晴れる屋トーナメントセンター東京にて
紳さん:今年もたくさんマジックで遊んだな~
いってつ:今年もたくさん《大いなる歪み、コジレック》をプレイしたな~
紳さん:いきなりですが、いってつさん。2024年はマジック的にどんな年になると思いますか?
いってつ:ふむ、そうですね。今年は派手目な禁止改定とかもありましたし、なんやかんやで来年もあるんじゃないですか。続唱のルール変更で《衝撃の足音》や《死せる生》が唱えられなくなるとか。
紳さん:あ、トピックスの話ではなく、来年はなんの年になると思いますか?
人物紹介:紳さん
晴れる屋メディアのスタンダード担当。2005年に家事で家が全焼し、全てのカード資産を失った。好きなクリーチャー・タイプはドラゴン。
人物紹介:いってつ
晴れる屋メディアの統率者戦担当。コジレック野郎。パイオニアEDH委員会メンバー。スタンダードはよくわからない。
いってつ:あ!ピンときましたよ。ズバリ干支の話ですか?
紳さん:お、ビンゴです。マジックと干支は切っても切れない関係なのはご存じの通りで、今年は卯(ウサギ)年だからウサギが大活躍しましたよね!
いってつ:(したっけ?)
いってつ:まぁ、確かにマジックリーグで配布されたプロモカードもイラストはすべてウサギでしたね。
紳さん:実は干支ってアジアだけではなくて、いろんな世界の国々に浸透している文化なんです。
紳さん:マジックも2023年は干支を意識するあまり最強ウサギを登場させましたよね。
いってつ:干支を意識してるんですかね?『エルドレインの森』にたまたま生息していただけでは……
紳さん:そして、2024年は辰(たつ)年だからドラゴンが大活躍する年になるはずなんですよ!
紳さん:それを踏まえたうえで《骨集めのドラコサウルス》を救いたい。
いってつ:そのカード、救う必要ありますか?
紳さん:初登場時からずっと強いといわれながら、ぜんぜん使われてないですよね。シングル価格も暴落してますし、救うしかない。
いってつ:戦場に出たときになんの仕事もしないのが痛いですね。除去耐性もないですし……って、この会話、前にもしたような気が?
紳さん:《万物の座、オムナス》のときにまったく同じ会話をしましたね。
- 2023/08/14
- 万物の座、オムナスで強いデッキは作れるか?スタンダードの大会に出てみた
- 紳さん
紳さん:《万物の座、オムナス》と同じく、《骨集めのドラコサウルス》も生き残れば勝ちなので、全力で保護することに決めました。干支だし。
いってつ:なぜだろう。《万物の座、オムナス》のときよりは強いデッキが生まれる予感がします。
紳さん:それでは完成したデッキリストがこちらです。
「ドラ保護サウルス2024」
紳さん:まず、目指すべきは《ゴバカーンへの侵攻》を2ターン目に出すことです。これを裏返してドラゴンをいつでも保護できる状況をつくります。
紳さん:現スタンダード環境の除去は強すぎですよね。とくにドラゴンたちのタフネスは軒並み4以上なので、《邪悪を打ち砕く》が刺さりすぎる。それでも《ゴバカーンへの侵攻》が裏返ってさえいれば安心です。
いってつ:《太陽降下》はどうしようもないですが、《ゴバカーンへの侵攻》で追放すれば時間は稼げそうですね。
紳さん:《タルキールへの侵攻》は序盤の除去兼、《ゴバカーンへの侵攻》を裏返すためにも使えます。手札のドラゴン次第では流行中の《分派の説教者》も落とせますが、《大洞窟のコウモリ》を対処するために使わされそうな気も…
いってつ:黒いデッキで《大洞窟のコウモリ》が入ってないことは、ほぼないですもんね。
紳さん:もし、《ゴバカーンへの侵攻》が引き込めなかった場合はデッキの一番強い動きをシンプルに狙います。対戦相手の手札に除去がないことを祈るのみ。
いってつ:ほう。一番強い動きとは?
紳さん:《燃える魂、サルカン》のコスト軽減能力を活かして《骨集めのドラコサウルス》や《ズルゴとオジュタイ》を4ターン目に着地させることです。
いってつ:おお。4ターン目に《骨集めのドラコサウルス》が出て生き残ったらさすがに勝ちそう。
いってつ:《燃える魂、サルカン》が一時的に《ズルゴとオジュタイ》のコピーになるのも強いですね。攻撃が通れば8点ダメージ&デッキトップを3枚見て1枚手札に加える能力が2回誘発!
紳さん:ちなみにコピーも含めて《ズルゴとオジュタイ》が2体いるときにドラゴンがバトルとプレイヤーの両方にダメージを与えると合計で4回誘発します。これ、知っている人は少ないのでは?
いってつ:まぁ、《ズルゴとオジュタイ》は普通、2体並ばないですからね。《燃える魂、サルカン》ならではの強みということか。
紳さん:さらに《魂の洞窟》で《ズルゴとオジュタイ》が打ち消し不可になると、ほぼ倒すことは不可能になるのでコントロール相手にかなり有利です。まぁ、コントロールが環境にほぼいないんですけどね。
いってつ:とはいえ、《ズルゴとオジュタイ》1枚でゲームに勝てる可能性があるのはえらい。
紳さん:また、こちらがデッキに採用しているクリーチャーはタフネス4以上のため《兄弟仲の終焉》は入れ得だと思って4枚採用してみました。ボロス招集とかアゾリウス兵士に刺さってくれたら嬉しい。
いってつ:アーティファクト軸のデッキにも強いですね。本当に嫌なカードだ…
紳さん:弱点としては、ドラゴン軍団が重いために赤単などのアグロデッキに勝てないことです。
紳さん:4ターン目に《骨集めのドラコサウルス》を出しても、《魔女跡追いの激情》で落とされたら詰みます。
いってつ:このカード、強すぎませんか?
紳さん:赤単専用のサイドボードを用意すればそれなりに相性を改善できるとは思いますが、サイドボードの枠を赤単のために削っていくと今度はTier1のエスパーミッドレンジや版図ランプに勝てなくなります。
いってつ:現スタンダード環境は厳しい。
紳さん:赤単に当たらないことを祈りつつ、とにかくTier1に勝ちたい。
紳さん:《燃える魂、サルカン》や《ズルゴとオジュタイ》に除去を使わせて、《骨集めのドラコサウルス》で勝負を決めるような流れにできれば理想です。
いってつ:なるほど。はたして、《骨集めのドラコサウルス》は救えるのか。
紳さん:それでは大会に行ってきます!マジックが干支で成り立っているということを思い知らせてやりますよ。
いってつ:干支デッキかぁ…
晴れる屋・平日大会
1回目 対戦結果
エスパーミッドレンジ ✕✕
bye
セレズニアエンチャント ✕〇〇
紳さん:やった!2-1で晴れる屋ポイント1000ポイントGET!
紳さん:とはいえbyeも絡んでるし、人間相手には1勝しかできてないので、もう一度チャレンジだ!
2回目 対戦結果
パワーストーンランプ 〇〇
赤単 ✕✕
bye
紳さん:再び2-1で晴れる屋ポイント1000ポイントGET!
いってつ:おめでとうございます。byeが絡んでるとはいえ2-1を2回できたのなら、干支デッキとしては成立してるんじゃないですか?
紳さん:はい。《骨集めのドラコサウルス》はさすがに「生き残れば勝つ」という感じのカードパワーでした。今後のスタンダード環境で頻繁に使われるかと言われると怪しいですが、手札をガンガンに削るラクドス系のデッキに投入すると面白そうです。
紳さん:《強迫》や《ヴェールのリリアナ》で手札を削りつつ、《黙示録、シェオルドレッド》に最後の除去札を使わせて《骨集めのドラコサウルス》がどうにもならなくなる、みたいな。
いってつ:押しつけるカードとしては最上級かもしれませんね、《骨集めのドラコサウルス》。
紳さん:今回のデッキの改善点としては、せっかくのジェスカイカラーなので《救済の波濤》《とんずら》《呪文貫き》などの1マナ保護カードを採用しても良かったかもしれません。
紳さん:あとは3マナぐらいの軽いドラゴンがいれば、もう少しデッキが強くなる気がするのですが…
いってつ:今後に期待しましょう。2024年はもっと強いドラゴンが発表されるかもしれませんからね、辰年ですから!
紳さん:そうですよね!それじゃあ、僕はドラゴンデッキを今からもっと練習し…
いってつ:その前に、紳さん。やることがあるのでは?
紳さん:え?
いってつ:2024年に進むためには、2023年を越えないといけませんよね?誰でもわかることです。
紳さん:ま、まさか!?
ウサギ(2023年) VS ドラゴン(2024年)
いってつ:2023年の干支デッキ、つくってきましたよ。ウサギ招集。
紳さん:明らかにドラゴンよりデカくなりそうなウサギが!!
いってつ:このデッキに勝てないようじゃあ、紳さんを2024年に進ませるわけにいきませんね。
紳さん:ちなみに僕が負けたらどうなるんですか?
いってつ:ドラゴンデッキは解体、ウサギデッキを軸に2023年をやり直してもらいます。
紳さん:怖すぎる!!!!
対戦ダイジェスト
いってつ:ターン終了前に《毅然たる援軍》をプレイ。僕のターン、召集で《イーオスの遍歴の騎士》!
紳さん:強いよ…
いってつ:さらに《千番目の月、アニム・パカル》《威厳あるバニコーン》!
紳さん:《イーオスの遍歴の騎士》は残るけど《兄弟仲の終焉》で…
いってつ:《救済の波濤》。
紳さん:……………。
いってつ:《宴の結節点、ジェトミア》プレイ。あ、《威厳あるバニコーン》にトランプルつきましたね。
紳さん:……………。
※ウサギの圧勝でした。おわりに
この記事が公開されるころにはみなさん、暖かい部屋でお雑煮でも食べているのでしょうか。
僕は2024年になっても、しばらくはウサギと一緒に餅つきしながら過ごしたいと思います。
2024年がドラゴンにとって良い年でありますように。それではまた。