いきなりですが、日常生活で欠如しているもの……ありませんか?
マジックをプレイしているとき、無意識に欠けている何かを補う行為をしていませんか?
自分の主義・思考とは関係なく、ある行為に没頭していることはありませんか?
■ 気付き・兆候
◆ ケース1: スタンダード
あなたはスタンダードの大会に出ていて、あなたの使うデッキはマルドゥ「機体」だ。そして迎えた3ターン目、あなたの手札にはという良質な3マナ圏の選択肢があり、喜んでいることだろう。
◆ ケース2: 少し前のスタンダード
あなたが少し前のスタンダードで相手のターン終わりにを唱えようと身構えていた。が、相手の行動により自分のクリーチャーが破壊されてしまうため、を召喚することにした。これによって相手には損害が生まれ、自分はクリーチャーを守れただけなく、さらに強大なクロックまでも用意することができた。
◆ ケース3: かなり前のとあるフォーマット
あなたはかなり前のとあるフォーマットにおいて、早いターンの段階での「発掘6」を行える状況になる。そこから2枚目のの「発掘6」が連鎖してやらやらが墓地に落ち、最終的にはをフラッシュバックしてを釣り上げるビックアクションに辿り着くことができた。
◆ ケース4: レガシー
あなたはレガシーの大会に出ている。対戦相手のデッキは未だにわからないが、先攻でオープンハンドを見るとという1~2ターン目としては絶好のアクションが取れるカードが揃っていた。あなたは1ターン目にを召喚して、返しの相手のターンにこのクリーチャーが対処されないことを祈った。そして相手は大した動きもなくターンを終了させた。あなたが「カードを引いても大丈夫ですか?」と対戦相手に伺うと了承され、の召喚酔いが解けたことに喜んだ。さらにの召喚にも成功し、こうしてあなたはこのゲームの主導権を握ることに成功した。
この全てのケース、一見すべて自分の理想の展開でゲームが進みマジックの喜びを体験している記述に見えますが、このケースに共感した人たちは潜在的に別の要素に満たされているのです。
もうおわかりですね?あなたの満たされた心は、母性によるものなのです!!
あなたはマジックという趣味、あるいは競技に身を投じている間にも、無意識に母なる愛の恩恵を受け、いつも以上の充実感に満たされていたのです!
ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん!ということで今回はマジックをしながらも母性に触れられる、そんな素敵なセラピーのようなデッキを模索してきます。
■ “ママ”に”バブみ”を感じていけ!!
デッキに沢山の“ママ”を入れて“バブみ”を満たすためには、まずあなたの理想のママ像を確立させる必要があります。あなたの懇意にしていた女優や歌手、声優が『大事なお知らせがあります』『皆さんに報告することがあります』といった不穏なブログや書面を発信したとき、失意と絶望を感じたほかにも、パンドラの箱の中に最後に残されていた希望のごとく、「人妻……これはこれでアリじゃないか!?」という気持ちがあったはず (?) です。
このような例に則り、あなたの好みの女性カードが人妻、ないし自分の母親だという想定の下に自分だけの”ママ”を見つけ、デッキに沢山入れましょう。そうすればデッキは玉手箱ならぬ「ママ手箱」になるのです!!
”バブみ”という概念が全く分からない人はまず訓練として、最初からカード名に『母』と付いている女性を選ぶか、などの設定上母であるクリーチャーのことを思い浮かべた上で、「はお年を召していそうで動きもワンテンポ遅いから駄目。」「はネグレクトが激しそう。」「は出産ペースが早すぎて無理。」といった消去法を使っていくと良いでしょう。
あるいは母性の象徴として描かれている天使も”ママ”としては最適解でしょう。
カード名に『守護』と書かれていると守護って!という気持ちになるので良いですよね。自体は登場してから今に至るまで、僕が言うまでもなく多くのプレイヤーの”ママ”になっているのを感じています。
そんな中で今回、僕が最も”バブみ”を感じたクリーチャーを今回の統率者にしたいと思います。”ママ”の登場ですよ!
伝説のクリーチャーであり天使であり、しかも保護者!!『大丈夫?クリーチャー出してあげようか?』と『大丈夫?ライフ回復してあげようか?』の二種類の甘やかしモードがあるのも素晴らしいですね!これにはもうママーーーーー!!と叫ぶしかないほどです!!統率者に設定することで、統率者戦においては常に視界のどこかに”ママ”がいることになるので、満たされながら遊べるようになります。
■ ママ手箱の完成!
統率者もに決まったので、デッキ構築開始。デッキに沢山”ママ”を入れられるぞ!とワクワクしながら作ったリストがこちら!!
「」
-統率者 (1)-
30
-土地 (37)-
-クリーチャー (28)- |
-呪文 (34)- |
あれ?
”ママ”を守るためのこのパーマネントたちと……
対戦相手の行動を制限するクリーチャー……
そして+装備品のパッケージ。これ”デス&タックス”じゃねーか!!
デッキの中身を”ママ”成分で埋め尽くすことはさすがに難しかったので図らずも“ママ&タックス”となってしまいました。略してママタク。まるで”ママ”と”タクヤ (仮名)”の家族愛を示したような名前ですね。
今回は”ママ”という自分だけの種族、ではなく『天使』という種族がデッキに沢山入る形となったので、を採用しています。このカードは『天使』の他にも『ドラゴン』や『ワーム』『エルドラージ』といった高マナ域に多く存在する種族のサポートとしてこの上ない1枚なのです!
さらにそんなを超えるエキサイティングなカードが!!このカードのためにというマニアックな装備品も入っていますので、装備したクリーチャーと統率者のをコストに”ママ”友を増やしましょう!!
は「多相」と相性が良いので、どの色にも存在する「多相」クリーチャーと組み合わせればマイナー種族でも活躍の場を与えることができます!!
■ 春の”ママ”コレ2017
最後にデッキに入っている素敵な”ママ”たちを紹介していきます。
旧枠の絵はもうすでに”ママ”というよりは”ママ”の”ママ”ですね!新枠の”ママ”は子供に霊的な施しをしそうなので、怖いですね。デッキの全ての”ママ”を守ってくれるまさに”ママ”界の”ママ”的存在。
最初に登場した2マナの”ママ”は当初から疑問に思っていたのですが、ジーパンを履いていませんか?かなりファンキーな”ママ”に見えます。そして新しく登場した3マナの”ママ”は激務に疲れ、顔が相当歪んでいますね?そのプレッシャーからか統率者戦においては無双の影響力を見せています。白いデッキで入れるカードに迷ったらまず3マナの”ママ”を入れるのがオススメです。それくらい強力な”ママ”です。
こ……怖すぎる!本当に”ママ”なの?子供のわがままに対して『ダメよ~ダメダメ』と言ってきそうですね。というか瞬速が付いているのも不気味すぎる……。デッキに入れなきゃよかった……トラウマレベルです!
を見た後だと”ママ”感たっぷりで相当癒されます!”バブみ”こそ感じませんが能力も優しくていいですね!
“ママ”は”ママ”友であるを家に連れてきては延々と主婦トークを繰り返し、挙句の果てには子供にを付けて身動きを取れなくする、そんな厄介な”ママ”なのだ!でも昔はすごく有名で活躍したとたまに子供に自慢してきます。
Rebbeca先生の描く”ママ”こそ至高の”バブみ”……。
キスキンは今、静かなブームとなっている所謂“亜人系ママ”なのでは!?僕は”バブみ”を感じませんがある層にはたまらないのかもしれないですね。でも弓を持っているので相当威圧感ありますね。
いかにも名家の”ママ”という感じなので”バブみ”を感じなくとも子供になりたいですね。早いターンに戦場に出すことによって序盤から攻めるようなデッキに対して結構抑止力になりそうなのがちょっと笑えます!
天使には無条件に”バブみ”を感じますよね?だけむっちゃ怒っていますが。感じますよね?
彼女に”バブみ”を感じているプレイヤーがいるならSAN値チェックを忘れずに。
土地にも”バブみ”感じていけ!(※このデッキのインスタント・ソーサリーでの恩恵を受けるのはとたった2枚だけですが気にしない気にしない)
このように皆さんも自分の思い入れのある種族をフィーチャーしたデッキを組んでみては如何でしょうか!?戦場や手札を自分の好きな種族で埋め尽くす快感を是非とも味わってみてください!!それではまた次回!!
塚本 樹詩
統率者戦をこよなく愛し、どうやったら瞬殺コンボを達成できるかに日々心血を注いでいるデッキビルダー。頭のおかしいデッキを作らせたら右に並ぶ者はいない。また他のフォーマットでも、よく狂気と芸術点を掛け合わせて勝利に変換している。代表作は【グリセルシュート】など。
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