こんばんは、塚本です。

　『破滅の刻』が発売されたと思えばもう『統率者2017』の情報もでて、統率者戦ユーザーとしては嬉しい限りですね！

　今回の5選の中でも特に気に入っている《啓示の刻》をフィーチャーしたデッキを組んだので、その紹介をします！

■コンセプトは全体除去！？

　『破滅の刻』では《啓示の刻》に加えて《バントゥ最後の算段》という全体除去も増えました。これらを見て、全体除去も今までにたくさん刷られたしデッキに詰め込めるだけ詰め込んだらおもしろいのでは？と思ったのが今回の着想です。

　全体除去の代名詞ともいえる《神の怒り》や、その対となる《滅び》そういった呪文を使いクリーチャーを全滅させるのは快感ですよね！それも多人数戦となれば尚のこと！そして何より1枚のカードで大量のカードを処理できるのでアドバンテージ面で優位に立てる！そんなカードを詰め込むだけ詰め込んだらクリーチャーデッキには無双できるのではないしょうか！？

　そんなこんなでまずは全体除去のカードを探すことに！

　まずは対戦相手が多いほどマナコストが軽くなる《崇高な吐露》！序盤からの活躍が見込めそうなナイスラスですね！

　この手の全体除去はほとんどがソーサリーなので、速攻を持ったクリーチャーやETBクリーチャーを使ったコンボには弱いのですが、《総くずれ》は相手の意表を突く全体除去となっています！もちろんデッキには単体除去も入れるつもりですが、それとは別にすべての全体除去を《総くずれ》化させる《ヴィダルケンの宇宙儀》を採用するのもおもしろそうでいいですね！！

　破壊不能のような全体除去が通じない能力やリアニメイト戦略に対しては、《神聖なる埋葬》《終末》といったライブラリーの下に送る呪文や、《最後の裁き》《罪人への急襲》といったクリーチャーを追放させる呪文を使っていきましょう！クリーチャーを使ったコンボデッキの多くは、キーとなるクリーチャーが取り除かれてしまうとリカバリーが非常に難しいので、唱えたタイミングによってはそれが勝ち手段になることも！ですので、手札に全体除去が複数枚ある場合は、そういったことも考えながら使うカードを決めていきましょう！

　先ほど紹介した《罪人への急襲》は「昂揚」をしていれば天使トークンが生成できるので攻め手ともなりうる呪文です。同じように《軍部政変》や《次元の激高》も自分だけクリーチャーがいる状況を作ってくれる呪文なので、その効果を上手く活かせるようになるべくゲームの後半まで温存しておきたいですね。

　《質素な命令》を筆頭に、時にはクリーチャーだけでなく他のパーマネントも巻き込んで一気に破壊できる呪文もいくつか存在するのでなるべく採用していきましょう！その際には自分が巻き込みの被害にあわないよう、アーティファクトやエンチャントの採用はなるべく控えるか、よほど効果的なものだけに抑えて構築していく必要がでてきましたね！

　便利な全体除去もたくさん見つかり、後は水増しとしてプレイアブルそうなものを何枚か見繕って採用すればいい感じとなりましたね。こうしてたくさんの全体除去をデッキに入れた後は勝ち手段をどうするか？という問題点が浮かび上がってきました！！《罪人への急襲》のようなカード数枚だけでは相手のクリーチャーを破壊しながら勝つのは一苦労です。

今のところ全体除去の呪文が白と黒に集中しているので、このカラーリングでデッキコンセプトに見合った統率者がいないか探してみました。

■そして見つかったのは適任中の適任！？

　《オルゾヴァの幽霊議員》はクリーチャーを生け贄に捧げることによって一時的に追放された状態になるため、その間に全体除去を唱えれば問題ありません！！ただしクリーチャーを生け贄に捧げる条件がデッキコンセプトとなっている大量の全体除去とアンチシナジーとなっているので、そこの工夫が必要となりました。ぱっと思いついた《スプリングジャック牧場》のようなカードだけでは成立は難しいと考えていたところに天啓が訪れたのです！！

　そうです！トークンを生成する能力を持ったプレインズウォーカーを使えばよかったのです！！全体除去に巻き込まれにくいプレインズウォーカーは統率者である《オルゾヴァの幽霊議員》の手助けとなるだけでなく、全体除去でそれ自体を守ることによって奥義に辿り着きやすいのでまさに適任中の適任！！例として挙げた《太陽の勇者、エルズペス》は奇しくも全体除去の能力も付いているのでこのデッキのために生まれたプレインズウォーカーといっても過言ではないでしょう！

　後は追加で《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のようなトークンを生成できるものや、単純に奥義が強いプレインズウォーカーを優先して採用していけば勝ち手段も担保できて問題解決ですね！

■敵はクリーチャーだけにあらず！！

　こうしてクリーチャーデッキにだけは無双を誇るデッキができ上がりそうですが、皆さんもお気づきの通りクリーチャーを使わないコンボデッキに滅茶苦茶弱そうな印象が否めなせん！！《質素な命令》や《アクローマの復讐》だけじゃ限界があるし、そもそもパーマネントに依存していないコンボデッキには逆立ちしても勝てなさそうなので、余ったスペースは対コンボ用のカードを突っ込むことにしましょう！

　クリーチャー大量破壊の次は手札大量破壊！ということでコンボデッキ相手には《精神錯乱》《思考の粉砕》といった呪文で対抗することにしました！しかし、今回のデッキでは勝つのが遅そうなので体勢を立て直す時間を相手に与えてしまうこともありそうです。ですので、もう一押しすることにします！

　手札大量破壊の後は、土地大量破壊！！土地を破壊してしまえばクリーチャーデッキだろうがコンボデッキだろうがその動きを止めることができるでしょう！

　大量破壊ということでもちろん、自分の土地も巻き込まれてしまうので自分がリカバリーできるように《土地税》や《世界のるつぼ》を使っていきましょう！

　これでコンボデッキに対しての対抗手段も用意できたので、そろそろデッキ構築へと移りましょう！という訳で完成したリストがこちら！！

■追加の勝ち手段！！

　追加の勝ち手段として用意されたのは《豪華の王、ゴンティ》！！相手のデッキの重要なパーツを奪えたら超ラッキー！そして、単純にゲームを決定付けるカードを取れる可能性があるスタンではお馴染みのクリーチャー！

　チンパンジーが使っても勝てそうなパワーカードながらオリーブオイル並みに気軽にデッキに付け加えることのできる勝ち手段。

　《夜の星、黒瘴》は自分で全体除去に巻き込み5点ドレインをするデッキのエース！相手が致死圏内に入ったのなら《瀉血》で一気にトドメを刺しましょう！これら追加の勝ち手段は《ヴォルラスの要塞》で使いまわすとより粘り強く戦えます！

　土地破壊を兼ねた天使。こういったかっこよくてデッキに噛んだカードを使うことによってチンパンジーとの差を付けましょう！

　チンパンジーが使っても盤面を制圧できそうな強力なプレインズウォーカー。人間社会に対してカードパワーの暴力で対抗しましょう！

　自分のデッキが大量の全体除去で構成されていると対戦相手が知ったら、クリーチャーを小出しに場にだしてくるはずです。そこで刺さるのが《福音》！人間の知恵を見せて勝ちにいきましょう。

　このように《オルゾヴァの幽霊議員》の他にも勝ち手段は豊富に用意されているので全体除去でゲームを掌握して、優雅な勝利を味わっていきましょう！それが難しい場合は理性をすべて捨てて単純に強いカードを叩き付けましょう！

■デッキ内の小テク！

　最後に、デッキ内のちょっとした小テクを紹介。

　《無残な収穫》は《ヴォルラスの要塞》と同じような役割ですが、クリーチャートークンを生成するプレインズウォーカーが活躍しだすと「復活」が誘発するタイミングが増えてくるので、クリーチャーを使いまわしやすくなります。また《叫び大口》との相性は抜群で、相手がクリーチャーを小出しにしてきたときに《福音》と同じく有効に働くコンボとなっています！

　こうして自分のデッキを相手に理解してもらい、相手が少しでも攻め手を緩めたのなら勝ったも同然！

　では、今回はここまで！次回からは『統率者2017』の新カードをたくさん使ってデッキを組んでいこうと思いますのでお楽しみにー！！