今『統率者レジェンズ』を買う理由
2021年5月某日。
『ストリクスヘイヴン:魔法学院』『統率者2021』の興奮冷めやらぬ中、『モダンホライゾン2』のプレビューが展開されています。
晴れる屋ではモダホラ2の予約も受け付け中。
そんななか、日本語ミスティカルアーカイブ、《時間のねじれ》ちゃん欲しさにまだセットブースター開封をしている方もいるでしょう。
そんなわけで僕、いってつも買っちゃいました!
そう、『統率者レジェンズ』ドラフト・ブースターパックを。
大丈夫、『統率者レジェンズ』は時代遅れなセットなんかじゃあありません。《宝石の睡蓮》を手に入れるチャンスがありながら楽しく統率者戦が遊べてしまいます。
統率者戦だいすきいってつの「週刊 統率者戦デッキを作ろう」、今週は統率者戦をリミテッドで遊ぶ魅力をお伝えします!
遊ぶたびにデッキ構築できる最高の統率者戦にぜひチャレンジしてみてください。経験者も初心者も区別なくいっしょに楽しめますよ!
『統率者レジェンズ』はどんなセットだったのか
『統率者レジェンズ』(以下CMR)は2020年11月発売。記事執筆段階でおよそ半年前に発売されたセットでした。
トップレアであった《宝石の睡蓮》は「令和のブラック・ロータス」として話題になりました。《吸血の教示者》《マナ吸収》といった強力なカードが再録されたこともうれしい要素です。
魅力的なカードが多数収録されていますが、このセットの最大の魅力はリミテッドで統率者戦が遊べるということです。
その場で開封したパックから出てきたカードだけで遊ぶリミテッドは、初心者と経験者で「資産差や嗜好の違いによるデッキパワー差が無い」、「初心者でも統率者戦・多人数戦の楽しさを実感できる」、「経験者はプレイ技術と構築力によるゲームを楽しむことができる」といいことづくめのフォーマットなのです。
週刊 リミテッドで統率者戦デッキを作ろう
構築ルール確認
リミテッドだけあって構築ルールが一般的な統率者戦と少し違います。
デッキの枚数は統率者を含めて60枚以上
統率者戦は100枚ちょうどというルールですが、リミテッドでは「統率者を含めて60枚以上」です。一般的な構築戦と同じ枚数なので、土地を何枚入れるか計算しやすいですね。
同名カードは何枚でも入れてもよい
統率者戦は同名カードが入れられないハイランダールールですが、リミテッドでは同名カードを好きなだけ入れられます。一枚しか入れられないとカードが足りなくて60枚に足りない!なんてことになる可能性がありますし、ドラフトで意識して同じカードを集めても2枚がいいとこでしょう。
もちろん基本土地は自由に入れることができます。晴れる屋では店頭でリミテッド用の基本土地を無料で貸し出していますので是非ご利用ください。
《虹色の笛吹き》が使える
基本土地と同じように、《虹色の笛吹き》が提供されます。統率者として使用することが大前提で、好きな固有色1色を指定できます。
色はこの組み合わせでやりたいのに固有色が合う統率者がいない!というときに使いましょう。
1箱から4枚出るので、使わない人から借りるとよいでしょう。
注目のキーワード能力
「統治者」
統治者になったプレイヤーはエンドフェイズにカードを1枚引きます。統治者に戦闘ダメージを与えたプレイヤーはあらたな統治者になります。手札欲しさに次々と戦闘が行われます。
- 2021/05/09
- 統率者列伝 《真の後継者、ジャレッド・カルサリオン》
- いってつ
統治者について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。《真の後継者、ジャレッド・カルサリオン》も『統率者レジェンズ』出身ですよ!
再演
「再演」は『統率者レジェンズ』で新たに登場した能力で、墓地にある自身を追放してマナコストを支払うことで対戦相手の数と同じだけのコピートークンが戦場に出ます。マナは出るが手札が少ない終盤戦を支え、時にはフィニッシャーにもなりうる能力です。
アーキタイプ紹介
初めて統率者戦デッキを組み人のために、ご丁寧に「この色ならこのアーキタイプがよい」とのアドバイスが箱に封入されています。ここでも見ていきましょう!
白青・飛行
飛行クリーチャーがリミテッドで強力なのは統率者戦でも同じ。「統治者」がほぼすべてのゲームで発生するため、回避能力である飛行の価値は非常に高くなっています。飛行で盤面を固めたところに《恩寵の宮廷》は圧倒的な制圧力となります。
白黒・トークン
「再演」に加え、白にはトークンを生成する呪文が多数。《愚者滅ぼし、テヴェシュ・ザット》は忠誠度を高めながらトークンを2体生成できます。盤面を物量で支配しましょう。
青黒・墓地
ゲームの終盤、手札が少なくなり戦場も乏しい……そんなとき墓地から「再演」クリーチャーを続々登場させ、《冒涜する者、トーモッド》でトークンを出し、《死の波のアラウミ》で再演を持たないクリーチャーも次つぎ戦場に戻しましょう。
青赤・海賊
相手のカードを利用したり宝物を手に入れたり。海賊さながらにやりたい放題です。飛行や威迫、「ブロックされない」など回避能力持ちが多いことも「統治者」下では有利に働きます。悪名高い《船殻破り》を手に入れたならぜひ。
黒赤・生贄
自ら戦場のパーマネントを生贄に捧げるギミックはリミテッドでも機能するのでしょうか。『統率者レジェンド』には「再演」があります。終了フェイズにどうせ生贄に捧げられてしまうので、きっちり利用しましょう。《船壊し、ダーゴ》と宝物・トークンのシナジーにも注目です!
黒緑・エルフ
緑のランプに黒のアド稼ぎ。大量のエルフを展開したら《ジョラーガの酋長、ヌーマ》でサイズアップ!押せ押せ!《完全者の誇り》《眼腐りの虐殺》もぜひ。
赤緑・ハイパワー
力こそパワー!!パワーの大きいクリーチャーが一番強い。マジックの根本に立ち返る素晴らしいアーキタイプ。
緑白・+1/+1カウンター
クリーチャーを横並び展開するだけではなく、それぞれを底上げ強化していくことで戦場を支配します。緑の土地加速、白のトークン。見た目以上の爆発力、継戦能力で戦場を埋め尽くそう。
緑青・重量スペル
序盤はおとなしく。緑の土地加速で早々に6マナ域に達したら重量級スペルを連打して盤面をひっくり返しましょう。「続唱」を持つ呪文はコストが重い傾向がありますが、その爆発力は本物。《頂点壊滅獣》でゲームを終わらせよう。
赤白・オーラ装備戦略
オーラ戦略あるある。つけるクリーチャーがいない。《ロフガフフの息子、ログラクフ》が解決します。装備品戦略あるある。装備コストが捻出できない。《剛胆な考古学者、アーデン》が解決します。息子、3ターン会わざれば刮目してみよ。
リミテは自由。統率者も自由。
もちろん、ウィザーズが紹介するアーキタイプに縛られる必要はありません。3色の固有色を持つ統率者にも強力なものがたくさんいますし、リミテッドだからこそ生まれる独特なシナジーを活かしましょう。
過去に戦った「赤黒再演」が非常に強かったのを覚えています。《冒涜する者、トーモッド》が戦場にいる状態で「再演」を起動してゾンビトークンを生み出し、攻撃し終えた続唱トークンを生贄に捧げて《船壊し、ダーゴ》を繰り出し、《船壊し、ダーゴ》が除去されたら墓地から統率者者領域に戻してゾンビを生み出すデッキでした。何度どかしてもトランプル持ちのパワー7の統率者がすぐに出てくる恐ろしさ。
リミテッドでデッキ構築を見直そう
統率者戦はそのカードプールの広さ、選択肢の多さゆえに構築にまようこともしばしば。そんな時、リミテッドでのデッキ構築が「新しい視点」「構築の基本」に気づかせてくれます。初心者、これから統率者に参入する方にもおすすめです!楽しいしね!
いってつは絶版前に何箱か確保するつもりです。出遅れるな!
予告
とはいえいきなりリミテッドで統率者……ハードルを高く感じる方もいるかもしれません。その特性上、競技大会も開かれませんし、なかなか参考になる資料も少ない。
そこで来週の「週刊 統率者デッキを作る」では、リミテッド統率者戦の「色の選び方」「リミテッド的ボムレア」「ピックの指針」などをお伝えしていきたいと思います!
それではみなさん、統率者戦のテーブルでお会いしましょう!