はじめに
みなさん、こんにちは。
今週末は『第33期モダン神挑戦者決定戦』が開催され、4月には『チャンピオンズカップファイナル』の予選シーズンもモダンで始まります。
今回は『Modern Showcase Challenge』と、先週末の『Modern Challenge』の入賞デッキのなかで気になったデッキを見ていきたいと思います。
『Modern Showcase Challenge』 -やはり最強はボロスエネルギー-
開催日:2026年3月7日
優勝 ボロスエネルギー
準優勝 ホロウワン
3位 ボロスエネルギー
4位 イゼットコントロール
5位 ネオブランド
6位 ルビーストーム
7位 ジェスカイブリンク
8位 ボロスエネルギー
『マジック:ザ・ギャザリング | ミュータント タートルズ』実装直後に開催された『Modern Showcase Challenge』は参加者289名、予選9ラウンドと大変長丁場なイベントでした。
プレイオフにはトップメタの「ボロスエネルギー」や「ジェスカイブリンク」といった定番のデッキのほかにも、《月影》を採用した「ホロウワン」や『タートルズ』の新カードを使った「イゼットコントロール」も見られました。
ホロウワン
今大会で準優勝という好成績を残したホロウワン。多様なデッキが見られるモダンの中でも比較的珍しいデッキに分類され、《信仰無き物あさり》の禁止が解除されたことで復権してきたデッキです。
《燃え立つ調査》や《信仰無き物あさり》《ゴブリンの知識》で《復讐蔦》を墓地に落とし、コスト軽減された《虚ろな者》や《猛火のルートワラ》をマッドネスでプレイすることで《復讐蔦》を戦場に戻すことができます。
「手札を捨てる」という本来はデメリットになる要素をメリットに変換する戦略で、ランダム性があるものの爆発力があり、早ければ2ターン目に合計パワー10以上の脅威を展開できます。
☆注目ポイント
『ローウィンの昏明』から登場した《月影》は、回避能力持ちでフェッチランドや《信仰無き物あさり》などの手札を捨てるカードでパーマネントを墓地に送れるので、短時間で驚異的なサイズになります。また、速攻を付与できる《探偵のフェニックス》とも相性が良いクリーチャーです。
《信仰無き物あさり》は1マナで任意のカードを墓地に送ることができ、「フラッシュバック」もついている優秀なルーティングスペルです。《アゴナスの雄牛》は捨てても嬉しいカードで、中盤以降の息切れ防止になり《栄光の闘技場》との組み合わせも強力です。
メインが一点に特化したアグロコンボな分、サイドボードは《苛立たしいガラクタ》《減衰球》《虚空の力線》など特定のアーキタイプに刺さるものが中心となっています。
《苛立たしいガラクタ》は親和など0マナスペルを多用するアーキタイプ対策です。《虚空の力線》は強力な墓地対策で、こちらの展開を遅らせることなく設置でき、途中で手札に来てしまってもルーティングスペルで有効牌に変換することができます。
《乱暴/転落》は主にボロスエネルギーに対する全体除去として活躍します。
イゼットコントロール
《瞬唱の魔道士》や《稲妻罠の教練者》といった「ウィザード」シナジーを搭載したイゼットコントロール。
《表現の反復》《アノールの焔》などでアドバンテージを稼ぎつつ、カウンターや火力除去で脅威を捌いていくコントロールデッキで、ウィザード・クリーチャーや《緻密》などでビートダウンしていきます。
☆注目ポイント
『タートルズ』の新カード《破天荒爬虫類、スラッシュ》が採用されていました。パワー7と単体で打点が高く、攻撃するたびにトークンが出て「団結」で本体に直接ダメージが入るため、2回の攻撃でほぼゲームを決めることができます。相手のスキをうかがいながら、《栄光の闘技場》で速攻を付与して攻撃する動きも非常に強力です。
《瞬唱の魔道士》や《稲妻罠の教練者》といったウィザード・クリーチャーを採用しているので、《アノールの焔》でモードを2つ選ぶことができます。また、これらは戦場に出た時点でアドバンテージを稼げるだけでなく、《拒絶の閃光》のコストにもなるため優秀です。
色的にタフネスの高いクリーチャーには対処しづらいですが、《アノールの焔》《邪悪な熱気》のおかげで比較的触りやすくなっています。《ミシュラのガラクタ》や《鏡割りの寓話》を採用しているので、《邪悪な熱気》の「昂揚」も達成させやすいです。
『Modern Challenge 32』 -新カードを使ったコンボが準優勝-
開催日:2026年3月12日
優勝 イゼット果敢
準優勝 セレズニア出産の儀
3位 ディミーアミッドレンジ
4位 エスパー御霊
5位 ドレッジフェニックス
6位 エルドラージトロン
7位 イゼット果敢
8位 親和
セレズニア出産の儀
《出産の儀》を使ったクリーチャーベースのコンボデッキ。
『タートルズ』の《鋭い切先、レオナルド》を新たなキーカードとしており、《アガサの魂の大釜》で《歩行バリスタ》の能力を付与することによって無限ダメージ、無限ライフが成立します。
ゴルガリヨーグモスでも採用されている《若き狼》+《アガサの魂の大釜》+《歩行バリスタ》を使った「不死」による無限ループも可能で、《魂の導き手》や《光に導かれし者、ハリーヤ》が場にいれば無限ライフとコンボルートも多彩です。
コンボが決まらない場合は、ボロスエネルギーでもお馴染みの最強コンビ《魂の導き手》と《オセロットの群れ》による猫・トークンのビートダウンも可能です。
☆注目ポイント
《出産の儀》はコンボに必要なクリーチャーをそろえる手段であり、《光に導かれし者、ハリーヤ》のような「ワープ」クリーチャーを利用することで、より強力なクリーチャーを序盤から出すことができます。
《鋭い切先、レオナルド》は無限コンボのパーツでもありますが、「隠密」で軽いコストで場に出すことができ、絆魂持ちでライフを得るたびにサイズが上がっていくので《光に導かれし者、ハリーヤ》や《オセロットの群れ》といったライフゲインできるクリーチャーと組み合わせることで、あっという間に手のつけられないサイズになります。
《イーオスのレインジャー長》と《輝晶の機械巨人》は、コンボパーツの《歩行バリスタ》などをサーチする手段として機能しつつ、アドバンテージも得られるためミッドレンジプランでも強さを発揮します。
《イーオスのレインジャー長》はコンボデッキの妨害としても機能し、《輝晶の機械巨人》は《真髄の針》や《魂標ランタン》といった置物もサーチできるため、サイド後は複数のデッキに対して対応可能です。
親和
現環境のモダンで常に上位で見られる親和も新セットから収穫がありました。
最近主流の《武器製造》が不採用で、《暴食ロボット》《大いなる脳ミソ、クランゲ》《スケートボード》といった『タートルズ』の新カードを搭載したバージョンになります。
☆注目ポイント
《ウルザの物語》でのサーチ先として《溶岩拍車のブーツ》がこれまで使われていましたが、パーマネントをタップできる《スケートボード》が優先して採用されていました。《溶岩拍車のブーツ》の護法1が効果的に作用する場面は少なく、ブロッカーをどかしながらそのまま殴りきれる《スケートボード》に軍配が上がったようです。
《暴食ロボット》はアーティファクトをプレイするたびにトークンを生成できる《ピナクルの特使》に似たようなクリーチャーで、トークンに速攻を付与する起動型能力があるため、《ウルザの物語》から生成された構築物・トークンに速攻をつけてゲームを決めることも可能です。
《大いなる脳ミソ、クランゲ》は親和(アーティファクト)により2マナで出すことができ、手札が空なら最大で4ドローできる強力な能力を持ちます。さらなる展開に繋げることができ、引き込んだアーティファクトでさらにパワーを上げることができます。
総括
『タートルズ』の影響は思った以上に大きく、親和やセレズニア出産の儀などさまざまなデッキの強化に役立っているようです。
ボロスエネルギーは高い勝率を維持しており、現環境最高のミッドレンジなので予選シーズンでも人気になることが予想されます。ネオブランドやベルチャーなど直線的なコンボデッキはボロスエネルギーに強い戦略なので有力な選択肢になるでしょう。
USA Modern Express vol. 152は以上になります。それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいモダンライフを!













































