『ドミナリア』の世界へようこそ

Oliver Polak-Rottmann

Translated by Daijiro Ueno

『ドミナリア』の世界へようこそ。プレリリースが行われたし、『ドミナリア』がMagic Onlineに導入されたから週末中はマジックが本当にたくさんプレイされたね。

俺たちはいつも、新カードが全部公開されたらフォーマットがどんな風に変わっていくか議論するが、実際に試合が行われるようになってからじゃないと確かなことはわからないんだ。みんなマジックの起源に戻って昔の体験を懐かしんだり、テンポの遅いじっくりとしたプレイができるとワクワクしているだろう。

『アモンケット』が出てから、どのフォーマットにおいても試合展開はもっと遅くなると思っていた。今回俺が確信しているのは、リミテッドが4ターン目に決まるようなものにはならないだろうということだ。今回のリミテッドは遅いし、みんなは「キッカー」カードや終盤に強いボムを使いたがっている。どの色も2マナ域を欠いてるし、ランプする良い方法があるからね。それにしても、《ラノワールのエルフ》《エルフェイムのドルイド》《灰からの成長》は本当に厄介なカードだ。こいつらから感じたランプの力はホンモノだったし、基本的にこいつらは序盤でアドバンテージを得る唯一の手段だ。

Llanowar ElvesElfhame DruidGrow from the Ashes

Twitterではこのフォーマットにおいて、先手後手どちらを選択するのが正解かたくさんの議論があるね。俺はほとんどの場合後手が正解だと思うけど、1ターン目の 《ラノワールのエルフ》や2ターン目の《エルフェイムのドルイド》から4マナ域に繋いで、「キッカー」込み6マナのカードを4ターン目にキャストするような動きには太刀打ちできないという至極真っ当な意見もある。この2枚に対して《灰からの成長》はそんなにアンフェアではないけど、デッキをよりパワフルなものに変えるのに本当に役立つんだ。

みんなにこのフォーマットを説明するためにできる限りたくさんシールドをやってみた。以降は『ドミナリア』に触れてから2日後の時点での俺の見解だ。

サンプルプール1

サンプルプール1

Tragic Poet

2

Benalish Honor Guard

2

Mesa Unicorn

1

Kwende, Pride of Femeref

1

Teshar, Ancestor's Apostle

1

Excavation Elephant

1

Serra Angel

1

Adamant Will

1

Blessed Light

1

Dub

1

Artificer's Assistant

2

Academy Drake

2

Tolarian Scholar

1

Academy Journeymage

1

Cold-Water Snapper

1

Arcane Flight

2

Opt

1

Rescue

2

Syncopate

1

Unwind

1

Wizard's Retort

1

Time of Ice

1

Stronghold Confessor

2

Deathbloom Thallid

1

Thallid Omnivore

3

Cast Down

1

Dark Bargain

1

Final Parting

1

Skirk Prospector

1

Champion of the Flame

1

Ghitu Journeymage

1

Valduk, Keeper of the Flame

1

Skizzik

1

Keldon Raider

1

Firefist Adept

1

Fire Elemental

1

Fervent Strike

1

Shivan Fire

2

Warlord's Fury

2

Fight with Fire

1

Radiating Lightning

2

Jaya Ballard

1

Llanowar Elves

1

Llanowar Scout

2

Krosan Druid

1

Yavimaya Sapherd

1

Gaea's Protector

2

Primordial Wurm

1

Verdant Force

1

Pierce the Sky

1

Song of Freyalise

2

Grow from the Ashes

1

Spore Swarm

1

The Mending of Dominaria

1

Garna, the Bloodflame

1

Tatyova, Benthic Druid

2

Teferi, Hero of Dominaria

1

Sparring Construct

1

Skittering Surveyor

1

Bloodtallow Candle

1

Short Sword

2

Sorcerer's Wand

1

Jousting Lance

1

Forebear's Blade

1

Powerstone Shard

2

Memorial to Folly

1

このプールは今まで見た中で最も刺激的なプールだったね。じゃあさっそくプールを見てみようか。

俺はいつもレア、多色、アーティファクトを真っ先にチェックする。早い段階からデッキの方向性を決めてくれるかもしれないからね。俺がいつもよく使うコモンの特殊地形は『ドミナリア』にはない。アーティファクトは《這い回る偵察機》《先祖の刃》 の2枚だけだ。

だが、手にした多色カードはすさまじく強い。

Teferi, Hero of Dominaria

《ドミナリアの英雄、テフェリー》は狂気じみたボムで、向こう2年間ずっとスタンダードで彼を見ることになるだろう。もしまだHareruyaWayfinderデッキリストを見てないなら、そこで《ドミナリアの英雄、テフェリー》デッキをぜひチェックしてみてくれ!手に入れたのは《ドミナリアの英雄、テフェリー》だけじゃない。なんと《水底のドルイド、タトヨヴァ》も2枚獲得できた。

Tatyova, Benthic Druid

このカードを初めて見たとき、あまりに強いからきっとレアだろうと思ったよ。こいつらによって「白青緑」みたいなデッキを目指そうというモチベーションが生まれたんだ。

それから黒をチェックしたけど、すぐにこの色はあきらめた。《喪心》以外にまともなカードがなかったからね。《ヤヤ・バラード》というもう一枚のプレインズウォーカーもいたが、2枚の《シヴの火》に惹かれただけで他の赤いカードにもピンとこなかったね。

Shivan Fire

《シヴの火》このセットにおけるベストコモンと言われるだけの余地があるし、ちょっと赤を散らしてみる気にさせるね。

次は白のチェックだ。たくさんの飛行クリーチャーと《セラの天使》、なにより《祖神の使徒、テシャール》に注目だね。

赤と黒を捨てることにしたので、他の三色をうまいこと回す必要があるが、白は単純すぎてあまり役に立たない。でも《ドミナリアの英雄、テフェリー》みたいなボムレアは白を散らす真っ当な理由になるね。

Academy DrakeSyncopate

それから青を見てみよう、2枚の《アカデミーのドレイク》と1枚《中略》があるものの、他は良くない。

さて、こうなると緑に本領を発揮してもらわないと困るわけだ。見たところたくさんのマナ安定剤とランプ、トークン生成に《新緑の魔力》というボムに恵まれている。

Verdant Force

こいつはかつて構築級のカードだったんだ。だから一度戦場に着地すればすさまじい効果を発揮することは簡単に想像できるだろう。除去が少々寂しいので当初の予定から逸れて他の色をもう少し散らしたくなるが、実際にそれを達成できるだけの余裕があった。こちらがプレイすることになったデッキリストだ。

サンプルデッキ1

Forest

9

Island

6

Mountain

1

Plains

1

Llanowar Elves

1

Llanowar Scout

2

Academy Drake

2

Yavimaya Sapherd

1

Skittering Surveyor

1

Teshar, Ancestor's Apostle

1

Academy Journeymage

1

Tatyova, Benthic Druid

2

Verdant Force

1

Shivan Fire

2

Syncopate

1

Grow from the Ashes

1

Spore Swarm

1

Blessed Light

1

Song of Freyalise

2

The Mending of Dominaria

1

Forebear's Blade

1

Teferi, Hero of Dominaria

1

それで、デッキは重く、4色になったわけだが、実際にはかなり良い動きをしてくれたからデッキ全体を変える気はまったく起こらなかったね。マナ基盤は問題ないから《アカデミーの修士魔道士》じゃなく《喪心》を入れるべきだったけどね。《アカデミーの修士魔道士》は単純に、想像したほど強くはなかった。クリーチャーはかなり不足していて、これは1敗を喫する原因になったね。戦績は4-1で、こちらが俺のお気に入りの場面だ。

Verdant and...

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サンプルプール2

じゃあ、この「《新緑の魔力》デッキ」から次のデッキに移るとしよう。

サンプルプール2

Tragic Poet

1

Benalish Honor Guard

1

Mesa Unicorn

1

Serra Disciple

2

D'Avenant Trapper

1

Aven Sentry

1

Baird, Steward of Argive

1

Excavation Elephant

1

Teshar, Ancestor's Apostle

1

Healing Grace

1

Gideon's Reproach

1

Seal Away

1

Blessed Light

1

Merfolk Trickster

2

Tolarian Scholar

2

Cloudreader Sphinx

1

Opt

1

Syncopate

1

Deep Freeze

3

Divination

1

Weight of Memory

1

The Mirari Conjecture

1

In Bolas's Clutches

1

Caligo Skin-Witch

1

Rat Colony

1

Drudge Sentinel

2

Feral Abomination

1

Divest

1

Fungal Infection

1

Settle the Score

1

Ghitu Lavarunner

1

Skirk Prospector

3

Champion of the Flame

1

Frenzied Rage

1

Ghitu Journeymage

2

Rampaging Cyclops

1

Keldon Raider

1

Run Amok

1

Radiating Lightning

2

Seismic Shift

2

Fight with Fire

1

Llanowar Elves

1

Yavimaya Sapherd

1

Mammoth Spider

2

Primordial Wurm

1

Territorial Allosaurus

1

Arbor Armament

1

Gift of Growth

1

Pierce the Sky

1

Saproling Migration

1

Song of Freyalise

2

Rona, Disciple of Gix

1

Adeliz, the Cinder Wind

1

Aryel, Knight of Windgrace

1

Grand Warlord Radha

1

Teferi, Hero of Dominaria

1

Sparring Construct

1

Voltaic Servant

1

Aesthir Glider

2

Amaranthine Wall

1

Juggernaut

1

Pardic Wanderer

1

Bloodtallow Candle

1

Jousting Lance

1

Powerstone Shard

1

Icy Manipulator

1

Isolated Chapel

1

Memorial to War

1

Zhalfirin Void

1

Mountain

1

またしても愛する《ドミナリアの英雄、テフェリー》を手にし、黒で注目に値するカードは一枚もないという状況だ。だからスタート地点はさっきのプールとかなり近いね。残念なことに、一般的なプールに比べてカードパワーはかなり低いので、いろいろなものを組み合わせて形にすることにした。

俺はできるだけデッキをアグロに寄せたんだが、期待とは程遠いパフォーマンスだった。こちらがプレイすることになった内容だ。

サンプルデッキ 2

Island

8

Plains

7

Swamp

1

Isolated Chapel

1

Mesa Unicorn

1

Merfolk Trickster

2

D'Avenant Trapper

1

Aesthir Glider

2

Aven Sentry

1

Aryel, Knight of Windgrace

1

Baird, Steward of Argive

1

Juggernaut

1

Teshar, Ancestor's Apostle

1

Cloudreader Sphinx

1

Syncopate

1

Gideon's Reproach

1

Blessed Light

1

Seal Away

1

Deep Freeze

3

In Bolas's Clutches

1

Jousting Lance

1

Icy Manipulator

1

Teferi, Hero of Dominaria

1

別のシールド環境だったらこのデッキは素晴らしかったかもしれないが、『ドミナリア』ではもっと期待したくなる。飛行クリーチャーを軸にしたテンポ指向のデッキは序盤に十分なプレッシャーをかけることができず、結局はより良く、大きいカードたちに駆逐されてしまうね。

Juggernaut

《巨大戦車》はおそらく今までの歴史の中で一番悪い環境にいる。ライフを押せるが、盤面を作ることができず、どんなカードとでも交換になってしまうからね。

Merfolk TricksterAesthir Glider

十分な枚数の除去は確かに入っているが、問題は《マーフォークのペテン師》《エイスサーの滑空機》が終盤のゲーム作りに寄与しないということなんだ。最初のデッキは素晴らしく、プレイしていて楽しかったが、このデッキはそれとは対照的だね。

まとめ

2つのデッキを紹介、解説してきたが、俺が今までに発見した一般的なヒントをいくつか示そう。




さて、今回はこんなところだな。『ドミナリア』のリミテッドをもっとプレイするのが楽しみだし、もっといろんなことが発見できれば素晴らしいね。

読んでくれてありがとう。また別の記事で会おう!

オリヴァー・ポラック=ロットマン

この記事内で掲載されたカード

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