こんばんは、 塚本 です。
せっかく『マジック:ザ・ギャザリング ― 統率者(2016年版)』が発売されましたし、 【グランプリ・千葉2016】 も開催されるとのことで……
新カードをフィーチャーしたデッキを組みたい !!
さっそく気合を入れて考えていきましょう !!
◆ 着想
とにかく ”共闘” というメカニズムを使ってみたいので、デッキのメインとなる統率者1枚と、それをサポートするために、副色として優秀な色をもった統率者を1枚。 こんなイメージで考えていくことにしました。
もし4色になった場合は、採用できるカードの選択肢が爆発的に増えます。 そのため、構築が難しくなるばかりか、ユーティリティカードを選択してしまいそうなので、 1つの強いテーマを決める ことにしました。 そうすると、他のカードはそれに付随するように選んでいくため、 「構築しやすくなるのかな?」 と思ったのです。 そこで今回は試験的に2体選ぶうちの片方を、よりコンセプティブなクリーチャーに、もう片方をシンプルなものに設定するように考えました。
今回登場した ”共闘” をもつ15種類のなかで一番目を引いたのは、 !! 訓練された統率者戦プレイヤーなら、このクリーチャー + 探査呪文で大ダメージを与えることはすぐに思い浮かぶでしょう。 「で10点 !!」 なんてできたら気持ちよさそうですよね。 「やでドローしながら8点 !!」 でも十分強いので、もう片方の ”共闘” もちはぜひとも青いカードにしたいところです。
しかし、 ”探査” 呪文を使うには墓地にカードを溜めるか、マナを伸ばさない限りは、そう何回も連続して使うことは難しそうです。 マナを伸ばして使うのであれば、もっと強い効果の呪文は他にもあるので、 ”探査” 呪文は厳選した数枚だけ採用するとよさそうです。 すると、他にもタダ打ちできる高コストの呪文か、大ダメージを与える手段が必要になります。
こうして方向性は見えてきたので、大ダメージを与える手段を模索することにしました。
◆ 要は、高カロリーの連打
「大ダメージを与える手段とはなんだろう ?」
こう考えたときに真っ先に思い浮かんだコンボはこれでした。
からをめくる、 3マナ16点 のコンボ !! 有名なので圧倒的多数が知っているとは思われますが、当時、僕はこのコンボを体験したことがなかったので、カードゲームの醍醐味のひとつとして、過去の軌跡を辿ってみることにします !!
当時からかなりの時が経ち、カードプールも増えたので、このコンボは別の組み合わせでも再現可能になっています。 の亜種にはを筆頭に、実はたくさんあるのです。 問題は 「のような高コストのカードをどれくらい無理なく用意できるのか ?」 ということになります。 やのようにでめくる専用のカードを、別の手段でも活かせないと、コンボ専用の弱いカードばかりになってしまうという弱点ができてしまうのです。
手札にきてしまった高コストのカードはやを使って更なるダメージ源にするか、やのような呪文で再び山札の上に積んで、 アゲイン するのもいいですね。 山札の上にあるカードが重要なので、今回はやといったカードの力も存分に借りることになりそうです。
ただ、いくら高カロリーでダメージ重視とはいえ、全員を倒すのにはいささか悠長な方法です。 そこでやといった効率よく対戦相手全員のライフを著しく減らせる呪文を用意しておきたいですね !!
◆ 相方どうするか問題
こうなると肝心なのは、 の相方を誰にするか ? 残る白、青、緑を色ごとに採用するメリットを洗い出すと、優先順位がわかって、自ずと2枚目の統率者が決まりそうなので、さっそく試行開始 !!
● 白
・ でコンボパーツを集められる
・ 追加のとしてが使える
・ 全体除去が豊富でコンボを安全に決められる
・ はと相性抜群 !!(ただしは死ぬ)
● 青
・ のような山札操作の呪文が豊富
・ コンボにのような打ち消し呪文で対抗できる
・ 高コストの代表格を使える
・ やが強い !!
● 緑
・ やで山札の上を操作しやすい
・ やといった高コストかつライフを得るカードがある。延命したりを使ったサブプランも狙える
・ やなど、4色のデッキの色マナサポートが豊富にある
こうして挙げていくと、どのカラーも魅力的に見えるので、次は2色を組み合わせを見てみましょう。
白 + 青 だとと組み合わせると、強くて楽しそうなを使える !!
白 + 緑 にはがあります。 単純にコンボのために高コストのカードを積み込むのもいいですが、それ以外の使い道もありそうです。 ユーティリティなクリーチャーを一緒にサーチすると余裕が生まれそうでいいですね。 そして高コストの代表格ことだってあります。
青 + 緑 には、高コストの呪文が手札にきても使えるようにしてくれる相方、がいます。
こうして2色の組み合わせを見てみると、 白 + 緑 にするメリットが一番多く見えます。 緑ならではの大量ライフゲインもサブプランとして面白そうです。 ただ、もとても魅力的に感じるので、最終的にはかのどちらを取るかの2択となりますね。
メリットがはっきりしたので、さらに熟考した結果できた結果はこれ !! 果たして相方として選ばれたのは何色なのか !?
「+」
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-統率者 (2)-
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-土地 (42)-
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-クリーチャー (13)- |
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-呪文 (43)- |
選ばれた相方 !! タフネス5でブロッカーとして最適なので延命にはかなり貢献してくれます。 そしてが選ばれたということは、デッキのカラーは 赤黒 + 白緑の4色となりました !!
そして、山札の上のカードのコストを参照するダメージ源各種と、
高コストのカードの組み合わせで大ダメージを叩き出しましょう !! やは手札にきてもで更なるダメージ源になりますし、とは終盤の頼れるフィニッシャーにもなるので、無駄にならなくていいですね !!
そして今回単体で最も相手のライフを削ってくれそうなカードとしては、、の2枚 !! 下準備もせずにいきなり相手のライフを20点やら13点にしてしまえるので、一気にやの射程圏内に手が届きそうになります。 まだ態勢の整っていない序盤や終盤戦の後に引いてきた系の呪文でコンボが揃えられそうなときは、こういったカードをサーチできるのがいいですね。
◆ サブプランでも高カロリー !!
何回かに分けて大ダメージのアクションを繰り返すデッキの戦略上、どうしても相手の攻勢への対策が必要になってくるので、そういう相手には 大量ライフゲインで対抗 することにしました。 するとは大量ダメージコンボのパーツになるだけでなく、大量ライフゲインにも貢献してくれる素晴らしいパーツになりました !!
コスト参照する回復呪文を使って大量ライフゲイン !! とは、防御しつつからの大ダメージも兼ねます。 すごい!!
さらに !! ライフゲインも攻撃の手段にしてしまおう、ということでとも採用 !! とコンボは多人数戦ならではの破壊力で一気に2人を倒せて気分爽快 !!
はに装備することで攻防一体に !! 今回のリストには採用されていませんが、をクリーチャー化する手段があれば、と組み合わせで無限ダメージ !! もできるので、気持ちよさ重視の人はこのコンボの検討をするのもいいですね。
◆ ”共闘” システムの雑感
4色のデッキにする場合は、 マナトラブルが若干増えて、トリプルシンボルの呪文を唱えるハードルが上がった と感じました。 当初からいつもより色マナサポートを多めに入れたつもりでしたが、それでも足りなかったので、今回のリストでは更に多めに採用しています。 単にマナを伸ばすのではなく、色マナを補えるカードを意識して多めに採用すること が構築するポイントになりますね。
緑を含む色の場合は、クリーチャー破壊、やアーティファクト破壊に引っかかることがないように、のようにマナを伸ばしながら色マナをカバーできる呪文を優先して採用するのが望ましいと感じました !!
とはどちらもマナコストも軽く、手札が重いときでも毎ターンアクションできました。 ”共闘” システムでクリーチャーを選ぶ場合は、片方、またはどちらも軽い統率者だと手数の面で有利になれる と感じました。 どちらも重い統率者にしてしまった場合は、両方を活かす構築はだいぶ難しく感じたので、何らかの工夫が必要になるでしょう。軽い統率者は色合わせでデッキに噛んでいないカードだとしても、序盤から肉壁としてゲームに貢献してくれるので最高ですよ !!
そういった意味ではタフネス5のは硬くてよかったです。 特に今回のようにガチガチなコンボデッキでは必要不可欠なくらい助けてくれて良かったです。 愛着がわきすぎて、の能力にスポットを当てたデッキを組んであげたいくらいです !!
今回は新しいギミックである ”共闘” にチャレンジしつつも、往年のコンボである「ドラコ爆発」をフィーチャーしてみました。 過去を彩った歴史をいつでも追体験できることがカードゲームの醍醐味 だと言いましたが、統率者戦というフォーマットが一番追体験するのに向いていると思います。 レガシーやモダンでは実現することが難しそうな過去のお気に入りコンボをもとに統率者戦をはじめてみてはいかがでしょうか !?
続く !!
塚本 樹詩
統率者戦をこよなく愛し、どうやったら瞬殺コンボを達成できるかに日々心血を注いでいるデッキビルダー。頭のおかしいデッキを作らせたら右に並ぶ者はいない。また他のフォーマットでも、よく狂気と芸術点を掛け合わせて勝利に変換している。代表作は【グリセルシュート】など。
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