コマンダー塚本の統率者最前線! vol.33 -『破滅の刻』注目カード5選+新デッキ紹介-

塚本 樹詩

 今までの人生で『破滅の刻』を感じたことはありますか?

 僕は20代前半にテレオペの仕事の研修期間中に感じたことがあります。研修先で親切に指導してくれた先輩に帰りがけに食事に誘われこじゃれたレストランに入ることになりました。

 しばらくして先輩の友人が偶然にも近場に居るとのことなので合流する流れに。そうして先輩、先輩の友達、僕の3人が揃って食事をしながら仕事について話していました。先輩はこの仕事を始めた当初は辛かったけど、今はもうちゃんと働けているので、その術を僕に伝授してくれるとのこと。なんと頼もしい先輩でしょう。僕は一体どんなことを教えてくれるのか楽しみにしていたら先輩の口から突然、毎朝富士山の方向に手を合わs……

 さて、今回も『破滅の刻』の注目カード5選始まりますよ!

■ 注目カードその1 《啓示の刻》

啓示の刻

 本来は6マナですが、戦場に土地でないパーマネントが10個以上あるのならマナコストが3軽くなります。

 4人で対戦する場合は一人がパーマネントを2, 3個出しているだけでいいので、多人数戦でパーマネント10個という条件を達成するのは非常に簡単と言えますね。

 自分のパーマネントも巻き込まれてしまうのでデッキを選びますが、それでも序盤からマナコストの軽減を狙いながら他の対戦相手との差を一気に埋められるのは、このカードならではです!

三顧の礼

 マナ加速をエンチャントやアーティファクトに頼らず、《三顧の礼》のような呪文で補っているデッキでは特に活躍が期待できるので、その際は白マナの確保を念頭に置いて動くといいでしょう。

■ 注目カードその2 《野火の永遠衆》

野火の永遠衆

 え?ブロッカーのいないプレイヤーを攻撃すれば《時間のねじれ》系打ち放題ってこと!? しかもたったの4マナ? すごーい!!

時間のねじれ輝く根本原理泥棒の競り

 《時間のねじれ》に限らず《輝く根本原理》《泥棒の競り》《砂の逆流》など、「唱えられれば楽しい、けどマナコストの重さが気になる呪文」を楽しむにはうってつけのクリーチャーですね!

悟った達人、ナーセット

 《悟った達人、ナーセット》のように、大量の呪文を踏み倒す前提で組まれたデッキでは注目の一枚となっています!

■ 注目カードその3 《夢盗人》

夢盗人

 威迫と永遠を持つヒッピー系クリーチャー。「与えたダメージに等しい枚数の手札を捨てさせることができます!

巨大化古きクローサの力

 《巨大化》《古きクローサの力》といったクリーチャーのパワーを大きくする呪文と組み合わせれば、一気に対戦相手の手札を刈り取ることができて気持ちいい!

顕在的防御抵抗の妙技岩石樹の祈り

 《顕在的防御》《抵抗の妙技》《岩石樹の祈り》といった《巨大化》+αの効果を持った呪文をいかにして探し出せるかがこのクリーチャーを上手く使うポイントとなるでしょう。

針の死霊

 《針の死霊》という類似クリーチャーもいるので、一緒にデッキに入れれば狙った動きがより実現しやすくなります!!

 《夢盗人》のカード名の通り、コンボのためにせっせと下準備をしているプレイヤーを狙い撃ちして、夢を盗んでやりましょう!!

■ 注目カードその4 《屍肉あさりの地》

屍肉あさりの地

 《ボジューカの沼》と同じ役割ですが、墓地のカードを一掃するタイミングが選べるだけでなく、統率者の色を気にせずに採用できるので、使いやすさが格段に上がった印象を受けます

 《屍肉あさりの地》本体でなく別の砂漠を生け贄に捧げることもできるので、複数回使えるのは非常に嬉しいですね!

シェフェトのオオトカゲ

 《シェフェトのオオトカゲ》のサイクリングで誘発する能力を使えば、突然《屍肉あさりの地》をサーチ、からの墓地除外! なんて離れ業もできますよ!!

 《屍肉あさりの地》に限らず『破滅の刻』『アモンケット』で増えた各種砂漠土地ですが、単色デッキには入れやすいギミックだと思うので、「そんなに基本土地入れとーない!!」と思ったら、ガンガン差し替えてやりましょう!!

■ 注目カードその5 《王神、ニコル・ボーラス》

王神、ニコル・ボーラス

 《闇の暗示》にもついに出番が来たような、来ていないような!?

 そんなことはさておき、一番上の「+2」能力は相手のカードを奪って使えるようになるので、対戦相手のデッキの動きを味わえます!

記憶の欠落邪魔

 ランダム性があるのでそれを楽しむのも一興ですが、《記憶の欠落》《邪魔》といった呪文で使いたいカードを打ち消すという使い方もあります。

 続いての「+1」能力は対戦相手全員の手札を2枚追放するという、これまた多人数戦での影響力が大きそうなテキスト!

 この能力によって対戦相手のデッキのキーカードを追放できれば、そこからは消化試合、といった事態も起こると思うので、対戦相手の手札の枚数をみながら、「+2」能力と使い分けていきましょう!!

 そして「-4」能力は7点のダメージを飛ばすという少し使いにくい能力。ですがゲームの終盤には砲台として次々と対戦相手を倒していく場面もありそうなので、あるに越したことはないですね。クリーチャーに対して使うにはあまりにももったいない能力なので、よほどのことがない限りはデッキ内の別のカードでクリーチャーに対処できるようにしておくのがいいでしょう。

 奥義である「-12」能力は対戦相手のパーマネントをすべて追放できるので、対戦相手に”破滅の刻”をもたらすことができます! 後は「+2」能力を連打すれば自然と勝てる場になっているでしょう。

 《王神、ニコル・ボーラス》をひたすら守って勝つ王者のコントロールデッキにはとてつもない可能性を感じますね!

欺瞞の主、ニコル・ボーラスプレインズウォーカー、ニコル・ボーラス

 ニコル様リスペクトで《欺瞞の主、ニコル・ボーラス》《プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス》も入れたデッキを組んでみたくなります!

■ 新デッキ紹介!

穢れた血、ラザケシュ

 そして! 今回紹介するデッキは《穢れた血、ラザケシュ》を使ったデッキ!!

アカデミーの学長

 発売前から超強力でド派手な能力が話題を呼んでいましたが、僕は相方に《アカデミーの学長》を選びました!

メムナイト永劫の輪廻

 《穢れた血、ラザケシュ》の能力で《アカデミーの学長》を生け贄に捧げて、《メムナイト》をサーチ。そして《アカデミーの学長》の能力で《永劫の輪廻》を戦場に出せば、ライフの許す限り《穢れた血、ラザケシュ》の能力で《メムナイト》を生け贄に捧げることができます!

苦々しい試練オーリオックの廃品回収者ライオンの瞳のダイアモンド

 あとは《歩行バリスタ》を無限に循環させて《苦々しい試練》を打つもよし、《オーリオックの廃品回収者》《ライオンの瞳のダイアモンド》のコンボを決めてもよし、と好き勝手して勝つことができます!

 デッキ構築、そして回し方のコツは、「いかに《穢れた血、ラザケシュ》を出す手段を確保しながら、生け贄に捧げるクリーチャーの供給を行えるか」という一点に尽きるでしょう!!

 上記を踏まえて組んだデッキがこちら!


《収穫するものテネブ》

《収穫するものテネブ》

-統率者 (1)-

3《平地》
2《沼》
3《森》
《乾燥台地》
《血染めのぬかるみ》
《溢れかえる岸辺》
《湿地の干潟》
《霧深い雨林》
《汚染された三角州》
《新緑の地下墓地》
《吹きさらしの荒野》
《樹木茂る山麓》
《Bayou》
《Savannah》
《Scrubland》
《神無き祭殿》
《草むした墓》
《寺院の庭》
《統率の塔》
《真鍮の都》
《マナの合流点》
《反射池》
《樹木茂る砦》
《コイロスの洞窟》
《低木林地》
《ラノワールの荒原》
《塩汚れのステップ》
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
《ガイアの揺籃の地》
《古えの墳墓》
《クローサの境界》
《ヴォルラスの要塞》

-土地 (37)-

《メムナイト》
《歩行バリスタ》
《大霊堂の信奉者》
《恐血鬼》
《再利用の賢者》
《落とし悶え》
《僧院の導師》
《オーリオックの廃品回収者》
《壊死のウーズ》
《アカデミーの学長》
《太陽のタイタン》
《クロノサヴァント》
《アロサウルス乗り》
《穢れた血、ラザケシュ》
《約束された終末、エムラクール》

-クリーチャー (15)-
《沈黙》
《自然の要求》
《悟りの教示者》
《剣を鍬に》
《荒野の確保》
《吸血の教示者》
《暗黒の儀式》
《納墓》
《再活性》
《遥か見》
《三顧の礼》
《自然の知識》
《オーラの突然変異》
《悪魔の意図》
《軍部政変》
《Demonic Tutor》
《御霊の復讐》
《苦々しい試練》
《苦い真理》
《オケチラ最後の慈悲》
《異界の進化》
《成長の発作》
《御霊の足跡》
《生き埋め》
《犠牲》
《火花の結実》
《戦慄の復活》
《堀葬の儀式》
《この世界にあらず》
《歯と爪》
《ライオンの瞳のダイアモンド》
《魔力の墓所》
《水蓮の花びら》
《太陽の指輪》
《魔力の櫃》
《催眠の宝珠》
《連合の秘宝》
《玄武岩のモノリス》
《ファイレクシアの供犠台》
《菌獣の群落》
《孤独の都》
《群葉》
《永劫の輪廻》
《制圧の輝き》
《はじける子嚢》
《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》
《太陽の勇者、エルズペス》

-呪文 (47)-
hareruya

 《穢れた血、ラザケシュ》のために用意されたトークン生成カードは、いざとなれば自分を守る盾に使えるのもこのデッキ良い所!

収穫するものテネブ

 そして統率者は……《収穫するものテネブ》!? 6マナ3色ドラゴンを統率者にするってデッキがおしゃれに見えません? ……僕だけ?

 好きな統率者を使ってデッキを組むのまた統率者戦の醍醐味なので、使いたいと思ったら使ってしまいましょう!!

 今回はここまで!!

 『破滅の刻』にはまだまだ魅力的なカードがあるので大塚先輩の注目カード5選を座して待ちつつ、また次回!!

 それと、微妙な距離感の人からの誘いでお店に入るときは、入口に近い方の席に座ること!!

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