MTG Just Now! vol.62 -トレストの使者、レオヴォルド-

晴れる屋メディアチーム



 情報を制す者はマジックを制す。

 特にSNSによる情報交換が盛んな現代、口コミがその後のメタゲームに与える影響は計り知れない。

 すなわち、バズってる(話題になっている)カードを知ることは、メタゲームの把握と予測の大いなる助けとなることだろう。

 当企画では、そんな「今、バズってるカード」を週刊で追っていきたいと思う。


 カードの紹介に入る前に、先週行われたイベントやマジック関連の主な出来事を簡単におさらいしよう。



【第7期レガシー神挑戦者決定戦が開催される】

 9月19日(月・祝)には【第7期レガシー神挑戦者決定戦】が開催された。

 11月25-26日に「グランプリ・千葉2016」を控え、前哨戦とばかりに強豪たちが集った本大会で見事優勝を収めたのは平木 孝佳(東京)!




 関東の草の根大会から賞金の懸かったビッグトーナメントまで、数々のイベントを荒らし回る新進気鋭のレガシーコミュニティ『斉(sai)ゲームス』からの刺客は《パズルの欠片》を採用した「オムニテル」を操り見事に勝利を掴み取った。

 激戦の数々を記録した動画およびテキストカバレージは必見! 決勝カバレージなどもこれから順次公開される予定なので、ぜひご覧あれ!



【ワールド・マジック・カップ名古屋予選が開催される】

 先週末には【ワールド・マジック・カップ2016名古屋予選】(以下「WMCQ2016名古屋」)が開催された。

 最後の出場枠を懸けて全国から精鋭が集まり鎬を削った本大会で「アブザンミッドレンジ」を操り見事に優勝を掴み取り“八十岡ジャパン”に名を連ねることになったのは、Hareruya Pros所属の殿堂入りプレイヤー・津村 健志!




 昨年に引き続き名古屋の地で2度目の権利獲得である。【Team Cygames】所属のゴールドレベル・プロ、山本 賢太郎との熱い【決勝戦カバレージ】はぜひご一読あれ!




 主要な出来事はこのくらいだろうか。

 さて、それでは今大きな話題を呼んでいるカードたちを紹介しよう。



1. 《トレストの使者、レオヴォルド》

 【第7期レガシー神挑戦者決定戦】で顕著に活躍が見られたカードがある。


トレストの使者、レオヴォルド


 『コンスピラシー:王位争奪』のカードの中でも特に話題になっていた《トレストの使者、レオヴォルド》が「BUGカスケード」デッキの新たなエースとして採用されていたのである。

 《トレストの使者、レオヴォルド》を採用した形の「BUGカスケード」は惜しくもプレイオフ進出はならかなかったものの、上位16位にはしっかりと入賞を果たしており、実際に会場でも数多く見られた。Hareruya Pros所属のプラチナレベル・プロ、高橋 優太も本大会で【実際に使用している。】



ツカダ スグル「続唱青黒緑」
第7期レガシー神挑戦者決定戦(16位)

1 《沼》
1 《森》
3 《Underground Sea》
2 《Bayou》
1 《Scrubland》
1 《Tropical Island》
4 《汚染された三角州》
4 《新緑の地下墓地》
1 《霧深い雨林》
1 《忍び寄るタール坑》
3 《不毛の大地》

-土地(22)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《タルモゴイフ》
2 《悪意の大梟》
4 《断片無き工作員》
2 《トレストの使者、レオヴォルド》

-クリーチャー(16)-
3 《祖先の幻視》
4 《渦まく知識》
4 《突然の衰微》
3 《トーラックへの賛歌》
1 《毒の濁流》
1 《大渦の脈動》
3 《意志の力》
2 《ヴェールのリリアナ》
1 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文(22)-
3 《翻弄する魔道士》
2 《思考囲い》
1 《ヴェンディリオン三人衆》
1 《剣を鍬に》
1 《見栄え損ない》
1 《ゴルガリの魔除け》
1 《意志の力》
1 《墓掘りの檻》
1 《虚無の呪文爆弾》
1 《真髄の針》
1 《無のロッド》
1 《情け知らずのガラク》

-サイドボード(15)-
hareruya



 実際にデッキリストを見てみると《思考囲い》《突然の衰微》《意志の力》といった数多の妨害呪文でゲームをスローダウンさせた後、盤面およびカードアドバンテージの優位を保つことができるクリーチャーとして採用されていることがわかる。


思考囲い突然の衰微意志の力


 2つの能力が「白青奇跡」や「ジャンド」のようなフェアデッキに効果的なことはもちろん、「リアニメイト」や「《実物提示教育》」にもメインボードから無理なく《グリセルブランド》に対策でき、「ドレッジ」も《打開》《信仰無き物あさり》によるドローができなくなる。

 さらに、たとえば《トレストの使者、レオヴォルド》がいる状態で《苦悶の触手》を「ストーム9」でプレイされた場合、詳細な説明は割愛するが《苦悶の触手》が解決される前に10ドローすることができる。


苦悶の触手狼狽の嵐


 ドローした中に《狼狽の嵐》《精神壊しの罠》があればまとめて打ち消してしまうこともできる。(そもそも《トレストの使者、レオヴォルド》によってドローを禁じられている状況で「ストーム」を9も稼ぐのは容易ではないだろうが……)

 ちなみに3マナ以下のスゥルタイカラーの伝説のクリーチャーはこれが初。タイニーリーダーズで使用可能な3色の伝説のクリーチャーはこれで全ての色の組み合わせが出そろったことになる。

 「タイニーリーダーズって何?」という方も多いと思うので、ぜひこちらの記事をご覧いただきたい。






■ お知らせ


 いかがだっただろうか?

 突然の告知になってしまうが、今回で「MTG Just Now!」の連載はひとまず終了させていただくことになった。

 連載開始から約1年と3か月。フォーマットを問わず、その時々で活躍しているカードをご紹介させていただいたが、本記事が読者諸兄の一助になっていたのであれば喜ばしい限りである。


 これからもあらゆるフォーマットで数々のカードがプレイされ、大きな話題を呼んでいくことになるだろう。これからも晴れる屋メディアは最新情報を追い続けていくので、これからも晴れる屋を要チェックだ!



この記事内で掲載されたカード

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