最新のスタンダード大会結果をチェック!
こんにちは。晴れる屋メディアの紳さんです。
先日、『Standard Challenge 32』で6位に入賞した果敢型のバーンデッキがなかなか斬新でした。
《嵐追いの才能》を含め、果敢を持つクリーチャーがたくさん採用されています。
果敢クリーチャーを横並べしながら、火力呪文を連打する動きはかなり破壊力がありそうです。《食糧補充》も果敢を誘発させながらダメージリソースを確保できるため、かなりデッキに合ったカードといえるでしょう。
《食糧補充》は本当にどんなデッキにも投入されますね。恐るべし。
さて、今週はMOの大規模な大会、『Standard Showcase Challenge』の結果をチェックしながら注目デッキを紹介します!
3/22(土)『Standard Showcase Challenge』
353名と多くのプレイヤーが参加した『Standard Showcase Challenge』。結果はこのようになりました。
3/22(土)『Standard Showcase Challenge』
優勝 グルール果敢
準優勝 エスパーピクシー
3位 ゴルガリミッドレンジ
4位 赤単
5位 グルール果敢
6位 エスパーピクシー
7位 ゴルガリミッドレンジ
8位 ディミーアデーモン
優勝はグルール果敢、準優勝はエスパーピクシーとなりました。
アゾリウス全知、アゾリウスコントロール、オーバーロードの活躍は、グルール果敢や赤単を本気のスピードにさせてしまったようです。
一方、黒の除去が強いゴルガリミッドレンジとディミーアデーモンは、そのスピードにギリギリ喰らいついてトップ8入賞を果たしています。
グルール果敢
こちらが優勝したデッキのリストです。ほとんど赤単ですね。
スピードを追い求めた結果、ついに《噴出の稲妻》をフル採用しても足らず、下位互換の《ショック》まで採用されています。
環境に《稲妻波》があるなか、わざわざ1マナ2点火力を6枚も採用するのは《叫ぶ宿敵》の能力を誘発させるためと考えていいでしょう。
アゾリウスコントロールやオーバーロードにとって、《跳ねる春、ベーザ》や《永遠の策謀家、ズアー》によるライフ回復が望めなくなるのはかなりの痛手です。
《叫ぶ宿敵》の能力を絶対に誘発させないつもりで除去を構えたとしても、ケアし続けられる余裕を与えてくれるデッキではないため、完全に攻略するのは困難を極めます。
ちなみに緑のカードをタッチしてはいますが、マナが出る土地はわずか7枚と、そこまであてにしてないようです。
《探索するドルイド》はマナだけでも出来事としてプレイできますし、《脚当ての陣形》は「お守り」といった感じの採用でしょうか。
《陽背骨のオオヤマネコ》はサイドボードに4枚フル投入されています。これは赤単デッキの流行ですね。
クリーチャー – エレメンタル・猫
プレイヤーはライフを得られない。
ダメージは軽減できない。
陽背骨のオオヤマネコが戦場に出たとき、これは各プレイヤーにそれぞれ、そのプレイヤーがコントロールしていて基本でない土地の数に等しい点数のダメージを与える。
オーバーロードはこれを出されると、かなりのダメージを覚悟しなければいけません。《ホーントウッドの大主》が生成する《遍在地トークン》もダメージカウントに含まれ、場合によっては10点近いダメージをくらうこともあるでしょう。
スピードの向こう側にたどり着いたグルール果敢(ほぼ赤単)。4月には『タルキール:龍嵐録』が発売されますが、『霊気走破』環境の最後を締めくくるのに、ふさわしいデッキではないでしょうか。
エスパーピクシー
準優勝したエスパーピクシーのリストです。《呑気な物漁り》や《悪意ある呪詛術士》を採用せず、かなり除去と妨害に寄せています。
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エスパーピクシー
強力エンチャントを使いまわす!驚異のセルフバウンスシステム
エスパーピクシーの動きについては、ぜひ、デッキ紹介の記事をご参考ください。ここからはリストの注目ポイントに絞って紹介したいと思います。
トップメタ争いをしている赤単・グルール果敢との相性を考えたとき、マナベースの差が気になります。
3色デッキの宿命としてダメージランドに頼る部分は多く、今回のデッキでも7枚のダメージランドが採用されていました。毎ゲーム運よくファストランドばかり引けるはずもなく、ダメージランドはアグロデッキとのゲームで敗着となるでしょう。
今回のリストではエスパーピクシーとしてはやや珍しく、《分派の説教者》を採用しています。アグロデッキとの対戦を重ね、さすがに分が悪いと感じた末での緊急招集かもしれません。
不安な点はありますが、依然としてトップメタ候補のデッキです。極端なスピード勝負にならなければ、さまざまな盤面を《この町は狭すぎる》で乗り越えることでしょう。
3ターン目の《悪夢滅ぼし、魁渡》はあらゆるデッキを粉砕するインパクトがありますし、《食糧補充》もすんなり採用することができ、ほかの青いデッキに後れを取ってはいません。
メイン戦略となる《望み無き悪夢》を使い回す動きは強力無比で、《望み無き悪夢》はライフ2点ルーズを繰り返すことでフィニッシャーとなるエンチャントです。ただし、ほとんど専用サイドボードと言っていい《萎れ葉のしもべ》や《強情なベイロス》を採用したリストがまだまだ出回っていることがネックでしょうか。
即、釣り上げられる可能性のある、《忌まわしき眼魔》や《全知》を捨てられることも気になります。
今回のリストでは《分派の説教者》や《黙示録、シェオルドレッド》といった追加の勝ち手段がサイドボードに追加されていました。サイド後は《望み無き悪夢》を思い切って抜くという選択肢もあるようですね。
なにはともあれ、伸びしろはマナベースという感じでしょうか。ダメージランドを採用しなくても済むアイディアがあれば、さらに強いデッキとなりそうです。
ディミーアデーモン
トップ8にディミーアデーモンが入賞したことは意外に思われるかもしませんが、最近、入賞率が高くなっているアーキタイプでもあります。
3月17日に開催された『Standard Challenge 32』では優勝しており、今後はさらに注目度を上げるのではないでしょうか。
黒がベースのデッキということもあり、軽量クリーチャー除去がとにかく充実しています。タップインランドも少なく、赤単・グルール果敢が強い現スタンダード環境において、序盤の除去を徹底できるデッキはそれだけで価値があると言えるでしょう。
逆にロングレンジの相手には除去が腐ってしまいますが、デッキコンセプトで勝っています。
特に打ち消しが少ないオーバーロードでは、《完成化した精神、ジェイス》を止めることができません。また、《終末の加虐者》着地後は《不穏な浅瀬》で1回攻撃するだけでも、ほぼ勝ちとなる状況を作り出すことが可能です。
アグロやミッドレンジに対しては《ドロスの魔神》をブロッカーとして出してから《不浄な別室》をプレイする動きが強力で、仮に《ドロスの魔神》が除去されても、今度は《祭儀室》を開放するだけで変わらない盤面を維持できます。
また、このデッキはライブラリーアウトという必殺技を備えながら、フェアプランも十分に強く、序盤の《フェアリーの黒幕》や《分派の説教者》も無視できない性能のクリーチャーです。
さらに、1ゲーム目終了後はサイドボーディングで揺さぶりをかけることができます。クリーチャーを減らしてコントロール寄り(ライブラリーアウト寄り)にすることも、逆にクリーチャーを追加してミッドレンジ寄りにすることもできるのです。
対戦相手からすると、クリーチャー除去を増やしても減らしても、どちらにも裏目があるのが実に悩ましいポイントとなります。
マジックではよく、「軸が2つあるデッキは強い」と言われますが、このディミーアデーモンはまさにそういったタイプのデッキですね!
おわりに



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次回はどんなデッキが活躍するでしょうか。それでは、また!