これまでのあらすじ
マジック25周年記念プロツアーを終え、ゴールドレベルを達成したタカハシ。
先週末はヴィンテージおじさんとしてエターナル・ウィークエンド・アジア2018に参加し、トップ8に残ったが一没。残念!
2 《Volcanic Island》
2 《Underground Sea》
4 《沸騰する小湖》
2 《汚染された三角州》
2 《溢れかえる岸辺》
1 《トレイリアのアカデミー》
1 《Library of Alexandria》
-土地 (15)- 1 《Ancestral Recall》
1 《Time Walk》
1 《Black Lotus》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Emerald》
1 《Mox Pearl》
-パワー9 (8)- 1 《瞬唱の魔道士》
4 《粗石の魔道士》
-クリーチャー (5)-
2 《狼狽の嵐》
1 《紅蓮破》
1 《思案》
1 《渦まく知識》
1 《吸血の教示者》
2 《夜の囁き》
1 《Demonic Tutor》
1 《ハーキルの召還術》
1 《ヨーグモスの意志》
4 《逆説的な結果》
4 《意志の力》
1 《魔力の墓所》
2 《師範の占い独楽》
1 《太陽の指輪》
1 《魔力の櫃》
1 《通電式キー》
1 《Time Vault》
2 《精神を刻む者、ジェイス》
-呪文 (32)-
エターナルフォーマットが大好きでレガシーのGPは全て参加すると決めているので、グランプリ・リッチモンド2018 (レガシー / スタンダード) へと向かうのであった。
グランプリ・リッチモンド2018 (レガシー)
「4Cレオヴォルド」で参加。
1 《沼》
3 《Underground Sea》
2 《Badlands》
1 《Volcanic Island》
1 《Tropical Island》
1 《Bayou》
4 《汚染された三角州》
4 《沸騰する小湖》
3 《血染めのぬかるみ》
-土地 (21)- 4 《悪意の大梟》
3 《瞬唱の魔道士》
2 《トレストの使者、レオヴォルド》
2 《グルマグのアンコウ》
-クリーチャー (11)-
4 《渦まく知識》
2 《稲妻》
2 《致命的な一押し》
3 《トーラックへの賛歌》
2 《突然の衰微》
2 《コラガンの命令》
4 《意志の力》
2 《最後の望み、リリアナ》
3 《精神を刻む者、ジェイス》
-呪文 (28)-
なぜこのデッキを選んだか?
マジック25周年記念プロツアーでは同チームの井川 (良彦) さん・熊谷 (陸) さんと調整した「グリクシス・コントロール」で参加したが、個人成績は4勝7敗3手打ちと散々な結果。そのとき、「グリクシス」で感じた不満点は以下。
そこで、緑を足すことでこれらの不満点を解消してくれるという仮説を立てた。
《突然の衰微》
苦手とするエンチャント全てを対処でき、《最後の望み、リリアナ》も除去できる。単純にカードが強く対処できる範囲が広い。「グリクシス・コントロール」がサイドボードでやりたかったことが全部できて、サイドのスロットの節約にもなる。
《トレストの使者、レオヴォルド》
「ANT」や「スニーク・ショー」に対して勝率を上げるカード。特に《実物提示教育》で出したとき相手が《グリセルブランド》ならドローを防いで《悪意の大梟》でブロックできるので、《実物提示教育》が通っても望みがある。
それに苦手だった《森の知恵》、《最後の望み、リリアナ》にも耐性がつくし、《意志の力》のためのブルーカウントを増やしてくれるのも嬉しい。
色を足すリスクとリターン
《基本に帰れ》《血染めの月》に弱くなるなど、もちろん色を足すリスクはある。ただそのリスクを受け入れた上で、4色でカードパワー全開の方が「青白奇跡」や「グリクシス」、コンボデッキに対して強くなると判断。
MOのレガシーチャレンジで検証し結果も良かったため、そのまま「4Cレオヴォルド」を使うことに決定。
細かなカード選択と役割
《仕組まれた疫病》
《仕組まれた疫病》は、「グリクシス・デルバー」対してに「ならず者」指定で《苦花》・《真の名の宿敵》両方を対処できる。
数は少ないが「エルフ」や「ゴブリン」、《未練ある魂》などの横並べカードに強いのも良い。墓地対策
墓地対策が《虚無の呪文爆弾》に統一されているのは、「グリクシス・コントロール」に対して《外科的摘出》よりも良いサイドボードで、かつ最近みかける《蓄積した知識》入り「青白奇跡」なども見据えて。
「発掘」デッキに対して《外科的摘出》1枚程度では勝てないし、相手が《沈黙の墓石》を出してくることもあるため、墓地を全て追放できる《虚無の呪文爆弾》を優先した。
グランプリ・リッチモンド2018 (レガシー) 本戦結果
ラウンド | 対戦相手 | 結果 |
---|---|---|
Round 1 | BYE | – |
Round 2 | BYE | – |
Round 3 | BYE | – |
Round 4 | スニーク・ショー | ×〇〇 |
Round 5 | バーン | 〇×× |
Round 6 | 黒赤リアニメイト | ×× |
Round 7 | 黒赤リアニメイト | ×× |
1-3ドロップ。
「スニーク・ショー」には《トレストの使者、レオヴォルド》がガッチリ噛み合い勝利し仮説通りだったが、次のバーン戦では《発展の代価》で8点食らって爆死!
「黒赤リアニメイト」にはメインは除去が多い手札をキープしてしまったのと、サイド後は《暴露》込み1キルでどうしようもなく、デッキの短所がモロに出てしまった。
レガシーのように押し付けが強い環境だと、守り一辺倒ではなく自分でも脅威を出し続ける必要がある。以前は《死儀礼のシャーマン》がその役割を担っていて、これが《稲妻》や《剣を鍬に》されることで《トレストの使者、レオヴォルド》が生き残りやすくなるというメリットがあった。今は他に撃つ対象がないから対戦相手の除去が余り、《トレストの使者、レオヴォルド》はすぐに除去されてしまう。
《トレストの使者、レオヴォルド》自体は依然として強いカードなので、これと《秘密を掘り下げる者》を組み合わせてデッキを考えたいなと思っている。
グランプリ・リッチモンド2018 (スタンダード)
レガシーで負けたのでスタンダードに移行。デッキは「赤黒アグロ」。
1 《沼》
4 《泥濘の峡谷》
4 《竜髑髏の山頂》
2 《霊気拠点》
-土地 (25)- 4 《ボーマットの急使》
2 《損魂魔道士》
4 《屑鉄場のたかり屋》
2 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》
4 《ゴブリンの鎖回し》
1 《ピア・ナラー》
2 《再燃するフェニックス》
2 《熱烈の神ハゾレト》
3 《栄光をもたらすもの》
-クリーチャー (24)-
なぜこのデッキを選んだか?
レガシーを優先してスタンはほとんど手を付けておらず。
各地の大会結果を見ると「赤黒アグロ」の使用率が圧倒的に高く、上位の半分が赤黒だった。結果から見ると明らかにベストデッキなので、これに乗ることに決定。
足りない練習量を補うためStarCityGame.comのオーウェン・ターテンワルド/Owen Turtenwaldの記事を熟読した。
《嘲笑+負傷》は「ターボ・フォグ」用で範囲が狭いため、プレインズウォーカー対策の《魔術遠眼鏡》と1枚ずつに散らした。ただ《嘲笑+負傷》は「緑単」に対しても予想外の角度から勝てるので、1枚は入れても良さそうだ。
グランプリ・リッチモンド2018 (スタンダード) 本戦結果・初日
ラウンド | 対戦相手 | 結果 |
---|---|---|
Round 1 | BYE | – |
Round 2 | BYE | – |
Round 3 | BYE | – |
Round 4 | 赤黒アグロ | 〇×〇 |
Round 5 | 青黒ミッドレンジ | ×× |
Round 6 | 赤黒アグロ | 〇×〇 |
Round 7 | 青黒ミッドレンジ | ×× |
Round 8 | 赤単ウィザード | 〇〇 |
6-2で2日目へ。
「青黒ミッドレンジ」に対して経験値が足りなくてプレイもサイドボーディングも下手だったが、戦いながら徐々に修正。長引けば不利なので常に自分が攻めるカードを展開するべきで、《強迫》はサイドインしない方が良い。最初は間違えていた。
グランプリ・リッチモンド2018 (スタンダード) 本戦結果・2日目
ラウンド | 対戦相手 | 結果 |
---|---|---|
Round 9 | 赤黒アグロ | 〇〇 |
Round 10 | エスパー・コントロール | 〇〇 |
Round 11 | 赤黒アグロ | 〇×〇 |
Round 12 | 白青騎士 | 〇×〇 |
Round 13 | 赤黒アグロ | ×× |
Round 14 | 青黒ミッドレンジ | 〇〇 |
Round 15 | 赤黒アグロ | ×〇〇 |
※Twitterでは対「赤黒アグロ」は6勝1敗と記載したが、正しくは5勝1敗。
12-3で9位。赤黒の海を泳ぎ切った。
サイド後相手に《反逆の先導者、チャンドラ》を出されることが多かったが、お互い《チャンドラの敗北》をサイドインするため《チャンドラ》は生き残りにくいし、噛み合いが大事な赤黒同系では《敗北》のルーター (カードを1枚捨てて1枚引く) 能力がとても重要。
《チャンドラ》はソーサリーの4マナ4点火力になりがちだし、赤黒同系では残さない方が良いように思える。
退職とこれから
先日Twitterでも告知した通り、晴れる屋を退職することにした。理由はもっと練習したいからだ。
8月31日で晴れる屋を退職しました。
— yuta_takahashi (@Vendilion) 2018年8月31日
理由は練習に時間を割きたくなったからです。目指せプロツアー優勝!
晴れプロも9/16のGP香港が最後の予定です。1回ゼロになって再スタート。
しばらくは自由に暮らします。映画見て、筋トレして、ゲームしてゲームしてゲームします。配信や記事もやる予定です。
数年前、「フェアリー」で国内グランプリを連覇したときは大学生活との兼ね合いであまり海外遠征をしなかった。しかしその後「大学を休学してでも、もっとマジックに情熱を向ければ良かった」という後悔はずっと自分の中にあった。
人生やったことよりも、やらなかったことに対する後悔が大きいものだ。
去年1年間のプロマジックを通して、自分の実力が上がって成績が安定してきたと実感している。今自分にきているかも知れない第二の全盛期を逃したくないので、マジックの練習にもっと時間をかけることにした。
まだ1回も24人の世界選手権出場を果たしていないので、それを目標に自分を磨いていきたいと思う。
Hareruya Prosとしてのブログはこれが最後となり、今後は個人で記事を書いたり配信を行っていく予定だ。
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ではまた、マジック会場のどこかで。
高橋 優太