はじめに
みなさん、こんにちは。
今月からモダンの地域予選シーズンが始まりました。
各店舗で開催される予選イベントは、誰でも参加することができます。上位入賞することで『チャンピオンシップファイナル』の権利を得ることができ、さらに本戦で上位入賞することで『プロツアー』へとつながります。
さて、今回は『チャンピオンズカッププレミアム予選 シーズン5 ラウンド1 in TC東京』と『Modern Challenge』の入賞デッキを見ていきたいと思います。
『チャンピオンズカッププレミアム予選 シーズン5 ラウンド1 in TC東京』 -モダン予選シーズン開幕-
開催日:2026年4月4日
■権利獲得
晴れる屋TC東京で開催されたプレミアム予選では、なんと178名もの参加者が集いました。
上位12名が権利を獲得し、ジェスカイブリンクとボロスエネルギーが複数入賞するほか、ホロウワンやアミュレットタイタンといったデッキも結果を残しています。
アミュレットタイタン
アミュレットタイタンは強力なコンボデッキである一方で、その使用難易度の高さからあまり見かけないアーキタイプです。特にMO(Magic Online)では、ループコンボの際に複雑な操作を要求されるため、避けられがちです。
手順を省略できるテーブルトップでは使用者が増える傾向にあり、早速予選を突破していました。また、現環境トップメタのボロスエネルギーに強いのも、このデッキが有力な理由です。
☆注目ポイント
《ウルザの物語》はキーカードの《精力の護符》をサーチできるだけでなく、別の勝ち手段となる構築物・トークンも生成してくれます。《洞窟探検》はコストは重くなるものの、追加の《精力の護符》として機能します。
《召喚士の契約》《緑の太陽の頂点》という2種類のサーチ呪文のおかげで、コンボパーツの《原始のタイタン》や《事件現場の分析者》を安定してサーチできるため、再現性が高いデッキになっています。
《風景の変容》を使ったループコンボも搭載されています。《精力の護符》が場にある状態で《風景の変容》をプレイし、《睡蓮の原野》を2枚、《トレイリア西部》、《シミックの成長室》をサーチすることでコンボ始動です。
《シミックの成長室》で《トレイリア西部》をバウンスし、《召喚士の契約》に「変成」させて《事件現場の分析者》をサーチします。サーチした《事件現場の分析者》で《睡蓮の原野》などを墓地から再利用してマナを増やし、最終的に無限マナへと繋げることが可能です。
詳しいコンボ手順については、Hareruya Prosのピオトル選手が解説していますので、そちらをご覧ください。
- 2025/08/05
- アミュレットタイタンにおける《風景の変容》の使い方
- Piotr Glogowski
- 2024/10/07
- アミュレットタイタンにおける《事件現場の分析者》の使い方
- Piotr Glogowski
『Modern Challenge 32』 -モダンで活躍するタートルズのカード-
開催日:2026年4月5日
優勝 ジェスカイブリンク
準優勝 ボロスエネルギー
3位 親和
4位 エルドラージトロン
5位 アミュレットタイタン
6位 シミック出産の儀
7位 エスパー御霊
8位 グリクシスシャドウ
決勝はジェスカイブリンクとボロスエネルギーというおなじみのデッキに。
定番のデッキがそろうなか、シミック出産の儀やグリクシスシャドウなど多様なデッキが勝ち残っていました。
ジェスカイブリンク
現在のモダンでボロスエネルギーの次に人気があるデッキです。
《電気放出》や《孤独》など除去が優秀で、《儚い存在》と《溌剌の牧羊犬、フィリア》によるブリンクシナジーでリソースを稼ぎながら長期戦も得意とします。
《火の怒りのタイタン、フレージ》+《栄光の闘技場》コンボも搭載しており、幅広いデッキと五分以上に戦うことができます。
☆注目ポイント
『ミュータント タートルズ』で登場した《ヴィジランテ、ケイシー・ジョーンズ》が最近定着してきています。出るだけで3枚ドローでき、カードを捨てる効果も《火の怒りのタイタン、フレージ》を脱出させるために利用できます。上手くいけば4ターン目にフレージを脱出させることが可能です。
ジェスカイブリンクの強みは、メインからフル搭載している《記憶への放逐》を有効に使えることです。先ほどの《ヴィジランテ、ケイシー・ジョーンズ》の手札を捨てる誘発も消せますし、《溌剌の牧羊犬、フィリア》で擬似的に除去したり、脱出していない《火の怒りのタイタン、フレージ》やワープした《量子の謎かけ屋》を戦場に残したりできます。
《鏡割りの寓話》も《フレージ》を墓地に落とす手段になります。第Ⅱ章の能力解決後に優先権を保持したままにすることで、相手に《外科的摘出》などで追放される前に《フレージ》を脱出させることが可能です。
リストによってはマナ基盤の安定を優先して2枚の採用になっている《栄光の闘技場》ですが、《火の怒りのタイタン、フレージ》を速攻付きで脱出させることが、このデッキでもっとも効率的な勝ち手段となるので3枚採用がおすすめです。
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- 増田 勝仁
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- 平山 怜
『Modern Challenge 32』 – ディミーアタッチ赤のコントロールが優勝-
開催日:2026年4月10日
優勝 ディミーアコントロール
準優勝 ジェスカイブリンク
3位 グリクシス眼魔
4位 ボロスエネルギー
5位 アミュレットタイタン
6位 ジェスカイブリンク
7位 青単ベルチャー
8位 ホロウワン
ディミーアコントロール
モダンで青黒といえば《超能力蛙》や《濁浪の執政》を軸にしたテンポ寄りの構成のものが見られましたが、最近は《司書、ワン・シー・トン》をはじめとした瞬速クリーチャーとインスタントが中心のコントロールバージョンが主流になっています。
母数はまだ少ないものの、カウンターと瞬速クリーチャーを軸にした戦略は、さまざまなコンボデッキが活躍するモダンでは良い選択肢です。
デッキ内のほとんどのカードがインスタント・タイミングでプレイできるので、相手の動きに合わせて対応しやすく、アクションがなければ《オークの弓使い》《司書、ワン・シー・トン》から仕掛けていくことができます。
☆注目ポイント
《司書、ワン・シー・トン》の対サーチ能力はフェッチランドが多用されるモダンでは非常に強力で、《廃墟の地》で無理やりライブラリーを探させてドローも狙えます。
《廃墟の地》は相手のターンに構えることが多いこのデッキの戦略ともかみ合っており、トロンや《ウルザの物語》対策にもなります。
《塵へのしがみつき》はキャントリップにもなるインスタントの軽い墓地対策で、《火の怒りのタイタン、フレージ》や《御霊の復讐》など流行りのカードに対して有効です。
《星間航路の助言》は《オークの弓使い》や《覆いを割く者、ナーセット》に引っかからないドロースペルであり、序盤は必要な土地やスペルを探しながら、中盤以降は優秀なアドバンテージ獲得手段として機能します。
ベースは青黒ですが、赤をタッチしてサイドに《炎魔法》《溶融》が用意されています。
《炎魔法》はインスタントでプレイできる全体除去で、ボロスエネルギーに対しては《オセロットの群れ》や《敏捷なこそ泥、ラガバン》、猫・トークンを1マナでまとめて流せます。より対処できる範囲の広い《毒の濁流》もありますが、インスタント・タイミングで動きたいため、こちらが優先されているようです。
『Modern Challenge』 -モダンに吹き荒れるストーム-
開催日:2026年4月12日
優勝 ルビーストーム
準優勝 ボロスエネルギー
3位 親和
4位 シミック出産の儀
5位 ボロスエネルギー
6位 リビングエンド
7位 ボロスエネルギー
8位 ボロスエネルギー
ルビーストーム
スペルのコストを削減する《モンスーンの魔道士、ラル》と《ルビーの大メダル》を軸にしたコンボデッキ。これらが場にある状態なら、《捨て身の儀式》や《発熱の儀式》といった儀式スペルを1マナでプレイでき、一気にマナ加速できます。
《無謀なる衝動》や《レンの決意》といった衝動的ドロースペルのコストも削減されるため、手札を補充しつつスペルをプレイし続けることが可能です。
最終的に《炎の中の過去》で墓地のスペルをフラッシュバックさせ、《願い》から《ぶどう弾》をサーチしてゲームを決めます。
モダンの中でもトップクラスに速いコンボデッキであり、ボロスエネルギーや親和、ジェスカイブリンクといったトップメタに強いデッキです。メインでは無類の強さを見せる一方で、サイド後は《オアリムの詠唱》《真昼の決闘》《減衰球》など多くの対策カードを乗り越える必要があります。
☆注目ポイント
《美術家の才能》は《モンスーンの魔道士、ラル》と《ルビーの大メダル》と比べると効率性では劣るものの、レベルを2まで上げることで追加のコスト削減手段として機能します。ルーティングで《炎の中の過去》でフラッシュバックするためのスペルを墓地に貯められるの点が有用です。
《不可能の一瞥》の枠に採用されている4枚の《アノールの焔》が今回のリストの特徴です。イゼットウィザードなどに採用されているスペルですが、このデッキでも《モンスーンの魔道士、ラル》とシナジーがあり、置物対策、除去としても機能するなど柔軟性に優れています。
《オアリムの詠唱》はこのデッキに対する最も有効な対策手段ですが、このデッキにとってもカウンター対策として使えます。ミラーマッチやほかのコンボとのマッチアップでも有効なので、4枚採用が推奨されます。
スペルを連鎖させていくデッキなので、対策カードのなかでも《真昼の決闘》や《減衰球》といった置物は優先的に除去していく必要があり、《摩耗/損耗》はそれらに対処できるフレキシブルな除去です。
総括
テーブルトップとMOのイベントの結果から、依然として「ボロスエネルギー」「親和」「ジェスカイブリンク」がトップ3で高い勝率を維持しており、頭一つ抜けた強さを見せています。
『Modern Challenge』でも優勝していたルビーストームは環境の上位デッキに強く、相性が悪いディミーアやベルチャーが少数なこともあり、現在いい立ち位置にあるデッキのようです。
以上、USA Modern Express vol.154でした。それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいモダンライフを!















































