高橋優太の第4期スタンダード神決定戦レポート

高橋 優太


■ 9/13 【第4期スタンダード神決定戦】


デッキはアブザン大変異。



高橋 優太「アブザン大変異」
第4期スタンダード神決定戦

2 《平地》
2 《森》
4 《吹きさらしの荒野》
4 《砂草原の城塞》
4 《疾病の神殿》
4 《ラノワールの荒原》
3 《静寂の神殿》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

-土地(24)-

4 《サテュロスの道探し》
4 《棲み家の防御者》
4 《死霧の猛禽》
4 《クルフィックスの狩猟者》
4 《包囲サイ》
1 《黄金牙、タシグル》

-クリーチャー(21)-
4 《思考囲い》
2 《ドロモカの命令》
4 《アブザンの魔除け》
3 《英雄の破滅》
2 《太陽の勇者、エルズペス》

-呪文(15)-
4 《羊毛鬣のライオン》
3 《究極の価格》
2 《悲哀まみれ》
2 《トーモッドの墓所》
1 《強迫》
1 《ドロモカの命令》
1 《頂点捕食者、ガラク》
1 《精霊龍、ウギン》

-サイドボード(15)-
hareruya


棲み家の防御者死霧の猛禽包囲サイ


デッキを決定するまでの経緯は【こちら】、ビデオデッキテクは【こちら】をどうぞ。


【神決定戦】は一般の大会と異なり「メタ読み」が極度に重視される。

瀬尾さんはアドバンテージを重視する構築に寄っていて、《衰滅》に弱いデッキは使ってこないと予想したので、《衰滅》0枚。

しかし一つだけ、大きな不安要素があった。

「赤単に 全く 勝てない!」

相手が1マナクリーチャースタートじゃなくても!《包囲サイ》連打でも!勝てない!

コントロールをメタるあまり《胆汁病》《悲哀まみれ》などの軽い除去を1枚も取らなかったことが敗因で、《究極の価格》3枚だけでは不十分だった。

しかしデッキリストは既に提出しており、今更除去を足すこともできない。あとは赤単を使ってこないことを祈るのみ。



そして当日。

1ターン目のセットランドが1番緊張する。テストのヤマが当たっているかどうか「答え合わせ」の瞬間。

《山》やめてやめてやめて」と祈っていると……




華やかな宮殿



赤単じゃない!スゥルタイならおそらく速攻デッキではないだろうから、十分戦えるはずだ。

【第4期スタンダード神決定戦: 瀬尾 健太(埼玉) vs. 高橋 優太(東京)】

こちらが《ドロモカの命令》を多く採用していたこともあり、3-1で勝利することができた。

神!






■ プレイングの極み




問題編は【こちら】


さて、答え合わせだ。


☆解答

1.相手のエンド時、《コラガンの命令》をプレイ(《大歓楽の幻霊》でライフ3→1)
モードは
「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを1枚捨てる(対象自分、捨てるのは《闇の腹心》)
「クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。コラガンの命令はそれに2点のダメージを与える(対象《闇の腹心》)

2.自分のターンに、墓地にある《闇の腹心》2体を《漁る軟泥》の能力で追放(ライフ1→3)

3.《稲妻》《大歓楽の幻霊》に(ライフ3→1)、《漁る軟泥》《大歓楽の幻霊》を追放、6/6になりアタック→勝利!


今回の教訓は「勝利条件が何かを考えること」「プレイの選択肢の幅を広げること」の2つ。


・勝利条件が何かを考えること

一見すると《大歓楽の幻霊》あり、《闇の腹心》ありと今にも負けそうな場だ。

この状況で勝つのに必要なことは何かを考えよう。「可能な限り《闇の腹心》を除去したい」「《大歓楽の幻霊》影響下で何回呪文がプレイできるか」などなど。相手のエンド時に《大歓楽の幻霊》を除去してもライフは残っているが、《闇の腹心》の公開マナコストが4以上だと負けてしまう。

上記の順でプレイすることで、例えデッキの一番上が《黄金牙、タシグル》だろうと勝つことができる。


・プレイの選択肢の幅を広げること

《コラガンの命令》の使い方はカード3枚を損する、普段では絶対やらないようなプレイだ。しかしこの状況下では《漁る軟泥》でのライフゲインを可能にし、《闇の腹心》の誘発を防ぐことができる。

マジックの勝利条件は相手のライフを0にすることであり、圧勝する必要はない。たとえ自分がライフ1でも、損なプレイをしようとも、相手のライフを0にすれば勝ちだ。

ライフが少ないときほど、損をしても勝つ状況が起こりやすい。相手が手札7枚で自分1枚でも、相手のライフを0にすれば6枚差は関係ない。構築戦では枚数アドバンテージの方が重視されやすいが、ライフもまたアドバンテージであるということを覚えていこう。



ではまた。


高橋優太



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