はじめに
こんにちは、Hareruya Prosの松浦(@ura_frst)です。
1月末に行われたプロツアー『ローウィンの昏明』に参加してきたので、その大会レポートと後半ではボロスドラゴンについての解説をしていきます。
今回のプロツアーでは、前回の初日落ちが響いて10勝6敗以上の成績を残さなければ、次回のプロツアーの権利が途絶えてしまう状況でした。ただ、プロツアーを10勝6敗で終えることは簡単ではないのであまり考えすぎず、前回の記事でも書いたように楽しむことを心がけてダメだったときのことは考えずに臨みました。
プロツアーは新セットの発売から間もないことがほとんどで、今回はMTGアリーナに実装されてから1週間で出発というハードスケジュールでした。この短い期間でドラフトとスタンダードをマスターするのは困難なので、一緒に練習してくれた森山ジャパンのみなさんには感謝です。
ドラフト練習
今回のドラフトでは、「マーフォーク」「ゴブリン」「エルフ」「エレメンタル」「キスキン」などの同族テーマをピックしていくのが基本となります。
レアに種族の縛りがあるカードが多いので、最初に取ったレアを活かすために初手から一直線にそのアーキタイプに行くことも多い環境なので、「両隣のプレイヤーと同じテーマのレアを引いてしまい、お互いに譲りあうことができずに2色被りになってしまった」なんてこともあります。
早めに流れの悪さに気づいてほかのテーマに舵を切れればよいのですが、なかなかそのバランスが難しく、練習を重ねた今でも初手のレアに引っ張られて少しカードの足りないデッキになることもあるほどです。
そのため、流れが悪く上記の5つのような主要テーマに参入できなかったとき用の戦略として、赤白・赤緑など「巨人」を軸にした戦略を用意していました。
コモンの《肉筋の大食漢》で《茨棘背の粗暴者》に-1/-1カウンターを置いて、ルーティングしながらブロック不可にしてアタックする動きや、《ひょろ長の踏みつけ仔》に《ボールドウィアの攻め手》で二段攻撃を付与する動きはなかなかに強力です。
準備期間は短かったですが、チームメイトと情報を共有しあい、多くの戦略の知見を持って本番に臨むことができました。
スタンダード練習
世界選手権に参加することができなかったので、スタンダードのトーナメントに参加するのは久しぶりでした。最後に参加したのは、去年の6月に行われた『マジック・スポットライト:FINAL FANTASY』で、そこで愛用していた赤単のカードたちは3枚も禁止になっていてスタンダードは大きく変わっていました。
まずは『ローウィンの昏明』が発売される前に活躍していた「シミックウロボロイド」「イゼット講義」「上陸アグロ」などを一通り回してみたのですが、シミックウロボロイドは手札がマナクリーチャーだけになったり、《自然の律動》と《量子の謎かけ屋》だけになったりとムラを感じて嫌いになり、イゼット講義はコントロールデッキのような動きだったので好みの問題でNG。
上陸アグロだけはしっくりきたので使用候補に入れつつ、少しTierの低い赤単やボロスドラゴンなども回してそれなりの感触を得たものの、一旦アメリカで行われた地域CSの結果を待ってドラフトに専念していました。
そして実際にアメリカの地域CSの結果を見てみると、「バントエアベンダー」「スゥルタイリアニメイト」「イゼット講義」「多色律動」が活躍していて、上陸アグロは負け組でした。多色律動には不利で、バントエアベンダーやスゥルタイリアニメイトにも相性がよくないので、プロツアーで使うのはあまりよくなさそうな予感がしていました。
トップ8に入っていたボロスドラゴンは、もともと注目していたデッキでしたが、2マナ域のもう1種類に納得がいっていませんでした。
採用されていた《魅力的な王子》は、《マグマのヘルカイト》をブリンクしたり強い動きはあるものの、2ターン目に出すカードとしては《龍へと昇る者、サルカン》と比べると微妙です。
この部分が改善できれば、「多色律動」「バントエアベンダー」に有利が取れるボロスドラゴンは悪くない選択だと思い、本腰を入れて調整を始めました。
《鳴り渡る龍哮の征服者》が有効ではないマッチアップでは、マナ加速から《マグマのヘルカイト》を出す動きが効果的だと感じたので、再現性を高めるためにマナクリーチャーの《蜘蛛の顕現》を試してみました。
《新星のヘルカイト》を「ワープ」するだけでもアンタップするのでテンポよくマナを出すことができ、《龍へと昇る者、サルカン》には劣るものの追加の2ターン目のクリーチャーとしては合格ということで、サイドなど細部を調整して今回はボロスドラゴンを使用することに決定しました。
本番
1日目
ドラフト
最初のドラフトは1-1《豪腕族のブレ》から《焼きつけ》などをピックしてまっすぐ赤白になりました。
流れが非常によく、2パック目の6手目で2枚目の《豪腕族のブレ》と《熟練の整水家》が同時に流れてきてとても悩んだのですが、《豪腕族のブレ》で《ブレ》をめくっても微妙ですし、《ブレ》の効果以外で回復できるカードがなかったので《熟練の整水家》のほうを取りました。
《ドランの樹皮》は装備コストが軽く、《肉筋の大食漢》や《変わり身の道探し》が簡単に優秀なアタッカーになるので相性がよかったです。ドラフトラウンドは圧倒的で3戦ともストレート勝ちでした。除去が強いのと、ルーティングや諜報で安定して有効なカードをプレイしつづけることができました。
スタンダード
▲Round 5 対バントエアベンダー
▲Round 8 対ジェスカイコントロール
初日は40%ぐらいいた《アナグマモグラの仔》デッキと1回しか当たらず、相性のあまりよくないイゼット講義に2回当たりましたが、運よく2連勝できました。最後はジェスカイコントロールにけちょんけちょんにされてしまいましたが、7勝1敗という好成績で初日を終えることができました。
トップ8も充分狙える立ち位置でしたが、初日で《アナグマモグラの仔》デッキが負け組になっているという情報はあったので、もしかしたらこのまま当たらないのでは……と思いつつ、まず10勝という目標に向かってしっかり寝て次の日に備えました。
2日目
ドラフト
初手の《辺境地の御目付役、アジャニ》から《思考の糸の補佐官》などを取ってまっすぐキスキンにいきました。除去がやや弱いですが悪くない仕上がりで、2-1は期待できそうな見た目です。
・フィーチャーテーブルで白青に負け
・キスキンに勝ち
・ゴブリンに負け
で1-2となってしまいました。
▲Round 9 フィーチャーマッチ
1回戦の3本目でマリガンするか悩んだのですが、3枚目の土地を引けたらそのまま勝てそうな気がしたのでキープしたところ、1ターン遅れてしまい《辺境地の御目付役、アジャニ》が落とされて、そのままずるずる負けてしまいました。
スタンダード
■対戦成績
アゾリウステンポ ×
バントエアベンダー 〇
シミック律動 ×
イゼットエレメンタル ×
イゼット講義 ×
初日の勢いが完全にどこかにいってしまい、有利なはずの律動にも負けて2日目2勝6敗という悲惨な結果で、目標の10勝に届かず次回プロツアーの権利を得ることができませんでした。
ただ、まだ3月に地域CSで権利が取れれば、次回のプロツアーに参加できる可能性はあるので頑張りたいと思います。
ボロスドラゴン解説
ここからはボロスドラゴンの解説をしていきたいと思います。まず、プロツアーで10マッチ終えた感想として、
以上を踏まえ、戦場にいればカウンターされなくなる《勝利の楽士》をメインに採用し、『Standard Challenge』に参加して優勝しました。
デーモン×〇〇
— Takumi Matsuura (@ura_frst) February 6, 2026
青白フラッシュ〇〇
エレメンタル〇××
エレメンタル××
果敢×〇〇
スペルメンタル×〇〇
デーモン〇〇
エアベン×〇〇
デーモン×〇〇
デーモン×〇〇
QP足りないから適当に出たら優勝したwいろいろ直すところあったからこの後プレイインで試す。 pic.twitter.com/OhKpJt4uBU
このイベントで改善したい点も見つかったので、さらにいじったリストが以下です。《勝利の楽士》を採用して2ターン目に《平地》が欲しいパターンが増えたので、今まで《山》を採用していた部分に《平地》を採用したり微調整しています。
サイドボーディングガイド
各マッチアップで意識していることと、大まかなサイドチェンジを解説していきます。
イゼット講義
サイドアウト候補:《双つ口の嵐孵り》《空飛ぶ友だち、モモ》《鳴り渡る龍哮の征服者》
《ばあば》を倒すことはできますが、1マナのクリーチャーを倒すために2マナ使うと勝てないので《双つ口の嵐孵り》は抜きます。《空飛ぶ友だち、モモ》は2点除去で確実に除去されるので抜いてしまうのもアリです。
《ばあば》をすぐに除去して《安らかなる眠り》を置いたり、《美術家の才能》や《忍耐の記念碑》を割ったりしながら、普通にドラゴンたちを出して攻めないといけないので、意外と要求値は高いです。
ただ《勝利の楽士》を採用したおかげで、プロツアーで使用したリストよりは《安らかなる眠り》が通りやすいので戦いやすくなっていると思います。
《自然の律動》デッキ
メインは《ウロボロイド》が出る前に《鳴り渡る龍哮の征服者》を出せればかなり勝てると思います。2本目、3本目は《声も出せない》などの除去が入ってくるので必勝ではなくなりますが、やることは同じです。
後手は《空飛ぶ友だち、モモ》が絡まないと先に《ウロボロイド》が出てしまうので、《紅蓮地獄》を入れて対抗します。
ディミーアデーモン
負けるときはこちらのハンドが除去だらけのときです。《門衛のスラル》は早く出しすぎると《欺瞞》を2マナで出されたり、こちらのドラゴンたちの能力を封じてしまうので、我慢して相手の《スーペリア・スパイダーマン》や《終末の加虐者》に対応して出しましょう。
《マグマのヘルカイト》でミシュラランドなどの青マナを潰せると、《欺瞞》でバウンスできなくなったり、《死人に口無し》が1ターン遅れたりして押し切れることが増えます。
バントエアベンダー
《門衛のスラル》をサイドに採用していればかなり有利です。妨害できるカードがないとすぐにコンボを決められてしまうので、《鳴り渡る龍哮の征服者》や《門衛のスラル》などのメタカードをマリガンで探したほうがよいです。ダブルマリガンしても《門衛のスラル》を出せればそのまま勝てます。
イゼットエレメンタル
サイドアウト:《噴出の稲妻》《鳴り渡る龍哮の征服者》
《安らかなる眠り》が通りさえすればだいぶ楽な試合になりますが、《呪文嵌め》などでなかなか通りません。終盤にあともう一回殴れればというところで《渦泥の蟹》から《刻み群れ》と動かれて負けることが多いので、そこに合わせるために《門衛のスラル》をサイドインしています。
エレメンタル
2ターン目に出てくる《炎束ね》か《再点火、アシュリング》に触れないと、一瞬でエレメンタルを連打されて詰まされてしまいます。
かといって、除去ばかり入れていても最後に《刻み群れ》を出されてしまい負けます。正直対応するのは難しくかなり不利ですが、先手を取って攻め切りましょう。
おわりに
今回でプロツアーの連続参戦は一旦途絶えてしまいましたが、地域CSでのプロツアー復帰はもちろん、『アリーナCS』や『MOCS』などほかにも出場してみたいイベントがまだまだあるので、今後も頑張っていきます。
日々の練習の様子も配信していくので、観に来ていただけると嬉しいです。
それでは!
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