(最終更新日:2024/01/24)
統率者戦の青
統率者戦カードアーカイブへようこそ。
このアーカイブではテーマに沿って統率者戦でのオススメカードを紹介します。
随時更新していきますので、新しく統率者戦デッキを作るとき、改良したいときにぜひ見返してみてください。
- 目次
- 統率者戦 おすすめカードアーカイブ
今回は固有色に青のカードを広くご紹介します。
ドロー
インスタント・ソーサリーによるドロー
統率者戦で最も多く見る呪文かもしれません。いずれもたった1マナでドローできますが、単純にドローするのと違い、ライブラリー上のカードを何枚も確認したうえで手札に加えられるのが強力です。
特に《渦まく知識》は3枚ドローしつつ不要牌をライブラリーに戻すことができます。戻した不要牌をそのままひいては意味がないので、サーチ呪文を使ってライブラリートップをリフレッシュしましょう。インスタントであることも強力で、打ち消しを構えながらドローしたり、相手の《Wheel of Fortune》やハンデス呪文に対応して重要なカードをライブラリー上に逃がすことができます。
《定業》は占術2が優秀です。《虎の影、百合子》や「続唱」などライブラリートップを確認する能力と非常に相性がいいですね。気に入らなければ2枚とも下へ回しましょう。
《思案》は3枚もカードを確認したうえ、気に入らなければライブラリーをカットできてしまいます。《渦まく知識》と相性がいいですね。
《ギタクシア派の調査》はファイレクシア・マナのドロー呪文です。青1マナを支払う代わりにライフ2点で支払うことができます。それだけで十分強いのですが、相手の手札を見ることができるのが強力です。コンボに入る前に相手が妨害札を持っていないか確認できます。
《大あわての捜索》はディスカードを伴うため手札が減ってしまいますが、土地を3つアンタップします。実質無料なので、「魔技」や「ストーム」「果敢」などとのシナジー、墓地肥しの手段としても活躍。この呪文をコピーしたり、1枚から複数のマナが出る状態にしておくとマナ加速にもなります。
《嘘か真か》は使う側使われる側双方の技量が問われる面白い呪文です。何が引けるかは対戦相手の判断次第というのが難しいところ。統率者戦は共謀談合が認められているため、同盟関係のプレイヤーと結託して「5枚と0枚」に分けてもらい一挙5枚を手に入れることも可能です。「手札に加える」なので《船殻破り》や《覆いを割く者、ナーセット》がいても大丈夫です。
《抽象からの抽出》は4マナとドロー呪文としては重めかもしれませんが、依然強力です。ライブラリー上7枚も見れば1枚くらいヤバいカードが見つかるでしょう。
《時を越えた探索》めちゃくちゃ重い《抽象からの抽出》……ではなく、2マナで打てる《抽象からの抽出》です。墓地からカード1枚追放することで1マナの支払いに充てることができます。
《宝船の巡航》は墓地が7枚あれば1マナ3ドローのお化けです。大量の墓地落としや呪文連打を行うデッキで使いたい一枚。
青の無限マナの注ぎ先です。無限マナからの無限ドローでまず間違いなく勝利できるでしょう。《天才のひらめき》はプレイヤーを選ぶため対戦相手をライブラリーアウトに追い込むこともできます。その一方、自分が引きたいのに《偏向はたき》されるかもしれません。
《啓示の終焉》は12マナを捻出できれば墓地をライブラリーに戻しながら土地を起こすことができます。無限ではないけれどマナがいっぱいある!というときは《天才のひらめき》より優秀です。
《鼓舞のリフレイン》は待機で唱えられるドロー呪文です。唱えた後にまた待機状態になり3ターン後にタダで3枚くれます。悠長ではありますが、ロングゲームを見据えたデッキなら面白そうです。
《祖先の幻視》はマナを払った4ターン後に《Ancestral Recall》。これ単体では「待機」でなければ唱えられないのでこの戦局をひっくり返す何かが欲しい……ドロー!で引くと最悪の一枚。マナコストを持たないため、基本的には「待機」を利用して唱えることになるのですが、「続唱」など代替コストで唱えてズルしましょう。
《権力への嘆願》も変わった呪文です。各プレイヤーが「追加ターン」か「3枚ドロー」に投票していき、「追加ターン」が「3枚ドロー」を上回れば追加ターンを得て、そうでなければ3枚ドローです。ほとんどの場合は3枚ドローとして使われますが、うまく味方を付ければ追加ターンもあり得るかも……?
《意外な授かり物》は ジェネリック《Wheel of Fortune》。誰かが手札を7枚握っていればほとんど同じカードです。墓地を利用するデッキでは驚異的なアドバンテージを与えます。
この呪文を唱えるとき、《船殻破り》は最高のシナジーを形成しつつ、最も警戒しなければならないカード。
タイムツイスター系
マジックの代名詞、「パワー9」から唯一統率者戦への参加が許された《Timetwister》。全員がライブラリー、墓地、手札を混ぜて7枚引く強力な呪文です。「手札を7枚に回復させる」「相手のプランを崩壊させる」「墓地をリセットする」「すでに使ったカードを墓地から回収する」といった様々な役割を同時にこなします。《船殻破り》とのシナジーは凶悪卑劣の極み。
非常に強力で人気なカードだけあって、同様の能力を持つカードが度々作り出されています。
いずれも「各プレイヤーは、自分の墓地と手札を自分のライブラリーに加えて切り直す。その後、カードを7枚引く。」との旨のテキストを持っています。いわゆるタイムツイスター系呪文です。
《時のらせん》は6マナと非常に重く見えますが、同時に土地を6つアンタップできるフリースペルです。新たに手に入れた手札を活かしやすく、《睡蓮の原野》など1枚から複数マナ出る土地と絡めるとお得です。むしろ《Timetwister》より強いのでは?という議論も。
《永劫のこだま》こちらも6マナと重たくなっていますが、なんと「フラッシュバック」を持っていて、3マナで打つことができます。1枚で2回使えるというのは同名カードを1枚しか入れられない 統率者戦では強力です。《大あわての捜索》などであらかじめ墓地に落としておくことでいきなりオリジナルと同じコストで使うこともできます。
《一日のやり直し》はなんと3マナ!オリジナルと同じコストで打つことができますが、自分のターンが終了してしまいます。ドローしてきたカードをすぐい使えないというデメリットになります。その一方で、マナ基盤の伸びていない序盤に使って相手の初手をめちゃくちゃにしたり、《最後の賭け》など「ターン終了時に誘発するデメリット能力」をキャンセルできます。
エンチャントでドロー
青のデッキなら何も考えずに入れてもいいでしょう。カジュアルから高レベルまで引っ張りだこです。いずれも対戦相手が呪文を唱えるたびに余計にマナを支払わなければドローしてしまうという置物。《リスティックの研究》はすべての呪文に1マナを要求。 《Mystic Remora》はクリーチャーでない呪文に4マナを要求です。もっとも、 《Mystic Remora》 はそのハイパワーの代償としてアップキープに毎ターン1マナ重くなるコストを払い続けなければ維持できません。
対面戦ではイマイチ機能しませんが、対面戦であれば大量の手札を供給します。使ってわかるこのカードの強さ、ぜひ体感してみてください。もっと詳しく知りたい方はこちらの動画をどうぞ。
クリーチャーでドロー
《幽体のこそ泥》は青い《ドラニスの判事》と言ってもいいかもしれません。判事と同じく、「対戦相手が手札以外の領域から呪文を唱えたとき」にドローができます。う~ん青い。対戦相手が《食物連鎖》+《不死身、スクイー》など「追放領域から唱えられるカード」の無限コンボを始めたらこちらも無限ドローです。
《聖別されたスフィンクス》はコストが重いのですが《リスティックの研究》も真っ青なドローマシンです。対戦相手がカードを1枚引くたびに2枚カードを引くことができます。1ターン廻ってくるまでに間違いなく6枚引けます。緑を絡ませてライブラリーから戦場へ直接引っ張り出すか、黒を絡ませて墓地から拾うか。
《三日月の神》はおしりがキュートな神様。各プレイヤーが毎ターン追加ドローができます。普通に使うと対戦相手から先にアドバンテージを得るので使いにくいのですが、《船殻破り》など相手のドローを咎めるカードと組み合わせて自分だけが得することができます。《聖別されたスフィンクス》との組み合わせも強力。
対戦相手が各ターン2枚目のカードをドローするたびに自分もドロー。対戦相手の《森の知恵》や《織り手のティムナ》などにタダ乗りできます。
戦場に2体目の《フェアリーの黒幕》が現れると、《フェアリーの黒幕》をコントロールするプレイヤーどうしで大量のカードをドローするので、《フェアリーの黒幕》がいないプレイヤーはハンドアドバンテージの面で大きく差をつけられてしまいます。
《大魔導師の名誉教授》はインスタントかソーサリー呪文を唱えたりコピーしたときに1枚ドローさせてくれます。ストームや呪文コストを踏み倒す統率者との組み合わせでぞっとするほどドローできます。
戦場に出たときに1枚ドローさせてくれます。クリーチャーのコストをインチキするカードと相性抜群。《冒涜されたもの、ヤロク》やブリンク戦法で使いまわしでもっとお得。こうしたクリーチャーは《秘本の略奪者》《雲族の予見者》以外にもたくさん。
《迷い子、フブルスプ》は《変幻の杖》と組み合わせてライブラリーの順番をすべてすきなように並べ替えるコンボが存在します。
こちらも戦場に出たときにドローできるクリーチャです。《熟考漂い》は「想起」で唱えることで3マナ2ドローのソーサリーのように使うこともできます。
《ボーラスの占い師》や《海門の神官》は厳密にはドローではありませんが、戦場に出たときにライブラリーをめくり、より良いカードを手札に加えられます。「ドローではない」ので《船殻破り》がいても対抗札を探しに行けます。
対戦相手が2つ目の呪文を唱えるたびにルーティング。土地でないカードを捨てると《帳簿裂き》のサイズも大きくなります。各フォーマットでも猛威を振るっていますが、統率者戦はプレイヤーが多いためさらに誘発する機会が多くなります。
プレインズウォーカーでのドロー
先に挙げた《覆いを割く者、ナーセット》は青のプレインズウォーカー1番人気かもしれません。しかし青にはまだまだ恐ろしいプレインズウォーカーが存在します。
統率者戦では自分のターンの後に3人の対戦相手のターンがあるため、対面戦よりもプレインズウォーカーを守りにくくなっています。しかしこの《時の支配者、テフェリー》は対戦相手のターン中にも忠誠度能力を起動でき、非常に倒されにくくなっています。[+1]を使えばどんどん手札の質を高めながら奥義「追加2ターン」を目指せます。
「神ジェイス」こと《精神を刻む者、ジェイス》。[0]の起動型能力で《渦まく知識》を毎ターン使えるようになります。クリーチャーの攻撃から身を守る必要がありますが、[-1]で相手のクリーチャーをバウンスできることも利用して賢く立ち回りましょう。
打ち消し
青の代名詞的役割、「打ち消し/counter」。打ち消しがあるからこそ青を使うというプレイヤーも多いはず。統率者を見せ合って青がいることを喜ぶか嫌がるか。あなたはどちらでしょうか。
もっとも、統率者戦において打ち消しは1:1:0:0交換でやや損をする動きです。使いどころはしっかり見極めたいですね。
元祖
元祖打ち消し《対抗呪文》。青2マナで確定打ち消しというこの呪文を祖としてたくさんの打ち消し呪文が生まれました。同じマナコストで唱えられる《マナ吸収》は青の濃いデッキで人気の一枚。わざわざ消すほどでもない呪文に打ってマナ加速として使えてしまいます。
マナを払うことなく唱えられる
まずはハイレベルなマッチでよく見かける、特に強力な打ち消し。
いずれもピッチスペル。マナコストを払うことなく呪文を打ち消すことができます。自分の勝利コンボを押し通すのはもちろん、思わぬところから飛んできた強力な呪文も止めます。《激情の後見》は統率者戦だけに許された圧倒的なパワー。
《意志の力》はピッチスペルの代名詞的存在。手札が2枚あるだけで打ち消しをちらつかせられます。
《否定の契約》は唱えた次のターンに4マナの支払いを求められます。「これを通せば勝てる」「これを止めなければ負ける」という局面で使いたいですね。マナ基盤を攻撃されて契約コストが払えなくならないように気を付けて。
《否定の力》は《意志の力》同様、マナを支払わずに打つことができる打ち消しですが、「自分のターンにはピッチコストで唱えられない」「クリーチャー呪文には対応できない」のがややネックですが、依然として強力ですね。
《精神的つまづき》はファイレクシア・マナでで唱えられる打ち消しです。《Demonic Consultation》や《儚い存在》など強力なコンボに入る呪文に対応ができます。
《誤った指図》は呪文の対象を変更する呪文です。初心者にはいまいちピンとこないかもしれませんが、強力なカードです。例えば打ち消しに対応して唱え、その打ち消しの対象を《誤った指図》自身やほかの呪文に移し替えることができます。ほかにも除去をほかのクリーチャーに差し向けたり、対象をとるドロー呪文や追加ターンの対象を自分に変えさせることも。5マナは構えるのが大変ですが、手札の青のカードを追放することで唱えることもできます。
唱えやすく使いやすい打ち消し
(1)(U)という唱えやすい打ち消しです。《本質の散乱》は統率者ありきのデッキの出鼻をくじく。《否認》はクリーチャー以外の呪文を打ち消し。コンボデッキが圧倒的に多いハイレベル統率者はこちらを優先する傾向があります。《マナ漏出》は相手のマナ基盤が盤石だとうまく機能しませんが、多色デッキが構えやすい打ち消しです。
《秘儀の否定》も(1)(U)の確定打ち消しで多色デッキで使いやすいです。相手に手札を渡してしまいますが唱えやすい確定打ち消しです。自分もドローできて手札補充できるのがうれしいです。《船殻破り》がこっちを見ています。
《白鳥の歌》はたった1マナでインスタント、ソーサリー、エンチャントまで触れるのが優秀です。自分の行動を打ち消しから守りつつ、《死の国からの脱出》《食物連鎖》といったコンボパーツに備えられます。
《遅延》は(1)(U)というコストで打てる確定の打ち消しです。打ち消された呪文は墓地に置かれず追放され、「待機」状態になる……というのが一応デメリットとなっていますが、統率者での3ターン後の自身のアップキープがやってくるのは12ターン後です。戦況は大きく変わっていて、ろくに機能しないでしょう。統率者を打ち消されたときは統率者領域に戻すか、3ターン待つか……悩ましいところです。
能力を打ち消し
《もみ消し》は起動型能力や誘発型能力の打ち消しが可能。スタートした無限コンボをくじくこともできるかもしれません。特に《計略縛り》は「刹那」を持っていてこの呪文が打ち消されることはまずないとみていいでしょう。《タッサの神託者》にぶつければ逆に対戦相手を敗北に追い込めます。《物語の終わり》は伝説の呪文も打ち消せます。統率者戦なら間違いなく伝説の呪文が登場します。統率者に対する確定打ち消しと使ってもよさそうですね。
《不許可》、その名前の通り、こちらはなんでも打ち消せます。《対抗呪文》に(1)マナ足して強化されたような形。
3マナの《もみ消し》ですが、戦場のアーティファクトかクリーチャーかプレインズウォーカーが「誘発させた」「起動した」能力を打ち消すと、そのクリーチャーの能力が丸ごと消えてしまいます。
ほとんどの統率者は誘発型能力や起動型能力を持っているので、統率者への依存度が高いデッキは《ティシャーナの潮縛り》で機能不全にすることができます。
また、対象に取るのはあくまで能力なので、《稲妻のすね当て》などで呪禁や被覆などを得ていたとしても免れることができません。
対ストーム打ち消し
例えば《ぶどう弾》。1点のダメージを与える能力が大量にスタックに乗るため、一枚の打消しではわずか1点しか打ち消せず、対処が困難です。
ストームにはストームぶつけんだよ!《狼狽の嵐》は1マナを払わなければ対象の呪文を打ち消す呪文ですが、ストームを持っています。相手がコピーした大量の《ぶどう弾》一つ一つを対象に取ればダメージをほとんど0にできます。このとき、自分を対象にしている《ぶどう弾》だけを消せばほかの対戦相手は……。相手のコンボを止めるにも有効で、前述したピッチスペルの打ち消しを構えた相手に対して強力な1枚です。
《精神壊しの罠》は相手が大量にスタックに積んだ呪文を一気に吹き飛ばします。打消しではなくスタックから追放なので「打ち消されない」呪文や《夏の帳》《アロサウルス飼い》にも強い!相手が呪文連打していればこれ自身もマナコスト0で唱えられます。
《旋風のごとき否定》は対戦相手の呪文と能力を一気に打ち消します。能力まで打ち消すので、大量にスタックに積まれた誘発型能力もパアです。打消しの応酬の末に繰り出したい1枚。
クリーチャーによる打ち消し
クリーチャーの能力によって打ち消します。この打ち消しに対応するには前述のような能力を打ち消すカードでなくてはならず、ほとんど「打ち返される」ことはないでしょう。
《エレンドラ谷の大魔導師》は自身を生贄にして1マナ払うことでクリーチャー以外の呪文を打ち消します。「頑強」によってもう一度戦場に戻ってくるので、これ1枚で呪文を2つ打ち消すことができます。ブリンクしてカウンターを外したり、墓地から吊り上げて再利用したり。
《セイレーンの嵐鎮め》は除去から自軍を守るのが主な役目になります。《エレンドラ谷の大魔導師》と同様、「見えている打ち消し」なので、抑止として働く一方、それでも相手が呪文を唱えてきたとき、「これは囮か本命か?」冷静に見極める必要があります。
《敏捷な妨害術師》は変わった打ち消しです。「サイクリング」をしたときに誘発する能力で誘発型能力か起動型能力を打ち消します。やや重めではありますが打ち消されにくく、サイクリングによってドローができてアドバンテージ損がありません。
青1マナを払って自身を生け贄に捧げると、クリーチャーを消せない《マナ漏出》に。起動型能力で打ち消すとあってこれを打ち消し返されることはなかなかありません。さらに、「降霊」で唱えると自分のクリーチャーでない呪文が打ち消されなくなります。
除去
青は打ち消しが強力な分、すでに盤面に出てしまったパーマネントに触るのは決して得意ではありません。しかしまったくないわけではありません。バウンスや能力を失わせるのはむしろ得意分野です。
破壊・追放による除去
いずれの除去も跡地にクリーチャーを残します。《猿術》《急速混成》といったカード名からもわかるように、破壊というよりは猿やカエルに変身させるというニュアンスなのでしょう。《鴉変化》はコストが重めですが追放除去であり、アーティファクトも対象にできます。「予顕」することでより使いやすく。
《現実変容》はたった2マナの追放除去!代わりに相手の戦場に2/2がでます。ライブラリートップが怪物だと困ってしまいますが、たぶん大丈夫です。多分。
無効化させる
いずれもエンチャントしたクリーチャーを弱体化させ、能力も無くしてしまいます。一見すると一般的な除去のほうが強く感じるかもしれませんが、除去しても統率者領域に戻ってしまう統率者の無力化に最適です。破壊不能のクリーチャーにも対応でき、使われる側はエンチャント破壊がないとゲームプランが崩壊しかねません。
《カズミナの変成》と《蛙化》はほぼ同じ、《神秘の制圧》は瞬速がついて相手の行動に対応しやすい!
《月への封印》はクリーチャーを行動不能に追い込むカードとしてはやや重めではあるものの、クリーチャーでさえなくなるため、前述の《カズミナの変成》などと違い全体除去に巻き込まれたり戦闘で死亡したりしないのがメリット。ひたすら再利用を許しません。
バウンス
戦場のパーマネントを手札やライブラリーに戻すような能力をバウンスと呼びます。青の得意分野です。
《サイクロンの裂け目》は特によく見かけるバウンス呪文です。2マナでパーマネント一つをバウンスさせるなら並の呪文ですが、「超過」で唱えることで対戦相手の土地以外のパーマネントだけをすべてバウンスしてしまいます。破壊不能や呪禁もなんのその。
《蒸気の連鎖》は奇妙なバウンス呪文です。パーマネントをバウンスされたプレイヤーは土地を生贄に捧げることでこの呪文をコピーできます。これを打たれたあなた。「じゃあせっかくだから……」と安易なコピーは危険です。相手にコピーさせるのが目的かもしれません。戦況によって意味合いが大きく変わる奇妙な呪文です。
《非実体化》は打ち消し呪文のように使うこともできるバウンスです。スタック上の呪文をバウンスさせることで、再利用はされるものの「一旦それ無しね」ができます。
自分がコントロールする島の枚数よりもタフネスの低い相手クリーチャーをすべてバウンスです。島を取り巻く潮流が戦場を飲み込む!《船団の災い魔》は6/6というサイズのクリーチャーを残し、《幽体の氾濫》は「予顕」持ちで使いやすく。
対面戦ではなかなか厳しい《共に逃走》ですが、多人数戦ならテキストの意味合いが大きく異なります。対戦相手二人のパーマネントをバウンスできます。
クラーケン、リバイアサン、タコ、海蛇以外のクリーチャーをすべてバウンスします。事実上すべてのクリーチャーと言っていいでしょう。自分が《生ける卒論、オクタヴィア》や《星界の大蛇、コーマ》といった海の怪物をメインにすることで《サイクロンの裂け目》のような使い方ができそうです。
《脱出》はクリーチャーぜんぶ。わかりやすくていいですね。
サーチ
青のサーチはインスタント・ソーサリー、アーティファクトが得意です。コンボ成立へまっすぐ迎えるのが青のサーチの強いところですね。数も豊富です!
インスタント・ソーサリーサーチ
青のチューター二枚です。「インスタント呪文である」「インスタントもサーチできる」ということで《神秘の教示者》のほうが強力で使いやすくなっています。《親身の教示者》はどうしてももう一枚チューターが欲しい人向け、といった立ち位置です。
いずれもソーサリーで直接サーチカードを手札に入れられます。《商人の巻物》はインスタントのみ、《方程式の求解》は1マナ重くなったぶんソーサリーもサーチできます。
戦場に出たときにマナ総量2までのインスタント・ソーサリーをサーチします。クリーチャーであることを活かしてブリンクやリアニメイトで再利用しましょう。このカードで《儚い存在》をサーチ、《儚い存在》を《呪文探求者》に打ってさらに2枚をサーチする強力なコンボが存在します。
アーティファクトサーチ
戦場に出たときにアーティファクトも持ってきてくれる魔導士たち。マナ総量の指定があるので、デッキに合わせて使いましょう。マナ総量6以上のアーティファクトをサーチする《宝物の魔道士》もあります。
《Transmute Artifact》《作り直し》、いずれもアーティファクトを生贄に捧げてライブラリーからアーティファクトを直接戦場に出します。重いアーティファクトを出すためにはたくさんの追加マナを支払う必要がありますが、直接場に出るのはやはり強力です。
《求道者テゼレット》は[-X]の起動型能力でマナ総量X以下のアーティファクトを戦場に直接出します。《オパールのモックス》のような0マナアーティファクトなら忠誠度を下げることなく戦場に出せますし、5マナでマナ総量4までのアーティファクトを戦場に直接出すソーサリーのようにみることもできます。[+1]の能力もマナアーティファクトを起こしてマナ加速したり、アーティファクトクリーチャーを警戒持ちのように運用することも。
《発明品の唸り》は青3マナに加えXマナが必要で、マナを捻出するのが大変ですが、《Transmute Artifact》のようにアーティファクトを生贄に捧げる必要がないためアーティファクトが少ないデッキでもコンボパーツを引っ張りやすくなっています。
変わり種
変成
《交錯の混乱》はわかりやすいですね。コスト2の呪文をサーチします。起動型能力なので打ち消されにくいのが特徴。《タッサの神託者》《パラダイム・シフト》《汚れた契約》などがサーチできます。
《トレイリア西部》はマナ総量0のカードをサーチできます。0マナのアーティファクトや青では探しにくい土地なども!
ウィザードサイクリング
「ウィザードサイクリング」という稀有なサイクリングを持っている《ヴィダルケンの霊気魔道士》。ウィザードデッキでつかうのでしょうか、それとも……おや、そういえば《タッサの神託者》は「ウィザード」なんですね……。
《通り抜け》は『モダンホライゾン2』で登場。よりコストが軽くなりました。
《直観》
《直観》は一見すると使いづらそうです。同じカードが4枚入れられる構築戦なら同じカード3枚を選んで確実にサーチできそうなのですが……。このカード、「3枚を探して相手が選んだ2枚を墓地に置く」という面に着目し、「墓地に落としたいカード3枚を探す」という使い方が横行しています。青い《納墓》か。
パーマネントコピー
青はクリーチャーをどかすのが苦手ですがコピーは得意。へんなの。自身のクリーチャーをコピーするときは「伝説ルール」にお気をつけて。
コピーと言えば逆嶋。いずれも伝説のクリーチャーをコピーしても大丈夫なように対策が取られています。どちらも統率者に指定できるので、いっそ逆嶋デッキを組むのも楽しそうです。《騙り者、逆嶋》は起動型能力で手札に戻すことができ、《千の顔の逆嶋》は「共闘」を持つためもう一枚統率者を指定できます。
また出たぞ、逆嶋の手のものだ!
《逆嶋の学徒》は忍術で戦場に出るため奇襲性抜群。感染デッキ使いがいたら突然死が発生しそうです。《逆嶋の手下》はこのターン中に出たパーマネントのコピーにしかなれませんが、自身が続唱を持っているので、続唱でめくれたクリーチャーなどのコピーとして出ることもできます。
《逆嶋の意志》は確定ではないですが相手のクリーチャーのコントロールを奪いつつ、自身のクリーチャー一体を選び自軍をすべてそのクリーチャーのコピーにしてしまいます。大変なことが起こる予感。
《幻影の像》はとにかく軽さが強い。たった2マナで戦場のクリーチャーのコピーとして場に出ます。ブリンクでの再利用は難しそうですが、対戦相手の強力なクリーチャーや統率者をコピーしてしまいましょう。
《ファイレクシアの変形者》はアーティファクトもコピーできるのが強み。《賢いなりすまし》に至っては土地以外なら何でもコピーします。かしこ~い。
なんらかのクリーチャーをコピーしますが、クリーチャーでないアーティファクトとして場に出ます。クリーチャーではないので全体除去に巻き込まれず、召喚酔いを無視してタップが必要な起動型能力を起動できます。《献身のドルイド》をコピーできれば緑無限マナ!
パーマネント奪取
青はクリーチャーのコントロールを奪うのも得意です。「極めて腹立たしい」という理由でスタンダードで禁止になってしまったあのカードも登場。
戦場に出たときの誘発で相手クリーチャーやパーマネントのコントロールを奪うクリーチャーです。コントロールの奪取、特に統率者を奪われてしまうのは非常に厄介です。《金粉のドレイク》は3/3飛行を代わりにくれますがずっととられっぱなしになるのがつらいです。
《誘惑蒔き》は除去することでクリーチャーを返してもらえます。しかしブリンクと絡めることで入れ替わりで大事なクリーチャーをとられてしまいます。
《裏切りの工作員》は7マナとその重たさに見合った能力ではありますが、「極めて腹立たしい」カードの一枚です。
《袖の下》は相手のライブラリーから直接クリーチャーを引っこ抜きます。固有色を乗り越えた強力カードや対戦相手のコンボパーツを引っこ抜いてしまいましょう。
《不実》はコントロール奪取を実質タダで行う凶悪な一手。
キッカーで唱えれば相手のアーティファクトをもらうことができます。統率者戦ではアーティファクトが登場しないゲームがほとんどないため必ず出番があります。《太陽の指輪》や《金属モックス》など軽量なマナアーティファクトはもちろん、《統率者の板金鎧》《稲妻のすね当て》《頭蓋骨絞め》など優秀な装備品を借りるのもいいでしょう。
追加ターン
もう一度自分のターン。豪快でわかりやすくヤバいテキストです。《Time Walk》以来、様々な形で追加ターンカードが生まれてきました。
5マナのソーサリーで追加ターンを得ます。《時間のねじれ》は 《時間操作》 と異なり対象をとる呪文なので《誤った指図》に注意!いずれも解決後に墓地に置かれるため、これらを回収して打つ回収して打つを繰り返し、無限ターンに入るコンボが存在します。
《荊州占拠/Capture of Jingzhou》と《時間操作》の違いは希少性と取引相場。
《時間の熟達》は「奇跡」が起これば《Time Walk》と同じコストで追加ターンが得られます。《渦まく知識》などライブラリートップ操作で奇跡を演出しましょう。
《カーンの経時隔離》はバウンスがついてきます。伝説のクリーチャーかプレインズウォーカーをコントロールしていなければなりませんが、統率者戦なら問題ないでしょう。
《アールンドの天啓》は「予顕」持ちの新顔。トークンも用意してくれます。
《運命のきずな》は唱えた後ライブラリーに戻ってしまいますが、追加ターンカードにしては珍しくインスタントであることが利点です。自分のターンが回ってくる直前に余ったマナで《師範の占い独楽》やドロー呪文、サーチ呪文を唱えるというのはよく見る動きですが、こうして対戦相手のマナが出なくなったのを確認してから《運命のきずな》で追加ターンを得て安全に自分のコンボに入ることが可能です。
《時間の伸長》は豪快の極み!一挙2ターンを得ます。《偏向はたき》に注意。
- 2022/07/27
- 統率者戦の追加ターンカード
特殊勝利
いずれもライブラリーを吹き飛ばして勝利を得るカードです。初出である《研究室の偏執狂》の英語名から「マニアック」と呼ばれるこうした能力ですが、競技度の高い統率者戦では皮肉にも「マニアックなコンボ」ではなくなっています。ライブラリーを吹き飛ばした末の勝利……「すべてを知った」「悟りを得た」さきの勝利といったところでしょうか。
《研究室の偏執狂》《神秘を操る者、ジェイス》はライブラリーのカードをすべて無くしたうえドローをしなければなりませんが、《タッサの神託者》2マナと軽いうえ、戦場に出たときの誘発型能力で勝利してしまい、テンポも非常によくなっています。ただし、対戦相手にドローを強制する《ガイアー岬の療養所》などで 逆にライブラリーアウトに追い込まれたり、除去を打たれて信心が足りなくなってしまわないように注意しましょう。
呪文の再利用
《古術師》《記憶の壁》は戦場に出たときに墓地のインスタントかソーサリーを手札に回収します。《瞬唱の魔道士》は墓地のインスタントかソーサリーに「フラッシュバック」を与えます。こうして唱えられた呪文は追放されてしまいますが、《瞬唱の魔道士》自身が瞬速を持っているので相手の行動に対応してカウンターを墓地から唱えなおせるのが魅力です。
《呪文ねじり》は6マナと統率者戦のカードとしては重く見えますが、1枚のカードで2つの呪文をタダで唱えるので実質無料、むしろお得。《ミラーリ予想》は1枚のカードで2枚を回収し、第Ⅲ章ではインスタントとソーサリーが2倍になる爆発的なアドバンテージを獲得できます。統率者戦の2ターン後は遠い未来ですが耐え忍びましょう。
土地は無色のカードですが、いずれも青マナシンボルを含み、固有色青のカードです。
《神秘の聖域》はマナコストを支払うことなく墓地のカードを回収できます。《島》の多いデッキで採用したいですね。フェッチランドでサーチできることを覚えておきましょう。
《アカデミーの廃墟》は起動型能力で墓地のアーティファクトを回収できます。止められてしまったコンボを再スタートしましょう。
派手な切り札
青はマナ加速が得意ではないのに「通せばほぼ勝ち」な重たい呪文がたくさんあります。いや、むしろマナ加速が不得意だから許されるのでしょうか……
《全知》の着地はマジックをもはや違うゲームにしてしまいます。右上に書いてある数字?コレクター番号かなにかですかね……とにかく呪文が打ち放題。
《召し上げ》を解決させて負けるゲームがあるのでしょうか。追加1ターンは確定、対戦相手は「金:パーマネント献上」「時:追加1ターン」のどちらかを選択させられます。たいていは「金」を差し出しますが、絶対に渡せないパーマネントがあるなど戦況によっては追加4ターンなんてことも……
無限コンボは入ってないよ!ただし《無限への突入》はある。ライブラリーをすべて引き切ってしまえば打ち消しもたくさん、コンボパーツも全部ある!ということでだいたい勝ちます。
奇妙・悪名高いカード
ここからは分類が難しい、変わった能力を持つカードを紹介します。デッキが抱える問題へのクリティカルな解決策が見つかるかもしれませんよ。
《覆いを割く者、ナーセット》
統率者戦でいつか必ず出会う強敵を知っておきましょう。
カードゲームにおいて手札を増やすことは、行動の選択肢を増やす行動です。追加のドローを咎めるカードは誰にとっても腹立たしい存在ですね。こうしたカードを置いておきながら《時の逆転》のような手札をリセットさせる呪文を使うことで相手の手札をほぼ無くすことができます。
《覆いを割く者、ナーセット》は『灯争大戦』のアンコモン。カードパワーのわりに安価で手に入ります。カジュアルな対戦でも見かけることが多いでしょう。
相手が青黒のデッキなら《概念泥棒》にも注意。
※《船殻破り》は統率者戦において禁止推奨カードに指定されました。
- 2021/07/13
- 21年7月統率者戦ルール改定について 「船殻破りの禁止」
- いってつ
《精神力》
《精神力》、頭文字をとってMOMa。悪名高い「MOMaの冬」の立役者です。漫画『すべての人間を破壊する。それらは再生できない』でも印象的に登場しました。統率者戦では《トレイリアのアカデミー》が禁止ですが、《巡歴の干渉者、クウェイン》や《寺院の鐘》と組み合わせたいわゆる「モマベル」コンボで無限ドローが成立してしまいます。
《訓練場》
《訓練場》の影響下ではクリーチャーの起動型能力の起動コストが(2)軽くなり、《帰還した王、ケンリス》や《トリトンの英雄、トラシオス》の能力を連打しやすくなります。《玄武岩のモノリス》を《大いなる創造者、カーン》でクリーチャー化して無限マナに入ることも可能。
《基本に帰れ》
青い《血染めの月》。高レベルなテーブルほど基本土地が少ない傾向にあり、強烈に刺さる一枚です。
《差し戻し》に似ています。スタック上のインスタントかソーサリー呪文をオーナーの手札に戻し、自分はそれをコピーできます。相手が一生懸命マナを伸ばして放った《無限への突入》や《召し上げ》を貸してもらいましょう。
打ち消してはいないので《夏の帳》《アロサウルス飼い》の影響下でも対応できるのが魅力です。また、打ち消されそうになった自分の呪文を手札に戻しつつ呪文のコピーを使ったり、軽量なサーチ呪文を1ターンに2度使うといったシブい技も。
《劇的な逆転》
土地以外のパーマネントをアンタップ。マナアーティファクト、マナクリーチャーを大量に並べておけばマナ加速にも使えますが、やはり《等時の王笏》とのコンボを狙いたいですね。《等時の王笏》にこれを刻印し、戦場に3マナ以上出るようにマナアーティファクト、マナクリーチャーを並べれば無限マナに達します。
《深海住まいのタッサ》
正真正銘の「タッサ」です。クリーチャーを毎ターンブリンクできることを利用して《古術師》で毎ターン追加ターン呪文を拾い上げて無限ターンに入ったり、サーチ能力を持つクリーチャーをぴょんぴょんさせてコンボパーツを集めたり。《裏切りの工作員》《深海の破滅、ジャイルーダ》のブリンクが強力。
《侵入警報》
クリーチャーが出るたびにすべてのクリーチャーをアンタップ。トークンでもいいというのがミソで、タップしてトークンを生み出せるクリーチャーと組み合わせて無限トークンに達します。赤なら《鏡割りのキキジキ》緑なら《ゴンドの存在》黒なら《骨齧り》白なら《結束に仕える者》などなど。
《セファリッドの女帝ラワン》
極端すぎる青対策カード、《セファリッドの女帝ラワン》。青のクリーチャーをバウンスするのに加え、が青のクリーチャーが唱えられなくなります。
関連ページ・動画
- 目次
- 統率者戦 おすすめカードアーカイブ
- 2021/03/25
- 週刊 統率者デッキを作る「統率者戦のカラーパイ」
- いってつ