コマンダー塚本の統率者最前線! vol.37-白飯にふりかけはコンボなのか?(友好色編)-

塚本 樹詩

 こんにちは、塚本です!!

 デッキを作る際、“後2~3枚で完成するけど何入れていいか分かんない……”状態に陥ることってありませんか?

無限の苦悩

 この数枚の隙間を一体何で埋めるのが正解なのか?それは永遠に解けない問題かもしれませんが、2枚でコンボとなるカードを入れたらそれだけで勝率が上がるのではないでしょうか?それらと相性の良いカードも入れたくなるという新たな採用基準もできるので、ここではデッキに生まれた隙間を2枚コンボで埋めてみよう!という提案をしてみたいと思います。

 そう、今回は2枚コンボのちょい足し回なのです。

 ところで、僕はどこからどこまでがコンボか明確にわかっていないのですが、言ってしまえばパンチを入れた後にタイミング良くキックを入れたらコンボという解釈もできるじゃないですか?AとBの関係性が少しでもあればコンボなのですか?それともその関係性がハッキリとわかるのであればコンボなのですか?程度の問題なのですか?海は死にますか?山は死にますか?足し算なのですか?掛け算なのですか?学がない僕に教えてくださいまつがんさん。

 考え過ぎても仕方ないので難しいことは抜きにして、2枚組み合わさったら声がでてしまうくらいのものをここではコンボと呼んで今回は紹介していきますよ!!まずは前編として友好色の5つから!!

■白+青

《時の賢者》《龍鱗隊の将軍》

時の賢者龍鱗隊の将軍

 大塚先輩の記事でも取り上げられた《時の賢者》ですが、『タルキール』ブロックが使えた頃のスタンダードで一時期バズった《龍鱗隊の将軍》とのコンボがこの色の組み合わせでは可能となっています!

 無限ターンの条件はとっても簡単で、《時の賢者》《龍鱗隊の将軍》を含む5体のクリーチャーを自分のターンの終了時にタップさせていること!

 そうすると《龍鱗隊の将軍》の効果で「鼓舞5」が誘発して、《時の賢者》の上に+1/+1カウンターが5個置かれ、それらを全て取り除くことによって追加ターンが発生!!

 クリーチャーが多めのデッキやトークンを多用するデッキならこの2枚を組み込むだけで簡単に無限ターンが成立するので、是非とも試してみてはいかがでしょうか!?

《太陽のタイタン》《セカンド・チャンス》

太陽のタイタンセカンド・チャンス

 《太陽のタイタン》の汎用性はとても高く、フェッチランドから破壊されたマナ・アーティーファクトに至るまで様々なパーマネントを墓地から戻すことができます。

 コスト3マナ以下という制限があるものの、その中でも特に異彩を放つのが《セカンド・チャンス》

 《セカンド・チャンス》自体の発動条件は難しいですが、一度解き放たれてしまえば《太陽のタイタン》と組み合わせることで無限ターンとなるのです!!

ファイレクシアの処理装置呪文滑りネクロポーテンス死より得るもの

 ライフを調整する手段として白と青の中では《ファイレクシアの処理装置》《呪文滑り》、色を足すなら《ネクロポーテンス》《死より得るもの》があるので一緒に採用の検討を!

《鳩散らし》《テーロスの魂》

鳩散らしテーロスの魂

 《鳩散らし》は一度戦場に着地してしまえば、全てのプレイヤーの行動を大幅に制限しながら鳥・トークンでの殴り合いに持ち込めるスーパー泥仕合エンチャントなのですが、勝負の決め手が手数となってしまうのがネックです。

 そこで相手の手数に負けないように自分の鳥・トークンをムキムキににさせる《テーロスの魂》さえいれば大丈夫!《テーロスの魂》のバックアップの元に《鳩散らし》で鳥・トークンを増やしていけば、簡単に勝利を味わえる寸法となっています!

静翼のグリフトカートリの儀仗兵

 ただし《鳩散らし》の効果の及ばないクリーチャー、特に《再利用の賢者》のようなパーマネント対策で《鳩散らし》が破壊されてしまうと折角のコンボが瓦解してしまうので、《静翼のグリフ》《トカートリの儀仗兵》もセットで採用するといいでしょう。

巣を守るものカンジー金属ミミック

 またクリーチャーの強化役は《テーロスの魂》に限らず、《巣を守るものカンジー》《金属ミミック》などを追加で採用するのもいいですね!

すべてを護るもの、母聖樹至高の評決

 《すべてを護るもの、母聖樹》を用意しておくことで、そもそも《鳩散らし》の効果をすり抜けるという裏技もあります!相手の鳥・トークンを押さえきれないというときはこの土地経由で呪文を唱えたり、《至高の評決》でリセットしていくのもアリでしょう!

■青+黒

《激動》系のカード+《ゾンビの横行》

激動ゾンビの横行

《激動》は統率者戦で禁止(2017年11月21日現在)です。《壊滅的大潮》《沿岸崩壊》などのパーマネント大量バウンス呪文をご利用ください。

 往年のコンボである《激動》系のリセット呪文と《ゾンビの横行》は多人数戦でも通用するインパクトがあります!

歪んだ愛着

 特に大量バウンス呪文は対戦相手が多いほど影響が大きいので、《ゾンビの横行》以外にも《歪んだ愛着》を使えば混乱を引き起こすこと間違いなし!!

戦慄の復活核の占い師、ジン=ギタクシアス潮吹きの暴君

 対戦相手が多すぎてゾンビ・トークンだけではゲームを決めに行けないかも?という場面もあるので、その時は《戦慄の復活》を使うことよって自分の戦場にだけクリーチャーを復活させるのも有効です!呼び出すクリーチャーの候補としては、対戦相手のリカバリーを阻止する《核の占い師、ジン=ギタクシアス》《潮吹きの暴君》といったクリーチャーがおすすめですよ!

《追われる足跡》《騒がしいネズミ》

追われる足跡騒がしいネズミ

 《騒がしいネズミ》《追われる足跡》を付けることよって、毎ターン《騒がしいネズミ》のコピー・トークンが生成され、対戦相手1人のドロー・ロックができるようになるコンボ!!

古術師時間のねじれ

 手札の少ないプレイヤーを狙ってソフト・ロックを仕掛けることができるこのコンボですが、《追われる足跡》を用いれば青単色でも十分成立するような組み合わせは多数あり、特に《古術師》《時間のねじれ》系の追加ターン呪文の3枚コンボで無限ターンができるなど色々な活用方法があります。

 便利なETBクリーチャーがたくさん入っているデッキなら、《追われる足跡》のポテンシャルを活かせるかもしれないので、留意しておくと役に立つときが来るかもしれませんよ!

《朝の歌のマラレン》《精神固めの宝珠》

朝の歌のマラレン精神固めの宝珠

 これはまたドローをロックするコンボですが、今度は対戦相手と自分まで巻き込む強力なものとなっています!

 この組み合わせさえ維持できれば、すべてのプレイヤーの時が止まるだけでなく、《朝の歌のマラレン》が全プレイヤーのライフを減らしてくれるので、自分はあらかじめ安全策としてライフ回復を確保できれば、そのまま勝ちとなります!!

締め付け

 赤には《精神固めの宝珠》の上位互換となる《締め付け》があり、黒+赤でも成立できるコンボですのでこの2枚を仕込んでおくことでアッと驚く角度から勝てるようになるかもですよ!

■黒+赤

《ゴブリンの名手》《苦痛鍛冶》

ゴブリンの名手苦痛鍛冶

 タフネス1のクリーチャーの存在を許さない《ゴブリンの名手》ですが、除去と組み合わせると同一ターンに何度も起動できるようになる便利な能力が付いています。そんな元から便利なクリーチャーに《苦痛鍛冶》を組み合わせると、相手のクリーチャーを一掃できる恐ろしい兵器に早変わり!

軟体電極獣

 デッキの基盤にマナ・アーティーファクトを採用することが多い統率者戦の構築では、《苦痛鍛冶》の運用も難しくないと思うので《ゴブリンの名手》に限らず、様々なダメージを飛ばすクリーチャーと組み合わせてみるのも面白そうですね!色の組み合わせにこだわらなければ、《軟体電極獣》という同一ターンに何度も能力が起動できそうなクリーチャーもいますよ!

《Fire Covenant》《死者の嘆き、崩老卑》

Fire Covenant死者の嘆き、崩老卑

 自分のライフを犠牲に小粒のクリーチャーを一掃できる《Fire Covenant》は、《毒の濁流》と似た挙動ながら自分のクリーチャーにはノータッチというメリット・デメリットがハッキリした呪文です。

 しかし小粒の一掃は得意でも、大型クリーチャーを対処する場合にはライフの支払いがきつく万能とは言えません。そこで《死者の嘆き、崩老卑》を組みあわせると、なんと望む数のクリーチャー1体につき1点支払うことで対処できるようになるのです!統率者戦ではライフなんていくらでも払えるようなものなので、対戦相手の場を崩壊させてやりましょう!!

 凄い!《ゴブリンの名手》+《苦痛鍛冶》とやっていることはほぼ同じ!《死者の嘆き、崩老卑》という不完全な存在が魅力的だから仕方ないね!!

《不死のコイル》《無害な申し出》

不死のコイル無害な申し出

 墓地にカードのないプレイヤーに対して、《不死のコイル》《無害な申し出》で押し付けるとそのままWIN!!

大祖始の遺産虚空の力線

 ボールを相手のゴールにシュゥゥゥッ!!超エキサイティン!!となるわけですが、相手のゴール(墓地)にキーパーや選手(カード)があると得点とならないので、そういう時はシャビ(《大祖始の遺産》)やピルロ(《虚空の力線》)を使ってシュートコースを確保しておきましょう。

バザールの交易商人寄付

 赤には《無害な申し出》のクリーチャー版、《バザールの交易商人》があるので追加での採用も検討していいと思います。また青にも《寄付》といった同じ効果のカードがあるので、別の色の組み合わせでも成立可能となっています。

悪魔の契約

 また、敗北するモードだけが残った《悪魔の契約》を相手に押し付けるというロスタイムギリギリの勝利手段もありますよ!《悪魔の契約》以外にもデメリットを内包するカードを採用しているデッキでは、こういったカードを使ったコンボを狙ってみるのもいいでしょう。

■赤+緑

《害霊》《狂暴化》

害霊狂暴化

 相手のライフ半分のパワーを倍にしたら、相手のライフと等しくなるという単純なコンボですが、《害霊》がダメージを軽減させないために意外と決定力の高いコンボとなっています。

歓楽の神、ゼナゴス致命的な激情

 《狂暴化》以外にも《歓楽の神、ゼナゴス》《致命的な激情》といった類似カードは存在しますが、二段攻撃は1回目のダメージを与えた時点で《害霊》のパワー/タフネスが変動してしまい、ダメージも変わるので相性が悪く注意が必要です。

《炎の編み込み》《湧出》

炎の編み込み湧出

 マナ・バーンという古のルールがなくなり、アップキープ限定ではあるものの発生する(赤)マナをのびのび使えるようになった《炎の編み込み》

厳かなモノリス巡礼者アシュリング

 《厳かなモノリス》のようにアンタップするのにマナが必要なものか、《巡礼者アシュリング》のようなマナの注ぎ込み先を用意しないとその真価が発揮されないエンチャントですが、《湧出》と組み合わせることによって《炎の編み込み》のマナがマナ・プールに残り続け、膨大なマナをいつでも使えるようになるのです!!

 そもそも《湧出》自体も1ターンまるまるマナを溜めるターンにすれば、次のターンには相当の量のマナを使えるようになるエンチャントなので、単体でも可能性を感じる1枚!!2ターンおきにマナの総量の倍のマナが使えるって考えると凄くないですか!?

伝染病エンジン時計回し

 また《炎の編み込み》から出る(赤)マナは自身に置かれている経年カウンターの数に等しいので、この経年カウンターを《伝染病エンジン》《ゲスの玉座》といった毎ターン「増殖」が行えるパーマネントと組み合わせて増やしたり、色を足せるなら《時計回し》を使ったりするのも面白そうですね!

 赤+緑という超重量級の肉を押しつけるにはピッタリなカラーリングで活躍しそうな2枚コンボではないでしょうか!?

《捕縛の言葉》《生命の遺産》

捕縛の言葉生命の遺産

 相手のクリーチャーを奪って呪文のコストにしたり、生け贄にしてしまうというのは原始人もドラフトで愛用していたコンボですが、《生命の遺産》はコストが軽く相手のクリーチャーが強ければ強いほどリターンが多いので、この色の組み合わせとしては有効なコンボとなっています!

 相方である《捕縛の言葉》は、相手のクリーチャーのコントロールを奪う系のカードの中では1番確実性の高いものですが、コストも重いので数あるカードの中から自分の好みにあったものを探すのが吉となっています。

カーリ・ゼヴの巧技重大な落下

 《カーリ・ゼヴの巧技》を使えば、1枚で一気に《生命の遺産》まで使えるので序盤の脅威を跳ね返すにのはいいコンボとなっています!

 《生命の遺産》よりマナコストが重い分、ライフも回復できる《重大な落下》も忘れてはならない存在です。自分のデッキの中にパワーの高いクリーチャーがたくさん入っているのであれば、単体でも十分に役割を発揮するカードなので、これらのカードひいては《捕縛の言葉》の様に、相手のクリーチャーのコントロールを奪うカードの採用まで含めて検討してみるのもいいですね!

■緑+白

《献身のドルイド》《療治の侍臣》

献身のドルイド療治の侍臣

 まつがんも大好きな、最早説明不要のこのコンボ。デッキリストを華として昇華させたいあなたにおすすめです!

 いまさら蛇足ではありますが、《献身のドルイド》は序盤をジャンプアップできるマナ加速として単体でも優秀です。《療治の侍臣》《台所の嫌がらせ屋》のように「頑強」を持ったクリーチャーとの相性が良いので、コンボ専用のパーツ以外の役割も持て、デッキに居場所を作りやすいカードとなっているのがいいですね!デッキに該当するカードがあったり無限マナの使い道があるようなら是非とも採用したいコンボとなっています。

《崇拝》《最後のトロール、スラーン》

崇拝最後のトロール、スラーン

 呪禁を持ったクリーチャーで《崇拝》の条件を満たし続けるコンボ!!

 まつがんのコンボに比べると鋼鉄とティッシュペーパーくらいの強度の差がありますが、状況が維持できるのであれば自分の身を守ることができるので、エンチャント主体のデッキで《特権階級》《真の木立ち》の様なカードまで入れているデッキに《崇拝》と呪禁持ちのクリーチャーをちょい足しするだけで意外と役に立つかもしれませんよ!?

森の女人像オパール色の輝き

 《最後のトロール、スラーン》が再生を持っていて一番役に立ってくれそうなのでここに選出されていますが、マナ・クリーチャーとしても優秀な《森の女人像》やエンチャントを多用するのであれば何かと便利な《オパール色の輝き》も組み合わせられるようになっています!

《深夜の護衛》《ゴンドの存在》

深夜の護衛ゴンドの存在

 Pauperでおなじみ、《深夜の護衛》《ゴンドの存在》をエンチャントすると、自身の生成したトークンによって自身がアンタップし、たちまち無限トークンとなるコンボ!!

大地の知識リスの巣

 夜が明けるまでトークンを出し続けることができるこのコンボは、単色でも実現可能となっていて《大地の知識》《リスの巣》も似たような挙動をします。


 まずは友好色の5つを紹介しましたが、次回は敵対色の5つを紹介してきますので、続けてお楽しみいただけると幸いです!!次はどんなコンボが飛び出すのか、乞うご期待!!

 それでは今回はここまで!!

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