コマンダー塚本の統率者最前線!! Vol.42 -有史以来の統率者戦はじめ時来たり!ドミナリアから始めるコマンダーガイド!!-

塚本 樹詩

塚本「あー!伝説の音ー!」

 「あー!伝説の音!」

 そう、近日発売される『ドミナリア』では1パックに必ず1つは伝説のカードが封入されているので、パックを開けるたびに伝説の音色が味わえます。たぶん。

 そして今回は『ドミナリア』で大量に増える伝説のカードと相性の良い既存のカードを色別にピックアップして紹介していきます!!これを参考に『ドミナリア』のカードリストを見てビビっと来た統率者でデッキを組んでくれると嬉しいです!!

※編注:今回はこれから統率者を始めてみよう!という方に向けた記事になります。詳しい遊び方やゲームの雰囲気について知りたいという方はぜひこちらの動画もご覧ください!

レジェンドをマッスルにする、それが白!!

運命の日

 伝説がテーマとなっている『神河』ブロックには伝説のカードを参照するカードも数多く収録されており、《運命の日》伝説のクリーチャーをまとめて強化するエンチャントとなっています。

今田家の猟犬、勇丸アクロスの英雄、キテオン

 また、には低マナ域の伝説のクリーチャーが充実しているため、大量展開から一気に《運命の日》でドーン!!もできますし、これらを統率者に設定して早いターンから突っ張ることもできます。

骨断ちの矛槍石鍛冶の神秘家

 クリーチャーを単体強化するにはもってこいの装備品を上手く扱えるのも白の特色なので、統率者のダメージで勝ちたい、大量のクリーチャーを展開して勝ちたいといった人にはお勧めの色となっています!!

忠臣

 そんな中で異彩を放つのがこの《忠臣》で、伝説のクリーチャー限定のリアニメイトではありますが、コストが重く再キャストの難しい統率者をたった3マナで復活させることができます。白単限定だと墓地に任意のカードを送ることが難しいので《忠臣》はどちらかというと他の色と組み合わせた時に真価をはっきしそうですね。

不思議な挙動で敵を欺く、それが青!!

騙り者、逆嶋女帝ガリーナ

 伝説のクリーチャーのコピーとなっても対消滅しない《騙り者、逆嶋》や、統率者というルールにおいてその能力が活躍しないわけがない《女帝ガリーナ》奇天烈な能力を持ったクリーチャーを擁する

不同の力線

 上記の2枚の能力をさらに悪用できるのがこの《不同の力線》!!なんと土地でないパーマネントが全て伝説となるので、先ほど紹介した《運命の日》はもちろん、これから紹介していくカードの効果もより楽しめるようになる素晴らしいエンチャントです!!

女帝ガリーナ時間のねじれカーンの経時隔離

 また、青の統率者は《女帝ガリーナ》のようなシステムクリーチャーが多く、それらの能力をよりたくさん味わうために《時間のねじれ》を始めとした各種追加ターン呪文を併用するのがオススメです! 中でも新カードである《カーンの経時隔離》は追加ターンに+αの能力がついているので使ってみたい!と強く思わせる1枚ですね。後、カードの絵が非常に好み!!美しすぎませんか? す……好き。

死と再生を繰り返す命、それが黒!!

御霊の復讐御霊の足跡

 《御霊の復讐》は伝説のクリーチャー限定のリアニメイト呪文で、釣り上げたクリーチャーも短い間しか使うことができませんが、そのかわり速攻を付与するので攻撃力の高いクリーチャーをシュートするにはもってこいのカードですね。「連繋」も付いているので、その気になれば何回も使うことができます! 《御霊の復讐》の効果で釣り上げたクリーチャーはターン終了時に追放されてしまうので、もし同一のクリーチャーを何度も使い倒したい場合は《高級市場》のようなカードで無理やり墓地に送るような工夫が必要ですね!

 単に釣り上げたクリーチャーのCIP能力や常在能力だけを使いたいのであれば《御霊の足跡》もオススメです!!

上古族の栄華な再誕

 また、新カードである《上古族の栄華な再誕》自分の墓地にある伝説のパーマネントを一気にすべて戦場に戻すことができ、うまく使えば戦況を一気にひっくり返すこともできそうなので期待値MAX!!!!

英雄の死サーボ・タヴォーク

 他の統率者は許さない!といったプレイヤーにおすすめなのが《英雄の死》!! 《女帝ガリーナ》同様、統率者では打ちどころに困らない呪文となっていますが、それだけでは足りない!という人には《サーボ・タヴォーク》という統率者のために生まれてきたような伝説のクリーチャーもいます!! とにかくゲームを掌握したい、対戦相手のしたいことをさせない!というプレイヤーには黒がオススメ!!

弱者選別陰謀団の儀式

 そして黒の特色であるマナ加速もまた魅力的な部分で、重い統率者を早く出したいという人は《弱者選別》《陰謀団の儀式》のようなマナ加速を採用すれば欲望が満たされますね!!

ネクロポーテンス

 マナ加速は瞬間最大値を取れる分、大量のマナをつぎ込んだ先がなくなってしまうとリカバリーが難しいので《ネクロポーテンス》のようなリソース回復手段を一緒に採用しておくと、立て直しやしやすくなるのでオススメです!!

すべてを燃やし尽くすようで、燃やし尽くさない!それが赤!!

鐘突きのズルゴケルドの後継者、ラーダ

 白同様、低マナ域の伝説のクリーチャーもそれなりに多く、早いターンから攻めたい人にオススメなカラーその2の《鐘突きのズルゴ》《ケルドの後継者、ラーダ》を最速で召喚してしまえば、後は対戦相手の盤面に専念できるので自分なりのゲームプランでデッキを組めるのもの魅力的ですね。

力ずく血染めの月

 はアーティファクト破壊が得意なので、《力ずく》《破壊放題》《溶融》を使って相手のマナアーティファクトを壊して足止めすればイニシアティブを取り続けることができます! また、《血染めの月》《血染めの太陽》《塵への崩壊》といった基本でない土地に多大な影響を及ぼすカードも存在するので、自分は単色で押せ押せに攻めながら対戦相手全体の展開力を抑止できるのが理想の展開となっています!

煮えたぎる歌発生器の召使い

 黒と同様に赤にもマナ加速の呪文は数多くあり、《煮えたぎる歌》《発生器の召使い》《大地のうねり》といったカードを使えば早いターンから重いクリーチャーを召喚することも可能となっています!! これも黒同様の説明ではありますが、リソースの回復手段が欲しいので《Wheel of Fortune》《魂の再鍛》といったカードも一緒にデッキに入れておくとリカバリーが捗りますよ!!

致命的な激情魂の火

 赤にはクリーチャー強化のカードもたくさんあるので、《魂の火》《致命的な激情》のようなカードで一気にダメージを叩き出すのもとっても気持ちよく、ぜひとも試してもらいたいアプローチとなっています!!

 また統率者戦では対戦相手の数×40ものダメージを与えないと勝てないので、勝ち手段をダメージに設定している場合は統率者でのダメージで勝つような工夫が必要なってきます。このルールに対してデッキの内容で勝負することも大事ですが、対戦相手の統率者や展開を見て誰が一番早く倒せそうか、誰をしばらく放っておいても大丈夫なのかといったことを把握することも非常に重要な要素となっています。誰を狙えばいいのかの優先順位を早い段階で決めるように意識しながら戦う癖をつけてみるのもいいですね!!

大自然の恵みは偉大!!伝説を一番楽しめる色は緑!?

緊急時艦長シッセイ

 といえばクリーチャーをサーチする手段に長けているイメージがありますね。その中でも特にこれから活躍しそうなのが《緊急時》!! こちらはクリーチャー限定のサーチ呪文ですが、色を足せば《艦長シッセイ》《エラダムリーの呼び声》と選択肢が広がるのがいいですね!!

神河の歴史、暦記Willow Satyr

 また、緑にも《神河の歴史、暦記》《Willow Satyr》といった伝説に関する能力を持ったクリーチャーも存在していて、前者は伝説の呪文を唱えるたびにカードを引けるので『ドミナリア』で伝説のカードが増えた分、ドローエンジンとなってくれそうです!後者は緑版の《女帝ガリーナ》ですが、1体のコントロールしか奪えないため《千年霊薬》のようにインスタントタイミングでアンタップできる手段も併用したいところですね。

狂暴化高まる残虐性

 そして緑はクリーチャーを派手に強化することができます!! パワーを倍にする《狂暴化》や、+1/+1カウンターをこれでもか!と乗せる《高まる残虐性》をはじめとしたあらゆる強化呪文が緑には詰め込まれています!! 統率者戦では個別の統率者ごとに蓄積ダメージをカウントして21点以上溜まると敗北するというルールがあり、別のプレイヤーの統率者に強化呪文を使って支援することもあります!!

 自分のクリーチャーを強化するのはもちろん、「そいつ強くしてあげるからあいつ狙いなよ」など一風変わったゲームへの関与ができることも統率者の面白さと言えますね!!

どのデッキにも入る万能の願望機、それがアーティファクト!!

名誉に磨り減った笏

 アーティファクトは統率者の色に関わらず全てのプレイヤーがデッキに入れることができます。ですので、どのカラーリングでもマナを生みだすアーティファクトを一定量デッキに入れることで、緑のようなマナ加速に長けたカラーを使わずともコストの大きな呪文を唱えやすくなります。『ドミナリア』で伝説のカードが増えれば《名誉に磨り減った笏》にも活躍の兆しが!? デッキの内容を見て伝説のカードがやたら多いなと感じたら、一考の余地、あるかもしれませんよ!!

古き者どもの闘技場

 そして《古き者どもの闘技場》どのデッキにも入れられる統率者対策カード!! 呪禁をもった厄介な統率者に対しての対抗策として過去に注目されたこのカードですが、効果の範囲が全体に及ぶため、自分の統率者にも影響があります。あまりに強力すぎるこのカードですが、使う場合は自分の統率者をアクティブにする手段や、タップ状態でも運用できる統率者を設定しておくといいですね!!

勇者の兜英雄の刃今田の旗印伍堂の大槌、天鎖選ばれしものの剣英雄の演壇

 今までの色別の紹介でこの色にはクリーチャーを強化できるカードが云々言っていましたが、全部無色でも補えます!! さらに装備品ともなれば、自身が破壊されない限り装備コストをつぎ込めば使いまわしができるため、デッキの色に関わらず相手のライフを攻めるデッキには入れない手はないくらい強力なカードなのです!! 装備品以外にも《選ばれしものの剣》《英雄の演壇》といった変わり種もあり種類も豊富なので、吟味する楽しさと難しさが混在していますね。

 統率者戦はマジックのフォーマットの中でも特にデッキ枚数が多くなっているので、デッキ制作の段階でカードを選びきれないことが多々あると思われます、そういった場合は好きなカードをとりあえず採用してみて、実戦で試すのが一番早いと思います。採用の基準が『好き』だけに絞られれば優劣も付けやすいのでとりあえず100枚に抑えやすいのオススメです!!

マナを生みだすだけが土地じゃない!+αで差を付けろ!!

水辺の学舎、水面院死の溜まる地、死蔵

 マジックの性質上、デッキにとって必要不可欠な土地ですが、その中にも《水辺の学舎、水面院》《死の溜まる地、死蔵》といった伝説のクリーチャーに関わる土地も存在しています。

雲を守る山、雲帯岳

 さらには伝説のクリーチャーの召喚を助ける《雲を守る山、雲帯岳》のような土地も存在しますが、その土地自体が伝説であることにも注目して伝説のシナジーをより広げられれば『ドミナリア』のカードもさらに違ったものに見えてきますよ!!

山賊の頭の間

 そして《山賊の頭の間》《ハンウィアーの要塞》《炎族の村》といった土地を使えば統率者ですぐに楽しめるようになります!! これらの土地のように「マナを生みだす以外の能力を持った土地」をデッキに入れることによって、疑似的に土地以外のカードの水増しができたとも言えるので、多少デッキ内に土地の枚数が多くなっても許容できるようになり、土地事故が減ることにも繋がりますね。土地が多いと感じたのならその分、手札を循環させるカードを採用させるような工夫をすることで地主になることを防いでいきましょう!!


 アンコモンにまで伝説のクリーチャーがいるような伝説マシマシのセット『ドミナリア』の発売によって今まで以上に統率者戦のはじめ時が来ると思うので、これを機に友達と一緒に統率者戦をはじめてみては如何でしょうか!?

 次回は『ドミナリア』のクリーチャーを統率者にしたデッキ紹介をしたいと思っていますので、次回もよろしくお願いします!!

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