MTG Just Now! vol.19 -白蘭の騎士 etc.-

晴れる屋メディアチーム

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 情報を制す者はマジックを制す。

 特にSNSによる情報交換が盛んな現代、口コミがその後のメタゲームに与える影響は計り知れない。

 すなわち、バズってる(話題になっている)カードを知ることは、メタゲームの把握と予測の大いなる助けとなることだろう。

 当企画では、そんな「今、バズってるカード」を週刊で追っていきたいと思う。


 カードの紹介に入る前に、先週行われたイベントやマジック関連の主な出来事を簡単におさらいしよう。



【第5期スタンダード神挑戦者決定戦】

 2015年11月3日(火・祝)、晴れる屋主催のシリーズイベントである【第5期スタンダード神挑戦者決定戦】が開催された。

 【GP神戸】を目前に控え、数多の強豪が集った今大会で見事に優勝を収めたのは和田 寛也(東京)! 秘蔵のテクニック・《白蘭の騎士》が数々の同型対決で差をつけたようだ。




 また、優勝者の和田は後日開催される【第5期スタンダード神決定戦】にて第4期スタンダード神・高橋 優太と「神」の座をかけて戦うこととなる。両者ともにプロとして第一線で活躍しているプレイヤーの対決とあって、熱い激戦に期待できそうだ。



【『イニストラードを覆う影』発表】

 2016年4月8日(金)に発売される予定の新セット(開発部コードネーム「Tear」)、『イニストラードを覆う影』が発表された。5年ぶりのイニストラード次元への再訪であり、YouTube上にティザー動画も公開されている。




 本セットは収録枚数297枚の大型セットにあたる。収録カードやメカニズムについてはまだまだ不明だが、リード・デザイナーは『ミラディン包囲戦』や『統率者2013』などのデザインを手がけたMark Gottlieb氏だ。


饗宴と飢餓の剣真の名の宿敵


 どのようなセットになるのか、ストーリーはどうなるのか、あれこれと予想を立てて楽しむのも新セット発表時の醍醐味だろう。【ソリン・マルコフの生まれ故郷】での物語に今から期待が高まる。



 主要な出来事はこのくらいだろうか。

 さて、それでは今大きな話題を呼んでいるカードたちを紹介しよう。



1. 《白蘭の騎士》

 上述したが、【第5期スタンダード神挑戦者決定戦】で勝利を収めた和田 寛也のアブザンアグロに採用され、【デッキテク】でも紹介されたクリーチャー。


白蘭の騎士


 それがこの《白蘭の騎士》である。


 実は【SCGで結果を残したり】【GP Indianapolis】の白いビートダウンデッキに採用されるなど、ここ数週間で識者たちに認知されつつあった《白蘭の騎士》

 ネックとなるのはやはり(W)(W)というマナ拘束のキツさで、序盤の要である《始まりの木の管理人》との噛み合いが悪くアブザンアグロには合わないのでは? というのが大方の見解であった。しかし、実際に和田が《白蘭の騎士》を使用し結果を残したことにより、論より証拠という形でその強さが示されたと言えるだろう。


 ちなみに余談だが、対戦相手が《白蘭の騎士》をプレイしてきたとき、フェッチランドを起動して“(土地を)探せなかった”ことにし、土地の枚数を調整するといったプレイがルール上可能である。(参考 【MTG Wiki: 探す】)

 基本的にはただのアドバンテージ損失なのでこんな真似をする機会はなさそうに思えるが、どちらにしても《白蘭の騎士》で土地を出されてしまえばカードアドバンテージを取られることになるので、対戦相手がマリガンしており喉から手が出るほど土地を欲しそうにしているときや、土地が止まって悲愴な表情を浮かべている際には参考にしてみてほしい。



2. 《珊瑚兜への撤退》

 国内GP前ということもあり、世間ではスタンダードの動向が大きく取り沙汰されているが、レガシーやモダンでもおもしろい動きがある。


珊瑚兜への撤退


 中でも今、注目されているのが『戦乱のゼンディカー』の新カード、《珊瑚兜への撤退》だろう。


Caio Amaral「Bant Zoo」
GP Porto Alegre (3位)

1 《森》
1 《平地》
2 《踏み鳴らされる地》
1 《繁殖池》
1 《神聖なる泉》
1 《聖なる鋳造所》
1 《寺院の庭》
4 《乾燥台地》
4 《吹きさらしの荒野》
4 《樹木茂る山麓》
1 《地平線の梢》
1 《ケッシグの狼の地》

-土地(22)-

4 《野生のナカティル》
4 《貴族の教主》
2 《極楽鳥》
3 《クァーサルの群れ魔道士》
1 《漁る軟泥》
4 《タルモゴイフ》
4 《聖トラフトの霊》
4 《聖遺の騎士》

-クリーチャー(26)-
4 《稲妻》
4 《流刑への道》
2 《珊瑚兜への撤退》
2 《遍歴の騎士、エルズペス》

-呪文(12)-
3 《渋面の溶岩使い》
2 《コーの火歩き》
2 《スレイベンの守護者、サリア》
2 《否認》
2 《統一された意思》
2 《引き裂く突風》
1 《クァーサルの群れ魔道士》
1 《古えの遺恨》

-サイドボード(15)-
hareruya


 これはブラジルのリオグランデ・ド・スル州ポルト・アレグレにて開催されたモダンGP、【GP Porto Alegre】にて3位入賞を収めたZooのリストだ。

 また、レガシーでもこれに似たデッキが【SCGO St.Louis】で4位に入賞と結果を残している。【USA Legacy Express vol.90】でも紹介されているので、ぜひご覧いただきたい。


 本連載でも【眉唾だけどこんなコンボが話題だよ】程度にしか触れていなかったが、蓋を開けてみれば目覚ましい活躍を見せている。実際に《聖遺の騎士》とのコンボが回り始めるとインスタントタイミングで延々と能力を起動し続けることができるため、妨害するのは非常に難しいだろう。

 今後も有力なアーキタイプとして活躍を続けるのか、あるいは一発屋で終わってしまうのか。今後も注目していきたい。



3. 《無限への突入》

 『統率者(2015年版)』の発売を控え、【公式カードプレビュー】も続々と公開されている。強力な能力を持ったカードも多く見られ、「統率者戦」の枠を超えてレガシーやヴィンテージにも影響を及ぼしそうなカードも散見される。

 中でも筆者が特にこれはレガシー環境に一石を投じ得るのではと注目しているカードはこれだ。




《ミジックスの熟達/Mizzix’s Mastery》 (3)(R)
ソーサリー

あなたの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とし、それを追放する。これにより追放されたカードをコピーする。あなたはそのコピーをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。ミジックスの熟達を追放する。

超過(5)(R)(R)(R) (あなたはこの呪文をこれの超過コストで唱えてもよい。そうしたなら、ミジックスの熟達はあなたの墓地にある各インスタント・カードやソーサリー・カードをそれぞれ追放する。これにより追放された各カードにつき、それをコピーする。あなたはそれらのコピーをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。ミジックスの熟達を追放する。)


 ここに書いてあることを要約すると、「あなたはゲームに勝利する」と書いてあるのだ。

 分からない? つまりこういうことだ。


納墓無限への突入



 《無限への突入》を墓地に落とし、《ミジックスの熟達/Mizzix’s Mastery》で踏み倒して唱える!


 あとは莫大な手札から《水蓮の花びら》《猿人の指導霊》でマナを伸ばして《苦悶の触手》でも唱えればよい。

 もちろんANTと比べればキルスピードは落ちるだろうが、代わりに《Force of Will》などの妨害呪文を取ることができる。また、《実物提示教育》系のデッキやリアニメイトと比べて置物に頼ることなく勝利することができるため《Karakas》《忘却の輪》《真髄の針》に泣かされることがないという点で差別化が成されている。

 《グリセルブランド》や、最近禁止カードに指定された《時を越えた探索》が可愛く思えてくるほどの超ドローを体感せよ! 次代の先駆者となるのはあなただ! 《無限への突入》を1000枚買え!






 いかがだっただろうか?

 今週もまた多くのカードがプレイされ、注目され、議論を呼ぶのだろう。

 次回の記事も楽しみにしていただけたら幸いである。



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