Translated by Kenji Tsumura
(掲載日 2018/08/13)
マジック25周年記念プロツアー (PT25A) が幕を閉じ、2017~2018シーズンも終わりを迎えようとしている。あぁ、厳密にはまだ今シーズンは終わってはいないんだが、今のところ残りのグランプリに向けて練習する予定はないし、来る世界選手権2018に向けて体力を温存して正しい準備ができればと考えている。
今シーズンの結果がどうだったかって?上出来だったさ!
The #PTRIX Top 8 is set for tomorrow!
— Magic Pro Tour (@magicprotour) 2018年2月3日
Pascal Vieran (@VierenPascal), Luis Salvatto (@LuisSalvatto), Ken Yukihiro (@death_snow), Gerry Thompson (@G3RRYT);
(2) Reid Duke (@ReidDuke), (19) Javier Dominguez (@Thalaiet),
(18) Andrea Mengucci (@Mengu09), Jean-Emmanuel Depraz pic.twitter.com/D0XrAW2Abg
結果だけを見れば俺にとってダントツで最高のシーズンだったわけだが、これはたくさんミスをしなかったということを意味するわけじゃあない。それにプロツアーではあまり良いパフォーマンスができなかったしな。確かに、プロツアー『イクサランの相克』では念願のプロツアー決勝ラウンドに残ることができた。しかし他の3つのプロツアーの結果はどうだったかというと、たった1点のプロポイントしか上乗せできなかったんだ。
ただし、今期最大の目標に掲げていた世界選手権への招待券を勝ち取ることもできたし、プロツアーでのパフォーマンスが良くなかったとはいえ非常に幸せな気分だ。
本日は今期参加した大会の思い出や、そこで学んだことを共有していきたいと思う。
グランプリ・バーミンガム2017 – モダン // 10勝5敗
グランプリ・バーミンガム2017では、当時の “《死の影》は強すぎる” という論調にしたがって「ジャンド (赤黒緑)・シャドウ」を使った。《ウルヴェンワルド横断》は素晴らしいカードではあるものの、大会を通じてずっとデッキパワーの低さを感じていた。
後に《死の影》は依然として良いデッキであると判明したわけだが、それは「ジャンド」型ではなく「グリクシス (青黒赤)・シャドウ」型だった。当時は「グリクシス・シャドウ」の構成に満足していなかったが、それが間違いだったと気付くまでに長い時間は必要としなかった。数か月後に、「グリクシス・シャドウ」は《死の影》を使用したほぼ唯一のデッキになったんだからな。
グランプリ・トリノ2017 – スタンダード // 11勝4敗
グランプリ・トリノ2017では、最愛なる「ハゾレト・レッド」を使用した。
「赤単」はプロツアー『破滅の刻』の調整中にたくさん使っていたし、メタゲームがこのデッキに適用したとしても十分にトップにい続けられるくらいに強力なデッキだと思っていたもんだから、このグランプリに向けてあまり多くの練習はしなかった。しかしこれは大きな間違いで、このグランプリではほとんどのデッキが赤いデッキを倒すためにしっかりと調整されており、結局「ラムナプ・レッド」はトップ8に1人も残れなかった。
結果は11勝4敗だったが、デッキの立ち位置が良くなかったわりにはかなり良い結果だったと言えるな。
グランプリ・プロビデンス2017 – チームリミテッド // 10勝4敗
マルシオ・カルバーリョ、アルトゥール・ビレラ
世界選手権2017の道すがら、マルシオ・カルバーリョ/Marcio Carvalhoとアルトゥール・ビレラ/Artur Villelaとチームグランプリに参加することにした。チームシールドはいつだって最高に楽しいし、ここでは10勝4敗と悪くない結果に終わった。とはいえ、グランプリに参加するのではなくその時間を使って世界選手権の調整をすべきだったと思うし、今思えばこの大会に参加したのはあまり良いアイディアではなかったな。
世界選手権2017 – 混合フォーマット // 準優勝
これはこれまでの中で最高の結果だ。俺が書いた大会レポートはこれだ。この大会が終わってから長い時間が経ってしまったが、この大会で俺が学んだ最大の教訓は、君にとってもし何かがきちんと機能しているのであれば、たとえそれが多くの人々にとって有用でなくても依然として君にとっては有用だってことだ。俺はこのとき「ラムナプ・レッド」で十分な (ひょっとすると必要以上の) 試合数をこなしたし、相手が腕の差で俺を打ち負かすような他のデッキに乗り換えることなく、「赤単」に固執する方が良いと確信していた。今思い返してみても、この決断ができたことを嬉しく思う。
グランプリ・リバプール2017 – リミテッド // ドロップ
俺は《秘宝探究者、ヴラスカ》、そして彼女をサポートできるマナカーブが特徴的な素晴らしいカードプールを引き当てた。だが《秘宝探究者、ヴラスカ》に2回、それに《戦場の詩人、ファートリ》にも敗れてしまったために、素晴らしい1日とはいかなかった。プレインズウォーカーはリミテッドにおいて最高のマジックカードだよな。
6勝3敗で2日目に進出できる旧ルールのおかげでなんとか2日目に潜り込んだものの、弱めの白赤デッキをドラフトしてしまいまたもや粉々にされてしまった。その中には、《卑怯な行為》に対して下手くそなプレイをしてしまったせいで落としたものもあったな。もしも君が同じような経験をしてしまっていたとしても、君は1人じゃないぜ、友よ。
プロツアー『イクサラン』 // 6勝8敗ドロップ
結果は振るわなかったが、この大会に向けた調整過程には満足している。『イクサラン』がリリースされて数週間が経過していたためドラフトには自信があったし、スタンダードでは再び「ハゾレト・レッド」を手にしたからな。ここでは齋藤 友晴の戦略に身を委ねることにした。彼も俺と同じく長きにわたってこのデッキを使用していたし、環境の上位に位置する多くのデッキに対して彼のサイドボードとゲームプランの方が明確に俺のそれを上回っていたんだ。
プロツアーに持ち込んだ刺激的なカードは《暴力の激励》だな。残念ながら、俺の前では真価を発揮してくれなかったんだけどな。
ドラフトラウンドで3勝3敗だったこともまた、助けにならなかったな。やれやれだぜ。
グランプリ・ワルシャワ2017 – スタンダード // 11勝4敗
このグランプリは、ついに《熱烈の神ハゾレト》のチームから離れる決心をした大会だった。このフォーマットが終わるまで王座に君臨し続けた、「ティムール・エネルギー」に乗り換えたんだ。いよいよ《霊気との調和》チームに加わるときだ!
頭の片隅ではなぜプロツアー前にこの決断が下せなかったのかという後悔もあったが、このグランプリ前はより多くの調整時間があったし、このアーキタイプについてより深く学ぶことができたんだ。堅実なマナベースを求めたために俺自身は《スカラベの神》をタッチしなかったものの、大会を通じて何ゲームかは《スカラベの神》相手に落としてしまった。今振り返ってみても、どちらのバージョンをプレイすべきだったのか判断しかねる。
グランプリ・リヨン2017 – チームリミテッド // 7勝5敗 ドロップ
ルイス・サルヴァット、マルシオ・カルバーリョ
このグランプリにはルイス・サルヴァット/Luis Salvattoとマルシオとで参加したんだが、とても面白い週末になったその一方で結果は伴わなかった。グランプリをドロップすると、俺とルイスはMagic Online Champion Ship (MOCS) の予選をプレイするために即座にホテルへと向かった。しかしほんの少しの間停電してしまい、俺は数分の間Magic Onlineのパスワードを思い出せずにいたんだ。その結果、再びログインできたときにはちょうどイベントが始まってしまっていた。一方でルイスは7勝1敗を記録し、俺たちの中で誰が最も賢明だったかを証明してみせた。俺は参加すら叶わなかったんだから、0勝2敗の成績でも十分だったんだけどな。
ワールド・マジック・カップ2017 // 5勝3敗
スペイン代表
ニースで開催されるワールド・マジック・カップはいつも通り良いもんだ。俺はスペイン選手権を勝ち抜いたダニエル・マルティネス/Daniel Martinez、そしてペドロ・リチャード/Pedro Lechadoと参加した。この大会に向けて十分に準備したし、調整過程はどちらかというとグランプリよりもプロツアーのそれに近かったな。
ここでは《光袖会の収集者》の入った「4色エネルギー」を使用した。「ティムール・エネルギー」の方が良いデッキだと思っていたものの、俺が「4色エネルギー」を使用することでダニエルにフルパワーの「赤単」を渡せる方が重要だと考えたんだ。ペドロは「青白《王神の贈り物》」を使ったんだが、このデッキは多くのチームがサードデッキとして用意するであろう各種コントロールデッキに対して相性が良いと予想していた。
シールドラウンドを3勝0敗で駆け抜けて最高の滑り出しとなった。だが2日目はとても厳しく、多くの勝ち星を稼ぐことができなかった。とはいえ、チームメイトと大会自体には非常に満足しているし、この大会は明らかに特別なイベントだ。今年はもっと良い成績を残してみせるぜ!
グランプリ・マドリード2017 – チームモダン // ドロップ!
マルシオ・カルバーリョ、ティアゴ・ロドリゲス
俺は「ウルザトロン」を選び、チームを組んだマルシオとティアゴ・ロドリゲス/Thiago Rodriguesはそれぞれ「《死の影》」と「5色人間」を使用した。チームは2日目進出のかかった最終戦を落としてしまったが、「トロン」は良いデッキだった。マルシオは1日を通して2~3ゲームを勝ち続けてこの日を最高の1日にしてくれたものの、ティアゴの成績はそれほど素晴らしいというわけではなかったな。
グランプリ・ロンドン2018 – リミテッド // ドロップ
結果はかなり悪かったとはいえ、このグランプリは自信を持つという観点で非常に重要な大会となった。クリスマスごろの俺の短期的な目標のひとつは、精神面を鍛えることだったんだ。グランプリ・ロンドンに向かうにあたってありとあらゆる物事に可能な限り注力し、どの局面においても最善を尽くせるように努めた。
与えられたカードプールはそりゃもうひどいもんで、試合のたびに俺のカードプールは完敗だと感じた。だがしかし、結果が望み通りにならなかったとはいえ、当初の目的通り目の前の試合にしっかりと集中できていると感じたときは誇らしかったな。
土曜日のMOCS (シールド) では、《原初の死、テジマク》に数えきれないほどむちゃくちゃされた。恐竜たちはときに残酷だよな。
プロツアー『イクサランの相克』 // トップ8!
プロツアー『イクサランの相克』は俺にとって最初のプロツアートップ8で、おそらく一生忘れられない素敵な思い出になった。俺のレポートはこちらから。この大会で得られた教訓はモダンについてで、モダンではもし全てのデッキを理解しているであれば、最終的にどのデッキを選ぼうとあまり大きな問題にはならないということだ。そのデッキの全てのマッチアップの戦略をしっかりと理解しているならばな。俺が思うに、最終的にモダンの大会に赴く限りは、このフォーマットの調整はめったに無駄にはならない。
アンドレア・メングッチ
また、アンドレア・メングッチ/Andrea Mengucciの意見に耳を傾けることもとても良いアイディアだと学んだよ。
ドラフトで5勝1敗、構築で7勝3敗とまずまずの結果は、トップ8に残るために十分だった。やったぜ!
グランプリ・リヨン2018 – モダン // 10勝5敗
グランプリ・リヨン2018には、旧友の《解放された者、カーン》と共に向かった。「ウルザトロン」は感情の起伏が激しい特別なデッキだ。なぜならば、勝つときはこのデッキは史上最高だと感じるその一方で、負けるときはしばしばその辺のリミテッドのデッキにさえ負けるだろうと感じるんだからな。
俺の成績はいたって平凡で、自分のデッキ選択が上手くいったとは到底思えなかった……その後「ウルザトロン」がこの大会を席捲し、トップ8に4人を送り込んだという事実を知るまではな。トップ8に4人ってのは、モダンのイベントにおいてとんでもなく多い数字だ。
教訓 : 大会後に自身のデッキ選択がどうだったかを採点するのはいつだって難しいもんだ。自分自身の成績を重要視し過ぎないようにしたとしても、それを完全に無視することはできないからな。
グランプリ・マドリード2018 – チーム構築 // 5位
#GPMADRID is about to start and I got myself the best team!!! pic.twitter.com/LgEAOJ2i0S
— Andrea Mengucci (@Mengu09) 2018年3月10日
この大会でチームを組んだアンドレア・メングッチとクリスティアン・カルカノ/Christian Calcanoとは、後にPT25Aで再びチームを組むことになる。チームの構成はアンドレアが「グリクシス・エネルギー」 (スタンダード) を、カルカノが「ジャンド」 (モダン) を、そして俺が「スゥルタイ・デルバー」 (レガシー) を、という組み合わせだった。「スゥルタイ・デルバー」は、Wizards of the Coast社が《死儀礼のシャーマン》を禁止するまでの間、俺がずっと愛用していたデッキだったんだ。
大会序盤は苦戦を強いられたものの、そこから次々と勝ち続けて、結果的にタイブレークで決勝ラウンド進出を逃した。ここではプロツアーでどのようにコミュニケーションを取ればいいかについて多くのことを学べたな。
グランプリ・アムステルダム2018 – チームリミテッド // 3勝3敗ドロップ
マルシオ・カルバーリョ、マルク・トビアシュ
この大会のチームメイトは同じHareruya Prosのマルシオとマルク・トビアシュ/Marc Tobiaschだ。俺たちは弱いカードプールを引いてしまい、組み上げた全てのデッキが迫力不足だと感じたために、いまだに正しく構築できたかどうか確信が持てていない。チームシールドのプールはしばしばとても複雑で、どれだけ慎重にプールを見直してみたとしても妥当な結論を導き出すことは非常に難しい。少なくとも俺にとってはな。
この日のハイライトは、マルシオが8回戦目で遅刻してゲームロスを受けたことだ。どうやら、マルシオは自分がグランプリに参加していたことを忘れてしまっていたらしい (笑っちまうよな)。
この旅で良かったことはといえば、彼女と2日間のアムステルダム観光を楽しめたことだ。ここ最近のグランプリでは、なかなか観光する機会がなかったんだ。
グランプリ・ボローニャ2018 – チームリミテッド // 5勝3敗
トビアシュが飛行機の問題で参加できなくなったため、代わりのチームメイトが必要だった。だが幸運にも、良き友人であるマルコス・フェルナンデス/Marcos Fernandezが《機を見た援軍》のごとく駆けつけてくれ、俺とクリストファー・ラーセン/Christoffer Larsenとチームを組んでくれたんだ。
出だしは好調だったが、最後の2戦を立て続けに落としちまって2日目進出を逃した。この大会はとても楽しかったし、俺とマルコスはラーセンが多くのゲームで勝利したことに驚いた。ラーセンのデッキは、俺がこれまでに登録したチームシールドのデッキの中でも最弱クラスのリストだったんだからな。
そのうえ、この大会はボローニャで開催されていたから旨い食事も確約されていた。グランプリで同じ場所に再訪する特典のひとつとして、すでに良いレストランを知っているのなら事前の下調べが不要になるってことが挙げられるな。
グランプリ・バーミンガム2018 – レガシー / スタンダード // 0勝3敗ドロップと12勝3敗
PT25Aに向けた俺たちのプランは、俺がレガシー、メングッチがスタンダードでカルカノがモダンだった。そして俺は首尾よくこのグランプリの前にレガシーをたくさん練習し始め、その経験はこのグランプリにも生かすことができるはずだった。数週間におよぶ調整を終えて、ジェレミー・デザーニ/Jeremy Dezaniがグランプリ・シアトル2018で準優勝に輝いた「スゥルタイ・ミッドレンジ」によく似たデッキを持ち込むことにした。
この大会は、この小さなエルフ・シャーマンを使える最後の機会となった。たくさん練習したのにレガシーは上手くいかず、迅速に0勝3敗でドロップする羽目に。少なくともゲームカウントは0勝6敗じゃなかったはずだぜ。
この大会はダブルグランプリだったんもんで、翌日からはスタンダードを戦うことになった。けれどレガシーの調整に時間を割いていたためにスタンダードは全く触っておらず、誰かの助けが必要だったんだ。ありがたいことに、アンソニー・リー/Anthony Leeがまたもや力を貸してくれ、75枚の素晴らしいリストにサイドボーディングガイドまで付けてくれたんでそれをそのまま登録した。
アンソニー・リー
リーのデッキで12勝3敗を記録し、3点のプロポイントを追加できた。上位卓で最も多くプレイされていたデッキは「赤黒」だったわけだが、俺の使ったデッキがそれらに対して相性が良いと分かって非常に幸せな気分だったし、勝ち星の多くは「赤黒」から成り立っている。
グランプリ・ワシントンD.C.2018 – チームリミテッド // ドロップ
ゼン・タカハシ、ジェイソン・チャン
ワシントンではゼン・タカハシ/Zen Takahashi、そしてジェイソン・チャン/Jason Chungとチームを組んだ。1回戦目が始まる前に練習試合をしていると、そこでジェイソンが自分のデッキに入っているカードの能力を勘違いしていることが判明した。俺は自分たちがこの大会で優勝する準備ができていると思っていた。それは間違いだったわけだが、とはいえ時には自分が優勝するって考えるのは悪いことじゃないよな。
グランプリ・コペンハーゲン2018 / グランプリ・バルセロナ2018 // トップ4
レポートはこことここで読める。これらの大会を終えて、今ならば来るトーナメントでコントロールデッキが最高だと考えた際にそれを使いこなす準備ができていると感じられるようになった。それと《ドミナリアの英雄、テフェリー》は最高だよな。
グランプリ・トリノ2018 – リミテッド // 4勝3敗ドロップ
1週間後に控えたPT25Aには『基本セット2019』 (M19) を使ったフォーマットがなかったので、俺はグランプリ・トリノの練習をほとんどしないことに決めた。そんなこんなで、このグランプリは事実上「グランプリ・プレリリース」になっちまった。俺の担当フォーマットがモダンに変わったこともまた、M19リミテッドに時間を割きたくなかった理由だ。
本戦では爆弾レア、整ったマナカーブ、それに除去もあるプールを引いたが、それほどたくさんの勝ち星を稼ぐことができなかった。試合中に凄まじい幸運が訪れなかったことも事実だが、最高の構築とは程遠いデッキしか作れなかったと思う。調整しなかった罰を受けたと感じたよ。Magic Onlineのリーグを数回こなしておくだけでシールドの構築では大きな差が生まれるので、もう少しばかり練習しておけばと後悔する結果になった。
繰り返しになるが、イタリアの食事は最高だったぜ。
マジック25周年記念プロツアー – チーム構築 // 8勝6敗
俺たちの構成は下記の通りになった。
プレイヤー | フォーマット | デッキ |
---|---|---|
クリスティアン・カルカノ | スタンダード | 緑単ガルタ |
俺 | モダン | ジェスカイ・コンシード |
アンドレア・メングッチ | レガシー | エルドラージ・ストンピィ |
デッキ選択は悪くはなかったんだが、どれも強すぎるというほどのもんじゃなかった。練習段階で「エルドラージ・ストンピィ」は並外れたデッキだったものの、アンドレアはプロツアーで相性の良いマッチアップにおいてかなりの不運に見舞われた。それに加えてメタゲームを正しく予想できておらず、そもそも相性の良いデッキの数自体が少なった。
「ジェスカイ」は……「ジェスカイ」だった。ついにプロツアーという大舞台でコントロールデッキを使えたってのは大きな進歩だな。これが俺が使用したリストだ。
1 《平地》
1 《山》
2 《神聖なる泉》
2 《蒸気孔》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《沸騰する小湖》
3 《天界の列柱》
1 《氷河の城砦》
1 《硫黄の滝》
3 《廃墟の地》
-土地 (25)- 4 《瞬唱の魔道士》
-クリーチャー (4)-
4 《流刑への道》
3 《稲妻》
1 《荒野の確保》
3 《稲妻のらせん》
3 《論理の結び目》
1 《否認》
2 《電解》
4 《謎めいた命令》
1 《残骸の漂着》
1 《至高の評決》
2 《アズカンタの探索》
2 《ドミナリアの英雄、テフェリー》
-呪文 (31)-
2 《祖先の幻視》
2 《払拭》
2 《天界の粛清》
1 《ヴェンディリオン三人衆》
1 《黎明をもたらす者ライラ》
1 《儀礼的拒否》
1 《軽蔑的な一撃》
1 《否認》
1 《神の怒り》
-サイドボード (15)-
サイドボードの枠が足りないという問題は依然として健在で、この度はアグロデッキへのガードを下げて墓地を使った戦略への対策カードに枠を割くことにした。全てのデッキに対して完璧に備えることはできないし、そのせいで特定のマッチアップでは欠陥を抱えることになってしまう。今後「ジェスカイ」が良いデッキだと確信しているが、もしも積極的にサイドボーディングが必要だと思うようなマッチアップが多いときは立ち位置がいいとは言えないだろう。
スタンダードでは、「ターボフォグ」デッキを使うことができたにもかかわらず、結局は「緑単ガルタ」に落ち着いた。
4 《花粉のもや》
4 《根の罠》
2 《砂の下から》
4 《運命のきずな》
3 《アズカンタの探索》
4 《楽園の贈り物》
1 《テフェリーの誓い》
2 《自然に仕える者、ニッサ》
2 《ウルザの後継、カーン》
4 《ドミナリアの英雄、テフェリー》
-呪文 (34)-
結果的にこの大会でベストデッキと評された「ターボフォグ」を使わないでほしいと主張したのは俺だったから、これは俺の責任だ。これもまた重要な教訓となった。
長きにわたって保守的なデッキ選択は俺を助けてくれたし、 “最高のデッキ” に固執するようになってからというもの、俺の勝率はその変化を反映するかのように伸びた。だが全ての物事は時と場合によるし、今回に関しては目の前に素晴らしいデッキがあると見極めるべきだった。そうする代わりに、過去の俺はより安全なデッキの方が良いと訴えかけてそれを選択させたんだ。ここではそれが正解ではなかったわけだが、次にどうなるかを見てみようじゃないか!
まとめ
これが俺の1年間だ。来期が始まるのを楽しみにしているし、俺の目標は世界選手権に出られるだけのプロポイントを稼ぐ結果を残すことだ。だがどれだけ必死に打ち込んだとしても、それが叶わないことがあると分かっている。だから俺の真の目標は、自分がなりえる中で最高のプレイヤーになることだな。
最後まで読んでくれてありがとな。どっかの大会で会おうぜ!
ハビエル・ドミンゲス