皆さんこんにちは。
日本国内では第10期モダン神挑戦者決定戦やRPTQなどモダンのイベントが充実していましたね。アメリカでも今週末はSCG Invitational、Open、Classicsなどのイベントが開催されます。
さて、今回の連載ではSCGO BaltimoreとSCG Classics Baltimoreの入賞デッキを見ていきたいと思います。
SCGO Baltimore
モダンでも青いデッキの時代が
2017年11月18日-19日
- 1位 Grixis Death’s Shadow
- 2位 UR Gift Storm
- 3位 Burn
- 4位 Jeskai Control
- 5位 Jeskai Control
- 6位 Eldrazi Tron
- 7位 Jeskai Control
- 8位 GW Company
Noah Walker、Oliver Tiu、Dylan Donegan
トップ8のデッキリストはこちら
SCGO Baltimoreは、スタンダード、モダン、レガシーの異なるフォーマットを各自が担当するチーム構築戦で行われました。約270以上のチームが参加し、大盛況のイベントとなったようです。
多種多様なデッキが活躍するモダンでは、各自が得意とするデッキを選択していました。その中でも、JeskaiやDeath’s Shadowといったデッキが多く勝ち残っています。
デッキの種類が多くメタゲームが予測しづらいモダンでは、青いコントロールは死滅したと思われていましたが、《献身のドルイド》や《療治の侍臣》といったCounters Companyのコンボパーツ、《遵法長、バラル》や《ゴブリンの電術師》といったStormのメダリオンクリーチャー、HumansやAffinityなど、現在はコンボからアグロまで小型のクリーチャーが主流で、軽いクリーチャー除去を多数搭載した青白系のデッキにとって有利な環境になっています。
SCGO Baltimore デッキ紹介
「Grixis Death’s Shadow」「Jeskai Control」
Grixis Death’s Shadow
1 《沼》
2 《湿った墓》
1 《血の墓所》
1 《蒸気孔》
4 《血染めのぬかるみ》
4 《汚染された三角州》
4 《沸騰する小湖》
-土地(18)- 4 《死の影》
4 《瞬唱の魔道士》
4 《通りの悪霊》
2 《黄金牙、タシグル》
2 《グルマグのアンコウ》
-クリーチャー(16)-
4 《選択》
4 《思考掃き》
4 《思考囲い》
2 《コジレックの審問》
2 《血清の幻視》
2 《頑固な否認》
1 《ティムールの激闘》
1 《終止》
1 《四肢切断》
1 《コラガンの命令》
-呪文(26)-
2 《儀礼的拒否》
2 《頑固な否認》
2 《ヴェールのリリアナ》
1 《集団的蛮行》
1 《紅蓮地獄》
1 《ティムールの激闘》
1 《コジレックの帰還》
1 《コラガンの命令》
1 《仕組まれた爆薬》
1 《最後の望み、リリアナ》
-サイドボード(15)-
一時期のような勢いに比べ、現在は少し影を潜めていますが、大きなイベントでは必ずと言って良いほど見かける環境のトップメタであるGrixis Death’s Shadow。
《思考囲い》や《コジレックの審問》などのハンデスで相手のプランを妨害しつつ、《死の影》や《グルマグのアンコウ》などを展開していき、それらを《頑固な否認》でバックアップしていくという一貫性のある戦略は、デッキの種類が多いモダンでは有効な戦略とされています。
☆注目ポイント
最近は、ミラーマッチや《聖トラフトの霊》のように除去耐性のあるクリーチャーに対抗するために、《ヴェールのリリアナ》をメインから見かけることもありましたが、Dylan Doneganのリストは全体的に軽めの構成で《コラガンの命令》も1枚のみの採用です。
リストが完成されていることもあり、さほど変化がなさそうに見えますが、『イクサラン』がリリースされて以来追加のドロースペルとして《選択》が採用されるようになりました。《血清の幻視》よりも優先して採用されているのが印象的です。一般的に《血清の幻視》の方がデッキを掘る枚数が多いため、ベストなドロースペルとされていますが、《頑固な否認》を構える必要のあるこのデッキではインスタントである《選択》が優先されています。
サイド後は追加のクロックや《ヴェールのリリアナ》などが投入され、中速寄りにシフトしていきます。Grixis Death’s Shadowは一貫したゲームプランを持っているため、対峙するデッキの種類が多いモダンでは強みとなります。そのため使用者も多く、ミラーマッチも多くなるのでプレイテストは欠かせません。
Jeskai Control
1 《平地》
2 《神聖なる泉》
2 《蒸気孔》
1 《聖なる鋳造所》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《沸騰する小湖》
3 《天界の列柱》
2 《氷河の城砦》
1 《尖塔断の運河》
1 《硫黄の滝》
1 《僻地の灯台》
-土地(24)- 3 《瞬唱の魔道士》
1 《奔流の機械巨人》
-クリーチャー(4)-
4 《血清の幻視》
3 《稲妻》
1 《荒野の確保》
1 《呪文嵌め》
3 《稲妻のらせん》
3 《論理の結び目》
1 《否認》
2 《電解》
1 《スフィンクスの啓示》
4 《謎めいた命令》
2 《至高の評決》
2 《アズカンタの探索》
1 《復讐のアジャニ》
-呪文(32)-
2 《払拭》
2 《ルーンの光輪》
2 《大祖始の遺産》
1 《仕組まれた爆薬》
1 《イゼットの静電術師》
1 《天界の粛清》
1 《否認》
1 《摩耗+損耗》
1 《至高の評決》
1 《太陽の勇者、エルズペス》
-サイドボード(15)-
コントロールの中でも、最近上位で見かけることが多くなったJeskai。Ben Nikolichのリストは《呪文捕らえ》 や《聖トラフトの霊》といったクリーチャーは不採用で、よりコントロール寄りの構成となっています。
低コストの優秀なスペルに恵まれており、コントロールバージョンだけでなくクリーチャーを多めに採用したテンポ寄りのバージョンも結果を残し続けています。
AffinityやHumansなどクリーチャーデッキが現環境に多く、StormやCompany系などのコンボデッキもクリーチャーを採用しているため、除去が無駄になるマッチアップが少ないことは結果を残している勝因の一つでしょう。
☆注目ポイント
《アズカンタの探索》は、レガシーのコントロールでも採用されるほどの逸材で、モダンでも早速Jeskai Controlに居場所を見つけました。軽いスペルが多いモダンでは墓地を肥やすのは容易で、このタイプのデッキに貧しかった2ターン目のアクションとなり、序盤はドローの質を高め、中盤以降は変身することでマナ加速になりつつアドバンテージ差を広げます。軽いアドバンテージ源となるカードは、モダンの青が最も欲しかったカードの一つです。
《復讐のアジャニ》 は過去のJeskai Controlのリストでも使われていたプレインズウォーカーです。4マナと重く4ターン目にタップアウトしてキャストすることは稀であるため、メインに1枚の採用となっています。
他のリストでは見かけない1枚挿しのカードも見られます。《奔流の機械巨人》は各種除去や《謎めいた命令》といったインスタントスペルを再利用し、5/6が残るため相手を妨害しながらフィニッシャーを展開するという動きが可能になります。
《荒野の確保》は序盤を凌ぐためのチャンプブロッカーになり、終盤はインスタントスピードのフィニッシャーと化します。両カード共にドローゴー戦略を取りつつ、隙あらばインスタントスピードで脅威を展開し、一気に決着を付けるという戦法を可能にしています。このタイプのデッキの弱点であった、中盤以降の決定力不足が解消されているのも無視できない要素の一つです。
サイドの《ルーンの光輪》はこのデッキが苦手とするScapeShift(主に《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》を指定)対策だけでなく、BoglesやEldrazi(《現実を砕くもの》や《難題の予見者》を指定)などとのマッチアップでも使えたりと、意外にフレキシブルなカードです。
SCG Classics Baltimore
定番のデッキが揃うプレイオフ
2017年11月18日-19日
- 1位 Counters Company
- 2位 Eldrazi Tron
- 3位 Grixis Death’s Shadow
- 4位 GB Tron
- 5位 Jeskai Control
- 6位 Scapeshift
- 7位 Burn
- 8位 Affinity
Kazu Negri
トップ8のデッキリストはこちら
チーム戦のオープンと併催して開催された個人戦のSCG Classicsは、Grixis Death’s ShadowやAffinity、Storm、Jeskaiといった定番のデッキが結果を残していました。
優勝を果たしたのはミッドレンジコンボであるCounters Companyで、最近はBantバージョンやコンボより、アドバンテージに特化したGWなども見られ、バリエーションが豊富なアーキタイプです。
SCG Classics Baltimore デッキ紹介
「Counters Company」「GR Ponza」
Counters Company
1 《平地》
1 《沼》
2 《草むした墓》
2 《寺院の庭》
1 《神無き祭殿》
4 《新緑の地下墓地》
4 《吹きさらしの荒野》
2 《地平線の梢》
2 《ガヴォニーの居住区》
1 《花盛りの湿地》
-土地(22)- 1 《歩行バリスタ》
4 《極楽鳥》
1 《貴族の教主》
1 《臓物の予見者》
4 《献身のドルイド》
4 《潮の虚ろの漕ぎ手》
4 《療治の侍臣》
2 《薄暮見の徴募兵》
1 《漁る軟泥》
4 《台所の嫌がらせ屋》
3 《永遠の証人》
1 《不屈の神ロナス》
-クリーチャー(30)-
3 《流刑への道》
2 《膨らんだ意識曲げ》
1 《ブレンタンの炉の世話人》
1 《戦争の報い、禍汰奇》
1 《オルゾフの司教》
1 《クァーサルの群れ魔道士》
1 《弁論の幻霊》
1 《罪の収集者》
1 《大渦の脈動》
-サイドボード(15)-
コンスタントに結果を残し続けているCounters Company。いくつかのバリエーションが存在する《集合した中隊》デッキですが、今大会を制したのは《療治の侍臣》コンボを搭載したバージョンでした。
Jeskai Controlなど軽い除去を多数搭載したデッキが存在する環境では、《献身のドルイド》や《療治の侍臣》といったキーとなるクリーチャーが生き残るのは難しくなりますが、Kazu Negriはしっかりと対策を用意しています。
コンボ以外にも《不屈の神ロナス》や《ガヴォニーの居住区》で自軍のクリーチャーを強化してビートダウンするプランもあり、《集合した中隊》からのアドバンテージによって消耗戦にも強く、緑のミッドレンジが好きなプレイヤーにお勧めのデッキです。
☆注目ポイント
《献身のドルイド》を起動できる状態でアンタップステップを迎えることが焦点となるので、相手の除去や妨害対策になる《潮の虚ろの漕ぎ手》がメインからフルに採用されています。ハンドの情報も得ることができるため、その後のプランも立てやすく、《召喚の調べ》などサーチスペルも効率よく使用できるようになります。除去されてしまうと追放したカードは相手のもとに戻ってしまいますが、除去の的としてコンボパーツを守る役割も果たします。《集合した中隊》からでてくる《思考囲い》が弱いはずもなく、AbzanバージョンのCounters Companyを使用する際は是非とも採用しておきたい所です。
マナクリーチャーは単体のサイズ面では他のクリーチャーに劣りますが、《不屈の神ロナス》によって強化することで相手にとって無視できない脅威となります。トランプルも付くのでチャンプブロックも許さず、コンボ以外の勝ち手段として活躍するでしょう。
サイドには見慣れないカードが採用されています。《膨らんだ意識曲げ》はキャスト時にハンデス能力が誘発するため、特にJeskai Controlなどカウンターや除去を主な妨害手段とするデッキに対して強烈に刺さるカードです。「現出」する際に《台所の嫌がらせ屋》などをサクリファイスすれば、カードの損失を抑えることも可能です。
GR Ponza
1 《山》
3 《踏み鳴らされる地》
4 《吹きさらしの荒野》
4 《樹木茂る山麓》
1 《ケッシグの狼の地》
-土地(22)- 4 《東屋のエルフ》
2 《極楽鳥》
3 《不屈の追跡者》
2 《台所の嫌がらせ屋》
2 《高原の狩りの達人》
1 《強情なベイロス》
1 《最後のトロール、スラーン》
2 《嵐の息吹のドラゴン》
1 《スラーグ牙》
3 《業火のタイタン》
-クリーチャー(21)-
1 《忌むべき者のかがり火》
2 《ムウォンヴーリーの酸苔》
1 《原初の命令》
4 《楽園の拡散》
4 《血染めの月》
2 《反逆の先導者、チャンドラ》
1 《情け知らずのガラク》
-呪文(17)-
惜しくもプレイオフ進出は逃したものの、9位という好成績を残したGR Ponzaは、他の大会でも結果を残しているアーキタイプです。
マナ加速を利用し、緑赤の優秀なクリーチャーやプレインズウォーカーを展開しつつ相手の土地を攻めていくミッドレンジデッキで、メインからフル搭載された《血染めの月》は特殊地形に頼ったJeskai ControlやTronなど環境の多くのデッキに刺さります。最近は、多色のアグロデッキであるHumansやMerfolkも緑をタッチしたバージョンが流行ってきているため、有効な相手も多くなりました。
☆注目ポイント
《血染めの月》はこれ1枚でシャットアウトされてしまうデッキも多く、場合によってはこのカードを着地させるだけで勝てることもあります。残りの基本地形は《ムウォンヴーリーの酸苔》や《石の雨》で破壊していきます。《ムウォンヴーリーの酸苔》は相手をスローダウンさせつつマナ加速を同時に行うスペルで、そこからフィニッシャーに繋げていくことができます。
Cheshire Fasnachtのリストはマナ加速やクリーチャーの数が多めで、メインの土地破壊スペルが少な目になっており、ランプ戦略にフォーカスしています。《血染めの月》を着地させれば、赤くない特殊地形に頼った多くのデッキにとっては全ての土地を破壊されたのと同じようなもので、《極楽鳥》など追加のマナ加速から、2ターン目に《血染めの月》を展開して相手が基本地形を引いてくる前に脅威を展開していく方が勝率が高そうです。
《反逆の先導者、チャンドラ》と《情け知らずのガラク》は両方とも除去やフィニッシャーとしても機能するプレインズウォーカーです。特に《情け知らずのガラク》変身後の「-1」能力は、中盤以降役目を終えたマナクリーチャーなどを、フィニッシャークラスのクリーチャーに変換することを可能にします。
フィニッシャーの中で特に価値が高いのは《嵐の息吹のドラゴン》で、《流刑への道》や《天界の粛清》といった除去に耐性があるので環境のトップメタのJeskai Controlとのマッチアップで活躍します。
ボーナストピック
~SCG Invitational Qualifierレポート+デッキガイド~
最近またリアルでマジックをする時間ができたので、アメリカニュージャージー州にあるショップ、The Comic Book Store で開催されたSCG IQに参加してきました。
デッキは最近コンスタントに入賞を続け、環境のトップメタの一角に位置するまでに至ったJeskai Tempoを使用しました。結果の方は相性の悪いEldrazi Tronなどと当たらなかったという幸運にも恵まれ、なんと優勝してしまいました。賞品としてSCG Invitationalの参加権と賞金300ドル(決勝戦は賞金をスプリット)をゲットしました。
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 1 | Jeskai | 2-0 |
Round 2 | Jeskai | 2-0 |
Round 3 | UG Merfolk | 2-1 |
Round 4 | Bogles | 2-0 |
Round 5 | ID | - |
Round 6 | ID | - |
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
準々決勝 | Bant Company | 2-1 |
準決勝 | Jeskai | 2-0 |
決勝 | Death’s Shadow | 2-0 |
※最終戦は賞金をスプリットした後に、SCGポイントを特に気にしていなかった相手がトスしてくれました。
相手を妨害しつつクロックにもなる《呪文捕らえ》により強化されたJeskai Control。ここ数カ月AffinityやHumans、UR Gift Stormなど相性の良いマッチアップが多くなったのもあり、良いポジションにあります。
しかし、モダンの多くのデッキと同様に弱点ももちろん存在し、火力除去などの効果が薄いEldrazi TronやScapeshiftなどを苦手とします。他のコントロールと異なりクリーチャーと火力、軽いスペルを活用しプロアクティブに振舞うことも重要で、マッチアップの状況によって役割を理解することがこのデッキで成功する鍵となります。
レガシーの《渦まく知識》と同様に《血清の幻視》もプレイできるときにキャストするのでなく、必要なカードや土地を探すためにキャストするプレイングが重要です。
カード選択について
《ピア・ナラーとキラン・ナラー》は特にフェアデッキとのマッチアップで強さを発揮するクリーチャーです。横に並ぶので単体除去や《ヴェールのリリアナ》にも強く、特にGrixis Death’s Shadowとのマッチアップでは《頑固な否認》されない脅威として活躍します。
《削剥》は《摩耗+損耗》の枠でしたが、現環境で脅威となるエンチャントがあまり見られず、(今大会でBooglesと当たった際は焦ったものの)《霊気の薬瓶》や《虚空の杯》といったアーティファクトの解答になり必要ならばクリーチャー除去にもなるフレキシブルさにより採用に至りました。幅広いマッチアップで活躍したのでお勧めです。
サイドボード
Affinity, Humans、UR Stormなどのマッチアップについては、すでにコヴァルスキ先生のジェスカイ講座にて詳しく解説がされていたので、この場では今回最も多く当たったミラーマッチとその他のマッチについて触れていきます。
対 Grixis Death’s Shadow
このマッチアップはほぼ五分でライフを多く支払うデッキなのを利用し、メインは火力と《聖トラフトの霊》で削っていきます。サイド後は相手の除去の的となるクリーチャーの多くをサイドアウトして、コントロール寄りにシフトしていきます。Death’s Shadow側の脅威の種類はそれほど多くなく、追加の除去とスイーパーでコントロールしていき《天界の列柱》や火力で止めを刺します。
対 Grixis Death’s Shadow
対 ミラーマッチ
ミラーマッチの難易度は高めですが、同時にプレイングが反映される面白いマッチでもあります。クリーチャーが多いのもあり、本来ならあまり役に立たないとされる除去も使い道に困ることが少なく、サイドボードが少し難しいマッチでもあります。
今大会で当たったプレイヤーや周りのプレイヤーとも話をしてみた結果、《呪文捕らえ》や数枚の《流刑への道》を残すのが多数派でした。
《天界の列柱》のアンサーになる《流刑への道》を残すのは間違いではありませんが、《聖トラフトの霊》やサイドインされる追加のクロックによるプレッシャーがあり、お互いに起動する余裕がないことが多かったため、大会中は思い切って《流刑への道》と相手の除去を有効札に変えてしまう《呪文捕らえ》をサイドアウトしていました。流石に全抜きは少しアグレッシブだったと思うので、1枚ずつ残したほうが良かったですね。後手の際は相手の《聖トラフトの霊》などクロックに対するアンサーとして《至高の評決》も入ります。
対 ミラーマッチ
Jund/Abzan
ほぼ五分のマッチですが、デッキに慣れていないと体感的に不利に感じることがあるかもしれません。Abzanは《未練ある魂》の分不利が付きます。このマッチで気を付けたいのは、常にアグレッシブ側に回るかコントロール側に回るかの役割を理解することです。
《聖トラフトの霊》でタップアウトした隙に、《ヴェールのリリアナ》によってアドバンテージを失うことなどは特に回避したい所です。《呪文捕らえ》で追放するスペルにも気を付ける必要があります。《ヴェールのリリアナ》など決定的なスペルを追放することで、相手の除去がより有効なカードになってしまう恐れがあります。サイドはGrixis Death’s Shadowと似て、クリーチャーを抜いてコントロール寄りにシフトしていき、消耗戦をアドバンテージによって制していくことになります。
対 Jund/Abzan
他にも何か質問がありましたらTwitter(@KentaroHokori)でお答えします。
総括
スタンダードやレガシーなど他の構築と比べても、現在のモダンは特に環境を支配するデッキが存在せず歴代で最も健全な環境とされています。
今週末はSCG Invitationalなどアメリカではモダンの大会が充実しています。先ほどのレポートでもお伝えした通り、急遽参加権を得ることができたので忙しくあまり準備も満足にできない中のスタートですが、久しぶりのInvitational本選を楽しんできます。
以上USA Modern Express vol.9でした。
それでは次回の連載でまた会いましょう。楽しいモダンライフを!