魔道士》
4 《カマキリの乗り手》
2 《民兵のラッパ手》
-クリーチャー (37)-
2 《オーリオックのチャンピオン》
2 《ファイレクシアの破棄者》
2 《戦争の報い、禍汰奇》
2 《イゼットの静電術師》
2 《再利用の賢者》
2 《はらわた撃ち》
-サイドボード (15)-
メインボードの息切れ防止に役立つのはもちろんのこと、サイドボードの特定のクリーチャーを探しやすい点が特に秀逸だと思います。「ジェスカイ・コントロール」や「マルドゥ・パイロマンサー」が多いメタゲームならば、《民兵のラッパ手》を4枚にして《反射魔道士》を減らすようなアプローチもありえるかもしれません。
4.《勇敢な騎士》
欲を言えばもう少し「騎士」クリーチャーが登場してくれると嬉しかったものの、とはいえ現状でも頭数は十分ですし、本格的な「騎士」デッキの活躍に期待大!
5.《神秘の考古学者》
ここ最近はコントロールデッキのサイドボードに《光袖会の収集者》が入っていることが多いですが、《神秘の考古学者》も主にそういった使い方をされそうです。生き残った際のリターンは十分すぎるほどに強力ですし、種族もばっちりなので「青赤ウィザード」なんかでも採用されそうです。
6.《悠長な再構築》
今セットのリミテッドで強かったので構築でもいけるだろう枠。
コントロール対決においては継続的にカードアドバンテージを提供してくれつつ、ライブラリーアウトという勝ち手段にもなってくれます。このカードが活躍できそうだと考える理由は、「青黒ミッドレンジ」や「青黒コントロール」が主流になった際に、プレインズウォーカーよりもエンチャントの方が除去されにくいからです。
青黒系のデッキは《ヴラスカの侮辱》を4枚採用していることが多いので、《ドミナリアの英雄、テフェリー》や後述の《工匠の達人、テゼレット》を除去する術には長けているものの、ことエンチャントに関しては打ち消し呪文や《暗記+記憶》のような限定的な対抗手段しかありません。
以上の理由から、《悠長な再構築》は少なくともサイドボードには居場所が見つけられるのではないかと考えていますし、もしかするとこれを勝ち手段に据えたコントロールデッキも登場するかもしれません。
7.《工匠の達人、テゼレット》
強いプレインズウォーカーの条件とされる(1)自分を守れる、(2)奥義が強いという2点をしっかり押さえているすごいやつ。同じ5マナ圏には最強クラスの《ドミナリアの英雄、テフェリー》さんがいますが、そこに割って入れるだけの可能性を秘めた1枚。
8.《墓地の司令官》
『基本セット2019』が加入する前のスタンダード環境で「黒白ゾンビ」にボコボコにされたんですが、このセットには《墓地の司令官》を筆頭に「ゾンビ」デッキを強化するカードが目白押し!
《墓地の司令官》は起動にタップが要らない (=召喚酔いの間でも能力が使える) のがお洒落ですね。色マナ拘束こそきついものの、次世代の《屑鉄場のたかり屋》としての活躍が期待されます。
9.《高山の月》
新感覚の特殊地形対策カード。放送でもたびたびお伝えしているようにミッドレンンジ好きの僕にとってモダンの「ウルザトロン」は天敵なので、もっともっとこの手のカードがたくさん登場して、いつかこの世からトロンが絶滅することを切に願っています。ただし、このカードに関しては特定のデッキがトロンなどを対策するというよりかは、ミラーマッチなどで相手の土地のみを封じるという使い方がメインになりそうです。
モダンでは件の各種ウルザ土地、レガシーでは《不毛の大地》・《演劇の舞台》・《暗黒の深部》などなど、下の環境にいけばいくほど自分の土地に影響を及ぼさない恩恵が受けられそうですね。
10.《闇住まいの神託者》
我々はいつだって《ナントゥーコの鞘虫》を求めています!マナがかかるのは残念ですが、任意のタイミングでクリーチャーを生け贄に捧げられるカードはきっと役に立つ日がくるはずなので、そんなときはこいつと《貪欲なハーピー》を思い出してみてください。
11.《ゴブリンの損壊名手》
レガシー環境で《死儀礼のシャーマン》が禁止になったことで注目されているデッキはたくさんありますが、「ゴブリン」デッキもその中のひとつです。
「ゴブリン」デッキの主軸である《ゴブリンの従僕》にとって、除去を打たないと突破できない《死儀礼のシャーマン》はまさに天敵でした。しかし、これからは1ターン目にタフネス2以上のクリーチャーが出てくる可能性が減るので、《ゴブリンの従僕》、そして「ゴブリン」デッキの活躍の機会が増えるのではないかと予想されています。
《ゴブリンの損壊名手》はそんなゴブリン界の期待の新鋭。たまたま「デス&タックス」を使用している際にこのカードを出されたのですが、《梅澤の十手》と《火と氷の剣》が次々と破壊されて戦慄しました。
ゴブリン・クリーチャーを+1/+1する能力のおかげでメインボードから無理なく採用できますし、名手の名に恥じない活躍が期待できます。
12.《サルカンの封印破り》
HareruyaWayfinderで(齋藤) 友晴さんがデッキを作ってくれたカード。
4 《隠れた茂み》
4 《根縛りの岩山》
2 《ハシェプのオアシス》
-土地 (22)- 4 《ラノワールのエルフ》
4 《僧帽地帯のドルイド》
4 《導路の召使い》
4 《鉄葉のチャンピオン》
2 《打ち壊すブロントドン》
2 《不屈の神ロナス》
4 《縄張り持ちのアロサウルス》
3 《切り裂き顎の猛竜》
4 《レギサウルスの頭目》
3 《ギガントサウルス》
-クリーチャー (34)-
実は僕もこのカードを使ってWayfinderのデッキを作ろうと思っていたり、プレビュー放送であんちゃんも (高橋 優太) も注目のカードに選んでいたりと、Hareruya Pros内で注目度が高かった1枚ですね。
久しぶりに帰ってきた《ペラッカのワーム》、《殺戮の暴君》や《選別ワーム》なんかと組み合わせて全体除去として使うパターンも考えられますし、夢と希望に満ち溢れた新カード。
13.《エルフの再生者》
こういったデッキの潤滑油になってくれるカードは大好きですし、特殊土地でも大丈夫なのが心強いですね。《集合した中隊》恐怖症の僕としては、この能力がどれくらい信用できるものなのか心配していましたが、親愛なるフランク・カーステン/Frank Karsten先生曰く土地が26枚のデッキなら95%以上の確率でヒットするようなので一安心。これまたいぶし銀な《緑探しのドライアド》もぜひご一緒に!
14.《蔦草牝馬》
ここ最近は比較的数が絞られている印象の「呪禁」持ちクリーチャー。《聖トラフトの霊》が一時代を築き上げてしまったように、マナレシオに優れた「呪禁」持ちのクリーチャーは本当に危険です。個人的には構築で使われないように3/3くらいにしてほしかったところですが、使う側にとっては頼もしいサイズですね。
唯一の懸念材料は《ゴブリンの鎖回し》で止まってしまうことですが、そこは《ハダーナの登臨》で!
15.《ビビアン・リード》
便利of便利。黒緑なら《秘宝探究者、ヴラスカ》の方がいいかもしれませんが、ここ最近は白緑系のデッキの活躍も目立ちますし、そういったデッキならば居場所を見つけられるでしょう。
16.《変遷の龍、クロミウム》
《原初の潮流、ネザール》と枠を争うクリーチャー。戦闘が成立したあとに除去を打たれると概ね死んでしまうため、ブロッカーという意味合いでは《原初の潮流、ネザール》の方が優れています。ただし、こういったカードをサイドインするようなマッチではほとんど戦闘が起こらないはずですし、そうなれば「瞬速」持ちで隙が少ないという《変遷の龍、クロミウム》ならではの魅力が生きてくるはずです。
17.《破滅の龍、ニコル・ボーラス》
「変身」するコストは膨大なものの、成功すれば十分それに見合うだけの対価をもたらしてくれる新ニコル様。「変身」に成功すればほぼ勝利できると思われますが、7マナのソーサリータイミングということでは相手が本当に隙だらけのときにのみ狙うことになりそうなので、表面の価値をどれだけ高められるかで使い勝手の良さが決まりそうです。
最も分かりやすいのは、グジェゴジュ先生が示してくれたように、《ドラゴンの女王、ラスリス》、《吐炎》や《ドラゴンの財宝》なんかと併用する方法ですね。他にも《サルカンの封印破り》と組み合わせても面白そうですし、《死の権威、リリアナ》で再利用する動きも◎。
18.《安全の護符》
《減衰球》といい、ここ最近は特定のコンボデッキなどを対策するカードが充実していますが、《安全の護符》は主にモダンやレガシーのストームデッキ対策のカードです。
これだけだと用途が狭いように感じられるものの、もしも《安全の護符》が「マルドゥ・パイロマンサー」のトークン対策としてだったり、「バーン」の火力呪文対策としても機能するようであれば、多くのデッキのサイドボードで見かけるカードになるでしょう。
19.《混沌のワンド》
これも《悠長な再構築》と同様の理由で、良いサイドボードカードになりそうな1枚です。能力はとんでもなく強力ですが、打ち消し呪文を奪う展開なども考慮すると、いつ起動するべきかを判断するのはなかなかに難しそうですね。
20.《世界のるつぼ》
Wayfinder用に《ラムナプの採掘者》・《獣性を築く者》・《水底のドルイド、タトヨヴァ》・《風景の変容》・《世界のるつぼ》・「砂漠」いっぱいみたいなデッキを考えていたんですが、あえなく没になってしまいました。
稀代のデッキビルダーの登場が待たれます。
おまけ・『基本セット』注目度トップ5
1位: 《破滅の龍、ニコル・ボーラス》
2位: 《民兵のラッパ手》
3位: 《悠長な再構築》
4位: 《ゴブリンの損壊名手》
5位: 《サルカンの封印破り》
1位はもちろん《破滅の龍、ニコル・ボーラス》様。能力だけでなくイラストも最高ですし、文句なしです。
2位はファーストインプレッションから最も評価が上がった1枚を。3位はリミテッド番長を信じて、4位はレガシーでの活躍を期待しての選出。5位の《サルカンの封印破り》はデッキ構築の幅が広そうなので、そういった意味でも注目している1枚です。
おわりに
『基本セット2019』の20選は以上です。
基本セットということでどちらかというと優秀なサイドボードカードが多いように感じますが、《破滅の龍、ニコル・ボーラス》や《サルカンの封印破り》のようなエース級のカードもありますし、《民兵のラッパ手》や《ゴブリンの損壊名手》のように早速下の環境で猛威を振るっているカードもありますね。
冒頭でもお伝えしたように、次回のプロツアーは非常に難解なチーム構築戦なので、しっかり練習して本戦に挑めればと思います!
それでは、また次回の記事でお会いしましょう。