エドリックマスターの新セットレビュー!
みなさん、こんにちは。元統率者神の吉田です。今回は『エルドレインの森』の発売に先駆けてカードレビューを担当させていただきました。
「元」統率者神が今更なんで記事を書くのかって?ご安心ください、自分も困惑しています。「神が選ぶ」のコーナーに忖度しながら書いた方がいいのかなこれ……。
まあせっかくの機会を頂いたので今回も通常セット、セット/コレクターブースター限定カード、統率者デッキからいくつかピックアップして見ていきましょう!
白
《月揺らしの騎兵隊》
《月揺らしの騎兵隊》
1枚目から現統率者神に忖度する気ゼロ!
白の新たな強力カードです。 統率者戦と言えば初期ライフが40、対戦相手も3人の都合上戦闘ダメージでの決着は難しいと思われがちですが、《孔蹄のビヒモス》だけはお構いなしにいともたやすく120点を削り取ってくれています。
《月揺らしの騎兵隊》は《孔蹄のビヒモス》と比べるとサーチはしにくいですが、緑よりも白の方がトークンを並べやすいので《キイェルドーの王、ダリアン》や《風の憤怒、カイカ》で使ったり、《アルダー・レイヴンガード大公爵》で速攻・無尽を付与して超打点を叩きこみましょう!
青
《驢馬面の悪ふざけ》
対戦相手のクリーチャーを全て1/1にするカード。追加で2マナを支払って瞬速で唱えれば、対戦相手のクリーチャーどうしでの相討ちも狙えます。
相手クリーチャー全てに「呪われし者・役割・トークン」をつけるのが特徴で、これによって「星座」能力の大量誘発や《日照のトゥヴァーサ》のサイズを上げることができます。
《波止場の恐喝者》を出されたら?負けです、負け!次行きましょう。
大量生成する「役割」は「トークン」なので、《テルカーの技師、ブルーディクラッド》では呪われし者・役割・トークンを別のトークンに変換可能です。 《ウルザの物語》 や《最高工匠卿、ウルザ》で生成した構築物トークンがいれば超打点も可能!統率者戦では今、超打点が熱い!
黒
《下水王、駆け抜け侯》
《影の群れの灰毛》《ネズミの王、カルモニクス》と近年数を増やしてきているネズミ統率者に新たな1枚。
ネズミは並べることが前提の能力が多いですが、《ネズミの群棲》《執拗なネズミ》のような自身では数を並べることができないクリーチャーばかり使われてきました。統率者にするにはパワー不足を感じますが、デッキ内の1枚として使う分には潤滑油として働いてくれるでしょう。
赤
《勇気の徳目》
5マナと多少重いものの効果が強烈。統率者戦は対戦相手のライフが計120点あります。なら120枚の衝動的ドローをさせてもらいましょう!
《鍛冶の神、パーフォロス》では1回の誘発につき6枚、《無情の碑出告》では1回起動するだけで約60枚分のアドが稼げます。アドバンテージの概念壊れる。
ちなみに追放自体は任意ですが、そうしたカードはそのターン中にしかプレイできないので、1枚目のカードを唱えた時点で《沈黙》などを唱えられると60枚分の「無」を手に入れられます。この夏、キミも「無」を手に入れよう!
緑
呪禁をつけるカードとしては《タイヴァーの抵抗》《タミヨウの保管》等がありますが、これは+1/+1修正に加え、護法も付与してくれる点が強力。
《パルン、ニヴ=ミゼット》 《オークの弓使い》《歩行バリスタ》といった1点ずつダメージを与えてくるカードに対して強く出れるようになります。
地味なところではこれも「トークン」を生成するので《リスの将軍、サワギバ》ではリス・トークンがついてきたりします。スタッツのプラス修整を活かして《養育者、マーウィン》《キャンドルキープの研究者、ヴァル》で使うこともできそうです。
《開花の亀》
統率者戦禁止推奨カードの《原始のタイタン》にどことなく近い効果を持つ亀。 《暗中の追跡者、エリニス》《深根の道探し》と、ほかにも似たようなクリーチャーがいますがこちらは戦場に出た段階で仕事をするのが強み。
下の能力はオマケのように見えて《ウルザの物語》《作戦室》《ニクスの祭殿、ニクソス》等の起動を助け、黒赤緑以上の固有色なら《溶岩爪の辺境》による一撃必殺も狙えます。
《東の樹の木霊》+《千の顔の逆嶋》では、木霊+コピーの計2体の誘発に対して《雲の宮殿、朧宮》を0マナで戻せるようになるので無限青マナになります。
土地コンボを利用するデッキならぜひ使ってみましょう!
多色
《慈愛の王、タリオン》
《神秘的負荷》《リスティックの研究》に始まり、《息詰まる徴税》《オークの弓使い》などなど、統率者戦では対戦相手の行動に反応するカードは強い事が多いです。このカードも1や2を指定するだけで大量ドローor相手の大幅な行動制限が見込めます。おまけのような2点ライフルーズもかなり痛い。
青黒のデッキならとりあえず入れてみてもいい性能だと思います。「神が選ぶ」のコーナーだったら1位にしてました。もう神じゃないですけど! 単体では強いカードですが、統率者にすると受動的すぎて少し扱いにくいかもしれません。《灯の分身》などで増やすと嫌らしさが増しますね。間違いなく殴られるので警戒やアンタップ手段を忘れずに。
《氷冠のヒルダ》
《対立》で相手クリーチャーをタップして1マナ払うと4/4トークンを生成、生成したトークンをコストに《対立》でタップして1マナ払って……を繰り返すだけでとんでもない打点になっていきます。エルドレインは暴力次元だった?
《対立》以外にも、《宮廷通りの住人》、《倒し霊》、《ガラクタ這い》に《陽光弾の軍団兵》などが使えそうです。
相手がコントロールするクリーチャーがいないなら《禁忌の果樹園》や《どんぐりカタパルト》で押し付けましょう。こういう訳が分からないカードを探すのも1枚ずつしか使えない統率者戦ならではの楽しみですね。
無色
《アイレンクラッグ》
2マナのアンタップインマナアーティファクト……コジレック野郎は全員買いましょう!
自分もコジレック野郎の端くれで、最近は「感染」に注目しています。中盤以降には装備品になって、《疫病のマイア》と組み合わせて強く使えるのはいいですね。装備品になるとマナ能力を失いますが、伝説のアーティファクトなので《名誉に磨り減った笏》で疑似マナファクトとして使えます。
スタンダードセットで「まともな2マナアーティファクトが来た」、ということで通常の統率者戦よりもパイオニアEDHなどで持て囃されているようです。
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スタンダード範囲外のカード
《ギャレンブリグの宮廷》
セット/コレクターブースター限定カード。緑の3マナのカードなので《ラノワールのエルフ》等から2ターン目にプレイできますが、統治者を守れれば次のターンに《ラノワールのエルフ》が5/5に、その次のターンには13/13まで成長します。マジックってこんなにテキトーなゲームだったっけ……?統率者戦よりも60枚構築環境の方が心配になってくる一枚。
《野生の意志、マラス》や《オジュタイの龍語り、イーシャイ》のような+1/+1カウンターを使う統率者では統率者ダメージ21点を一撃で決めてくれそうです。困ったときの暴力が強すぎますね、この次元。
《紛らわしい道標》
青では珍しい疑似除去。唱えた後もマナファクトとして戦場に残るので腐りにくいです。あえて自分の場をガラ空きにしてアタックを誘い、他のプレイヤーに攻撃変更させるのも面白そうです。攻撃変更先にパーマネントも選べるので、自分が唱えたバトルに攻撃させるのもあり。
自分が使う《トレストの密偵長、エドリック》でも、相手にドローさせない手段として攻撃先を自分に変更させることもあるかもしれません。
《僻境宮廷のエリヴェア》
自身につけられないのが残念ですが、専用デッキを組めば爆発的な打点になり得る「聖者・役割・トークン」をばら撒ける統率者。
《聖者》
エンチャント ― オーラ・役割エンチャント(クリーチャー)
エンチャントしているクリーチャーは、あなたがコントロールしているエンチャント1つにつき+1/ +1の修整を受ける。
戦場のエンチャントが増えるので《セテッサの勇者》《聖域の織り手》等のクリーチャーと相性がいいです。《エスパーの歩哨》に「聖者」を張り付ければパワーが大きく上がるので、クリーチャー でない呪文に対して大量のマナ(もしくはドロー)を要求できます。
全体除去に対しては《陰影の神秘家》で対抗でき、《ラースの風》でこちらから全体除去もできます。
高打点が横に並ぶので《大軍の功績》《草分けるアイベックス》で一気に決めるのも強そうです。
展望
「エルドレインの森」から統率者戦目線での注目カード、なかでも戦闘に関するカードをピックアップしてみましたがいかがでしたか?統率者はコンボだけではなく戦闘も過激で面白いフォーマットです!ぜひデッキ構築やプレイの参考にしてみてください。
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