By Yohei Tomizawa
モダン、レガシー、モダンときて、これより再びレガシーへと切り替わるラウンド12。この戦いを含め、残る3回戦で8人のプレイヤーが出揃うことになる。レガシーが得意であろうと不得意であろうと関係ない。予選突破の一歩目として、最初の白星を手にするのはどのプレイヤーだろうか。
今回お届けするのは「青白石鍛冶」を使用する古瀬 憲明と「赤単プリズン」の景山 広樹による対戦だ。
フィーチャーマッチの決まり事で氏名と在住都道府県を書いてもらうのだが、古瀬が富山県と書くのを見て、景山が尋ねる。
景山「北陸っていうとメープル?」
メープルとは、北陸で精力的にレガシーの大会を開催している「Team Maples」のことであり、そのチーム名を冠した大会が『Maples杯』だ。古瀬はその大会でレガシーの腕を磨いている。
対する景山は晴れる屋の恒例大会神決定戦でも何度もトップ8に残っている強豪で、のぶおの部屋ではエルドラージデッキの先駆者として紹介されている。
しかし、その景山をして《血染めの月》を超えるのは至難を極め、「赤単プリズン」へと方向転換したそうだ。
それでは、レガシープレイヤー同士の濃密な対戦を見ていこう。
Game1
景山は1ターンから仕掛けていく。《古えの墳墓》置くと《猿人の指導霊》でマナを加速し、《ゴブリンの熟練扇動者》。
1ターン目に召喚されたこのクロックは許容できない。ここは《意志の力》で応じ、次なる《三なる宝球》は《対抗呪文》。
それでも景山は三度目の正直と《反逆の先導者、チャンドラ》をキャストし、《渦まく知識》を挟まれながらも無事解決する。まずは2点。
続く《血染めの月》こそ《瞬唱の魔道士》により再利用された《対抗呪文》で打ち消されるが、この《反逆の先導者、チャンドラ》がいる限り景山の有利は覆らない。
《瞬唱の魔道士》は《猿人の指導霊》と相打ち、《反逆の先導者、チャンドラ》こそマナソースばかりめくるが、2点クロックも重なれば古瀬のライフを10とする。
そしてプレイヤーを狙ってキャストされた《焦熱の合流点》は《意志の力》で打ち消すも、2枚目までは防げない。
残り4となり古瀬は《渦まく知識》を唱えるが、ライブラリートップに望むカードはない。《溢れかえる岸辺》でリフレッシュし《思案》で臨むも、そこに解決策は存在しなかった。
古瀬 0-1 景山
Game2
《山》、《古えの墳墓》を置くだけと先ほどとは対照的に遅い出だしの景山。だが、それは景山の手に脅威がないのではなく仕掛け時を窺っているのだ。
古瀬の3ターン目のエンドに《硫黄の精霊》を召喚すると、クロックを刻み、脅威を連打し始める。
このチャンドラ3連打をすべてカウンターで避け、古瀬は反転攻勢に移って《石鍛冶の神秘家》を着地させる。
実は景山はここまで古瀬のデッキを「奇跡」と思い込んでプレイしており、この時点で「青白石鍛冶」と判明。ここでは不死身のクロックである《殴打頭蓋》がサーチされた。
一転して窮地にたたされることになった景山。ここでキャストしたのは《石鍛冶の神秘家》や《殴打頭蓋》を対処可能なものではなく、《三なる宝球》。《石鍛冶の神秘家》が生き延びたことで、《殴打頭蓋》の出入りは自由になる。
景山がエンドを伝えると、古瀬は《殴打頭蓋》を出し、自分のターンへ、、、入れない。景山が止め、狙いすましたように1枚の赤き呪文をキャストする。
ここまで古瀬の場は《平地》と5枚の《島》となっており、《渦まく知識》を使ってもカウンターを引き込めず解決されてしまう。そして2枚目の土地を引き込めず、《平地》1枚のみでゲームを続行しなければならない。
それでも《殴打頭蓋》のクロックさえあればと思うも、《ピア・ナラーとキラン・ナラー》が相打ちを望み、一気に寂しくなってしまった。
景山はため込んだ脅威を次々にキャストする。
古瀬の手札には解決策となる《剣を鍬に》はあるが、《三なる宝球》でキャストできない。その《三なる宝球》を割る《解呪》すらも唱えることはできない。
景山が更に《軍勢の戦親分》を追加すると、逆転の芽はないと古瀬は敗北を認めた。
古瀬 0-2 景山