エスパーコントロールデッキガイド -ミシックチャンピオンシップIII トップ16-

Gregory Orange

Translated by Ryosuke Igarashi

原文はこちら
(掲載日 2019/06/27)

ミシックチャンピオンシップⅢに向けて

グランプリ・カンザスシティ2019でエスパーコントロールを使っていたのですが、このデッキは非常に堅実な一方で、まだ改善の余地が残されているように感じました。そこでミシックチャンピオンシップⅢへの調整の助けになるかと思い、MTGアリーナでミシックランクへの道を歩み始めました。少なくともそれぐらいはやっておくべきでしょうからね。

「カンザスシティで使う予定のデッキ。対戦するときの参考にどうぞ。」

まずは以前にも使ったエスパーコントロールから。手札を整えるカードがそこまで多くないものの、土地と呪文をいい塩梅で引くことができれば素晴らしいものでした。しかし、6マナのプレインズウォーカーたちや《ウルザの後継、カーン》には少しがっかりしましたね。

戦慄衆の将軍、リリアナ人知を超えるもの、ウギンウルザの後継、カーン
薬術師の眼識吸収

とはいえ、《覆いを割く者、ナーセット》《時を解す者、テフェリー》の影響により《薬術師の眼識》《吸収》が価値を落としている現状では、代わりに何を入れるべきか全く思いつかなかったのです。

するとグランプリ・台北2019のエスパーコントロールのリストを見つけ、似たようなリストを試してみようとしました。グランプリ・カンザスシティからの大きな変更としては、《聖堂の鐘憑き》《戦慄衆の指揮》が加わったことですね。

聖堂の鐘憑き戦慄衆の指揮

《聖堂の鐘憑き》に関しては、実際に使用してみるまで少し懐疑的な見方をしていましたが、今の環境において非常に有用なカードでした。3/4というボディは《世界を揺るがす者、ニッサ》のエレメンタルたちを受け止めてくれますし、ライフを得ることで《戦慄衆の指揮》も使いやすくなります。戦場に出たときに誘発する効果があるので、《時を解す者、テフェリー》にただバウンスされるだけにもなりませんし、同じく《覆いを割く者、ナーセット》にも弱くないカードです。この型のエスパーコントロールは感触が良く、あっという間にミシックランクへ到達することができました。

デッキリストと大会結果

ミシックチャンピオンシップⅢに向け、最終的に落ち着いたリストがこちらになります。特に面白いところもないエスパーコントロールですね。大会では、開幕から6-0というロケットスタートを決め、唯一の全勝で初日を終えることができました。ただ、残念ながらそこで運が尽きてしまったようで……2日目は2連敗してしまい大会を終えました。とはいえ、今回の成績には満足していますし、次のMTGアリーナでのミシックチャンピオンシップへの出場権も得ることができて嬉しいですよ。

「グレゴリー・オレンジ、カイ・ブッディ/Kai Budde、ラファエル・レヴィ/Raphael Levy、マティアス・レヴェラット/Mattias Leveratto、おめでとう!この4人の挑戦者は、次回のMTGアリーナミシックチャンピオンシップへの招待権を獲得しました!」

サイドボードガイド

ミラーマッチ

対 ミラーマッチ

Out

ケイヤの怒り ケイヤの怒り ケイヤの怒り
喪心 喪心
肉儀場の叫び 渇望の時

In

第1管区の勇士 第1管区の勇士 古呪
強迫 強迫
ドビンの拒否権 ドビンの拒否権

《第1管区の勇士》

第1管区の勇士

2枚しか採用していないのは少し奇妙に思えるかもしれませんね。ですが、個人的に4枚採用するか、それとも0枚かという類のカードはほとんど存在しないと考えています。それに《第1管区の勇士》は複数枚引きたくないカードですしね。今回はデッキ公開制の大会だったため、クリーチャー除去の入ったデッキにサイドボーディングを少し悩ませたいという狙いもありました。

エスパーヒーロー

対 エスパーヒーロー

Out

渇望の時
ケイヤの怒り

In

ドビンの拒否権
肉儀場の叫び

サイドボーディングが少々難しいマッチアップですね。相手のクリーチャーへの解答を保ちつつも、多くのプレインズウォーカーと戦えるようにバランスよくサイドボーディングするのがカギです。

赤単

おそらく、現環境で最も戦いやすい相手ではないでしょうか。《聖堂の鐘憑き》はこのマッチアップのためだけに採用されたわけではありませんが、非常に輝くマッチアップです。序盤に押し切られず、《実験の狂乱》への解答さえ用意できればいいでしょう。まさにエスパーコントロールの得意とするところですね。ライフゲインの総量を考えると、火力呪文に焼き切られることもめったにありません。

対 赤単

Out

古呪 古呪 ドミナリアの英雄、テフェリー
覆いを割く者、ナーセット 覆いを割く者、ナーセット
戦慄衆の指揮 戦慄衆の指揮

In

灯の燼滅 灯の燼滅 灯の燼滅
渇望の時 黎明をもたらす者ライラ
永遠神の投入 肉儀場の叫び

《灯の燼滅》

灯の燼滅

《実験の狂乱》への解答は十分用意しておく必要がありますからね。問題になりうる《炎の職工、チャンドラ》にも対処することができます。

《無頼な扇動者、ティボルト》

無頼な扇動者、ティボルト

合理的なサイドボードカードですが、そこまで気に留めなくてもいいでしょう。トークンは《肉儀場の叫び》《ケイヤの怒り》で吹き飛ばされることが多く、常在型能力もちょっと不便なだけです。

白単

赤単より少し恐ろしい相手ですね。こちらに利があるとは思いますが、赤単よりも危険な要素が断然多いのです。赤単が最も恐ろしくなるのはクリーチャーを大量に展開してきたときなのですが、それに長けているのが白単ですからね。クリーチャーの質が良く、あまり役に立たない火力呪文を採用していないという強みがあります。

対 白単

Out

古呪 古呪 ドミナリアの英雄、テフェリー
覆いを割く者、ナーセット 覆いを割く者、ナーセット
戦慄衆の指揮 戦慄衆の指揮

In

第1管区の勇士 第1管区の勇士 人質取り
渇望の時 黎明をもたらす者ライラ
永遠神の投入 肉儀場の叫び

《覆いを割く者、ナーセット》

覆いを割く者、ナーセット

[-2]能力を2回起動できることは少なく、常在型能力も白単相手には役に立ちません。とはいえ、《ケイヤの怒り》《肉儀場の叫び》に向けてデッキを掘り進められるのは素晴らしいですね。1~2枚残しておくのが妥当でしょう。

イゼットフェニックス

まさに五分五分のマッチアップでしょう。《覆いを割く者、ナーセット》は非常に強力なものの、戦場に残しておくことが難しい展開もあります。勝つにしろ負けるにしろ一方的な試合になることが多いですが、強力なカードが多いフォーマットですから仕方ありませんね。

対 イゼットフェニックス

Out

戦慄衆の指揮 戦慄衆の指揮 聖堂の鐘憑き 聖堂の鐘憑き
ケイヤの怒り 古呪 ケイヤの誓い 渇望の時

In

灯の燼滅 灯の燼滅 灯の燼滅 肉儀場の叫び
強迫 強迫 黎明をもたらす者ライラ 人質取り

《人質取り》

人質取り

相手が《魔術遠眼鏡》を採用している場合に、良い解答になります。

《聖堂の鐘憑き》

聖堂の鐘憑き

このマッチアップではほとんどブロックできませんが、プレインズウォーカーが採用されているかもしれません。攻撃できるのは大事ですね。

バントランプ

このマッチアップも比較的五分五分といえるでしょう。《ケイヤの怒り》がかなり刺さることが多いですね。《思考消去》で相手の(X)マナ呪文や《世界を揺るがす者、ニッサ》などを落としてしまえば、それが決定打になり得ます。

対 バントランプ

Out

ケイヤの誓い 古呪 渇望の時 喪心

In

灯の燼滅 灯の燼滅 灯の燼滅 肉儀場の叫び

《肉儀場の叫び》

肉儀場の叫び

様々なマナクリーチャーにとても効果的ですね。全体除去呪文は呪禁を持つクリーチャーでも問題なく対処できるため、特に《楽園のドルイド》に対して有効な1枚です。

《灯の燼滅》

灯の燼滅

《世界を揺るがす者、ニッサ》、そして《不滅の太陽》への重要な解答です。

スゥルタイ《戦慄衆の指揮》

どちらのデッキも《戦慄衆の指揮》を唱えることができますが、そのために緑のクリーチャーをたくさん採用する必要はないのです。

対 スゥルタイ《戦慄衆の指揮》

Out

渇望の時
肉儀場の叫び

In

人質取り
ドビンの拒否権

シミックネクサス

このマッチアップは複雑な気持ちになりますね。《覆いを割く者、ナーセット》《時を解す者、テフェリー》は非常に強力なのですが、その一方で相手にはコンボを揃えるまで十分な時間がありますし、《爆発域》でこちらの3マナプレインズウォーカーを除去することもできます。

対 シミックネクサス

Out

喪心 喪心 聖堂の鐘憑き 渇望の時
ケイヤの怒り ケイヤの怒り ケイヤの怒り
肉儀場の叫び 古呪

In

強迫 強迫 第1管区の勇士 第1管区の勇士
灯の燼滅 灯の燼滅 灯の燼滅
ドビンの拒否権 ドビンの拒否権

《灯の燼滅》

灯の燼滅

《荒野の再生》《伝承の収集者、タミヨウ》《世界を揺るがす者、ニッサ》に加えサイドボードの《生体性軟泥》まで全て対処することができます。このマッチアップでどれほど強力なカードなのか、声を大にして伝えたいですね。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

グレゴリー・オレンジ (Twitter)

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Gregory Orange アメリカ出身のプロプレイヤー。HotSauceGames.comの一員であり、ゴールド・レベル・プロとしてプロシーンの第一線で長年戦っているアメリカの強豪。グランプリ・サントニオ2017優勝のほか、プロツアーでも安定した成績を残し続けている。2018年8月に開催されたマジック25周年記念プロツアーでアレン・ウー、ベン・ハルと共に優勝。さらなる研鑽を積むべく、チームメイトたちと共にHareruya Prosに加入した。 Gregory Orangeの記事はこちら