メディアチームが選ぶ『2021年のオススメ記事』

晴れる屋メディアチーム

あなたの印象に残っている記事は?

ハールーンの将軍、セスロンミノタウルストークン

丑年を記念して配布されたプロモカード。来年は寅年。

2021年も残すところあとわずかとなりました。晴れる屋メディアでは今年約380本の記事をリリースしました。

読者の中にはきっと「あの記事が印象に残っている」や「プロのこの記事を参考にした」などあるかと思います。

今回は2021年に公開された記事の中で、オススメの記事をメディアチームがご紹介します。

登場人物

富澤:ライター。好きなフォーマットはドラフト(特にキューブドラフト)。極端に軽いか、極端に重い尖った性能のカードが好みであり、ドラフトでレアが流れてくるとついついピックしてしまう。

いってつ:ライター。好きなフォーマットは統率者戦。統率者戦の知識はメディアチーム内で群を抜いており、新旧含めて知らぬカードはない。統率者に絡むシナジーやコンボ、デッキの組み方まで自身の知識を余すところなく連載記事やカードアーカイブで披露してくれている。

加藤:翻訳担当。好きなフォーマットはパウパー。とにかく可愛い(?)カード好きであり、最近までパソコンのスクリーンが《トリュフ嗅ぎ》だった。

やまお:編集担当。好きなフォーマットはマジック。強くて派手なカードをできるだけ入れたアグロやミッドレンジデッキをよく使う。手札からマナカーブ順にプレイする簡単なデッキが好き。

富澤のオススメ記事

マジックをプレイしていて思わず壁にぶつかったことはありませんか?「マリガンがうまくいかない」「思い描いた通りにデッキが回らない」「結果が出ない」などなど。

そんな方にオススメなのが、元Hareruya Prosであるアレン・ウー/Allen Wu氏が執筆した「ほかのゲームから学ぶ上達の近道」です。

同記事では、ほかのゲームを遊んだ経験がどのようにマジックプレイヤーとしての成長を促したのかについて書かれています。伸ばすべきスキルや弱点を、マジック以外から学び生かそうという内容なのです。

たとえば、マリガンの基準とはどういったものでしょうか。お手本通りのマナカーブのそろった手札?軽い干渉手段の有無?限定的だがハマると強い手札?

成長のらせん軍団のまとめ役、ウィノータ

ここでは『ハースストーン』の経験をもとに「キーカード」、つまりは戦略の軸となるカードを見極めて、その有無から手札を評価するようになったとあります。ゲームを決定づけるレベルのカードの有無は、それ自体がキープの基準となりえるのです。

ほかのゲームを遊ぶことは、「楽しみながら効率的に自分の弱点を見つけ、改善していく手法」と述べられており、次のステップに進みたい方に特にオススメの1本となります。

また、アレン氏は「デッキ構築のコツ ~”強いカード”を使おう~」や「きっとうまくいく~成功するチーム~」など、マジックを多角的に見つめ直した記事がいくつもあります。こちらもぜひ、ご一読ください。

いってつのオススメ記事

2021年は大変お世話になりました。

3月にメディアチームに配属されたいってつですが、数えてみるとこの1年間のうちに約80本の記事をリリースしていたようです(本稿執筆時点で)。

メディアチームを「追放」されずに済んだのはみなさんの応援とリツイートあってこそです。特にコマンダーサミット関連の記事は多くの方に共有され、イベントも盛況でした。晴れる屋ユーザー様、読者様にお声掛けいただくことも多くなってきました。来年も変わらぬご愛顧をどうそよろしくおねがいいたします。

プロ選手と統率者戦

さて、いってつが書いた記事80本のほとんどは統率者戦の記事で、「メディアチームの統率者戦担当」といったポジションになっているわけですが、今年統率者戦の記事を書いていたのは僕だけではありません。

なかでも注目は本場アメリカのプロプレイヤー、ジェイコブ・ナグロ/Jacob Nagro選手が競技性の高い統率者戦──「cEDH」について考察する記事です。

「プロプレイヤーは統率者戦を遊びたがらない」と言われることもありますが、ジェイコブ選手は記事の中でこう語っています。

競技EDHへの参入障壁は高く見えるかもしれませんが、デッキ構築と構築理論について考えるのが好きならぜひ試してみるべきです。

ウェブカメラ越しに紙でプレイするのは、競技的であるということを考えるとなおさら変な感じがするかもしれませんが、正直に言えば友人と遊んでいる分にはかなり楽しめます

デッキの多様性が高すぎて、ときには他人のプレイミスが自分の敗北につながるので、たとえば賞金額の高い大会でこのフォーマットをやりたいとは全く思っていませんが、キューブドラフトのような楽しむためのフォーマットとしては最高ですね。

──『競技EDHへの招待状』より引用

統率者戦の楽しさはプロ選手も認めるものなのです。統率者戦が競技種目になることはまずないと思われますが、もっとも手軽に参入できるエターナルフォーマットとして統率者戦はオススメです。

ほかにも「1対1交換の誤謬」「《宝石の睡蓮》をどう使うか」など、戦略的な話が多く盛り込まれた素晴らしいレポートです。

今年はプロ選手を取り巻く環境や、統率者戦に大きな変革が訪れた1年でした。来年はどうなるでしょうか?楽しみですね!

加藤のオススメ記事

みなさん、こんにちは。メディアチームの加藤です。普段は翻訳記事をメインに担当しております。この場を借りて、いつも記事をご覧いただいているみなさんに感謝いたします。いつも本当にありがとうございます。

さて、早いもので1年が終わろうとしております。歳を重ねるたびに1年が早く感じるのはきっと気のせいでしょう。今年はおよそ100の翻訳記事をリリースしました。そのなかから個人的に記憶に残っている1本、みなさんにも読んでいただきたい1本をご紹介します。

この仕事の特権のひとつは、誰よりも早くプロプレイヤーの文章が読めることです。プロプレイヤーが書く文章はどれも素晴らしい作品ですが、一読しただけで「心が震える、感動する、早く言葉に起こしたい、みなさんに読んでもらいたい」と特に思える記事が寄せられることがあります。そのひとつが、パスカル・フィーレン/Pascal Vieren選手が手がけた「マジックプレイヤー、父になる」です。

コロナ禍にあった今年、マジックはMTGアリーナが主戦場になりました。パソコンと向き合ってプレイすることが日常になり、マジックの付き合い方が変化したのはきっと私だけではないでしょう。紙のマジックによるプロシーンもめっきりなくなりました。「紙のマジックってどんな意義があるのだろう?」。そんな疑問が脳裏にちらつくなかで寄稿されたのがこの記事でした。

この記事では、マジックを通してパスカル選手と子供たちが触れ合う様子が描かれています。家にあるカードだけで遊んでみたり、カードの束を引っ張り出してデッキ構築してみたり。その文章や写真から親子が和気あいあいとコミュニケーションをとる様子がありありと想像されます。この記事を読んだとき、「あぁ、そうそう、紙のマジックってこれが面白いんだよね」と再認識させられました。

年末年始のお休み、せっかくだから気心の知れた家族や友人と楽しく過ごしたい。まだまだ感染対策は怠れませんが、マジックのデッキやパックを持ち寄って素敵な時間を過ごしてみるのはいかがでしょうか?

やまおのオススメ記事

敏捷なこそ泥、ラガバンウルザの物語孤独濁浪の執政

2021年ももうすぐ終わりますね。今年もマジック界にはいろいろなことがありましたが、なかでも6月に発売された『モダンホライゾン2』は下環境を大きく変えました。環境に登場してからというもの大会でこのセットのカードを見ない日はありません。

「今年を代表するカードは?」と聞かれれば、多くのプレイヤーが《敏捷なこそ泥、ラガバン》《ウルザの物語》の名を真っ先に挙げることでしょう。

ただ下環境だけでなく、「2021年にありとあらゆるフォーマットで活躍したカード」といえば、なんといってもこのカード。

表現の反復

お手軽アドバンテ~ジ、そう《表現の反復》です。

正直このカードを初めて見たときは、ちょっと強い《予期》くらいにしか思っていませんでしたが、今となってはスタンダードからヴィンテージまで幅広く見かけるようになりました。相手に唱えられるたびに「つえ~」と思っていたのは私だけではないでしょう。

そんな《表現の反復》について掘り下げた記事がこちら。ハビエル・ドミンゲス/Javier Dominguez選手の記事「《表現の反復》を入念に研究しよう」です。

カード1枚に対してここまで掘り下げている記事もなかなかありません。この記事では、《表現の反復》というカードの性質や使い方の基礎、テクニックなどを余すことなく解説しています。

なにをいまさらと思うかもしれませんが、今後もよく使うカードであり、よく使われるカードでもあります。理解を深めておいて損になることはないでしょう。まだ読んでいない方はぜひ読んでみてください。

今年もありがとうございました

エメシーの秘本

お気に入りの記事はありましたか?今回ご紹介した記事だけでなく、構築環境を詳しく解説している「スタンダード情報局」「USA Express」や、マジックのストーリーについて深く考察している「あなたの隣のプレインズウォーカー」など、面白い記事がたくさんありますので年末年始のお供にいかがでしょうか。

そんなわけで、2021年はありがとうございました。2022年もどうぞよろしくお願いします。良いお年を。

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