MTG Just Now! vol.27 -石鍛冶の神秘家 etc.-

晴れる屋メディアチーム


 情報を制す者はマジックを制す。

 特にSNSによる情報交換が盛んな現代、口コミがその後のメタゲームに与える影響は計り知れない。

 すなわち、バズってる(話題になっている)カードを知ることは、メタゲームの把握と予測の大いなる助けとなることだろう。

 当企画では、そんな「今、バズってるカード」を週刊で追っていきたいと思う。


 カードの紹介に入る前に、先週行われたイベントやマジック関連の主な出来事を簡単におさらいしよう。



【『ゲートウォッチの誓い』の公式カードプレビューが開始される】

 12月29日(火)日本時間未明より、2016年1月22日(金)に発売される『ゲートウォッチの誓い』の【公式カードプレビュー】が開始された。これから約10日間かけて、徐々に『ゲートウォッチの誓い』の全容が明らかになっていくことだろう。




 《遺跡潜り、ジョリー・エン/Jori En, Ruin Diver》は、これを主軸に据えた新たなアーキタイプが生まれ得る可能性を持った強力なクリーチャーだ。新たなキーワード能力である【「怒涛/Surge」】を持ったカードとのシナジーなども考えられる。

 また、《次元の歪曲/Spatial Contortion》や《鏡の池/Mirrorpool》はそれぞれ黒や青・赤の役割に近いルール文章を持っており、スタンダードのみならずモダンやエターナルフォーマットにも与える影響が大きそうだ。これから発表されるであろう無色カードのバリエーションにも要注目である。



 主要な出来事はこのくらいだろうか。

 さて、それでは今大きな話題を呼んでいるカードたちを紹介しよう。



1. 《石鍛冶の神秘家》

 今、話題になっているカードと言えばやはりこれは外せないだろう。


石鍛冶の神秘家


 2016年のグランプリ本戦参加者に送られるプロモカード(参考)として、新アートも公開された《石鍛冶の神秘家》。はたしてなぜ、今話題になっているのだろうか?


弱者の剣血編み髪のエルフ教議会の座席祖先の幻視


 その理由はモダンの禁止カード改定に関する憶測に起因する。

 次回の禁止制限カードリスト告知(2016年1月18日・月)も近づき、これが発表された直後に開催される【プロツアー『ゲートウォッチの誓い』】の構築戦フォーマットがモダンであることから、モダンの禁止カードに変更があるのではないかと言われているのである。




 特に、このタイミングで新アートが発表された《石鍛冶の神秘家》などは注目度も高く、海外ではプロたちによって様々な推察がなされている。

 前回のモダンプロツアーである【プロツアー『運命再編』】【直前の禁止制限カードリスト告知】では《宝船の巡航》《時を越えた探索》《出産の殻》が禁止されたり、《ゴルガリの墓トロール》が解禁されたことで大きな話題を呼んだ。

 万が一《石鍛冶の神秘家》が解禁されたなら、やはり随所で3ターン目《殴打頭蓋》着地を巡る攻防が展開されるのだろうか? それとも「《石鍛冶の神秘家》デッキ」が台頭することで、それらの影響を受けにくいコンボデッキが隆盛するだろうか。

 いろいろと予想を立てて仲間内で話題にするのもこの時期の楽しみの一つだろう。



2. 《苦い真理》

 スタンダードでは《僧院の導師》が大ブレイク。その影の立役者であるこのカードの存在を忘れてはいけない。


苦い真理


 《苦い真理》驚異的なドロー効率は物量で攻める《僧院の導師》系のデッキや、アドバンテージ合戦になりがちなコントロールデッキのミラーマッチにおいて重要な役割を果たしている。【ようやく世界が私に追いついたようだ。】

 当初はコモンカードである《骨読み》と比較され、カスレアの烙印を押されかけていたカードではあったが、実際に《苦い真理》を使用して勝っているプレイヤーが増えてくると徐々にその強さが正当に評価されるようになったようだ。


宝船の巡航時を越えた探索


 現在のスタンダード環境には《宝船の巡航》《時を越えた探索》といったアドバンテージカードの二大巨頭が存在するものの、「探査」の種を増やす役割も兼ねてこれらと併用されていることもあり、まさに今が我が世の春といったカードである。

 さらに4月に『イニストラードを覆う影』がリリースされ、『タルキール覇王譚』と『運命再編』がローテーションによりスタンダードから姿を消したなら《苦い真理》はますます欠かせない1枚となるかもしれない。






 いかがだっただろうか?

 今週もまた多くのカードがプレイされ、注目され、議論を呼ぶのだろう。

 次回の記事も楽しみにしていただけたら幸いである。



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