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こんにちは!
徐々に暖かくなり、春の足音も聞こえてきましたが、みなさんいかがお過ごしですか?
【『イニストラードを覆う影』の発売】も迫っており、歌でも唄いたい気分ですが、新セットの発売前にやり残したことがひとつあります。
そう、それは毎セット恒例、恐怖と戦慄の【20選・反省会】です……。
毎セット恒例と言いつつも、【前回はすっかり忘れてしまっていた】ので、反省も兼ねて今回は少し早めにお届けさせていただきます。
まずは、『選んでてよかったこの5枚』から!
■ 『選んでてよかったこの5枚』
・5位 《ゲトの裏切り者、カリタス》
【サイドボードカードとして多くのデッキで使用されることでしょう】と記載しましたが、サイドボードどころか、多くのデッキのメインボードに搭載される逸材でした。
そのカードパワーはモダン環境でも十分に通用するほどで、《高原の狩りの達人》や《オリヴィア・ヴォルダーレン》といった並みいる強豪を押しのけて「ジャンド」デッキに居場所を見つけています。
2 《沼》 1 《森》 2 《草むした墓》 1 《血の墓所》 1 《踏み鳴らされる地》 4 《新緑の地下墓地》 4 《血染めのぬかるみ》 1 《樹木茂る山麓》 4 《黒割れの崖》 3 《怒り狂う山峡》 1 《黄昏のぬかるみ》 -土地(24)- 4 《闇の腹心》 4 《タルモゴイフ》 2 《漁る軟泥》 2 《台所の嫌がらせ屋》 2 《ゲトの裏切り者、カリタス》 -クリーチャー(14)- |
1 《殺戮の契約》 4 《稲妻》 4 《コジレックの審問》 2 《思考囲い》 2 《突然の衰微》 2 《終止》 1 《コラガンの命令》 1 《大渦の脈動》 1 《炎の印章》 4 《ヴェールのリリアナ》 -呪文(22)- |
2 《渋面の溶岩使い》 2 《大爆発の魔道士》 2 《台所の嫌がらせ屋》 2 《古えの遺恨》 2 《粉砕の嵐》 1 《クルフィックスの狩猟者》 1 《見栄え損ない》 1 《強迫》 1 《思考囲い》 1 《塵への崩壊》 -サイドボード(15)- |
《ゲトの裏切り者、カリタス》は単体でも十分に強力なカードですが、次期セットの舞台は『イニストラード』ということで、今以上に実用レベルの「吸血鬼」や「ゾンビ」がたくさん登場するはず!?
そんなわけで《ゲトの裏切り者、カリタス》さんは、きっと今以上の活躍を披露してくれることでしょう。
・4位 《ゴブリンの闇住まい》
これまた予想以上の活躍を見せてくれた1枚。個人的に注目していた《骨読み》も採用されているようで一安心!
1 《沼》 1 《平地》 1 《山》 1 《森》 2 《燻る湿地》 2 《燃えがらの林間地》 1 《梢の眺望》 4 《血染めのぬかるみ》 4 《吹きさらしの荒野》 2 《樹木茂る山麓》 4 《乱脈な気孔》 3 《遊牧民の前哨地》 -土地(26)- 4 《森の代言者》 4 《包囲サイ》 1 《ゲトの裏切り者、カリタス》 4 《ゴブリンの闇住まい》 -クリーチャー(13)- |
3 《焦熱の衝動》 1 《強迫》 3 《精神背信》 2 《焙り焼き》 4 《はじける破滅》 2 《アブザンの魔除け》 2 《骨読み》 1 《苦い真理》 1 《破滅の道》 2 《炎呼び、チャンドラ》 -呪文(21)- |
3 《光輝の炎》 2 《強迫》 2 《神聖なる月光》 2 《無限の抹消》 1 《ゲトの裏切り者、カリタス》 1 《焦熱の衝動》 1 《アブザンの魔除け》 1 《破滅の道》 1 《悪性の疫病》 1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》 -サイドボード(15)- |
まさか《苦い真理》があるのに《骨読み》が優先される日が来ようとは!たった1枚のカードの登場で、既存のカードの評価がここまで変わってしまうのもマジックの醍醐味ですね。
・3位 《変位エルドラージ》
やはり無限《包囲サイ》こそサイ強……ではなく、《希望を溺れさせるもの》とのタッグでモダン環境を絶望の波で覆いつくしています。
余談ではありますが、つい最近【グランプリ・メルボルン2016】に参加するために家でカードを漁っていると、「構築で使わないカードボックス」の中から大量の《果てしなきもの》と《希望を溺れさせるもの》が出てきました。
完璧な20選が完成するのはいつになるやら……。
・2位 《炎呼び、チャンドラ》
《炎呼び、チャンドラ》は、発売前にかなり評価が分かれていたカードではないでしょうか。蓋を開けてみれば、「ダーク・ジェスカイ」や「エルドラージランプ」など、多くのデッキでフィニッシャー兼全体除去として使用されており、とりわけ「+1」能力のあまりの強力さには驚いてしまいました。
平らな盤面に舞い降りる《炎呼び、チャンドラ》は、正しく絶望そのもの。忠誠度が高いため呪文だけで倒すのは容易ではなく、それだけに1ターンに6点というクロックの大きさは存在感抜群です。
個人的に《炎呼び、チャンドラ》に対する最高の解答は《炎呼び、チャンドラ》で返すことだと思うので、お互いに《炎呼び、チャンドラ》が入っている対決では、先出しの《炎呼び、チャンドラ》にはご注意を。
・同率1位 《難題の予見者》&《現実を砕くもの》
1位は同率で《難題の予見者》と《現実を砕くもの》を。
1 《森》 1 《山》 1 《荒地》 1 《踏み鳴らされる地》 2 《樹木茂る山麓》 4 《カープルーザンの森》 4 《燃え柳の木立ち》 2 《氷の橋、天戸》 4 《エルドラージの寺院》 4 《ウギンの目》 -土地(24)- 4 《果てしなきもの》 4 《エルドラージのミミック》 4 《作り変えるもの》 4 《エルドラージの寸借者》 4 《難題の予見者》 4 《現実を砕くもの》 1 《世界を壊すもの》 -クリーチャー(25)- |
4 《古きものの活性》 4 《稲妻》 3 《四肢切断》 -呪文(11)- |
3 《古えの遺恨》 2 《墓掘りの檻》 2 《大祖始の遺産》 2 《自然のままに》 2 《コジレックの帰還》 1 《世界を壊すもの》 1 《はらわた撃ち》 1 《歪める嘆き》 1 《四肢切断》 -サイドボード(15)- |
【プロツアー『ゲートウォッチの誓い』】で各種「エルドラージ」デッキが大暴れしたのも、全てはこの2種類のカードパワーあってこそ。
《現実を砕くもの》に関しては、《スキジック》と呼んでいた自分が恥ずかしくなるほどの性能でした。モダンばかりが話題になっているものの、スタンダードやレガシーなど、着実に活躍の場を広げてきているようですし、今後の動向からも目が離せません。
今回は珍しくホームラン!?最大の反省点を挙げるとすれば、容赦なくレアや神話レアばかりを選んでしまった遊び心の欠如でしょうか。
《ヴリンの神童、ジェイス》も《ケラル砦の修道院長》も《搭載歩行機械》も選ばなかった【あの辛い過去】を乗り越え、人は大人になるのです。
……と、きれいに終われたらよかったのですが、残念ながらここまで心を鬼にしても、選びそこねてしまったカードがあります。というわけで、ここからが反省会・本編です。
■ 『どうして選ばなかったこの5枚』
・5位 《次元潜入者》
《天空のアジサシ》もずいぶん強くなったなぁと呑気に眺めておりましたが、いつの間にやらスタンダードの「エルドラージ」デッキでレギュラーを務めるまでになった《次元潜入者》。
除去をかわせるかどうかは運否天賦といったところですが、「4色ラリー」を使っていると《地下墓地の選別者》で「占術」したカードを追放され続けて悲しくなったりも。
・4位 《エルドラージの寸借者》
まだスタンダードではあまり使われておりませんが、みなさんご存知の通り、見事に【モダンのプロツアーを制した青赤エルドラージ】に採用されていた1枚です。
今でこそ《エルドラージの寸借者》の存在は広く知られていますが、プロツアーでいわゆる「わからん殺し」が多発したであろうことは想像に難くありません。このカード以外にも《空中生成エルドラージ》や《不快な集合体》などなど、思わずリミテッドかと驚いてしまうようなカードを使いこなす構築センスには脱帽です。
プロツアー後に各種「エルドラージ」デッキは尋常でない速度で進化を遂げましたが、それはこの「青赤バージョン」が進むべき道を照らしてくれていたからではないかと思います。これほどのデッキを作り上げたTaoさんとそのチームメイトのみなさんには、ただただ頭が下がるばかりですね。
・3位 《終末を招くもの》
今セットの「リミテッドで強いカードは構築でも強い」枠。
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 4 《魂の洞窟》 4 《不毛の大地》 4 《古えの墳墓》 4 《裏切り者の都》 4 《エルドラージの寺院》 3 《ウギンの目》 -土地(24)- 4 《果てしなきもの》 4 《エルドラージのミミック》 2 《変位エルドラージ》 4 《難題の予見者》 4 《現実を砕くもの》 3 《終末を招くもの》 -クリーチャー(21)- |
3 《四肢切断》 4 《虚空の杯》 2 《モックス・ダイアモンド》 4 《アメジストのとげ》 2 《梅澤の十手》 -呪文(15)- |
3 《フェアリーの忌み者》 3 《漸増爆弾》 2 《忘却蒔き》 2 《冬の宝珠》 1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 1 《墓掘りの檻》 1 《稲妻のすね当て》 1 《四肢切断》 1 《Karakas》 -サイドボード(15)- |
それもスタンダードやモダンではなく、強力なカードがひしめき合うレガシー環境での活躍です。モダンでは2マナ出る土地が《エルドラージの寺院》と《ウギンの目》の2種類しかありませんが、レガシーでは《古えの墳墓》も《裏切り者の都》も使えちゃうんです。
クリーチャーの布陣はスタンダードやモダンと大差ないものの、呪文のスロットを一瞥すれば、レガシーらしさを垣間見ることができますね。「エルドラージ」が《梅澤の十手》を持って殴りかかってくるなんて、想像すらしたくもない地獄絵図……。
・2位 《森の代言者》
発売前から「次世代の《タルモゴイフ》では?」と噂されていたカード。しかししかし、僕は全くもってこいつの可能性に気付くことができませんでした。
2 《森》 2 《平地》 2 《島》 2 《梢の眺望》 2 《大草原の川》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《伐採地の滝》 2 《ヤヴィマヤの沿岸》 -土地(24)- 4 《森の代言者》 4 《棲み家の防御者》 3 《層雲の踊り手》 3 《ヴリンの神童、ジェイス》 4 《反射魔道士》 4 《死霧の猛禽》 3 《跳ねる混成体》 2 《巨森の予見者、ニッサ》 2 《風番いのロック》 -クリーチャー(29)- |
3 《ドロモカの命令》 4 《集合した中隊》 -呪文(7)- |
3 《ランタンの斥候》 3 《払拭》 3 《軽蔑的な一撃》 3 《神聖なる月光》 3 《宝船の巡航》 -サイドボード(15)- |
「バント・カンパニー」から「マルドゥ・グリーン」まで、緑を使ったデッキならほとんどのデッキで採用が検討される優良カード。各種「ミシュラランド」もこいつさえいれば「エルドラージ」軍団に勝るとも劣らない超絶クリーチャーに変貌してしまいますし、次世代の《タルモゴイフ》の名に恥じぬすごいやつ。
・1位 《反射魔道士》
《大クラゲ》にちょっとおまけが付いたくらいでは、昨今の構築シーンで使われるわけがないと思っていました。
ましてやスタンダードで全然活躍していない「白青」カラーのクリーチャーだなんて!!と思っていたら、「4色ラリー」にぴったりのクリーチャーでした。
1 《森》 1 《平地》 1 《島》 1 《沼》 2 《梢の眺望》 2 《窪み渓谷》 1 《大草原の川》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 3 《進化する未開地》 -土地(24)- 2 《シディシの信者》 4 《エルフの幻想家》 4 《ズーラポートの殺し屋》 4 《ヴリンの神童、ジェイス》 1 《永代巡礼者、アイリ》 4 《ナントゥーコの鞘虫》 4 《反射魔道士》 4 《地下墓地の選別者》 1 《不気味な腸卜師》 -クリーチャー(28)- |
4 《先祖の結集》 4 《集合した中隊》 -呪文(8)- |
4 《払拭》 3 《アラシンの僧侶》 3 《残忍な切断》 2 《強迫》 2 《蔑み》 1 《苦痛の公使》 -サイドボード(15)- |
《反射魔道士》が加入してしまったせいで、以前は苦戦を強いられていた《先頭に立つもの、アナフェンザ》耐性が大幅にアップしており、「4色ラリー」はより一層隙のないデッキへと近づきました。
さらには《反射魔道士》の力を最大限に活用すべく「バント・カンパニー」が誕生するなど、《反射魔道士》の登場はスタンダードシーンをガラリと変えてしまっています。
「4色ラリー」は【グランプリ・オークランド2016】、【グランプリ・ヒューストン2016】とグランプリを連覇しており、今現在名実ともにスタンダード最強のデッキです。
果たして、今週末の【グランプリ・パリ2016】でも「4色ラリー」の支配は続くのでしょうか。スタンダード好きとしては、このイベントの結果も気になる限りです。
今回の『どうして選ばなかったこの5枚』は、1位がアンコモンだったことも含めて難易度が高かったように思います。
【暗黒期】に比べると多少精度は上がってきたかもしれませんが、いつか完璧な20選をお届けできるように、『イニストラードを覆う影』以降もがんばっていきたいと思います!
それでは、また次回の記事で!
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