最新のスタンダード大会結果をチェック!
こんにちは!晴れる屋メディアの紳さんです。

▲15歳で優勝した斉藤 萬里さん。
『第31期スタンダード神挑戦者決定戦』では、なんと15歳の若き少年、斉藤 萬里さんが優勝というセンセーショナルな結果となりました。まさにマジック界の「新星」ですね!
今回は、スタンダード神挑戦者決定戦の結果を振り返りながら、活躍したデッキをチェックしていきたいと思います。
『第31期スタンダード神挑戦者決定戦』
『第31期スタンダード神挑戦者決定戦』には72名のプレイヤーが参加しました。大会結果は以下の通りです。
『第31期スタンダード神挑戦者決定戦』
優勝 赤単
準優勝 ファルコンギャンビット
3位 ティムールコンボ
4位 赤単
5位 イゼット果敢
6位 赤単
7位 イゼット大釜
8位 イゼット大釜
9位 ティムールコンボ
10位 イゼット大釜
11位 イゼット大釜
12位 イゼット大釜
13位 ボロスバーン
14位 イゼット大釜
15位 ディミーアコントロール
16位 イゼット大釜
トップ16のうち、半数がイゼット大釜という支配的な結果となりました。
- 2025/08/05
イゼット大釜
なぜかアグロプランも強い!フェアに戦える墓地コンボデッキ
一方で、トップ4にイゼット大釜は1名しか残らず、イゼット大釜をメタった赤単が優勝しています。赤単はトップ8に3名が入賞するなど、イゼット大釜が多い現環境での優位性を見せつけた結果となりました。
メタゲームブレイクダウン
つづいて、今大会のメタゲーム、デッキの分布をチェックしていきましょう。
デッキ | 使用者数 | 使用率 |
---|---|---|
赤単 | 16 | 22.22% |
イゼット大釜 | 15 | 20.83% |
アゾリウスコントロール | 4 | 5.56% |
ディミーアミッドレンジ | 4 | 5.56% |
ティムールコンボ | 4 | 5.56% |
アゾリウスアーティファクト | 4 | 5.56% |
黒単 | 2 | 2.78% |
イゼット果敢 | 2 | 2.78% |
シミックミッドレンジ | 2 | 2.78% |
ディミーアリアニメイト | 2 | 2.78% |
青単 | 1 | 1.39% |
緑単上陸 | 1 | 1.39% |
陰湿な根 | 1 | 1.39% |
白単トークン | 1 | 1.39% |
ボロスアグロ | 1 | 1.39% |
ボロスバーン | 1 | 1.39% |
コーナコンボ | 1 | 1.39% |
グルール上陸 | 1 | 1.39% |
オルゾフピクシー | 1 | 1.39% |
ボロスハツカネズミ | 1 | 1.39% |
ゴルガリミッドレンジ | 1 | 1.39% |
ファルコンギャンビット | 1 | 1.39% |
ディミーアコントロール | 1 | 1.39% |
グリクシスコントロール | 1 | 1.39% |
オルゾフサクリファイス | 1 | 1.39% |
イゼットアーティファクト | 1 | 1.39% |
マルドゥアーティファクト | 1 | 1.39% |
合計 | 72 | 100% |
イゼット大釜を抑え、赤単がトップメタとなりました。この2つのデッキだけで全体の約半数のシェア率となるほど、極端なメタゲームとなっています。
優勝こそ逃しましたが、使用者15名中8名がトップ16入賞という驚異的な安定感を見せつけたイゼット大釜は、最強デッキの名にふさわしい成績を収めたといえるでしょう。
赤単
こちらが優勝した斉藤 萬里さんのリストです。流行りの「対イゼット大釜汎用決戦兵器 ニードルヘッド装備」となっております。
- 2025/08/26
- Just Nowスタンダード! vol.67 -イゼット大釜に対して”完全に有利”な赤単が誕生-
- 2025/09/03
赤単
最強メタカード炸裂!ドローを咎めてライフを削り切れ!
赤単の基本的な動きについてはJust Nowスタンダードやスタンダードデッキ紹介でも詳しく解説しております。
注目は、メインからガッツリとメタカードを採用していること。とりわけ斉藤さんのリストはメインから《魔道士封じのトカゲ》を2枚採用、さらにはサイドボードにも2枚控えており、「不利対面がほとんどない」とされているイゼット大釜を震え上がらせるには十分な対策が用意されています。
その上で、斉藤さんは予選から決勝までイゼット大釜に一度も当たらずに優勝しており、メタカードうんぬんの前にただの最強デッキである可能性も浮上してきました。強すぎる。
《剃刀族の棘頭》《魔道士封じのトカゲ》がイゼット大釜以外のデッキにも刺さりやすいメタカードであることが強さを支えている可能性があります。
- 2025/09/07
- 第31期スタンダード神決定戦デッキリスト
- 晴れる屋メディアチーム
さて、斉藤さんは9月15日(月・祝)に神・平山 怜との大一番に臨むわけですが、神のデッキ選択はイゼット大釜でした。
デッキ選択の面では、まずは斉藤さんが一歩リードといった状況でしょう。しかし、神でありプロプレイヤーである平山さんは経験豊富な試合巧者です。少しくらいの相性差はプレイングで埋めてくることでしょう。
15歳の若き才能が神を討つのか、プロプレイヤーが大人の意地を見せるのか。世紀の対決に注目しましょう!
ファルコンギャンビット
ちょうど1年前、黒岩 怜史さんの「ファルコンギャンビット」を記事で取り上げさせていただきました。研鑽を重ね、コンセプトは当時のデッキのまま、最新のカードを加えてよりパワーアップした黒岩さんのデッキは、準優勝という素晴らしい結果を残しています。
- 2025/09/03
- 限界突破スタンダード! vol.6 -「わからん殺し」に要注意!知っておきたいローグデッキ対策-
1年前の記事ではありますが、《強欲の計略》を巡るファルコンギャンビットの基本的なシナジーや、《知識の徳目》によるマナのジャンプアップなど、網羅的に解説しているので、ぜひご利用ください。
また、スタンダード神挑戦者決定戦アーカイブ動画ではギャンビット職人・黒岩さんの3連戦がお楽しみいただけます。
このデッキの動き、回し方など詳しく知りたい方はぜひ、動画をチェックしてみてください。めちゃくちゃ面白い動きをしていますよ!
こちらが準優勝したファルコンギャンビットのリストです。
《マラング川の執政》《星間航路の助言》という強化パーツが加わり、全国のギャンビッターたちは狂喜乱舞していることでしょう。
《強欲の計略》を《切望の隼》の能力によって相手に押しつけた後、《洪水の大口へ》や《マラング川の執政》によってバウンスすると、《強欲の計略》のコントローラーである相手に壊滅的な損害を与えることができます。
エンチャント
強欲の計略が戦場に出たとき、あなたはカード3枚を引き、6点のライフを得、飛行を持つ黒の2/1のコウモリ・クリーチャー・トークン3体を生成する。
あなたの終了ステップの開始時に、あなたはカード1枚を捨て、2点のライフを失い、クリーチャー1体を生け贄に捧げる。
強欲の計略が戦場を離れたとき、あなたはカード3枚を捨て、6点のライフを失い、クリーチャー3体を生け贄に捧げる。
いきなり謎のエンチャントを押しつけられたかと思えば、それを回収されて、理不尽にも3枚のディスカードと6点のライフルーズ、クリーチャー3体の生け贄を要求されます。相手からするとたまったものではありません。
ちなみに、《強欲の計略》は《知識の徳目》を絡めて誘発型能力を倍の威力にすれば、6枚ドロー、12点ライフゲイン、飛行2/1コウモリを6体生成という凄まじい恩恵を授かります。
このように、必ずしもドネイト(押しつけ)にこだわらず、《強欲の計略》を活かしたプレイングによって十分に勝ちきるパワーがあるデッキです。
ほかにも、劣勢の場面では《知識の徳目》で効果を2倍にした《マラング川の執政》が輝き、パーマネントを一気に4つバウンスすることで逆転の糸口を掴みます。
デッキ自体は特定のカードに強く依存した構成であるものの、豊富な除去や打ち消しによるコントロール戦略がデッキを安定させており、逆に《死人に口無し》や《一巻の終わり》によって相手のキーカードをデッキから抜き去るような動きも可能です。
コンボパーツである《強欲の計略》が一時的にライフゲインとブロッカーを用意できるのもありがたいですね!
《星間航路の助言》というコンボパーツを探すにはもってこいのドロースペルも加わり、デッキはいよいよ本格化しました。
ちなみに黒岩さんのデッキはサイドボード15枚がすべてイゼット大釜に対して有効なカードで構成されているので、イゼット大釜戦のサイド後はおもいきってコンボパーツと入れ替えて、ディミーアコントロールとして立ち回るのも有効でしょう。
かつてはローグデッキと呼ばれたファルコンギャンビットもいよいよスタンダード界に羽ばたくときが来たのかもしれません。今後の活躍が楽しみです!
ティムールコンボ
最近、大きな注目を集めている話題のデッキ、ティムールコンボ。元パイオニア神である強豪プレイヤーの宇都宮 巧さんが使用し、見事トップ4入賞を果たしました。
- 2025/09/03
ティムールコンボ
パワー4以上のクリーチャーを並べて、一撃必殺コンボ!
ティムールコンボとはおおまかに説明すると、「コントロールしているパワー4以上のクリーチャーの数だけクリーチャー呪文のコストを軽減する」という能力を持った《ティムールの戦告者》を軸としたコンボデッキですが、晴れる屋メディアで紹介しているティムールコンボと宇都宮さんのデッキは、微妙にコンセプトが異なります。
こちらが宇都宮さんが使用したリストです。
従来のティムールコンボは《荒野無頼団の先駆者》のドローを頼りにパワー4以上のクリーチャーを次々とチェーンさせ、最終的に《百発百中のカクタスフォーク》や《運命の大嵐、ドラゴンホーク》でトドメを刺すデッキでした。
それに比べると、宇都宮さんのデッキは必ずしも《ティムールの戦告者》や《荒野無頼団の先駆者》に頼る必要はなく、《鉄道の喧嘩屋》と《絶望的猛攻》の2枚をプレイできればゲームを終わらせることができる、新しい形のコンボデッキとなっています。
盤面になにもなくとも、とりあえず4ターン目に《鉄道の喧嘩屋》を「計画」し、5ターン目に《鉄道の喧嘩屋》をでプレイしてから《絶望的猛攻》X=2の対象にすれば、2体の20/20トランプル速攻の《鉄道の喧嘩屋》でアタックしてゲームを瞬時に終わらせることが可能です。
対戦相手からすれば《鉄道の喧嘩屋》を計画されただけで、以降は容易にタップアウトできません。実際には手札に《絶望的猛攻》がなくとも、そのプレッシャーを利用して、思うように相手に展開を許さないといった副次的な強さもあります。
ちなみに、《絶望的猛攻》は《荒野無頼団の先駆者》とも相性がよく、4/2速攻を増やしてアタック、さらには大量ドローという動きが狙えます。実質、通りさえすれば勝ちにつながるカードです。
《灰毛の天才、オーロック博士》も強力で、計画コストを軽減することからデッキと相性が良いのはもちろんのこと、「ワープ」したクリーチャーを再び唱えるコストや、フラッシュバックのコストも軽減してくれるため、デッキの潤滑油として大活躍します。
デッキ全体のカードが数々のシナジーで結びついており、パワフルで面白そうなデッキですね!クリーチャー除去には脆い面もありそうですが、今後も注目のアーキタイプとなりそうです。
おわりに
以上、『第31期スタンダード神挑戦者決定戦』の注目デッキを振り返りました。イゼット大釜を巡る戦いはまだまだ続きそうですが、面白そうなデッキの台頭が確認できた素晴らしい大会だったと思います。
余談ですが、《鉄道の喧嘩屋》と《絶望的猛攻》のコンボは、序盤にプレイした《ラノワールのエルフ》が除去されずに残ると3ターン目に《鉄道の喧嘩屋》を計画、4ターン目にフィニッシュも可能です。
さすがに《ラノワールのエルフ》が除去されない展開は都合が良すぎるのですが、新セット『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』では「破壊不能」なマナアーティファクトである《ソウル・ストーン》が登場するため、2ターン目《ソウル・ストーン》、3ターン目《鉄道の喧嘩屋》計画、4ターン目《絶望的猛攻》フィニッシュというルートが見えてきます。
1ターン目に《強迫》でハンデスすれば、意外とコンボは決めやすくなるかもしれません。今後はティムールではなくジャンドカラーのデッキも誕生する予感!?
そして先日、晴れる屋では『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』のシングルカードの予約が始まりました!ぜひ、気になるカードをチェックしてみてくださいね!
次はどんなデッキが活躍するでしょうか。次の大会結果もお楽しみに!それでは、また。
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