「環境初期は速いデッキが活躍する」というのはよく知られたセオリーです。
- 2016/09/23
- 高橋純也のデッキ予報 vol.26 -晴天『カラデシュ』-
- 高橋 純也
詳しくは高橋 純也さんの記事にまとめられていますので、そちらをお読みください。速いデッキが活躍する理由や、環境全体の動きについて、丁寧に解説されています。
ミッドレンジやコントロールのような遅いデッキが活躍するまで、もうしばらく時間がかかりそうではありますが、遅いデッキの姿を見ないわけではありません。速いデッキに対抗する様々なカードを搭載して、コントロールデッキが大会で結果を残しつつあります。
今回は、環境初期で活躍しているコントロールデッキをご紹介します。まずは、こちらの「白青コントロール」から。
7 《島》 7 《平地》 4 《港町》 4 《大草原の川》 2 《曲がりくねる川》 2 《荒廃した瀑布》 -土地 (26)- 1 《激変の機械巨人》 4 《奔流の機械巨人》 -クリーチャー (5)- |
3 《鑽火の輝き》 1 《否認》 3 《革命的拒絶》 3 《空鯨捕りの一撃》 3 《虚空の粉砕》 4 《天才の片鱗》 1 《即時却下》 4 《燻蒸》 1 《隔離の場》 3 《ドビン・バーン》 2 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 1 《秘密の解明者、ジェイス》 -呪文 (29)- |
2 《折れた刃、ギセラ》 2 《断片化》 2 《儀礼的拒否》 2 《即時却下》 2 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 1 《保護者、リンヴァーラ》 1 《否認》 1 《隔離の場》 1 《停滞の罠》 1 《行き詰まりの罠》 -サイドボード (15)- |
白と青の組み合わせは、豊富な除去呪文と打ち消しを活かして盤面、そしてゲームをコントロールすることに長けている2色です。
早速、『カラデシュ』から加わったカードに注目してみましょう。まずは《激変の機械巨人》です。
各色の機械巨人はどれも強力な能力を持っていますが、白の機械巨人は”土地に触れられない《大変動》“を内蔵しています。《大変動》と違って、プレインズウォーカーも1体は残ってしまうこと、そして、残すパーマネントをそれぞれのプレイヤーが選ぶ点が《悲劇的な傲慢》とは異なることには気を付けなければなりませんが、盤面を激変させることが可能なことは間違いありません。
ちなみに、自身は「アーティファクト・クリーチャー」であるため、盤面に残す際にどちらのパーマネント・タイプを選択するかは自由です。残したいパーマネントを考慮して選択しましょう。機械巨人がもう1体居るのなら、一方はクリーチャーとして、もう一方はアーティファクトとして残せるので、お忘れなく。
次は、《奔流の機械巨人》です。
瞬速を持ち、マナ・コストを踏み倒して墓地にあるインスタントを唱えることが可能という、”太った《瞬唱の魔道士》“。相手の呪文を《即時却下》で打ち消しつつ、5/6の機械巨人が戦場に立つ……恐ろしい!サイドボードに採用されることが増えてきた《断片化》や《自然のままに》では対処できないのも評価点ですね。
- 2016/09/29
- 津村健志オススメの『カラデシュ』注目カード20選
- 津村 健志
Hareruya Prosの津村 健志さんも注目しているカードです。こちらの「注目カード20選」では様々なカードが紹介されていますので、ぜひご覧くださいね。
新たなるプレインズウォーカー、《ドビン・バーン》も忘れてはいけません。
”超高速デッキ”が駆け抜ける環境初期がコントロールデッキにとって向かい風であるため、まだまだ評価されていない1枚ですが、コントロールデッキが活躍を始めれば、《ドビン・バーン》の強さが際立ちます。コントロールデッキのために生まれてきた、と言っても過言ではないプレインズウォーカーです。
「+1」能力で相手のクリーチャーを押さえつけ、突破するためにクリーチャーを並べようとしたら《虚空の粉砕》で打ち消し、《空鯨捕りの一撃》や《鑽火の輝き》で処理しつつ、それでも並べてきたなら《燻蒸》!というのは様式美となりそうですね。
「かなりインスタントを使ってしまった……」となってもご安心を。その頃には、《奔流の機械巨人》を大地に立たせるマナを用意できているはずです。
同じ4マナに《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》という強力なライバルが存在する、という悩みもありますが、2体のプレインズウォーカーを盤面に応じて贅沢に使い分けていきましょう。
また、『マジック・オリジン』がスタンダードから姿を消したことで、《秘密の解明者、ジェイス》の評価も上がっています。
「ドロー、バウンス、そしてカウンター」という青の三種の神器を持ちながらも、《ヴリンの神童、ジェイス》という超強力なライバルが存在したため活躍の場がなく、「生まれた時代が悪かった」と評されていた1枚。いよいよ輝く時代がやってきました。
初期忠誠度5を活かしつつ、《ドビン・バーン》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と協力して、盤面をコントロールしていきましょう。ロングゲームになればなるほど、ジェイスが勝利への道を解明してくれるはずです。
また、青白に緑を足した、「バントコントロール」も環境に姿を現しています。
4 《島》 1 《森》 3 《平地》 3 《大草原の川》 3 《梢の眺望》 4 《進化する未開地》 4 《伐採地の滝》 3 《港町》 1 《植物の聖域》 -土地 (26)- 3 《森の代言者》 4 《呪文捕らえ》 2 《不屈の追跡者》 2 《金線の使い魔》 1 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》 1 《約束された終末、エムラクール》 -クリーチャー (13)- |
2 《ウルヴェンワルド横断》 4 《神聖な協力》 1 《罪人への急襲》 3 《ジェイスの誓い》 2 《停滞の罠》 1 《燻蒸》 4 《実地研究者、タミヨウ》 2 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 2 《生命の力、ニッサ》 -呪文 (21)- |
3 《折れた刃、ギセラ》 2 《否認》 1 《空中対応員》 1 《不屈の追跡者》 1 《消えゆく光、ブルーナ》 1 《自然のままに》 1 《儀礼的拒否》 1 《継続する調査》 1 《即時却下》 1 《燻蒸》 1 《隔離の場》 1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -サイドボード (15)- |
バントカラーの優秀さは前環境の「バントカンパニー」の活躍を見れば明らかですが、昨日の【スタンダード・デッキ・ピックアップ】でご紹介したように、《集合した中隊》を失っても「バントアグロ」「バント人間」は活躍をしています。
こちらのデッキは、《墓後家蜘蛛、イシュカナ》や《約束された終末、エムラクール》をフィニッシャーとして採用しており、バント「昂揚」コントロールのようなデッキとなっています。
新たなクリーチャーは、《金線の使い魔》。3マナで2/2というサイズに、戦場に出して2点回復、死亡したら1ドローという能力を持ち、さらに自身が「アーティファクト・クリーチャー」であることを活かして、「昂揚」達成の手助けもしてくます。見た目も可愛いらしく、一家に一匹欲しいくらい素敵!
メインボードから4枚採用されている《実地研究者、タミヨウ》の「-2」能力に注目です。この能力が対象にできるのは、「土地でないパーマネント」なので、「機体」を対象にすることができます。今にも動き出さんとする《領事の旗艦、スカイソブリン》や《密輸人の回転翼機》などを対象にして、相手の動きにブレーキを掛けることが可能です。
- 2016/09/30
- 明日から使える?白赤「機体」デッキ解説
- 井川 良彦
この《実地研究者、タミヨウ》については、Hareruya Prosの井川 良彦さんから教えていただきました。ありがとうございます!【連載初回】でもご紹介しましたが、井川さんはいち早く「白赤『機体』」に注目してデッキを調整し、記事を書かれています。「機体」を対処できるカードについて詳しいのも納得ですね。プロのデッキ解説は非常に貴重なので、ご一読を!
コントロールが環境初期で活躍しづらいのは、「カードに対する最適解」が定まっていないからです。環境で活躍するカードが出揃い、それに対する最適解が定まってくれば……ミッドレンジ、コントロールがメタゲームの上位を占めることでしょう。
現在は、最適解を導き出している期間。様々なカードを試して、環境に対する答えを探し出してみましょう!
では、また明日!
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