え!1万円で統率者デッキを!?
みんな~~~~~~~
こ~んに~ちは~!!!!
どうせみんな!!!こうなるんだよ!!!!!
「いってつと申します。よろしくお願いします」
俺さ、1万円で統率者デッキを組みたいんだよね!
「無茶言うなよ」
いいえ、そんなことはありません。晴れる屋NM価格でも1万円もあれば十分楽しくて強いデッキが組めるのです。今回の統率者列伝で紹介するのはそんな素敵なデッキです!
統率者の特徴
《鋭い目の航海士、マルコム》 (2)(U)
伝説のクリーチャー – セイレーン・海賊
飛行
あなたがコントロールしている海賊1体以上が対戦相手1人以上にダメージを与えるたび、ダメージを受けた対戦相手1人につき宝物・トークンを1つ生成する。
共闘
2/2
《東の樹の木霊》 (4)(G)(G)
伝説のクリーチャー – スピリット
到達
他のパーマネントが1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、それがこの能力によって戦場に出たのではなかった場合、あなたはあなたの手札からマナ総量がそれ以下であるパーマネント・カード1枚を戦場に出してもよい。
共闘
6/6
《鋭い目の航海士、マルコム》《東の樹の木霊》はいずれも『統率者レジェンズ』で登場した「共闘」をもつ統率者です。
《東の樹の木霊》はひとたび戦場に出れば圧倒的なテンポ・アドバンテージを獲得できます。
《東の樹の木霊》が戦場にある時にもし《原初の潮流、ネザール》が戦場に出たら、マナ総量7以下のパーマネントを戦場に出すことができます。《巨大猿、コグラ》とかね。
もちろん土地だってパーマネントです。土地をプレイしたり、《鋭い目の航海士、マルコム》の能力で宝物・トークンが出るたびに土地が手札から出るのです!
デッキのコンセプト
今回のデッキは「1万円構築統率者」に合わせて構築したものでした。
100枚の合計価格が晴れる屋NM価格で10,000円以下であること。
版や仕様は不問。言語は英語か日本語のみ。もっとも安価なバージョンで計算する。基本土地は0円で計算する。
当然ながら《魔力の墓所》のような定番のマナアーティファクトは使用不可。「教示者」もなかなか使用できません。
青・緑というカラーを選択したのは「ドロー」「マナ加速」の選択肢が広く、安価でハイテンポかつ安定性のあるデッキが構築できるからです。
このデッキには統率者の候補となるカードがいくつかあります。
《トレストの密偵長、エドリック》も《水底のドルイド、タトヨヴァ》もアドバンテージを与えてくれる青・緑の優秀なクリーチャーです。こんな優秀なクリーチャーをおしのけて統率者に《東の樹の木霊》が選ばれた理由はなんなのか。
それは固有のコンボを持つからです。
【木霊コンボに必要なカード】
戦場に《東の樹の木霊》
戦場に《死者の原野》、《硬鎧の大群》など「土地が戦場に出るたびにトークンを生成するパーマネント」
手札に《シミックの成長室》もしくは《ギルド無しの公共地》など、「お帰りランド(戦場に出たときに土地を1枚手札に戻す土地)」
「お帰りランド」をプレイ。「お帰りランド」「上陸でトークンを生み出すギミック」「《東の樹の木霊》の能力」が誘発、この順に解決する。
「お帰りランドの能力で自身を手札に戻す」「トークンが生成される」、すると、《東の樹の木霊》の誘発型能力がスタック上におかれたまま、《東の樹の木霊》のの能力がもう一度誘発し、マナ総量が0以下のパーマネントを戦場に出すことができます。
ここで「お帰りランド」を戦場に出すことでまた同様に能力が誘発します。この繰り返しで「無限上陸」「無限トークン」が成立します。
クリーチャー・トークンを生み出すギミックがあれば、召喚酔いが解けるのを待って殴り切るといいでしょう。
《水底のドルイド、タトヨヴァ》がいれば無限ドローになり、《遺跡ガニ》がいれば対戦相手をライブラリー・アウトに追い込めます。
コンボデッキの常として、サーチカードの数と打ち消し耐性が重要視されます。しかし総額10,000円に収めることを考えると強力なサーチカードや打ち消しを採用する余裕がありません。過去に紹介した統率者オズワルド・フィドルベンダーデッキは統率者自身がサーチマシンだったため容易にコンボパーツを集められましたが、はたしてこのコンボデッキは成立するのでしょうか。
コンボパーツとそれを探せるカードをまとめてみましょう。
まずは統率者、《東の樹の木霊》。これは問題ないですね。
続いて土地が出るたびにトークンを生成するカードとそのサーチカード。
最後にお帰りランドとそのサーチカード。
3つのカードで成るコンボと聞くと大変そうですが、これだけ「代わりになるカード」があればかなり成立しやすいです。
《死者の原野》は10,000円構築としては高価なカードのように思えますが、土地なので「打ち消されず」「お帰りランドと同じカードタイプなので探しやすい」という利点があります。
《発見の誘惑》はこれ一枚で《死者の原野》+お帰りランドを探すことも可能な非常に強力なサーチカードです。手練れたプレイヤーなら「探さない」を選択できますが、この誘惑はかなり強く、このデッキのコンボを見抜けなければ誰かひとりは「抜け駆け」をしてくれます。
このように、「木霊コンボ」は代替カードが豊富でかつ探しやすく、それでいて妨害されにくい「土地」でのコンボであり、《東の樹の木霊》が戦場に出る6マナ域に達した時点で即コンボに突入、そのまま勝利!なんてことがたびたび起こります。
土地サーチカードかお帰りランドを握ってキープするのがおすすめです。
余談ですが、同様のコンボは『統率者レジェンズ』のリミテッドでも成立します。土地が出ると「岩」トークンを生み出す《ゴブリンの武器職人、トッゴ》を採用し、《ギルド無しの公共地》をぴょんぴょんさせて無限に「岩」アーティファクトを生み出し、《深海艦隊の剣術屋》を「再演」します。あとは各プレイヤーを《深海艦隊の剣術屋》で攻撃することで無限ダメージとなって勝利できます。
相性のいいカード
裏面土地
『ゼンディカーの夜明け』で登場した、裏面が土地である呪文も多めに入れています。土地として置くときはタップインになってしまうものの、「上陸」を誘発させたり、《死者の原野》の誘発条件である「7種類の土地」を満たしやすくしてくれます。
海賊
《鋭い目の航海士、マルコム》は決してカラーマーカーではありません。《鋭い目の航海士、マルコム》が生み出す宝物はコンボに必要なマナを生み出すだけでなく、《東の樹の木霊》の能力を誘発させることもできるのです。
同じく海賊である《セイレーンの嵐鎮め》はコンボパーツを除去から守ることができますし、《幽体の船乗り》はマナがあふれたときの受け皿になったり、無限マナが成立したときの注ぎ口にもなります。
いずれも飛行を持っているため、《トレストの密偵長、エドリック》の能力を誘発させるのにもぴったりです。
いってつのイチオシ!
このデッキは10,000円という予算内で組まれたため、当然「あきらめた」カードがたくさんあります。みなさんが同様のデッキを組む時にはぜひ採用してあげてください。
その筆頭が《円渦海峡の暴君、アシー》です。追加の土地セット権と、上陸での1枚ドローはこのデッキの戦略や《東の樹の木霊》と非常に相性がいいのです。
調整中はこのカードの採用はマストだと考えていたのですが、調整しているうちにみるみる《円渦海峡の暴君、アシー》の価格が吊り上がってしまい、泣く泣くリストから外すことになってしまいました。
予算構築では採用できなかったフェッチランド。多ければ多いほど良いでしょう。
緑のおなじみのフィニッシャー、《孔蹄のビヒモス》に《破滅の終焉》。このデッキは大量のマナとクリーチャーを用意するのが得意なので、木霊コンボを狙わずともゴリ押しでフィニッシュできそうです!
おわりに
「統率者戦ってお金がかかるんでしょ?」
確かに、上を見るとキリのないフォーマットと言えるでしょう。その一方で安価で強力なデッキを組むことも可能ですし、ゆっくり少しずつカードを入れ替えて強くしていく楽しみもあります。
ぜひ気軽に統率者戦に挑戦してみてください!
それではみなさん、統率者戦のテーブルやイベントでお会いしましょう!
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