フォーゴトン・レルム探訪 統率者デッキは買うべきだった。

いってつ

『フォーゴトン・レルム探訪』統率者デッキは買うべきだった

みなさんこんにちは、統率者戦大好きいってつです。

昨晩もリモートで夜通し統率者戦を遊んじゃいました。2ターン目に《真実の解体者、コジレック》を出してホクホクしていたのに一度も攻撃することなく《金粉のドレイク》と交換させられました。

さて、先日「晴れコマ!」の収録がありました。

画像のタイトル

統率者戦は最高。

この日は『フォーゴトン・レルム探訪』の統率者デッキを使って収録すると聞いていました。

正直、今回の統率者デッキはしっかりリサーチをしていませんでした。忙しさを理由にリストをチェックしなかったことをいま後悔しています。

『フォーゴトン・レルム探訪』統率者デッキはめちゃくちゃ楽しかったのです!

今回は……スルーしてしまったことを深く後悔している『フォーゴトン・レルム探訪』統率者セットのご紹介です!

『フォーゴトン・レルム探訪』統率者デッキの魅力

今回発売された統率者デッキはメーカー希望小売価格4400円。毎年発売される、その年を名に冠した統率者戦のお祭りセットと同じ価格です。

激情の後見波止場の恐喝者

ヤバいセットのヤバいカードの例。

ウィザーズのコメントでも「『統率者2021』と同等のパワーに調整した」とされていました。

となれば、統率者戦好きとしては《激情の後見》のような強力なカードの登場、再録を期待してしまうというもの。しかし、カードリストが出ても統率者戦プレーヤーはなかなか食指が伸びませんでした。僕自身、リストを一瞥して「ま、そこそこだな……」と仕事に戻ってしまいました。

これがいけません。カードやデッキの強さは使ってみないとわからないのに……

実際に使ってみた

いやはや、非常に面白かったです。

強い弱いではなく、非常に面白かったのです!

ガラクの蜂起舞台照らし悪意の大梟

4つのデッキのパワーバランスがほどよく、統率者自身はもちろん、収録されているカードもアドバンテージを稼げるものがしっかり入っているため、序盤から終盤まで「リソース切れでやることが無い……エンド」といった局面がほとんどありません。

すでに自分の愛する統率者戦デッキを持っている人には確かに訴求力の低い商品だったかもしれません。強力な再録カードは少なく、わざわざ買うほどではなかったのかもしれません。

しかし、「よい統率者デッキは楽しい統率者デッキ」。そして「よいゲームは楽しいゲーム」です。

汎用性の高いカードを絶妙なバランスで組み合わせた『フォーゴトン・レルム探訪』統率者セットはこれから統率者戦を始めるというときには最高の選択肢となりそうです!

統率者紹介

それでは各デッキの紹介とまいりましょう。どのデッキも優れているので「失敗」はありません!戦術の好みで選ぶもよし、イラストの好みで選ぶもよし!

緑白青「勇敢なるオーラ」

希望の焚きつけ屋、ゲイリア

デッキ名の通り、オーラ・装備品戦術のデッキになっています。

《希望の焚きつけ屋、ゲイリア》は4/4警戒と、統率者戦で非常に有力なクリーチャーです!対戦相手に統率者ダメージを与えつつ守りにも参加できるので、ライフレースや「統治者」の奪い合いで非常に有利。自身の能力でライブラリー上からオーラや装備品を唱えることができます。装備品はそのまま張り付いてしまう親切設計でテンポよくライフを詰めていくことができます。

収録カードでのコンボ

ベルト・オヴ・ジャイアント・ストレングス巨像の鎚精霊信者の剣

デッキにあらかじめ収録されているものだけでも優秀な装備品がそろっています!統率者のサイズを一気に10/10にしてしまう新規カード《ベルト・オヴ・ジャイアント・ストレングス》 、モダンなどの大会でも活躍を見せる強力な装備品《巨像の鎚》、強化のほどはそこそこですが統率者が除去されてもあらかじめ土地を伸ばしておくことで再登場させやすくなる《精霊信者の剣》もシブい。

さらなる統率者候補

フロスト・ジャイアントの伯爵、ストルヴァルド

《希望の焚きつけ屋、ゲイリア》が統率者ダメージで相手を詰める一点突破型なのに対し、《フロスト・ジャイアントの伯爵、ストルヴァルド》は自軍のサイズを上げて「面制圧」するタイプ。

《フロスト・ジャイアントの伯爵、ストルヴァルド》自身が7/7と、3回の攻撃で対戦相手に21点の統率者ダメージを与えて敗北に追い込むことができるすばらしいサイズであることに加え、戦場に出るか攻撃するたび、自軍のクリーチャーをマッチョな7/7にしつつ、対戦相手のブロッカーを貧弱な1/1に変えてしまいます。さらに自軍の全てに護法(3)という除去やコントロール奪取からの耐性を与えます。

冷淡なセルキー楽園のドルイド酸のスライム

《冷淡なセルキー》のパワーを7にして攻撃、一挙に大量ドローを狙うもよし、役割を終えたマナクリーチャーや、誘発型能力を発揮し終えた貧弱クリーチャーに第二の人生を与えるもよし。

赤緑「ドラゴンの怒り」

看板統率者

古き者どもの激怒、ヴロンディス

表題「ドラゴンの怒り」にふさわしく、このドラゴン統率者には触れぬが吉。《古き者どもの激怒、ヴロンディス》にダメージを与えると5/4のトークンが登場します!ダメージを与えると生贄に捧げられてしまうものの、5/4というサイズは攻めてよし守ってよし。サイコロを振るたびに自らダメージを与えてドラゴントークンを出すことも可能。

収録カードでのコンボ

ガラクの蜂起先祖伝来の宝刀戦嵐のうねり

短命なドラゴントークンを最大限生かすため、戦場に出たとき、死亡したときに反応して誘発する仕掛けを活用しましょう。《ガラクの蜂起》は大量のドローを供給するだけではなく、ドラゴントークンが小粒にブロックされてもどんどんダメージを通すことができるようになります。《先祖伝来の宝刀》をドラゴントークンに装備しておけば、次々強力なドラゴンを呼び出すことができます。《戦嵐のうねり》は対戦相手のクリーチャーを次々と焼き、ライフをみるみる溶かしていきます!

さらなる統率者候補

アイスウィンド・デイルのウルフガル無双の古きもの、クラウス

《アイスウィンド・デイルのウルフガル》は「会戦」によって、より多くの対戦相手を攻撃することで自身のサイズを上げることができます。これに加えて、「クリーチャーの攻撃によりあなたがコントロールしているパーマネントの誘発型能力1つが誘発するなら、その能力は追加でもう1回誘発する」というヤバいことがしれっと書かれています。

《無双の古きもの、クラウス》は攻撃時に攻撃しているクリーチャーの合計パワーぶんのマナを出してくれます。呪文を唱えるためにしか使えないという制約がありますが、このマナを使ってさらにクリーチャーを増やしたり派手な呪文を唱えたり、かなり楽しめそうです。

白青黒「死のダンジョン」

看板統率者

隠道のセフリス

クリーチャーが墓地に置かれるたびにダンジョン探索!これは強い!死亡したらダンジョン探索、コストとして手札から捨てられたらダンジョン探索、切削で落ちたらダンジョン探索!さらにダンジョンを踏破するたびに墓地からクリーチャーを戦場へ!かなり「テクい」雰囲気があり、楽しそう!

収録カードでのコンボ

熟考漂い永遠のドラゴン光輝のソーラー

「想起」で唱えられたクリーチャーはすぐに生贄にされてしまいます。《熟考漂い》は3マナ2ドローとしても使えますが、このデッキではダンジョン探索もついてくる!墓地から戦場へ戻すクリーチャーとしても優秀です。

《永遠のドラゴン》は自身の「サイクリング」により、相手のターン中にも手札からクリーチャーを捨てることができます。《隠道のセフリス》の能力は1ターンに1度しか誘発しないので、こうした相手のターン中にも任意のタイミングでクリーチャーを墓地におけるカードは重宝します。

《光輝のソーラー》は自身を手札から捨ててダンジョン探索!つぎつぎダンジョンを進んで踏破ボーナスを獲得しよう!

さらなる統率者候補

ナイヘルア

《ナイヘルア》が戦場に出たとき、こちらのクリーチャーをタップすることで対戦相手のクリーチャーを奪うことができます。それも対戦相手の数だけ。もう《裏切りの工作員》のことしか浮かびません。この統率者を統率領域に置きつつクリーチャーを並べていけば、対戦相手は気が気でないでしょう。

黒赤「次元の門」

看板統率者

秘本に縛られし者、プロスパー

1/4接死という壁として素晴らしい性能を持ちながら、継続的にアドバンテージを供給する、黒赤という色にしては珍しい統率者です。毎ターンライブラリー上から1枚を追放し、次のターンの終了時まで唱えることができます。さらに、追放領域から呪文を唱えるたびに宝物を獲得できます。赤に多い、カードを追放して期間限定でプレイできる能力と非常に相性がいいですね!

収録カードでのコンボ

原初の嵐、エターリ熱病の疑惑マリオネットの達人

《原初の嵐、エターリ》とのコンボは全員が思いつくよね。だからウィザーズが親切に入れておいてくれたよ。ただでさえ強力な一枚ですが、《秘本に縛られし者、プロスパー》と組み合わせてテンポアドバンテージも獲得だ。

新規カードにも相性抜群の1枚が。《熱病の疑惑》《原初の嵐、エターリ》に似ていますが、土地でないカードがめくれるまでライブラリーをめくるので確実に対戦相手の呪文を奪えます。手札から唱えると次のターンにもう一度!8マナという重さがネックですが、《秘本に縛られし者、プロスパー》の供給する宝物ですぐに唱えられます。

宝物はマナを出すだけのものじゃあないんだぜ。《マリオネットの達人》がいればアーティファクトが墓地に置かれるたびに対戦相手のライフを削れます。「製造3」で自身にカウンターを載せておけば4点も削れます。これが宝物からマナを出すたびに誘発するのですからみるみるライフが溶けていきます!

さらなる統率者候補

ひとつ目の暴君、カラジカール

《ひとつ目の暴君、カラジカール》もまた、毎ターンアドバンテージを供給してくれる統率者です。対戦相手が他の対戦相手1人を攻撃するたびに、自分とそのプレイヤーはドローができます。これに加え、自分が対戦相手を攻撃するとそのプレイヤーのクリーチャーをタップし、そのプレイヤーのターンにそのクリーチャーにほかの対戦相手を攻撃させるのです。こちらは対戦相手に攻撃が通しやすく、対戦相手は無謀な攻撃を強いられます。しかもこちらはどんどんドロー。う~ん、悪い。

統率者セットは買えるうちに買おう

収録カードの全リストはこちらからご覧ください。

『フォーゴトン・レルム探訪』は「ダンジョンズ&ドラゴンズ」とのコラボがスタンダードセットで展開されるとだけあって驚きとともに迎えられました。

『フォーゴトン・レルム探訪』統率者セットの4つのデッキはそのまま「テーブルゲームのセット」としても完成度が高い一方、統率者戦でよく見かける基本的なマナアーティファクトや汎用性の高いカードが多く収録され、統率者戦の入門デッキとしてもおすすめできるものでした。

統率者セットは一度市場からなくなるとそう簡単には手に入らなくなる傾向があります。欲しいと思ったのなら「いま買うべき」です。

こんなにすばらしいセットをなぜ発売当初にご紹介できなかったのか、《Underground Sea》よりも深く反省しております。

僕のように慌てて『フォーゴトン・レルム探訪』統率者セットが欲しくなった方はぜひ晴れる屋をご利用ください。

それではみなさん、また統率者戦のテーブルでお会いしましょう!

これはいったい!?
待て続報。

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いってつ 晴れる屋メディアライターです。最近の悩みは記事執筆と動画出演で忙しくて統率者戦が1日2回くらいしか遊べないこと。 いってつの記事はこちら