モリカツ流『基本セット2019』シールド戦略

森 勝洋

 ご無沙汰してます^^

 Hareruya Hopes期待の新人(笑)、森 勝洋です。

 しばらくフィリピンにいて、ポーカーで戦う日々を送っていました。

 グランプリ・千葉2018にはすごく出たかったけど、仕事の関係で断念しました。

 僕のリミテッドGP=シールドの初日突破率は92%です。数えるくらいしか初日落ちをしたことがありません。

 僕の知識が、少しでも2日目を目指す選手の皆さんの手助けになればと思って、今回筆を取りました。(めちゃくちゃキーボードで打ってる笑)

『基本セット2019』シールドは先攻 or 後攻?

 まず今回の『基本セット2019』シールドですが、スピードは早くなく、先攻後攻の差がほとんどありません。

 なので先攻を取るか後攻を取るかは以下の条件に沿って決めましょう。

ポイント1:《空中走査器》がデッキに入っているか

空中走査器

 この無色のドロー付きの1/1飛行は無色で事故防止にもなって便利なカードです。もちろんアドバンテージがあるので、後攻よりも先攻で出したほうが強いです。

 つまりこのようなアドバンテージカードの量で決めましょう。

 《秘儀大全》のようなカードを採用してるならぜひ先攻を取って、後攻では抜いて防御系のクリーチャーなどと変えるのがおすすめです。

ポイント2:2色なのか3色なのか

感電光明の縛め

 例えば「7:7:3」のバランスで、火力など除去をタッチしているデッキは後攻をとりましょう。

 先攻の利点は相手より早くクリーチャーを展開できる、後攻の利点は1枚多い初手から動き出せるので事故の可能性が減る。

 「7:7:3」の基本土地バランスではスイス9回戦の間に高確率で事故ってしまいます。デッキのポテンシャルを発揮するためにも後攻を選びましょう。

ポイント3:タップイン2色土地があるか

曲がりくねる川穢れた果樹園

 今回はタップインの2色土地があるので、3色以上ならマナベース安定のために必須です。2枚以上なら先攻が取りたいですね。

 でも環境は遅めではあるので、気持ち程度です。2色土地があるなら3色も検討しつつ、基本は2色で組みましょう。

ポイント4:《予言》《ふるい分け》が入ってたら必ず先攻

予言ふるい分け

 これらのカードは後攻で最初に唱えてしまうとディスカードになります。

ポイント5:《ショック》2枚以上は後攻

ショック

 後攻を取りたくない理由のひとつに「押し切られて負けてしまう」がありますが、《ショック》が2枚あるなら絶対に後攻をとりましょう。

 序盤を捌ける軽い除去があるなら、先攻より後攻の方が強い場合がほとんどです。

ポイント6:サイコロを振る相手の熱意を観察する

熱情

 先攻が取りたい人はサイコロを振るときに心で願っていたり、良い数出てくれ!と思っています。

 後攻を取る気の人は、相手が先攻を取る可能性が十分あるために、サイコロを振るときの熱意が自然と低くなります。

 なので、例えば自分が後攻寄りのデッキでも、相手の先攻時の強さがこっちの後攻時の強さを上回ってる雰囲気を感じたら、相手が取りたいと思っている方をとる。

 これは少し中級者向けですが、勝負は試合前から始まっていることが伝われば嬉しいです。

この環境の注意点

《感染性の恐怖》は使うな

感染性の恐怖

 4マナ2/2。でも殴れば2点ルーズライフ。

 一見すると、「《ペガサスの駿馬》で飛行付ければ」とか「《霊気トンネル》を付けて……」とか考えてしまうかもしれません。

 繰り返します。絶対にデッキに入れないでください。

 見た目以上に弱く、出てきても「ふーん、4マナ2/2ね。」で終わりです。後攻なら特に目もあてられません。

注意点2:シールドといえば緑!ですが今回緑弱いっす

蔦の壁高地の獲物

 その理由は他の色と比べてコモンが弱いから♪

 レア、アンコが優秀なら考えるくらいで、できれば除去色の赤か黒を使いたいですね。

注意点3:《吸血鬼の新生子》はあるだけ入れるレベルの強さ

吸血鬼の新生子

 一見弱そうな0/3。

 ですがこいつは後攻でも頼もしいし、膠着しやすいので2枚までは全然入れて大丈夫です。

 《威厳ある血王》と組み合わせると宇宙の強さ。《曇り鏡のメロク》の誕生。

 ただエンドに起動ではトークンが出ないので、相手の戦闘後メインフェイズ終了前にはドレインして、効果を誘発させましょう。

 コンボがなくても白黒・青黒では強く、逆に赤黒ではあまり強くないイメージです。

その他、ワンポイントアドバイス

夜明けの司祭

 よくMagic Onlineで相手が出してくるけど。よわ。

 まじよわ!2体でてきたらプレッシャーなさすぎてほっこり。

 絶対にデッキに入れないでください。理由は出てきたら嬉しいくらい、相手してて弱いカードだから。

強迫

 1枚メイン採用するのは良いと思います。

睡眠

 青相手には相打ちを進んで取る。

 理由:《睡眠》がめちゃ強いから、それで決められるのをなるべく防ぐため。
凛々しい騎兵隊噛みつきドレイク

 4マナに強いカードが集中してしまう場合が多いので、4マナのカードはなるべく多くて4-5枚までに抑えてマナカーブをきれいにする。

ガーゴイルの歩哨機械職人の守護者

 無色のカードが強めで事故防止になるので、無色の強いカードを引っこ抜いてから色を決めるのがおすすめです。

本質の散乱骨を灰に

 青には2種類のクリーチャー専用のカウンターがあります。

 4ターン目に2マナカードが出てきて2マナ立ってる場合には、ほとんどの場合《本質の散乱》を構えてるので注意しましょう。

 もう一度言います。4ターン目に2マナ残して動いてきたら、《本質の散乱》持ってますよ!またその他のターンでも、2マナ残して動いてきたら持ってます。

 構えている対戦相手が本当にカウンターを持っているか判断する際、相手の目を相手に気が付かれないように見てください。相手は当然クリーチャーを唱えてほしいので、こっちの手札を見てしまう人がすごく多いです。相手と真っ向から視線を合わせると分かりにくいので、必ずチラ見で。構えてる人は場より手札から何かでてくるのに期待してしまってるので、それを見抜いて持ってるか持ってないかを総合的に判断してください。

 僕はこの「持っているか、持っていないか」の2択を全部当ててギリギリ世界選手権ベスト8前の試合に勝ったことがあります。もっと深いテクニックはまたいつか話しますw

環境を問わない、「シールド」というゲームについて

 さてここまではこの環境について書いてきましたが、次はシールドというゲームの本質について。

先攻・後攻について

 まずノータイムで先攻を取ればいい構築戦とは違って、後攻なら勝ってたってことが多く起こります。

決断の天使

 試合前から自分のデッキの先攻時の戦力、後攻時の戦力を計算して、2戦目どちらを取るほうが良いのかという判断がめちゃくちゃ大事です。

サイドボードについて

 ガラっと戦略を変える場合、入れ替えの枚数で相手に「色が変わるなら《垂直落下》のサイドインはやめておこう」と思われてしまいます。なので常にガラッと変えてるそぶりをして、入れ替えてるのを見せて、相手のサイドボードプランを錯乱させましょう。

精神錯乱

 また相手はほとんど数枚しか変えないので、見てれば何枚入れ替えてるかわかります。なのでどんな対策をしてきたのか、しようとしてるのか、それを踏まえて相手を出し抜けるデッキを再度組み直しましょう。

心構えについて

 レアが弱かったり、アンコが弱かったり、除去がなかったり。がっかりすることあると思います。

 でもゴミのようなプールで善戦できることが多々あります。

 なぜなら、それは相手も同じ。デッキは強いけど後攻は不安。まわれば強いけど事故が不安。

 みんな完璧なデッキなんてそうそう組んでません。

意志の力

 諦めずに、デッキパワーが低いなら少しでも早く勝てるように早いデッキを目指す。全体的にカードが強いならどっしり構えて長期戦に持ち込む。


 だいたいこんなところです。

 プールを変えることができない以上それで戦い抜くしかなくて、稀に「何しても無理。」っていうプールもあるかもしれません。でもほとんどの場合、そのプールを最大限に活かせれば勝ちきれるポテンシャルを秘めています。

 それを引き出すのは自分の力では無理でも、もし強い友達がいるならプールを見てもらうのもいいかもしれません。

 僕も挑戦したかったけど今回は出られないので、この記事を読んでいただいた方の活躍に少しでも役に立ったと思ってもらえたら嬉しいです。みなさん頑張ってください!

 何か質問がある方はリプライお気軽にどうぞ♪

 ではまた世界のどこかでお会いしましょう☆

 モリカツ @mori_katsuhiro

この記事内で掲載されたカード

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