はじめに
ついに、注目の『マジック・スポットライト:シークレッツ』が開催されました!
参加者数は、なんと約900名!私も会場にいましたが、すさまじい盛り上がりでした!
先週段階でちょうど「イゼット果敢」にメタゲームの中心が移動した、とても気になるタイミングでの超大型大会です。
- 2026/05/26
- 環境デッキの相性が丸分かり!?『マジック・スポットライト』直前分析 -Just Nowスタンダード!vol.88-
はたして、メタゲームはどこまで動くのか?
今回は、超大盛り上がりの大会結果を見ていきましょう!
『マジック・スポットライト:シークレッツ』
開催日:2026年5月30日-31日
優勝 イゼット果敢
準優勝 イゼット果敢
3位 イゼット果敢
4位 マルドゥディスカード
5位 ディミーアコントロール
6位 イゼット果敢
7位 イゼット果敢
8位 イゼット講義
9位 ディミーア加虐者
10位 イゼット果敢
11位 イゼット果敢(投げ飛ばし)
12位 マルドゥディスカード
13位 緑単上陸
14位 イゼット果敢
15位 緑単上陸
16位 イゼット果敢
「イゼット果敢」が譲りません!今週もトップ3の表彰台を独占!
トップ16を見ても、アグロ一強のように見えてしまいます。
意識されていたはずの「イゼット果敢」はなぜ今週も勝てたのでしょう?まずはこのメタゲームが気になるところです。
また、5位の「ディミーアコントロール」も今まで見ることのなかったデッキですね。
まずはこの「ディミーアコントロール」から、その後詳しいメタゲームを見ていきましょう!
注目デッキ「ディミーアコントロール」
見る限りはオーソドックスなコントロールデッキです。
メタゲームを読んだうえでのオリジナルデッキを持ち込んでの上位入賞でしょうから、リストには何かを意識した跡があるはずです。
リストで特徴的なのは、《死人に口無し》4枚でしょうか。
全体除去に加えて「証拠収集6」を払えば相手の勝ち筋となるカード1種類を根こそぎ追放できるカードです。
リソースを稼ぐ《ラクシャーサ流取り引き》がちょうどマナ総量6で相性がばっちり!
とはいえ5マナは重く、最近はあまり見ませんでした。いったい何を追放するつもりなのでしょうか。
イゼット系の《嵐追いの才能》と《ブーメランの基礎》コンボをシャットアウト、「緑単上陸」の「森」やエンチャントを抜いて機能不全に……。
勝ち手段すべてを追放する必要はなく、このデッキにとっての脅威さえ追放してしまえば、あとは潤沢な除去で対応ができそうです。
もともと除去が多めの構成なので、アグロやミッドレンジに対しては5マナといえど全除去が間に合います。
しかし、全体除去はコントロールには効きません。コントロール相手をあきらめた構成ということでしょうか?
はじめはそう思っていたのですが、よく見るとこれが効きそうに見えてきます。
現在のコントロールは《ジェスカイの啓示》のみをフィニッシャーに据える型が多いです。
《強迫》で捨てさせてからすべて追放してしまえば、もう負けるはずがありません!
あとはじっくり、《強迫》と《死人に口無し》で貴重なカウンターを抜き去り、《極悪非道の盗人》でライブラリーアウト!
最近のコントロールは《発見の石板》を使う都合上、カウンターが数枚しか入っていません。そんなコントロールにとって、パーマネントを用いない勝ち手段を持つ「ディミーアコントロール」は天敵になりえます。
しかし、そのためにはこのデッキを使い込みつつ、相手のデッキも知り尽くす必要があります。
リストを真似しただけでは使いこなせないでしょう。
今回の活躍で注目されるでしょうから、今後の研究に期待が高まるデッキです。
今週の勝ち組はイゼット果敢なのか?
さて、2つ目の気になる話題は「イゼット果敢」が活躍したメタゲームについてです。
公式のメタゲームブレイクダウンより、使用者数トップ5を抜き出すと、以下のようになっていました。
| 使用者数順位 | デッキ | 使用率 |
|---|---|---|
| 1位 | イゼット果敢 | 21.3% |
| 2位 | 4色コントロール | 6.9% |
| 3位 | イゼットスペレメンタル | 6.6% |
| 4位 | 緑単上陸 | 6.0% |
| 5位 | マルドゥディスカード | 5.8% |
最多の「イゼット果敢」を除いて、使用者数2位以降は公式の表現を借りると「ほぼダンゴ状態」です。
この割合だけを見て、コントロールに対してアグロが強いフィールドだった、と結論付けるのは少し乱暴そうに見えます。
ですが事実として、「イゼット果敢」はかなり勝っています。
これは何か見落としているのでは……?
そう思ってここ数か月のスタンダードの情報を見返してみると、ひとつの見落としが見つかりました。
- 2026/03/23
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- 晴れる屋メディアチーム
そう。「イゼット果敢」は、かつて「致命的な弱点がないデッキ」だったのです。
そこにヒントがありました。
3周目のメタゲーム
先週はメタゲームが”1周”したとお話ししましたが、実はこのメタゲーム、“2周目”ではなく”3周目”であることはご存じでしょうか。
「イゼット果敢」が今の形で登場したころ、このデッキは「致命的な弱点がないデッキ」でした。
それまでは存在していた「緑単上陸」「律動系デッキ」「イゼット講義」「ディミーア加虐者」などが活躍していたフィールドに誕生し、一気に環境を席巻したのです。
あわや禁止か?という話が漏れ聞こえ始めたのを覚えています。
そこへ「白単モモ」が立ちふさがったのが、「イゼット果敢」にとってのメタゲーム1周目です。
それまで最強の座に君臨していたのですから、つまり、過去に存在したデッキは本来「イゼット果敢」に有利が取れるはずがありません。
しかし、2周目のメタゲームでは「イゼット果敢」の天敵となる新デッキが登場しません。
「イゼット果敢」が遅くなった結果「緑単上陸」が勝ちだして、そこから「セレズニア上陸」や「セレズニアウロボロイド」の時代になり、最終的にコントロールが登場して再び「イゼット果敢」に戻ってきました。
ここに、認識のずれがあったのです。
2周目の「イゼット果敢」の天敵は、ずばり「ミッドレンジ型イゼット果敢」です。
《神出鬼没のカワウソ》《ドレイクの孵卵者》といったアグロ型のデッキは、《渦泥の蟹》と《今のうちに出よう》を用いるミッドレンジ型に不利なのです。
この、「ミッドレンジ型イゼット果敢」の数に注目してみたら良いのでは?という仮説をもとに、調査をしてみました。
「イゼット果敢」の速度調査
「イゼット果敢」の速度は、《精鋭射手団の目立ちたがり》以外のクリーチャーで分かります。
《神出鬼没のカワウソ》がもっとも速く、《ドレイクの孵卵者》や《彩嵐の雄馬》が中速で、《渦泥の蟹》がもっとも遅いです。
そこで、速いクリーチャー1枚につき2点、中速クリーチャー1枚につき1.5点、低速クリーチャー1枚につき1点として、今週と2週間前の速度を比べてみました。
▲今週と2週間前の『地域チャンピオンシップ – シンシナティ』の比較
各大会で上位100位以内に入っているデッキの集計です。
今回のスポットライト「イゼット果敢」上位5つのデッキは《渦泥の蟹》4枚で、この表では「4点」のかなり重い構成でした。
6位以下でも右側寄りの遅いデッキが多く、逆に2週間前は左側の速いデッキがちらほら見受けられます。
外れ値としてこの表からは除きましたが、《無感情の売剣》を用いた速い型もあります。
やはりこちらも2週間前のほうが数が多く、今週は数を減らしていました。
傾向として今週は遅い型が勝っており、先週は速い型が勝っています。
これらのことから、今週は上位ほどクリーチャーは少なく重い傾向にあり、ミラー対策が進んでいることがわかります。
前回の速度表で言うならば、「アグロ型イゼット果敢」の速度1から、「ミッドレンジ型イゼット果敢」になって速度が1.5に半歩遅くなったような形です。
先週と今週の結果だけを見れば「イゼット果敢」が変わらず勝利していますが、先週は「アグロ型イゼット果敢」が勝っており、今週の勝ち組は「ミッドレンジ型イゼット果敢」といえるでしょう。
おわりに
以上、今週は新デッキ「ディミーアコントロール」と、「イゼット果敢」の型をより深く掘り下げてみました。
デッキ名だけでは分からないことも、いろいろ見えてきますね!
『ストリクスヘイヴンの秘密』環境も大詰め!来週の『第34期スタンダード神決定戦』も楽しみです!


































