皆さんこんにちは!「統率者戦」大好き大塚です!
前回の【幕末Commander】が終わって早数ヶ月。
再び「統率者戦」の記事を執筆する機会を頂きました!
さて今回は、発売して間もない『マジック・オリジン』の注目カードを「統率者戦」の視点から紹介していこうと思います。
それでは早速行ってみましょう!
※「統率者戦」についてご存知ないという方は【こちらの記事】で熱情(パッション)を高めてみることをオススメします。
■ 1. 《飛行機械技師》
アーティファクト・クリーチャーに「速攻」を付与し、飛行機械トークンを生成。
これだけを見ると、パフォーマンスに欠けるし、《包囲攻撃の司令官》や《ピア・ナラーとキラン・ナラー》の方が強いのではないか?という疑問が湧くかもしれません。
しかし、このカードはある特定のジェネラル下でのみ、その性能を開花させるのです!!
トークンが出るからダメージが稼げる《鍛冶の神、パーフォロス》?
いえ、違います。
《地下牢の管理人、グレンゾ》です。
まず《地下牢の管理人、グレンゾ》がどんな統率者であるか解説しましょう。
能力は簡単に言うと、2マナで課金して1回ガチャを回せる統率者です。アタリが出ればクリーチャーを場に出せます。
このデッキのキーパーツは《アシュノッドの供犠台》。「2マナ払ってガチャを回す→生贄に捧げて2マナ発生→ガチャ→生贄に捧げて2マナ→ガチャ→……」を繰り返し、《血の芸術家》や《ゴブリンの名手》でダメージを稼いで勝利する、というのが主な勝ち筋になります。
デッキに入るクリーチャーはパワーが《地下牢の管理人、グレンゾ》以下 (=パワー2以下) ならば何でもいいのですが、重要なのは戦場に出たときに生贄に捧げられるクリーチャーを何体出せるか、すなわちどれだけガチャが回せるかという点です。そのため、《アシュノッドの供犠台》さえあれば1回のガチャから4回も課金できる《包囲攻撃の司令官》などは《地下牢の管理人、グレンゾ》デッキでは重宝するパーツですね。
また、このガチャはデッキの一番下から回さないといけないのですが、マジックには《吸血の教示者》など、カードをトップに置くサーチカードが多く存在するものの、ボトムに置くサーチカードはなかなかないため、このデッキでは《ゴブリンの首謀者》など、「残りのカードをライブラリーの下へ望む順番で置く。」という効果が大事だったりするのが面白いところです。
コンボを開始するときに、デッキを持って底からカードをめくり続ける様は結構不気味です(笑)
『マジック・オリジン』のカードだと他にも《ピア・ナラーとキラン・ナラー》もトークンを2体生成するのでこのデッキでは採用されますが、《飛行機械技師》の場合、「アーティファクト・クリーチャーに『速攻』を持たせる」という能力が意外と重要!
《ミリキン人形》や《パラジウムのマイア》が出てすぐマナが出せるようになるので、コンボの安定性がやや向上しました!
「統率者戦」を嗜む人でもなかなか知らないであろう、珠玉の
興味があるプレイヤーは是非お試しあれ。
■ 2. 《名誉ある教主》
「高名」……すなわち攻撃が通らないとマナも出せないようなクリーチャーが、「統率者戦」で活躍できるのか?
そう思う方が多いかもしれません。
活躍できます。《クローサの庇護者シートン》ならば。
ドルイドをタップするだけでマナを生み出すことができる《クローサの庇護者シートン》を統率者にしたデッキでは、ありとあらゆる緑の1マナドルイドが搭載されます。
その数が足りず、1マナ1/2バニラがドルイドというだけで採用されるほど。全世界の《クローサの庇護者シートン》ファンは歓喜の涙を流したことでしょう。《エルフの神秘家》登場から実に2年ぶりの1マナドルイドです。
《クローサの庇護者シートン》の特徴はその展開力の高さと速さ。能力にタップシンボルを用いないため、召喚酔いに影響されることなく即座に手札のドルイド達を戦場に出せます。
つまり、普通にマナクリーチャーをプレイするよりも圧倒的に早く展開できるのです。
勝ち手段としては、相手が除去を構えるよりも早く展開し、《リサイクル》や《巫師の天啓》などでリソースを稼ぎ、最終的には《孔蹄のビヒモス》などで勝利することになります。
自身がトリプルシンボルなので、《ニクスの祭殿、ニクソス》による「信心」メカニズムも使いやすいのもメリットになります。実質デッキに《ガイアの揺籃の地》が2枚!
ドローソースが引けずに手札が切れてしまうこともありますが、速度だけを追求してみるのも面白いですよ。
■ 3. 《錬金術師の薬瓶》
簡単に能力を説明すると、場に出たときにカードを1枚引く。以上。
なぜこんな物を紹介するの?どうやって「統率者戦」で使うの?
と、思うかもしれません。
ですが、使えます。《永遠王、ブレイゴ》ならば。
《永遠王、ブレイゴ》は攻撃を通すと土地以外の自分のパーマネントを好きな数だけブリンク!そのためEtB (=戦場に出たとき) 能力との相性が◎!
ただだからといって重いパーマネントだけに頼っては事故が起こりやすいし、隙も生まれやすいと言うもの。だからこそ、《永遠王、ブレイゴ》というデッキでは2マナのEtBでキャントリップできるカードが重宝されるのです。
しかもこのカード、生け贄に捧げることでクリーチャー1体をブロックさせなくする能力を持っている。
三方どこを攻撃してもダメージが通らないような状況の場合、この能力が役立ちます!
基本的にはEtB能力でキャントリップできるカードでデッキを掘り進め、《停滞》ロック (※) 、または《ストリオン共鳴体》から無限ブリンクを決めるのが勝利の方程式です。
※青マナがでるアーティファクトがあれば、《永遠王、ブレイゴ》の能力でそれをブリンクすることで恒久的なロックになります。
他にも、《Mystic Remora》や《Tidal Control》のような「累加アップキープ」のコストもブリンクすることで最小限に抑えられます。
EtB能力を使いまわしたい人にはオススメの統率者なので、興味があれば組んでみるのもアリです!
■ 4. 《結束した構築物》
単なるデメリット持ちの1マナのアーティファクト・クリーチャー。
これが意味するものとは?本当に統率者戦で活躍できるの?……と、思うかもしれません。
もちろんできます。《アーカム・ダグソン》ならば。
《アーカム・ダグソン》ユーザーは常に追い求めています。軽いアーティファクト・クリーチャーを。
そして今回、1マナという軽さのパーツをゲット!!大きな一歩です。
他にももちろん《飛行機械の諜報網》も、ドローできて恒久的にクリーチャーを用意できるので採用の余地がありますね。
4マナでシングルシンボルの統率者ということもあり、もともとかなり安定したデッキでしたが、さらなるパーツを手に入れた《アーカム・ダグソン》の今後に注目です!
……さて、ここまで『マジック・オリジン』が「統率者戦」にもたらした新たな
それは「特定のデッキにしか入らない」ということです。
しかし、もっと汎用性が高いカードはないのでしょうか?《グリセルブランド》級の必殺パーツ、もしくは《進歩の災い》級の盤面制圧カードは……
――そして追い求めた先に、一筋の光が。
見つけました。統率者戦の歴史を変える、最強の汎用カード。
それこそがこのクリーチャー、
■ 5.《苛性イモムシ》
1マナという軽さ。起動コストも《帰化》と同じ2マナ。
それでいて好きなアーティファクト or エンチャントを破壊することが可能。
しかも、イモムシくんにはパワーがあります。
これには筆者も感極まって涙しました。
「パワー、あっていいんですか?」
なんと0/1ではなく、1/1。こんな高スペックのカードを印刷してもいいんですか?
「統率者戦」をやっていない方にはわかりづらいかもしれませんが、「パワーが1以上ある」ということはとても重要です。何故なら、《トレストの密偵長、エドリック》でドローができるからです。
そのほかに《野生のつがい》を使う場合にも、0/1より選択肢が広がるので1/1というサイズが嬉しい!
また通常、緑の置物対策は《再利用の賢者》や《進歩の災い》などクリーチャーのEtB能力であることが多く、ナチュラルなコンボ対策カードである《倦怠の宝珠》に対して無力になってしまう弊害があったのですが、その点《苛性イモムシ》は起動型能力なので問題ありません! (ただしそれはそれで《呪われたトーテム像》というキラーカードはありますが)
《ゴミあさり》という似たカードも存在しますが、こちらはアーティファクトのみ。イモムシくんなら《リスティックの研究》、《ネクロポーテンス》、《上天の閃光》といった強力カードも破壊可能です!
この小さな昆虫は、今後緑の「統率者戦」デッキの定番カードとして採用されることでしょう。
今すぐに《苛性イモムシ》を1000枚買おう!
『マジック・オリジン』で「統率者戦」の注目カード5選、いかがでしたか?
もちろんこれはあくまで筆者の主観であり、人によってはもっと素晴らしいカードがある!という人もいるかと思います。
しかし、「統率者戦」とは強さを追い求めるだけが全てではありません。
独自の構築理論を展開し、自分だけのデッキを作るのが醍醐味の一つ。
マジックプレイヤーは常々他人と違うことをしたいもの。
「なんだこのカード?!」とか言われてテキスト確認されたいものなのです。
読者の皆さんも自分だけの1枚を是非探してみてください!ではまた!
この記事内で掲載されたカード
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