高橋純也のデッキ予報 vol.24 -世界選手権2016短期予報-

高橋 純也



 こんにちは。らっしゅです。

 新セット【『カラデシュ』の発売】を今月末に控えて、いよいよ現スタンダード環境とのお別れも近づいてきました。徹頭徹尾にわたって「バントカンパニー」の話題に尽きた環境でしたが、その実力が突出していることが知れ渡った状況でのデッキやカードの選択は複雑を極めるものでした。


集合した中隊


 「バントカンパニー」を使うべきか。

 それとも豊富な除去で対策するべきか。

 あるいは「バントカンパニー」を対策したデッキを倒すべきか。

 対戦相手の強さ、プレイヤーの技術、トーナメントの種類によってさえ答えが変わる難問には、歴戦のトッププロであっても頭を抱えてしまったのです。しかし、決断のときがやってきました。現スタンダード環境の総決算といえる【世界選手権2016】が開催されたのです。

 世界の頂点を目指して戦う24名。彼らは何を選択したのか。今週の連載では、「世界選手権2016」のスタンダード・ラウンドを取り巻く話題に注目しました

 「世界選手権2016」以前の環境について、Pierre Dagenの記事でプロの思考が語られています。デッキ選択については公式の【津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ】をご覧ください。





【話題1】世界最高峰の24人が選んだデッキは?

 まずは24人のデッキ分布から見てみましょう。少人数のトーナメントにも関わらず、複数の調整チームがデッキをシェアしているため、大規模なトーナメントと比較すると、やや歪な分布になりました


※画像は【MAGIC: THE GATHERING】を参考にさせていただきました。


 注目の「バントカンパニー」を選んだのは、7名でした。ただ、「青緑白の《集合した中隊》デッキ」自体は参加者の過半数を超える13名が選択しています「バント人間」「バントスピリット」という亜種に手を伸ばしたプレイヤーが6名もいたのです。

 それを追うのは、驚くことに「ティムール現出」でした。Owen Turtenwald【プロツアー『異界月』】の準優勝まで導いたものの、「バントカンパニー」にすっかり席を押しのけられてしまった印象が強いデッキタイプでしたが、環境の終盤を迎えた今になって復権しました。

 意外にも数が伸び悩んだのは「ジャンド昂揚」「黒緑昂揚」でした。「バントカンパニー」への対抗勢力として活躍するデッキタイプですが、それ以外のマッチアップに不安を抱えることが祟ったのか、今大会では嫌われたようです。

 プロツアー『異界月』以来の「ティムール現出」の台頭が印象的な分布となりました。プロツアー以前も「バントカンパニー」が最強の座にいましたが、プロツアー当日は“「バントカンパニー」を対策する立場”を取ったプレイヤーが多く、「黒白コントロール」「黒緑系昂揚」といったデッキタイプが人気を集めたのでした。


約束された終末、エムラクール老いたる深海鬼


 そして、それら”「バントカンパニー」を対策したデッキタイプ”を攻略するためのアイデアこそ、「ティムール現出」だったのです《約束された終末、エムラクール》をより早く展開できる見込みがあり、《老いたる深海鬼》はすべてのソーサリースピードのデッキを封殺します。

 しかし、面白いことに今回の世界選手権では、「ティムール現出」の餌になるデッキタイプは少数派となりました。この結果は「ティムール現出」を選んだ調整グループの読み違いなのか、それともミラーマッチを重視する「バントカンパニー」に付け込む隙を見つけたのか。あるいは「バントカンパニー」すら凌駕するポテンシャルを持っているのか。この真意は未だわかりません。



【話題2】Martin Mullerらの「バント人間」

 Martin Muller、Joel Larsson、Brad Nelson、Brian Bruin-Duinの調整チームが持ち込んだ「バント人間」は世界選手権で注目すべきデッキの1つです。彼ら4人に加えて本家・渡辺 雄也を合わせた5人が選択した「バント人間」は、僅かに24人の参加者しかいない世界選手権において一大勢力となりました。



Martin Muller「バント人間」
世界選手権2016

3 《森》
6 《平地》
1 《島》
2 《梢の眺望》
4 《要塞化した村》
3 《大草原の川》
4 《進化する未開地》
2 《ヤヴィマヤの沿岸》

-土地 (25)-

3 《スレイベンの検査官》
4 《ラムホルトの平和主義者》
4 《サリアの副官》
2 《白蘭の騎士》
1 《薄暮見の徴募兵》
4 《反射魔道士》
4 《不屈の追跡者》
3 《異端聖戦士、サリア》

-クリーチャー (25)-
4 《ドロモカの命令》
4 《集合した中隊》
2 《実地研究者、タミヨウ》

-呪文 (10)-
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
2 《巨森の予見者、ニッサ》
2 《石の宣告》
2 《否認》
2 《一日のやり直し》
2 《悲劇的な傲慢》
1 《薄暮見の徴募兵》
1 《白蘭の騎士》

-サイドボード (15)-
hareruya




 『異界月』以前の環境では主流のデッキの1つとして活躍していましたが、『異界月』で《呪文捕らえ》が登場して以来、それと無関係な「バント人間」はすっかりと姿をくらましていたのです。

 しかし、「バントカンパニー」が最強のデッキだと知れ渡った現在になって、「バント人間」は再び脚光を浴びることになりました。再評価された理由は3つあります。


サリアの副官


 1つ目は、《サリアの副官》による突破力です。「バントカンパニー」のサイズ感があらゆるデッキやカードの基準となっているため、そこから逸脱する「バント人間」のサイズは大きな武器になります。膠着するはずの盤面が膠着せず、想定以上の高速展開で襲いかかるため、多くのデッキを想定外の状況に追い込むことができるのです


ドロモカの命令


 2つ目は、《ドロモカの命令》を強く使えることです。昨今は「バントカンパニー」における《ドロモカの命令》の価値が疑問視されていました。ミラーマッチでは強いものの他のデッキには弱く、サイドボード後の戦略もちぐはぐになったりと、多く採用することによるリスクが高まっていたのです。

 しかし、「バント人間」における《ドロモカの命令》は評価が少し変わります。「バント人間」はサイズが大きく攻撃的なデッキなので、通常の「バントカンパニー」よりも使い勝手がよく、サイドボード後の戦略もシンプルで齟齬が生まれにくいからです。


アクロスの英雄、キテオン


 3つ目は、最初とかぶる内容ではありますが、対戦相手の想定から外れた速度感を持っているデッキだからです。ここ数ヶ月のスタンダード環境において唯一のアグロデッキだった「白系人間」が鳴りを潜めてからというもの、4~5ターン目には倒されてしまうような早いデッキは珍しい存在になりました。

 そのため、そういった早いゲーム展開を想定していないデッキタイプが増えたのです。比較的攻撃的なスタンスであるはずの「バントカンパニー」でさえ長期戦や消耗戦で無駄にならないカード選択を優先し、「バント人間」の速度は環境の盲点となったのです。「白系人間」ほどリスクを背負わず、周囲よりも少しだけ大きくて速いという大きな優位を活かしています


衰滅コジレックの帰還光輝の炎


 そんな「バント人間」の弱点は全体除去です《衰滅》がその筆頭ですが、戦場のテンポを何よりも優先するため、「白系人間」程ではないものの半ばオールインすることから、それを咎める全体除去を苦手にしています。

 しかし、今回の世界選手権では《衰滅》を擁するプレイヤーは僅かに3人と、「バント人間」に追い風が吹いていたようです。《コジレックの帰還》の数は多いものの、「現出系」のリセット手段は不安定かつ遅いため、「バントカンパニー」には間に合えども、「バント人間」には遅すぎる対抗策といえます。

 結果を見ると、Brian Braun-Duinが4-0と好成績で切り抜けた傍らでは、Martin Mullerが0-4と悲しみに包まれていました。もちろん少ない試行回数なので何を判断するにも至りませんが、同じデッキにも関わらずはっきりと明暗が分かれてしまったようです。



【話題3】大成功の「ティムール」

 Oliver TiuOndrej Straskyのゴールデンコンビが5勝2敗1分。Reid Dukeが3勝1敗。Mike Sigrist、Luis Scott-vargas、Samuel Pardee、Paulo Vitor Damo Da Rosaらは8勝8敗。なんとも豪華な面々が使った「ティムール」は合計すると、16勝11敗1分と大きく勝ち越すことに成功していますが、実は2つの「ティムール」が存在しています



● 「ターボエムラクール」



Oliver Tiu「ターボエムラクール」
世界選手権2016

9 《森》
4 《島》
1 《山》
4 《ヤヴィマヤの沿岸》
2 《シヴの浅瀬》
2 《見捨てられた神々の神殿》

-土地 (22)-

3 《原初のドルイド》
2 《ヴリンの神童、ジェイス》
2 《巡礼者の目》
1 《巨森の予見者、ニッサ》
2 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》
2 《不憫なグリフ》
3 《老いたる深海鬼》
3 《約束された終末、エムラクール》

-クリーチャー (18)-
3 《ウルヴェンワルド横断》
4 《過去との取り組み》
2 《群れの結集》
4 《コジレックの帰還》
3 《ニッサの巡礼》
4 《発生の器》

-呪文 (20)-
3 《払拭》
2 《節くれ木のドライアド》
2 《不屈の追跡者》
2 《侵襲手術》
1 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》
1 《絡み草の闇潜み》
1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》
1 《久遠の闇からの誘引》
1 《爆発的植生》
1 《深海の主、キオーラ》

-サイドボード (15)-
hareruya




 「現出」に固執すれば咬み合いを前提とした弱いカードが増え、ランプに固執すると《老いたる深海鬼》の強みが薄れる……そんなジレンマを抱えた「ティムール現出」でしたが、8月の半ばのMOPTQにおいて《原初のドルイド》《ニッサの巡礼》を採用する形が発見されて以来、この構成が主流になりました。プロツアー『異界月』におけるOwen Turtenwaldの”ランプ戦略”とAndrew Brownの古典的な”「現出」戦略”のいいとこ取り、という表現がしっくりとくるようなデッキリストです。


約束された終末、エムラクール


 注目すべき点は、《約束された終末、エムラクール》が3枚採用されているところです。ネットデックは2~3枚で揺れていましたが、結局のところ《約束された終末、エムラクール》で決まるゲームがあまりにも多いため、サーチする手段や墓地から拾う手段はあれど、しっかりと3枚採用することが堅実な選択だと思われます。

 デッキの呼称を彼らが決めたのかは知りませんが、カバレージ内では「ターボエムラクール」と呼ばれていたことにも納得の一言でした。「現出」とランプのハイブリッドではありますが、コンセプトはあくまでも《約束された終末、エムラクール》とランプにあるのです

 このデッキタイプを強豪で知られるMichael Majorsが「『ティムール現出』、特に『ターボエムラクール』と呼ばれるデッキは強すぎる」と評したことが注目を集めましたが、世界最高峰の舞台でも「強すぎる」と呼ぶにふさわしい成果を残しました。なにしろ「ターボエムラクール」を選んだ3人(Oliver Tiu,Ondrej Strasky,Reid Duke)の成績は7勝4敗1分と圧倒的なものだったのです。



● 「ティムール現出」



Luis Scott-Vargas「ティムール現出」
世界選手権2016

6 《森》
3 《島》
1 《山》
1 《進化する未開地》
4 《ヤヴィマヤの沿岸》
3 《伐採地の滝》
4 《シヴの浅瀬》
1 《ウギンの聖域》

-土地 (23)-

2 《節くれ木のドライアド》
4 《ヴリンの神童、ジェイス》
4 《巡礼者の目》
2 《巨森の予見者、ニッサ》
2 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》
4 《老いたる深海鬼》
1 《絡み草の闇潜み》
1 《約束された終末、エムラクール》

-クリーチャー (20)-
3 《ウルヴェンワルド横断》
4 《過去との取り組み》
3 《群れの結集》
4 《コジレックの帰還》
2 《発生の器》
1 《深海の主、キオーラ》

-呪文 (17)-
2 《不屈の追跡者》
2 《エルドラージの寸借者》
2 《現実を砕くもの》
2 《ムラーサの胎動》
2 《光輝の炎》
1 《ウギンの聖域》
1 《節くれ木のドライアド》
1 《約束された終末、エムラクール》
1 《タイタンの存在》
1 《過去に学ぶ》

-サイドボード (15)-
hareruya




 「ターボエムラクール」の戦果には見劣りしますが、8勝8敗と堅実な成績を残したのは古典的な「ティムール現出」でした。意外なことに「現出」に特化した構成に見られる《原初のドルイド》は採用されず、速度やシナジーよりも消耗戦に焦点を絞った構築になっています。

 このようなグッドスタッフ的な構築の是非はともかくとして、「現出」という不安定さを抱えるデッキを使うにあたって、状況次第で評価が大きく変わる類のカード(《原初のドルイド》はその筆頭)を減らす工夫は合理的な選択です


コジレックの帰還老いたる深海鬼


 ただでさえ《コジレックの帰還》が墓地に落ちるか落ちないかで右往左往するうえに、《老いたる深海鬼》というピーキーなカードまで抱えているのですから、それらを支えるデッキの骨子は状況を選ばずとも仕事をしてくれる安心感のあるパーツに任せるに限ります。

 「ターボエムラクール」とは違い、この形の「ティムール現出」の主役は《老いたる深海鬼》です。「現出」をサブプランに据えた「ターボエムラクール」と、メインの戦略として迎えいれた「ティムール現出」は各所は似ているようでも、コンセプト的にはまるで違うデッキタイプなのです

 どちらを主役に据えるべきかは、このように世界トップレベルでも割れているようですが、今回のスタンダードラウンドの成績で少しばかりの説得力をもったのは「ターボエムラクール」なのかもしれません。とりあえず最終的な評価は決勝ラウンドまでお預けです。

 本当に「強すぎる」のかも含めて、この2つの「ティムール」は、今大会のスタンダードで最も注目を集めるデッキタイプになるでしょう。



【話題4】好成績を収めたデッキたち



Lukas Blohon「ジャンド昂揚」
世界選手権2016

6 《森》
4 《沼》
1 《山》
4 《進化する未開地》
4 《燻る湿地》
1 《燃えがらの林間地》
4 《ラノワールの荒原》

-土地 (24)-

3 《巡礼者の目》
2 《巨森の予見者、ニッサ》
3 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》
2 《膨らんだ意識曲げ》
1 《約束された終末、エムラクール》

-クリーチャー (11)-
3 《焦熱の衝動》
3 《ウルヴェンワルド横断》
4 《過去との取り組み》
2 《精神背信》
3 《コジレックの帰還》
3 《衰滅》
4 《発生の器》
3 《最後の望み、リリアナ》

-呪文 (25)-
2 《棲み家の防御者》
2 《強迫》
2 《知恵の拝借》
2 《餌食》
2 《血統の呼び出し》
1 《苛性イモムシ》
1 《竜使いののけ者》
1 《約束された終末、エムラクール》
1 《精神背信》
1 《衰滅》

-サイドボード (15)-
hareruya




 我らがLukas Blohonがやりました。ドラフトラウンドは1勝2敗と振るいませんでしたが、スタンダードでは挽回するように4戦全勝の大活躍です

 選んだデッキは標準的な「ジャンド昂揚」で特に目立った工夫は凝らしてありませんが、「バントカンパニー」を得意とするデッキタイプなだけに、過半数以上が「バントカンパニー」を使っている今大会では最高の選択だったようです

 プロツアー『異界月』では「バントカンパニー」対策を”対策する”といった一歩先の読み合いが展開されたように、昨今のプロシーンの動きはとても難解です。そのため、最強である「バントカンパニー」が多いはずだという予感はあっても、確信を持って「ジャンド昂揚」を手にすることはとても勇気がいります

 この勇気ある選択で読み勝っただけに、残りの7回戦でも好成績に期待したいところです。



Seth Manfield「バントスピリット」
世界選手権2016

4 《平地》
4 《島》
1 《森》
4 《梢の眺望》
4 《進化する未開地》
4 《港町》
4 《ヤヴィマヤの沿岸》

-土地 (25)-

4 《霊廟の放浪者》
4 《鎖鳴らし》
4 《無私の霊魂》
1 《族樹の精霊、アナフェンザ》
4 《ネベルガストの伝令》
4 《反射魔道士》
4 《呪文捕らえ》
2 《大天使アヴァシン》

-クリーチャー (27)-
4 《集合した中隊》
2 《オジュタイの命令》
2 《意思の激突》

-呪文 (8)-
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
2 《即時却下》
2 《実地研究者、タミヨウ》
1 《霊体の羊飼い》
1 《意思の激突》
1 《本質の変転》
1 《石の宣告》
1 《否認》
1 《絹包み》
1 《過去に学ぶ》
1 《悲劇的な傲慢》

-サイドボード (15)-
hareruya




 最後に紹介するのは3勝1敗で切り抜けたディフェンディングチャンピオンであるSeth Manfield「バントスピリット」です。環境初期にはチラホラと見かけたものの、とあるカードが致命的だったことで、強力ながらも消えたデッキタイプでした。


最後の望み、リリアナ


 そのカードとは《最後の望み、リリアナ》です。プロツアー『異界月』以降もそれなりに活躍していた「黒緑系昂揚」に採用されていたため、なにかおかしなことでも起こらないかぎりは、「バントスピリット」が環境に戻ってくることはないと思われました。

 しかし、おかしなことが起こる場所はあったのです

 それを的確に見ぬいたのがSeth Manfieldでした。たった24人という狭いプレイヤープール故に、一般的なメタゲームが通用しない世界選手権こそがその場所だったのです。蓋を開けてみれば彼の読み通りの世界が広がっていました。

 《最後の望み、リリアナ》の使用者はたったの3人。その枚数は僅かに10枚

 これほど《最後の望み、リリアナ》が少ないトーナメントは、後にも先にもこれが最後でしょう。その一時を見逃さずに踏み込んだ選択には、さすがの一言です。

 初日は5勝2敗と卒なくまとめているため、連覇にも期待がかかります。久しく見なかったデッキタイプなだけに、1ヶ月のブランクをあけた現在でも通用するのかは気になります。Lukas Blohonともにプレーオフの活躍に期待したいプレイヤーです。



【まとめ】世界選手権という異世界

 はたして最大勢力は「バントカンパニー」ではあったものの、多くの観客が予想していた環境の姿とは一線を画するものであったことは間違いありません。

 「バント人間」「バントスピリット」「ティムール現出」といった独特な選択が見られたかと思えば、最強のデッキをより強く作るべく工夫された「バントカンパニー」という職人芸も見られました。

 最高レベルのプレイヤーたちがリスクを背負い、相手の想像を超えるべく読み合い、丁寧なプレイで競い合う。例年の16人と比較して面白くなくなるのではないかと勝手に不安に思っていましたが、とんだ杞憂でした。

 まだ初日が終わったばかりなのに満腹気分ですが、メインディッシュは最終日のプレーオフです。そこに残る4人は誰なのか。そして栄冠をつかむのは?

 この結末を楽しみに今週末を満喫しましょう。それではまた来週お会いしましょう。


この記事内で掲載されたカード


Twitterでつぶやく

Facebookでシェアする

関連記事

このシリーズの過去記事