統率者戦 目線で2021年を振り返る!後編

いってつ

2021年の統率者戦を振り返る!後編

みなさんこんにちは、いってつです。

2021年さようなら。そしてよろしく2022年。みなさんは無事2021年を収められましたか?いってつの2021年はまだ終わっていません。まだ総括を書き終わっていないからね!

というわけで今回は2021年を統率者目線で振り返る!後編です。

7月~ハルブリーチャー、去る~

『フォーゴトン・レルム探訪』の発売を控えた7月12日。統率者戦のルールアップデートが行われました。

それは統率者戦での「ダンジョン」の挙動についての解説と、《船殻破り》が禁止推奨カードに指定されたことを告げるものでした。

船殻破り

詳しい経緯については当時も記事にまとめていましたので、未読の方はぜひご覧ください。

「禁止カードがでにくいフォーマット」統率者戦において、「統率者戦向けにデザインされたセット」から禁止推奨カードが出た、というニュースは衝撃的でした。

「禁止になったことでコミュニティの幸せの総量は増えた」といってつは考えています。禁止となった理由の一つである《Wheel of Fortune》などのカードとの組み合わせの凶悪さ、《ギトラグの怪物》《パルン、ニヴ=ミゼット》のようなドローを通してアドバンテージを得る統率者を苦しめすぎたのです。

とはいえ、当時《船殻破り》は青のデッキの必須カードとまで言われていましたから、肩を落としたプレイヤーも多かったはずです。この僕も4枚所有していました(リミテを遊びすぎた)。

現在では《船殻破り》はレガシーの【ローグコンボ】やヴィンテージの【ボルトキー】などに活躍の場を移し、対戦相手の手札をかっさらっています。

8月 ~フォーゴトン・レルム探訪は本当に塩?~

7月末に『フォーゴトン・レルム探訪』がリリースされます。「基本セット」の代わりにデザインされ、セット全体を通して「ダンジョンズ&ドラゴンズ」とのコラボレーションセットになっていました。

ダンジョンズ&ドラゴンズと言えばRPGの祖とも言える偉大なゲームです。そのキャラクターたちがマジックに登場するとなれば当然、「伝説のクリーチャー」に期待してしまいます!

オズワルド・フィドルベンダー暴走魔導士、デリーナギルドの重鎮、ザナサー

実際、『フォーゴトン・レルム探訪』で登場した統率者は独特なギミックを持ったものが多く、バラエティー豊かでした!

ティアマトドラコリッチ、エボンデス年老いた骨齧り

新たな5色のドラゴン統率者《ティアマト》をはじめ、各色に神話レアのドラゴンのサイクルがあり、ドラゴン愛好家にとっても文字通り「アツい」セットでした!

9月 ~悲劇再び~

8月末に発表された統率者戦の大規模イベント「コマンダーサミット」。残念ながら時勢を鑑みて延期となってしまうのですが、統率者戦をメインに据えて幅広いプレイヤーを「サミット」よろしく招致するイベントは話題を呼びました。

その一方、統率者戦にまたも禁止推奨カードが増えてしまいました。

不屈の巡礼者、ゴロス

カジュアルなゲームの多様性を阻害するといういままで無かった理由で《不屈の巡礼者、ゴロス》が禁止されます。

詳細な経緯については記事をご覧ください。前回の《船殻破り》の時と違い、多くのプレイヤーのデッキを崩壊させた改訂だったため衝撃的でした。

世界火

その一方で《世界火》が解禁されることになり、多くのプレイヤーを驚かせました。手札、戦場のパーマネントをすべて消し去り、ライフも1点になってしまう強烈な呪文です。

  • いってつ
  • ティボルトの世界火
  • 統率者戦
  • (commander)

先ほどの記事中で紹介したこのジョークリストが思わぬ話題となったことも印象深いです。《ティボルトの計略》が来るまでマリガンし続け、《ロフガフフの息子、ログラクフ》《ティボルトの計略》で打ち消すと《世界火》がめくれます。あとは《燃えさし爪の使い魔、ケディス》を出して殴れば勝ち。技術の介入が一切ない、運だけに左右される酷いゲームプレイを生み出すデッキです。まったくおすすめしません。

ロフガフフの息子、ログラクフ燃えさし爪の使い魔、ケディスティボルトの計略

しかしこうしたデッキを愛するプレイヤーがいるのも事実。思考実験としてはとても面白いものでした。組むのも回すのもまったくおすすめしません

10月 ~新定番登場~

9月末には『イニストラード:真夜中の狩り』がリリース!スタンダードセットでありながら統率者戦の新定番として定着しそうなカードが登場しました。

食肉鉤虐殺事件月銀の鍵心悪しき隠遁者

《食肉鉤虐殺事件》はコンボパーツを兼ねた全体除去で、黒の濃いデッキで見かけることが多くなってきました。

《月銀の鍵》は「マナ能力を持つアーティファクト」を探すアーティファクト。固有色の制限なくどんなデッキにでも採用でき、《アシュノッドの供犠台》といったマナを出すサクり台がサーチできるのが非常に強力。個人的「1000枚買え」枠です。

《心悪しき隠遁者》もまた、青いデッキの新定番。起動型能力で呪文を打ち消したかと思えば、「降霊」でふたたび戦場へ出てきて、今度は自分の呪文を押し通させてくれます。

11月 ~コマンダーサミット開幕!~

延期となっていたコマンダーサミットがついに開催されました!『統率者レジェンズ』のシールドや各種変則フォーマット、そしてフリープレイが楽しめました。

フリープレイでは晴れる屋として独自の「求めるプレイ体験に応じたテーブル分け」を実施し、多くの方にご支持いただきました。

さらに注目されたのは「最強統率者決定戦」!ルール適用度は競技ではないものの、競技的な統率者戦を楽しんでいただけるイベントになりました。

また、統率者戦として――というより、ゲームの模様の動画配信がメジャーになった近年では珍しくテキストカバレージをお送りしました。緊張した空気のなかで飛び交うスペルの応酬と政治交渉の模様をご覧ください。

1月10日(月・祝日)には TC東京で第二回となるコマンダーサミットが開催されます!いってつも一日めいっぱい楽しむためにデッキの調整をしています。一緒に楽しみましょう!

――そうそう、『イニストラード:真紅の契り』も忘れてはいけません。

雑食するもの、グロルナク

《ギトラグの怪物》の卵から生まれた《雑食するもの、グロルナク》が登場してカエルファンを驚かせました。

耕作する巨躯豊穣

《耕作する巨躯》《豊穣》と組み合わせるとライブラリーの中の土地がすべて戦場に出てしまい、さらにライブラリーを好きな順番で積み込めるというド派手なコンボで話題に。

船砕きの怪物

スタンダードで大暴れしている《船砕きの怪物》は統率者戦では「打ち消されない《潮吹きの暴君》」として大暴れ。

イニストラードに再訪する今回の2セットは統率者戦に新しい風を送り込んでくれたようです。2022年には統率者レジェンズが再登場するようですが、スタンダードセットにも注目ですね!

12月 ~コマンダーサミット大阪へ~

12月25日。TC大阪でもコマンダーサミットが開催されます!

いってつも大阪へ出張。一日を通して関西の統率者コミュニティを取材させていただきました。関東をはじめ全国から参加者が集まって開催されたTC大阪でのコマンダーサミットはまさにサミットと呼ぶにふさわしい素晴らしいイベントになりました。

一方東京。弊社社長トモハッピーからとんでもない企画が飛び出します。突然の歳末セールを告知したのです!

当日は僕も店内にいたのですが、次々とデュアルランドや再録禁止カードが15%引きで売れていき、統率者戦のプレイヤーはみんな大喜びで楽しそうにお買い物をしていたのが印象的でした。「コマンダーサミットに向けていい買い物ができました!」さっそくフェッチランドからデュアルランドをフェッチして恵比須顔。いいマジック納めになりそうですね!

そして年が明ける。

コマンダーサミットin大阪では多くのプレイヤーに声をかけていただいたのも印象深かったです。この日は忙しくまったくゲームに混ざることができなかったのですが、1月10日のコマンダーサミットでは一日遊ぶ予定でいますので、ぜひみなさんのご自慢のデッキや統率者を見せてくださいね!
(その代わり最強統率者決定戦のカバレージはお休みします。僕も出るからね!)

改めまして、2021年は大変お世話になりました。本年も皆さんの統率者戦ライフをより楽しく充実したものにできますよう尽力してまいりますので、晴れる屋と晴れる屋メディア、いってつをどうそよろしくおねがいいたします!

それではみなさん、また統率者戦のテーブルでお会いしましょう!

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いってつ 晴れる屋メディアライターです。最近の悩みは記事執筆と動画出演で忙しくて統率者戦が1日2回くらいしか遊べないこと。 いってつの記事はこちら