コマンダー塚本の統率者最前線! vol.41-俺らの世代では蒸着-

塚本 樹詩

 皆さんこんにちは!塚本です!

 『マスターズ25th』発売!ということで、今までのマジックの集大成ともいえるラインナップに、懐かしさがこみ上げてくるプレイヤーも少なくないのではないでしょうか?

 名立たる再録の中には、伝説のクリーチャーが21体も含まれており、統率者戦の視点で見ても見逃せないエキスパンションとなっていますね!

迷える探求者、梓精霊の魂、アニマーカーの空奪い、プローシュ火想者ニヴ=ミゼット

 中でも《迷える探求者、梓》を始め、《精霊の魂、アニマー》《カーの空奪い、プローシュ》《火想者ニヴ=ミゼット》といった過去に植え付けられたトラウマを思い出すような強い統率者もいて、リストを見たときは衝撃でした!!

 今回はその中でも特に衝撃を受けた、このクリーチャーを主役にデッキを作ってみようと思いました!!

 それはこいつ!!!

練達の変身術士、ジャリラ

 あまりに地味すぎて、ある意味での衝撃!思わず、あーいたいた!!と声に出してしまいました!!

 そして、最近はスタンダードで《不屈の独創力》を使ったデッキを熱心にまわしていることもあってか、クリーチャーを変身させることがマイブームになっているので、いい機会ということでデッキを作るに至りました!

変身編直し変幻の杖集団変身

 そして《練達の変身術士、ジャリラ》のほかにも、クリーチャーを変身させるカードは盛りだくさん!!

潮吹きの暴君荒廃鋼の巨像

 そして、《練達の変身術士、ジャリラ》《変身》を使って出すクリーチャーも、青単ながら強力なものを用意できます。1枚で対戦相手を次々と沈める《荒廃鋼の巨像》や、対戦相手の戦場を枯渇させる《潮吹きの暴君》など、ほかにも候補がありますね!それだけでなく、色さえ合えばあなたの好きなクリーチャーをライブラリーに混ぜて自分だけの変身ガチャが楽しめますよ!!

 《練達の変身術士、ジャリラ》自身の能力では、伝説のクリーチャーをライブラリーから呼び出すことはできませんので、デッキを組む際には非伝説であるクリーチャーを採用しておかないといけませんが、《変身》系での当たりを増やすために少しだけ入れるのもよさそうですね!

 ということで、コンセプトがハッキリしたこのデッキを肉付けしていくことしましょう!!

■何を変身させるのか?

 変身デッキというからには、変身させる元のクリーチャーが必要となってきます。

変わり谷歪める嘆き

 古来よりこういったデッキタイプではトークンを生成したり、土地をクリーチャーさせることによって変身の種を賄ってきましたが、青いカードではバリューの良いトークンを出すカードも少なく、アーティファクトにまで手を広げてみてもコストが重かったり、 役割が狭かったりと採用するのはちょっと厳しいなと感じるカードばかりでした。

 そう思ったとき、青が得意とするある戦術のカードが脳裏をよぎったのです!!

支配魔法

 そうです、変身の元となるカードがデッキで用意できないのなら、対戦相手のクリーチャーを奪ってしまえば良いと!!

 《支配魔法》だけでなく、青にはクリーチャーのコントロールを奪うカードが山ほどあります!!

幻惑の旋律威圧操作室不実

 《変身》させるだけでも良いのですが、中にはコントロールを奪っただけですでに試合に影響を与えるようなクリーチャーもいるので、実はこの手のカードは統率者戦においても中々強いのですよ!!デッキのキーカードになりやすく、再キャストもできる厄介な相手の統率者のコントロールを奪うのが特に効果的ですね!!

 こうして、相手のクリーチャーのコントロールを奪う、そしてそれを変身させる!というジャイ〇ンもびっくりの構図が完成したので、さっそくデッキ作り!!

■デッキ完成!!気になる追加の変身先は!?

稲妻のすね当て速足のブーツ

 統率者に速攻を与え、妨害手段から身を守る《稲妻のすね当て》《速足のブーツ》。この2枚、統率者戦でお世話になっている人も多いのでは?と思いますが、このデッキでは変身後のクリーチャーを守ったり、コントロールを奪ったクリーチャーを守ったりと、このデッキでは特に比重の大きいカードとなっています!デッキのコンセプトである《変幻の杖》をサーチするために《加工》を採用していますが、手札に《変身》系のカードがある場合はこの2枚をサーチするのがおススメです!

嵐潮のリバイアサン虚空の選別者

 追加の変身先は2種類!《嵐潮のリバイアサン》は、クリーチャー全体に攻撃制限を加える能力が強力ですね。《荒廃鋼の巨像》と相性が少し悪いですが、《嵐潮のリバイアサン》で場を固めて最後には自身を《練達の変身術士、ジャリラ》の能力や《変身》系のカードで姿を変えてしまえば問題は解決します。

 《虚空の選別者》は、偶数を禁じるのでデッキによっては出されただけで機能不全に陥ってしまうこともあるようなインパクト大なクリーチャー!今回は変身デッキで採用していますが、無色ということもありどのデッキにも入れやすく、マナが出るような構成なら採用を検討していい1枚ですね。

大いなる歪み、コジレック

 《練達の変身術士、ジャリラ》以外で変身させるカードとして採用したのは、《大いなる歪み、コジレック》!!デッキには大量に1マナの呪文を採用したので、《剣を鍬に》を始めとした軽量除去やサーチ呪文を弾くのに最適なクリーチャーとなっています!!

Mystic Remoraリスティックの研究

 これまた青の定番カードである《Mystic Remora》《リスティックの研究》は、もはや説明不要の強さですよね。対戦相手の動きを抑制するか、自分の手札を増やすのかのキツイ2択を常に押し付けられるのがグッド。手札が増えることによって選択肢が増えるのはもちろん、《変身》系のカードを引き込めるだけでなく、《大いなる歪み、コジレック》の能力も使える機会が増えるので、手札が増えるのは良いことずくめ!!

流転の護符魔力のタップ

 手札に来てしまった変身先は《渦まく知識》《ラト=ナムの遺産》《精神を刻む者、ジェイス》でライブラリーに戻すのも良いのですが、《流転の護符》で手札から出すのも一つの手段となっています!そして、高コストのクリーチャーのコントロールを奪って《魔力のタップ》を使えば、大量の無色マナが供給されます!!これで《大いなる歪み、コジレック》を始めとした高コストのクリーチャーも一気に唱えやすくなります!!

撹乱する群れ意志の力誤った指図白鳥の歌

 最後になりますが、このデッキにはクリーチャーを守るために軽量の打ち消し呪文やピッチの打ち消し呪文も多めに採用されているので、変身元や変身先またはコントロールを奪ったクリーチャーを守る手段としては最適です。ですが、地域によっては全体除去や打ち消し呪文が横行している地域もあるかと思うので、《被覆》《狼狽の嵐》などの用途に合った呪文を選択するのがいいでしょう。

 今回はここまでですが、来月に発売される『ドミナリア』には大量の伝説要素が含まれていそうなので、統率者戦ユーザーの中には楽しみにしている人もいるのではないでしょうか?あの人物が遂にカード化されるのか!?というドキドキを膨らませつつ、また次回よろしくお願いします!!

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