どもども、【はま屋】のはまさんこと、金川です。
PPTQもモダンシーズンに突入し、今週は中国にてモダンの【グランプリ・広州2016】も開催されます。
そう、今まさに、モダンが熱いんです!
先日発売された新セット『異界月』にはモダンフォーマットでも使われる可能性のあるカードが多数存在します。今回はそれらのカードと、使われる可能性のあるデッキについて紹介していこうと思います。
■ 《約束された終末、エムラクール》
プロツアー『異界月』でも大活躍したこのカード。スタンダードのみならず、モダン環境でも大活躍する可能性を秘めていると思います。
現状、モダンのトーナメントシーンで使われているのは【赤緑トロン】ぐらいですが、スタンダードと一緒か、それ以上に大暴れする可能性があると思っています。
モダンには、スタンダードでは見かけない“部族”というカードタイプがあります。有名なのは、《名も無き転置》や、《全ては塵》にでしょうか。
そう、モダンでは5マナでエムラクールをキャストできます!(クリーチャー、アーティファクト、エンチャント、プレインズウォーカー、ソーサリー、インスタント、部族、土地の計8マナ軽減)
最速でエムラクールを出したい!と思い作ったのが、こちらのデッキです。”Super Crazy Zoo”にあやかって、“Super Crazy Emrakul”と名付けました。
8 《山》 4 《血染めのぬかるみ》 2 《沸騰する小湖》 2 《血の墓所》 2 《魂の洞窟》 -土地 (18)- 4 《発生器の召使い》 4 《約束された終末、エムラクール》 -クリーチャー (8)- |
4 《ギタクシア派の調査》 4 《タール火》 4 《信仰無き物あさり》 4 《捨て身の儀式》 4 《大地のうねり》 4 《突沸の器》 4 《ミシュラのガラクタ》 4 《彩色の星》 2 《槌のコス》 -呪文 (34)- |
マナ加速を駆使することで、3ターン目から4ターン目にはエムラクールを召喚することが可能となっています。
ただし、このデッキにはいくつか致命的な弱点がありました。
1つは、「早すぎて相手を無茶苦茶にできないこと」。
相手が展開する前に召喚してしまうので、せいぜいフェッチを空切りして、クリーチャー1体を特攻させるのが関の山なのです。
そしてもう1つは、全力でマナ加速を使って召喚する、ある意味「打ちあげロケット」みたいなデッキなので、《差し戻し》されたり、《反射魔道士》で戻されたり、そもそもエムラクール本体が打ち消されたりすると、次に召喚できるのは一体いつになるのやら……ということです。
夢にあふれるデッキなので、いつか調整してエムラクールに似合う立派なデッキにしたいところです。
■ 《見事な再生》
一見すると、ただの弱いレアカードですが、書いてあることは非常に強力です。モダンで使おうとすると、ぱっと思いつくのは多数の「発掘」カードとあわせて【ドレッジ】のように振る舞い、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を使って勝ちに行くデッキでしょうか。他にも《迷路の終わり》などを使っても面白そうです。
「ドレッジ」で使うと、墓地に落ちた《見事な再生》も《神秘の回復》で回収できるので、かなり良さそうではあります。
他には《堕ちたる者、オブ・ニクシリス》とのコンボが考えられます。単純に、墓地に7枚ぐらい土地が落ちていれば勝ち……きっと強い!
■ 《最後の望み、リリアナ》
「主に使われるとしたら【ジャンド】かな」と思ったのですが、モダンでは同じ3マナに《ヴェールのリリアナ》という強力なライバルがいるため、出番はなさそう……。
しかし!意外や意外、モダンでも墓地回収は結構強く、「+1」能力の-2/-1修正も《貴族の教主》や、各種「感染」生物相手には《ヴェールのリリアナ》よりも輝く場面があり、最近ではどちらのリリアナも採用しているデッキがあるようです。
■ 《残忍な剥ぎ取り》
こちらも【ジャンド】で最近見る1枚。
実際使ってみたところ、モダンでお馴染みの軽い除去のおかげで殴りやすく、フェッチランドや軽いハンデス呪文を打ってるだけで「昂揚」するため、存外強かったです。《闇の腹心》との相性の良さは言わずもがなですし、《クルフィックスの狩猟者》との相性も良かったです。
ただ、どうしても「常に4/4」というわけにはいかないので、他の2マナ域の強力なライバル(《タルモゴイフ》《漁る軟泥》《闇の腹心》)と比較すると、若干見劣りするかもしれません。ですが、デッキによっては今後の活躍が期待できそうです。
■ 《老いたる深海鬼》
「タコ」の愛称でお馴染み、《老いたる深海鬼》。
スタンダードでも一定の活躍をしているこのタコですが、「モダンでも行けるんじゃないか」と思い、僕は今MO(Magic Online)でこれを4枚入れた【バントエルドラージ】を調整しています。
1 《森》 1 《島》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《ヤヴィマヤの沿岸》 2 《溢れかえる岸辺》 2 《低木林地》 1 《寺院の庭》 1 《繁殖池》 1 《神聖なる泉》 3 《魂の洞窟》 4 《エルドラージの寺院》 -土地 (24)- 4 《貴族の教主》 4 《作り変えるもの》 3 《空中生成エルドラージ》 2 《変位エルドラージ》 4 《難題の予見者》 4 《現実を砕くもの》 3 《希望を溺れさせるもの》 4 《老いたる深海鬼》 -クリーチャー (28)- |
4 《古きものの活性》 4 《流刑への道》 -呪文 (8)- |
既存の【バントエルドラージ】は、フェアデッキの極致みたいなデッキで、「出して殴る」以外にすることがあまりなく、相手を邪魔するのも《難題の予見者》頼みでした。
それがタコの加入により、相手の土地を縛ったり、邪魔なブロッカーを寝させたりと、やれることが大きく増えて、デッキの強さが上がりました。
「4枚必要なのか?土地のバランスは?3マナ域の生物の選択は?」といった点は今後の調整次第ですが、今後の「タコドラージ」に是非注目してください。
■ 《異界の進化》
前評判は凄かったのに、蓋を開けてみれば《呪文捕らえ》の影響か、スタンダードでは全く使われていないこのカード。モダンではどうかと言われると、「キキコード」そして【バントエルドラージ】でたまに見かけます。
前者は《鏡割りのキキジキ》のサーチ手段や、昔の《出産の殻》みたいな感じで使われているっぽいです。後者は適当な3マナエルドラージから《第10管区のラヴィニア》や《現実を砕くもの》を呼ぶ形で使われています。
やはりネックとなるのは追加コストとしてクリーチャーの生け贄が必要なため、単純に打ち消しされると損をする、ということでしょうか。カードの効果自体は強いので、今後の使われ方に注目といったところです。
■ 《狼の試作機》
「2マナ、5/5」というハイスペックと、強烈なデメリットをあわせ持つ狼ロボです。
スタンダードでは低マナ域のカードがそこまで多くないので、ハンドを0にするのは非常に大変ですが、モダンではハンドを0にするのは非常に容易です。可能性のあるデッキと言えば、【親和】や【バーン】、そして「メガハンデス」でしょうか。
中でも「メガハンデス」は相手も自分もハンドが0のことが多く、これまでは勝つのに時間がかかるデッキだったので、相性は良さそうです。
他にも『異界月』には可能性のありそうなカードがたくさんあるので、是非モダンで使ってみてください!
最後に、はま屋の宣伝です!
はま屋の「くま」をあしらった【ダイスを作っちゃいました!】
晴れる屋ダイスと一緒に、是非使ってください!
はまさん
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