インタビュー:林 眞右 ~疑問を持ち続けること~

晴れる屋メディアチーム

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かつての林 眞右

林 眞右(ハヤシ シンスケ)はかつて神童だった。彼が初めてグランプリトップ8に入賞したのは若干13歳、しかもリミテッドにおいてだった。そのとき権利を得てプロツアーへ初出場し、3年たつと今度はモダンの前身であるエクステンデッドにおいてまたもトップ8に入賞してみせた。マジックプレイヤーとして前途有望な林だったが、意外にもそこで林の記録はプツリと切れる。

そこから10年間、林がマジックとどう向き合ってきたかは明らかではない。だが、確かなのは競技マジックの世界へと復帰を果たし、瞬く間に勝利を積み重ね、晴れる屋のスポンサードを勝ち取ったこと。遂にはグランプリ、そしてプレイヤーズツアーでトップ8に入賞するまでに成長していたということだ。

マジックは一朝一夕で上達するほど単純ではなく、また才能だけで勝ち続けられるほど優しくはない。林のマジックへの向き合い方を知るべく、プレイヤーズツアーファイナルを前にインタビューをお願いした。

固定観念を捨てること

――林選手の強みは何でしょうか?

「強みがあるとしたら『常に相手の立場から考えること』でしょう。自分のプレイを決めたあとに相手視点で見つめ直し、本当に正しいのか検証します」

神秘の論争

「後は固定観念を捨てることです。自分はほかのプレイヤーが採用している/していない、4枚取るべき/取るべきではないなど、当たり前の部分に疑問を持つようにしています。僕がプレイヤーズツアー・オンラインでトップ8に入賞したバントランプはこれに該当し、《神秘の論争》を排除しています。デッキ構築の基本と思われている部分を見直すことは面白いですね」

――プレイヤーズツアーファイナルを目前に控えていますが、大会前の練習について教えてください。

毎日5~7時間くらいを目安にMTGアリーナで練習しています。ただ闇雲に時間や回数をこなすだけではなく、テレビを見るなどリラックスしながら取り組むことも大切だと思いますね」

「また、MTGアリーナに向かうだけではなく頭のなかで場面を想定し、いいプレイはないかと探す時間が長かったりします。想定回答をMTGアリーナで実践して、感触を確かめていますね」

――なるほど。近年の目覚ましい活躍(テーブルトップ、オンラインの大規模大会の両方でトップ8!)の原動力は何でしょうか?

「ずばり自分を応援してくれる存在です。自分の場合は主に彼女ですね。応援してくれることで勝ったときの喜びは2倍に、負けたときの悲しみは半分になります。また、自分の能力を劇的に変化させてくれます」

「SNSからでも声援は届きますし、プレイヤーズツアーファイナルではみなさんからも応援してもらえると嬉しいですね」

――伸び悩んでいる方へあと半歩伸びるコツやオススメの練習方法があれば教えてください

「自分も悩む部分はありますが、強いていうなら勝ったにしろ負けたにしろ、試合後に振り返ることです。負けた試合はもちろん、勝った試合も振り返り自分のプランを検証し、勝った要因を探るようにしてます。勝ち試合のゲームをもっと楽に進めることはできなかったか、相手が嫌がるプレイはなかったかと考え直すんです。こうすることで似たような場面がきたときに自分のプレイに自信が持てますし、よりよいプレイに繋がると思っています」

――では最後に、今大会の目標と意気込みをお願いします

「そうですねぇ……スポンサードしてくれている晴れる屋から『赤い服(Hareruya Pros)着てくれない?』といってもらえるくらいの好成績が目標ですね」

林 眞右のこれから

「固定観念を捨てること」は誰にでもできることではない。それこそ《成長のらせん》から始まるスタンダードの青いデッキ同士の攻防において、《神秘の論争》は採用されて当然というカードだった。その部分に疑問をもち思考を推し進め、林はメインボードはおろかサイドボードも含めて《神秘の論争》を排除する結論へと至った。

「客観的な視点をもつこと」「勝った要因を追及すること」と常に疑問を持ち続け、林はプレイヤーズツアートップ8まで階段を登りつめた。自身では難しく、多くのプレイヤーがないがしろにしてしまう部分へと思索を続けたのだ。

かつての神童はもういない。しかし、若くして開花した才能は時間をかけ経験と融和し、プレイヤーズツアーにおいてトップ8入賞するまでに至った。昔も、今も、これからも…林は常に先を見据えている。グランドファイナルを目指し、今週末の大会も健闘してくれるはずだ。

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