国内初、いやアジア圏初のレガシーGP、【グランプリ・京都15】。
確実に日本マジック史に残るであろう、この一大イベントを主催するのは、【グランプリ・名古屋14(公式へのリンク)】(→【happymtg内のイベントカバレージ】)以来2度目のGP主催となる、ホビーステーションだ。
我々プレイヤーは普段、「グランプリをどんな企業が主催しているのか」にはそれほど気を払わないが、そこには当然、主催している企業なりのマジックへの思い、マジックへの情熱がある。
ではホビーステーションは、一体どのような思いで今回の【グランプリ・京都15】を主催しているのだろうか?
それを確かめるため、【前回のインタビュー】に引き続き、ホビーステーションを代表して小櫃 王彦(おびつ きみひこ)さんにお話を伺ってみた。
■ 『1つ1つのクオリティを上げていこう』と考えております
--「最近のグランプリって、『へぇ~会場で○○っていうイベントやるのか。××らしいな』みたいな、それぞれの『らしさ』が出てくる場面が多いように感じるんです。そこで、いきなり不躾な質問かもしれませんが、ホビーステーションさんはグランプリ運営というものにどのようなテーマを持っているんでしょうか?」
小櫃 「確かに、グランプリを企業が主催するようになって3年ほどが経ちましたが、最近では例えば晴れる屋さんであるとかBIG MAGICさんであるとか、それぞれの主催者様によって違った特色が出てきているな、と感じますね。その点、弊社がマジックのグランプリを主催するにあたっては、テーマと呼べるかはわかりませんが、『1つ1つのクオリティを上げていこう』と考えております」
--「1つ1つのクオリティ……ですか。それは具体的には、どのような形で実現されるものなんでしょうか?」
小櫃 「例えば、前回の【グランプリ・名古屋14(happymtg内のイベントカバレージ)】では『食』をテーマの1つに据えて屋台村をご用意させていただいたわけですけれども、そちらの方をお客様の意見を取り入れて改善していく、というようなことですね。あくまで一案ですが、どの屋台のどのメニューが良かったか、人気投票などやっていくのも面白いかもしれません」
--「確かにホビーステーションさんのグランプリには『食』へのこだわりを感じました。他にも力を入れている点があるんでしょうか?」
小櫃 「あとは会場内の『造作』ですよね。カードゲームの大会がメインとしてあるから仕方ないですけれども、まだまだ力を入れられる部分だと思います。将来的には、グランプリを『何とかEXPO』とか『ほにゃららゲームショウ』みたいに、3日間のアミューズメントとして、カードゲームを純粋に楽しむイベントにしていけたらいいなと思います。そのために大会の参加者だけでなく、会場の近くに住んでいてマジックに興味を持っている方がもっともっと来やすいように、様々な部分を良くしていきたいですね」
--「『1つ1つのクオリティを上げていく』ことで、より良い理想のイベントの形に近づこうとしているんですね」
■ 安心、安全な会場にしておきたいですね
--「『クオリティを上げる』となると、比較対象としてはやはり昨年の【グランプリ・名古屋14(happymtg内のイベントカバレージ)】のことが想起されます。あのイベントは大きなトラブルもなく、興行的には成功と評価していい内容だったと記憶しておりますが、主催者だった小櫃さんには、反省点などはあったのでしょうか?」
小櫃 「そうですね、大きな混乱などはなかったのですが、やはり初めての主催ということで至らない点もあり、皆様にご不便をかけるようなシーンもございました。その1つがサイドイベントのフライト式8人トーナメントで、今ではBIG MAGICさんに記録を抜かれてしまいましたけれども、当時は8人トーナメントの参加人数としては世界最多となるほどのお客様に参加していただいたのですね。ですが想定より多くのお客様がいらっしゃったということで、十分にご案内できずにお客様が滞留されるシーンが多く見られてしまいました」
--「そうだったんですね。今回はその点は大丈夫なんでしょうか?」
小櫃 「はい、その反省を生かして8人トーナメントの担当スタッフを設置いたしまして、さらには担当ジャッジの方とも密に連携をとることで、ジャッジもプレイヤーもストレスなくイベントが回るよう、より快適なイベントを実現できるよう準備しました」
--「8人トーナメントは気軽に参加できる点が魅力なので、やはりストレスフリーなのは大事ですよね」
小櫃 「他の反省点としましては、私は名古屋ではインフォメーションに立っておりましたので、お客様から直接お声を伺っていたのですが、防犯面で予想以上に被害が出ていて心を痛めた部分があります。なので、今回はレガシーということで危険も大きいですが、より一層努力をいたしまして、ご来場される皆様の不安が払拭されるような安心、安全な会場にしておきたいですね」
--「小櫃さんが直接見聞きした【グランプリ・名古屋14(happymtg内のイベントカバレージ)】の反省点が、今回の【グランプリ・京都15】の魅力に繋がっているわけですね」
■ 今回のグランプリ京都の見どころ
--「さて、今回の【グランプリ・京都15】の話になりますが、ズバリ今回のグランプリ京都の見どころなど教えていただければと」
小櫃 「まずは会場で無料頒布されるパンフレットですね。ゆくゆくはこのパンフレット自体もコレクションするのが楽しい、バックナンバーを集めたくなるようなものにしたいので、こちらも前回より強化いたしまして、ページ数を増やして読み応えのあるものになっております」
--「それは非常に楽しみですね」
小櫃 「それから、先ほどの話にも出ました『造作』ですね。こちらは今回のテーマが『春の京都、レガシーの京都』ということで、『レガシー』という単語にフィーチャーいたしまして、『遺産』感を出せるように、過去に京都で行われたイベントを記したパネルをご用意させていただいております。また、古都・京都らしく鳥居や賽銭箱、おみくじなどもございます」
--「すごい、雰囲気たっぷりですね」
小櫃 「また、『京都といえば』で茶屋もございます。こちらは長丁場のグランプリではなかなかリラックスできるタイミングや場所がないと思うので、そういったときに茶を一服できて重宝する場所になればいいなと」
--「リラックスといえば、今回は国内初となる『VIPサービス』が導入されているんですよね」
小櫃 「はい。専用のスペースをご用意させていただいておりますので、VIPの方には是非ともリラックスしていただければと」
--「他にもいくつか新しく導入されたものがありますよね」
小櫃 「そうですね。グループ用に1部屋丸ごとの貸出しをやっていたり、アーティストサイン会の優待券をご用意させていただいたりもしています。……あ、あとは今回、何とグランプリ会場でラーメンが食べられるんですよ!」
--「やったー!!!……じゃなくて、何でラーメンなんですか?」
小櫃 「いえ、個人的にラーメンが好きなので、食べたいなぁと思って(笑) 前回のクレープ屋さんもクレープが食べたいからで、基本的に私はグランプリでは自分がやりたいことをこっそり実現しています(笑) ですが真面目に、今回はアジア圏初のレガシーGPということで海外からのお客様も多いと思うんですよね。なので日本の食文化を海外に向けてアピールできる良い機会になるのではないかと」
--「つまり面白い試みがたくさんあって、見どころだらけということですね」
小櫃 「はい、是非一日だけでも会場にいらしていただいて、楽しんでいただければと思います。お待ちしております!」
■ グランプリに関しての意見をどんどん届けて欲しいですね
--「最後に、これからグランプリ会場にいらっしゃる方に伝えたいことなどありましたら」
小櫃 「そうですね、『1つ1つのクオリティを上げていく』ために、このインタビューを読んでいただける色んな方にお願いしたいんですけれども、全国のホビーステーションの店頭でもメールでも何でもいいので、グランプリに関しての意見をどんどん届けて欲しいですね」
--「お忙しいところ、どうもありがとうございました」
小櫃 「ありがとうございました」