こんにちは、大塚です。
さて、ついに『カラデシュ』発売!みなさん、パック剥いてますか?
パックを開封して、レアカードを確認する瞬間……それはマジックプレイヤーにとって至福の一時!友人と一緒に同時にレアを確認して盛り上がる!そういう経験、一度はありませんか?
そんな楽しいパック開封ですが……楽しんだあとは、余ったコモンやアンコモンを整理しなきゃいけません。
あんまり使わなかったりするカードを片付けるのは面倒です……せっかくだから何かに使えないものか?そう考える人も多いのではないでしょうか?
そんなときのために余ったカード達を使った、すぐにできる至高の遊びがあります!
それがメンタルマジック!
メンタルマジックとは、その名の通り、「メンタル」……心、知識、頭脳を使い、
無から有を生み出し、
万物を想像するマジックのこと!
ルールは簡単!まずはカードの束を用意しましょう!
・カードの束を共有のライブラリーとし、ゲームを行う。
・手札からカードをプレイする際には、そのカードと全く同じマナ・コストを持ついずれかのカードとしてプレイできる。ただし、一度でも誰かが使用したカードは使えない。
・すべてのカードは好きな色マナの出る土地として裏向きでプレイしてもよい。
(※【MTG wiki】より引用)
こういった特殊なルールがあること以外は、みなさんが普段から遊んでいるいつものマジックです。
注目すべき点は、2つ目にある『手札からカードをプレイする際に、そのカードと全く同じマナ・コストを持ついずれかのカードとしてプレイする。』ことです。つまり、〈青〉のマナコストを持つカードであれば、それは《渦まく知識》にでも《呪文貫き》にでもなりますし、果ては《Ancestral Recall》として使うことだってできるのです!
ただし、マナシンボルの数も一緒でなくてはいけません。例えば<2黒>のマナコストをもつカードを、<1黒黒>である《ヴェールのリリアナ》として扱うことはできないということです。
なお、カジュアル of カジュアルな遊び方なので、人によっては違うルールで遊んでいるかもしれません。そこは遊ぶ友達と相談して、ルールを決めておきましょう。いっそオリジナルなルールで楽しむのもアリですね。
そして、このメンタルマジックの肝……勝敗のカギを握るのは、
もちろん「どれだけカードを知っているか」ということです!
せっかく<青>のカードを持っていても、《Ancestral Recall》というカードを知らなければ、《Ancestral Recall》としては使えませんからね。状況に最も適したカードが何かを「知っていること」が問われるゲームなのです。
というわけで、さっそくメンタルマジックをやってみましょう!
◆ メンタルマジックで遊んでみよう!
用意したのはこちら!先日発売されたばかりの『カラデシュ』1Boxに封入されていたコモンとアンコモンカードです!
すでに開封が終わり、いつもならば優良カードを抜きだすか、このまま押し入れにしまわれてしまうところです。せっかくですから、これをメンタルマジックのデッキとして活用しちゃいましょう!
僭越ながらワタクシ。統率者戦には覚えがありますので、カードの知識量については多少なりの自負があります。なので、知識量が問われるメンタルマジックは独壇場!そう易々とは負けない自信がありますよ!
「……それはどうでしょうね?」
「だ、誰だ!?」
「どうも、こんにちは。”メンタリスト”Naotoです」
「メンタリスト……?と、いうことは、もしかして……?」
「はい。私は人の心が読めます。従って、メンタルマジックではいまだ負けたことがありません」
「そんなこと!信じられるわけがない!」
「じゃあ、試してみますか?メンタルマジックの極意。教えて差し上げますよ」
◆ いざ対戦!!
まずは、共有の山札からお互いに7枚ずつ初手を引きます。
こうして初手を見て、「これはこのカードとして使えるな……」とパッと思いつくカードはいくつありますか?
《永存確約》は《剣を鍬に》として。
2マナのアーティファクトである《放射篭手》は《梅澤の十手》として使えそうです。
とりあえず、これで始めてみましょう!
「そ、《躁の蛮人》……!なかなかニッチなカードを……!」
「メンタリストですからね」
その後もゲームは進んでいく……
「《亢進する亀》を《Ancestral Recall》として唱えます」
「よし、この《上天の貿易風》を……あの。なんだっけ、4マナを要求する『戦乱のゼンディカー』にある……えーっと……」
「カード名を答えられないのなら、それは唱えられませんね。3枚引きますよ」
「ちょっ、待った待った。あれだよ、あれ!《呪文しなり》!(※正解は《呪文萎れ》です)」
「そんなカードはありませんよ。では、3枚引きますね」
「あ~~~~~~そんな~~~~~~!」
その後、《異端聖戦士、サリア》(《光袖会の職工》) を唱えた大塚だったが、メンタリストNaoToは《マグマの噴出》(《無謀な炎織り》) で焼き払う。この攻防で大塚はフルタップになってしまった。
そしてその返しに……
「これで《躁の蛮人》は、10/9の『感染』クリーチャーになりました。通りますか?」
「まさかメンタルマジックで毒殺されるとは……がくっ……」
◆ メンタルマジック必勝の秘訣
「さすがメンタリスト!本当に心が読めるとは……」
「先ほどは心を読むと言いましたが、本当に読めるわけではありません。お詫びとして、メンタルマジックの秘訣を教えましょう。実はメンタルマジックとは、ただカードの知識が豊富であればいいわけではありません。知るべき3種類のカード。メンタルマジックを有利に進められる3種類のカードを覚えているかが勝敗を分けるのです」
「3種類のカード……!?」
「はい。キャントリップ、バイバック、サイクリング。この3種類です」
「ハンド・アドバンテージ(手札の枚数の有利のこと)を得ることはカードゲームの基本。これはメンタルマジックも例外ではありません。そのためキャントリップやバイバックのように手札を消費しないカードは重要なのです」
「あとはサイクリングも大事です。例えば〈3緑〉でいいカードが思いつかなくても、《ワイアウッドのかぎ爪》を知ってさえいれば、サイクリングすることで別のマナコストのカードに変えられます」
「い、意外と奥が深い!」
「メンタルマジックを極めし者。すなわち”メンタリスト”になるためには、多くの思考実験と実証が必要になります。そして、この道を究めし者、思念が強い者はカードを具現化できるとか……?」
「!?!? まさか、それはパワー9も?」
「実際に見たことはありませんが、これとカードを決めてからはイメージ修行だそうです。最初は実際のカードを一日中いじくり、とにかく四六時中。目をつぶって触感を確認したり何百枚何千枚と写生したり、ずーっとただながめてみたりなめてみたり、音を立てたり嗅いでみたり、カードで遊ぶ以外は何もしてはいけません」
「しばらくしたら毎晩カードの夢を見るようになって、その時点で実際のカードを遠ざけるんです。そうすると今度は幻覚でカードが見えてきます。さらに日が経つと幻覚のカードがリアルに感じられるはずです。重さも冷たさもすれあう音も聞こえてきます。すると、いつのまにか幻覚じゃなく、自然と具現化したカードが出てくる……という話ですよ」
「うおおおおーーーっ!がんばるぞーーーーーーーっ!(どこかに走り去る)」
「あっ……」
~~~数か月後~~~
「はぁ~~~~っ……ふん!」
「や、やった~~~!ついに、ついに!パワー9を具現化することに成功したぞ!」
「……」
「やった、やったぞ~~~~~!」
「ああ、《骨の鋸》がパワー9に見えているとは……ついに狂ってしまったか」
子供 「ママ―!あのひと、なにしてるのー?」
母親 「しっ!見ちゃいけません!」
「ふふふ……ふふふふふふ」
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