コマンダー塚本の統率者最前線! vol.30 -新たな視点 ~New Perspectives~ –

塚本 樹詩

 こんばんは、塚本です!皆さんは『アモンケット』のカードはもう試されましたか?

 今回は『アモンケット』で復活したあの能力に焦点を当ててデッキを組んでみました!

■ 2枚目の《波動機》現る!!

波動機新たな視点

 《波動機》よりもさらに強力な能力を持った《新たな視点》の登場で、今「サイクリング」がアツいのです!!

 《新たな視点》はマナコストが重い分カードを3枚も供給してくれますし、《波動機》と違って「サイクリング(2)」以外のサイクリングコストも(0)にできるので、デッキに入るカードの選択肢が広がります!!

苦痛の命令圧倒する波

 例えば《苦痛の命令》《圧倒する波》といった、「サイクリング」のコストが重い代わりに追加で強力な効果が発生するようなカードもデッキに入れる候補となります!

 こうしてサイクリングコストを軽減できるカードが2枚になったので、今こそまさにサイクリカデッキの組み時!!ですので早速 「サイクリング」のカードにはどのようなものがあるのか調べてみましょう!!

シェフェトのオオトカゲ砂時計の侍臣

 今回新たに登場した「サイクリング」持ちのカードの中で特に使いやすそうなのは、《クローサの大牙獣》の再来ともいうべき《シェフェトのオオトカゲ》とパーマネントをアンタップできる《砂時計の侍臣》の2枚!!

 《砂時計の侍臣》は「サイクリング」デッキに限らず《虹色の大地鏡》のようなマナアーティファクトをアンタップするだけでも面白そうなので注目しているプレイヤーも多いのではないでしょうか?

葬送の影地下墓地の総ざらい

 そして『アモンケット』では「サイクリング」するカードだけでなくそれらをサポートするカードも増えました!

 見るからに何か悪さしそうな《葬送の影》このターン捨てたカードも戻ってくるので、「サイクリング」の連鎖が止まったときに《意外な授かり物》などで手札の非「サイクリング」のカードを捨ててしまわないといけないときでもリカバリーできてしまいます!これで同一ターン中には限りますが、キーカードを墓地に捨ててしまっても大丈夫なので安心ですね!!

トレイリアの風古の掘削

 ですので、手札に溜まった非「サイクリング」のカードを処理するために《意外な授かり物》に加えて《トレイリアの風》《古の掘削》も採用!!

 《古の掘削》は「基本土地サイクリング」も付いているのでこのデッキには持ってこいのカードですね!!

 他には、《葬送の影》と同じような役割のカードとして《地下墓地の総ざらい》も非常に良い働きをします。

 しかしこのカードで戻せるカードはクリーチャー限定なので、今回はデッキに入れる「サイクリング」のカードをなるべくクリーチャー優先にしています。

泥濘の峡谷隠れた茂み

 基本土地のタイプを2つ持った「サイクリング」持ち特殊地形の登場もデッキを作るにあたっては非常に嬉しい収穫でした!!『ウルザズ・サーガ』『オンスロート』に加えて『統率者2016』で発売された《灰のやせ地》も含めると、計17枚もサイクリング土地が入れられるので、《見事な再生》でドーン!!とマナ加速したり、他にも《壌土からの生命》も、これまでより活躍の場が増えたのではないでしょうか!!

 こうしてさらに可能性の膨らんだ「サイクリング」ですが、あとは《波動機》《新たな視点》を使って「サイクリング」を続けた先に何で勝つか?を残すところとなりました。

■ 「サイクリング」の果てに見えるもの

研究室の偏執狂

 「サイクリング」を続けていけばいずれはライブラリーが尽きてしまうので、それを勝利に変える《研究室の偏執狂》こそが一番の勝ち手段ではないでしょうか!?

《無限への突入》《最後の審判》を使えば簡単に《研究室の偏執狂》で勝つことができますが、「サイクリング」をし続けて地道に自分の山札を減らしたときのほうが勝利の達成感も強そうに感じませんか?

 また、このカードが墓地に落ちてしまっても《葬送の影》《発掘》といったリカバリー手段がありますし、ライブラリーが0枚の状態で《波動機》《新たな視点》があるなら、相手の除去に対してサイクリング(0)をこれでもか!と重ねて打つことで気持ちいい勝利が得られます!!

黄昏の呼び声Songs of the Damned

 とはいえ、追加の勝ち手段が用意できれば万全を期すことができるので、クリーチャーカードでの「サイクリング」を多用することに着目して《黄昏の呼び声》も採用!!

 《生ける屍》系の中では、クリーチャー全体に速攻を付けることは難しそうなので、相手のターンの終わりにも使えることができるこのカードが一番効果的ですね。 加えて墓地にクリーチャーをたくさん送り込むので、《Songs of the Damned》も相方としては非常に重宝する1枚となっています!

 こうしてデッキのコンセプトから勝ち手段まで決まったので、追加の「サイクリング」カードやサーチ呪文などで肉付けをしてデッキを完成させましょう!!

■ 完成したのはこちら!!


《刈り取りの王》

《刈り取りの王》

-統率者 (1)-

3 《沼》
2 《島》
《森》
《Bayou》
《Underground Sea》
《泥濘の峡谷》
《異臭の池》
《灌漑農地》
《まばらな木立ち》
《隠れた茂み》
《血染めのぬかるみ》
《溢れかえる岸辺》
《湿地の干潟》
《霧深い雨林》
《汚染された三角州》
《沸騰する小湖》
《新緑の地下墓地》
《樹木茂る山麓》
《ダークウォーターの地下墓地》
《沈んだ廃墟》
《黄昏のぬかるみ》
《隔離されたステップ》
《漂う牧草地》
《孤立した砂州》
《離れ島》
《セファリッドの円形競技場》
《やせた原野》
《汚染されたぬかるみ》
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
《忘れられた洞窟》
《薄煙の火口》
《平穏な茂み》
《滑りやすいカルスト》
《枯渇地帯》
《灰のやせ地》

-土地 (38)-

《野生の犬》
《砂州のマーフォーク》
《フェアリーの大群》
《敵意の信奉者》
《優雅の信奉者》
《法の信奉者》
《砂時計の侍臣》
《エスパーの滞留者》
《ふくれたヒキガエル》
《闇番のエルフ》
《不毛地の蠍》
《研究室の偏執狂》
《慧眼のエイヴン》
《秘法の管理者》
《ペンドレルのドレイク》
《イフニルの魔神》
《微光鱗のドレイク》
《砂州の大海蛇》
《ジェスのゾンビ》
《漂うジン》
《樹皮革のやっかいもの》
《シェフェトのオオトカゲ》
《逃げ出したプライモック》
《峠のラネット》
《クローサの大牙獣》
《ジャングルの織り手》
《鋤引きの耕し獣》
《大いなるサンドワーム》

-クリーチャー (28)-
《発掘》
《伝国の玉璽》
《吸血の教示者》
《Songs of the Damned》
《排除》
《Demonic Tutor》
《壌土からの生命》
《トレイリアの風》
《誤算》
《小休止》
《花粉のもや》
《天使歌》
《急速な衰微》
《葬送の影》
《意外な授かり物》
《俗物の放棄》
《抹殺》
《レイディアントの審判》
《スクラップ》
《腹黒い夢》
《地下墓地の総ざらい》
《見事な再生》
《古の掘削》
《黄昏の呼び声》
《苦痛の命令》
《孤独の都》
《死体の花》
《新たな視点》
《オパールのモックス》
《モックス・ダイアモンド》
《水蓮の花びら》
《魔力の櫃》
《波動機》

-呪文 (33)-
hareruya

刈り取りの王

 「サイクリング」持ちのカードが各色に散ってしまっていたので今回は5色の統率者である《刈り取りの王》を選出!!

 このカードは「いつでも手札にあるような状態の、5-10マナで使える《名誉回復》」です!!カカシとのシナジーもありますが、今回はそんなに要素を盛れる余裕もなく単体で1回限りの活躍となっています。 ※0509追記 すみません、他のカカシが出たときじゃないと能力が誘発しないので、ただのカカシのオブジェでした……

伝国の玉璽

 今回はどうしても早いターンに《波動機》が欲しいデッキ内容でしたので《伝国の玉璽》をデッキに採用しましたが、白マナが出る土地を増やして《悟りの教示者》を代用カードにしても問題はありません。

 また、同様に《Bayou》《Underground Sea》《湿った墓》《草むした墓》にしても構いません!!

 デッキの根幹はあくまでも「サイクリング」のカードですので、自分のできる範囲でこのリストを再現して遊んでもらえれば幸いです!!

死体の花

 《死体の花》はこのデッキのサイクリングの動きを促進させてくれる第3の《波動機》とも言うべきカード!!

 《壌土からの生命》と「サイクリング」持ちの土地と組み合わせれば、一気にガチャガチャ動けるようになります!!

 しかし、「発掘」を繰り返して墓地にキーカードが落ちてしまったら回収できないので、手札に《研究室の偏執狂》 or 《発掘》 or 《黄昏の呼び声》のいずれかを用意してからコンボを開始するようにしましょう。

 コンボの手順を説明しますと、

1. まずは《死体の花》の能力を使って手札のカードを1枚取り除き、マナを出す。

2. 《壌土からの生命》をプレイ、墓地から土地を3枚回収。

3. 《死体の花》の能力を使って先ほど回収した土地の中から1枚取り除きマナを出す。(※非サイクリングのカードを優先して取り除く)

4. 3で増やしたマナを使って土地をサイクリング、ドローを発掘に置換して《壌土からの生命》を手札に加える。

 こうして4まできたらあとは1に戻り、墓地に3枚以上の土地が落ち続けている限り、手順を繰り返すだけでライブラリーが削れて墓地が増えるので、頃合いを見て《研究室の偏執狂》《発掘》《黄昏の呼び声》といったカードをプレイしてコンボ完成となります!!

 今回は「サイクリング」に焦点を当てましたが、新セットの発売時に過去のキーワード能力が復活する際には新たなデッキを組むチャンスが隠されているので、少々気が早いとは思いますが次のセット発売時にはこういった視点でデッキを考えてみるのもオススメです!!

 では、今回はここまでまた次回!!

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