By Kazuki Watanabe
今週末は、いよいよワールド・マジック・カップ2017が開催される。観戦の準備はできているだろうか?
それぞれの国、または地域の年間プロ・ポイント最上位者がキャプテンを務め、国別選手権の優勝者と準優勝者という合計3人が代表チームとなって世界一を目指して戦う、年に一度のイベント。それが、ワールド・マジック・カップだ。
その戦いに、Hareruya Pros、そしてHareruya Hopesからは、22ヶ国25名が参加する。
ルイス・サルヴァット | アルゼンチン |
イパン・アジズ・リーファト | インドネシア |
レアンドロ・カブレラ | ウルグアイ |
オリバー・ポラック=ロットマン | オーストリア |
プロドロモス・マツォカウス | ギリシャ |
リム・ヂォン・イ | シンガポール |
ハビエル・ドミンゲス | スペイン |
パトリシオ・ロマン | チリ |
マーティン・ミュラー | デンマーク |
マルク・トビアシュ | ドイツ |
原根 健太 | 日本 |
ガボール・コチシュ | ハンガリー |
マニュエル・スッカリ | パナマ |
マッティ・クイスマ | フィンランド |
ピエール・ダジョン | フランス |
アラン・バルディーニ | フランス |
カルロス・ロマオ | ブラジル |
ルーカス・エスペル・ベルサウド | ブラジル |
ピーター・フィーレン | ベルギー |
フランシスコ・シフエンテス | ペルー |
マルシオ・カルヴァリョ | ポルトガル |
グジェゴジュ・コヴァルスキ | ポーランド |
ジョー・ソー | マレーシア |
パン・ミン・ウィ | マレーシア |
エンマヌエル・ラミレス | メキシコ |
ここでは、注目のチームをご紹介しておこう。
ブラジル
今大会、間違いなく優勝候補筆頭なのがブラジルである。
Our great team for this years' WMC. You guys can start to pratice now to join us in the top8 there. #MTGNationals pic.twitter.com/2lNmGUHYt3
— Willy Edel (@bazardebagda) 2017年10月15日
パウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサがキャプテンを務め、Hareruya Prosのカルロス・ロマオとルーカス・エスペル・ベルサウドが脇を固める。
昨シーズンは南米のマジック・コミュニティが強さを見せた一年だった。ルーカスのプロツアー『霊気紛争』優勝、パウロのプロツアー『破滅の刻』優勝とプレイヤー・オブ・ザ・イヤーの獲得が、揺るぎない証拠である。
- 2017/11/03
- インタビュー: カルロス・ロマオ -ブラジル代表にプラチナ・レベルが揃った理由-
- 渡辺 和樹
プロツアー王者が二人所属し、既にご存知の方も多いと思うが、3人ともプラチナ・レベルという今大会屈指のドリームチームである。
デンマーク
デンマークのキャプテンを務めるのは、マーティン・ミュラーだ。彼の輝かしいキャリアを語る上で、ワールド・マジック・カップは欠かせない。
2014年に開催されたプロツアー『神々の軍勢』でプロツアーデビューを果たすと、その勢いに乗ってデンマーク代表のキャプテンに就任し、ワールド・マジック・カップへ出場する。
この時点で並外れた経歴なのだが、彼の凄さはここでは終わらない。初出場となったワールド・マジック・カップ2014で優勝を果たす。当時17才の超新星が、その名を世界に轟かせた瞬間である
ワールド・マジック・カップは、彼にとって一際思い入れの深い大会。二度目の戴冠に向けて、若き精鋭が歩きだす!
日本
そして、我らが日本である。
メンバーはTeam Cygames所属の渡辺 雄也と八十岡 翔太、そしてHareruya Prosの原根 健太。殿堂プレイヤーであり、プラチナ・レベルでもある2名とゴールド・レベルという非常に豪華なメンバーである。
- 2017/11/20
- 新シーズンの幕開け ~プロツアー『イクサラン』とグランプリ・上海2017~
- 原根 健太
渡辺と八十岡の両者は、チームシリーズでも「Musashi」の仲間だ。そして、最新の記事でも触れられているが、彼らの調整に原根も参加しているとのこと。チームワークは抜群であろう。
また、「間もなく開催! ワールド・マジック・カップ2017日本代表メンバーの意気込み」、「日本代表チームインタビュー:渡辺雄也・原根健太・八十岡翔太」として、彼らのインタビューが公式にも掲載されている。彼らの戦いに向けた決意が綴られているので、こちらもお見逃しなく!
アメリカ
Hareruya Prosが所属するチームではないが、こちらも優勝候補の一角であるアメリカを紹介しておこう。
リード・デュークがキャプテンを務め、ジェリー・トンプソンとオリバー・トマコという豪華なメンバーで戦いに挑む。
- 2017/11/27
- Player Focus -ジェリー・トンプソン-
- 晴れる屋メディアチーム
最新のPlayer Focusでは、ジェリー・トンプソンにインタビューをしている。こちらもぜひご一読いただきたい。彼曰く「オリバーの強さはまだ知られていない」とのこと。ベテラン2名と若手プレイヤーという構図は日本と同じだが、彼らの直接対決が見られるかもしれない。
で? 結局、どこが強いの?
さて、注目チームを紹介してきたが、一体どのチームが一番強いのだろう? それはワールド・マジック・カップ2017の結果が示すのかもしれないが、開催前に「アメリカか? いや日本? それとも?」と予想するのも楽しみの一つだ。
ワールド・マジック・カップ2017のフォーマットは、『イクサラン』チームシールドデッキとチーム共同デッキ構築・スタンダードという馴染みのないものではあるが、強いプレイヤーはどのようなフォーマットであろうとも強さを発揮するのが、この世界の常である。
ということで、「強い3人が集まっている=強いチーム」という、極めてシンプルな理論に基づいて優勝チームを予想してみよう。
今回はMTG Elo Projectを利用する。簡単に言ってしまえば、レーティング(勝率)が分かる素敵なサイトである。
※MTG Elo Projectは非公式なツールです。
今回は“custom team”という機能を利用する。自由にチームを組み、そのチームの平均レーティングを出せるというこの企画にぴったりな代物だ。この機能で各チームのレーティングを算出し、数値が一番大きいチームが一番強いということになる。
ということで、多くの人が優勝候補として名前を挙げる「ブラジル、アメリカ、日本」のレーティングを見てみよう。
まずはトリプルプラチナ軍団、ブラジルチームだ。3人の名前を入れてみると……
画像の中央、”overall/average”の数字がチームのレーティングである。ブラジルは、1926のようだ。
次は個人レーティング世界3位(計測時点)のリード・デュークが率いるアメリカ。
レーティングは1955。わずかにブラジルを上回っている。
さて、最後は我らが日本である。渡辺 雄也、八十岡 翔太、原根 健太の名前を入れて計算してみよう。さて、平均は……?
!?
レーティングは2052! ぶっちぎりである。
データの上では日本が有利のようだが、果たしてどうなるのだろう。
もう間もなく開催!
ワールド・マジック・カップ2017は、フランス・ニースにて、12月1~3日(現地時間)の日程で開催される。
もちろん、お馴染みのニコニコ生放送も予定されている。初日の放送は日本時間12月1日(金)18時からとなっているので、お見逃しなく。
今週末は、ワールド・マジック・カップ2017を観戦し、日本代表を応援しながら過ごしてみよう!