コマンダー塚本の統率者最前線!! vol.43 -ドミナリア春のデッキ収穫祭!!-

塚本 樹詩

 皆さんこんばんは!!コマンダー塚本です!!

 『ドミナリア』楽しんでいますか?今回はあまりにも伝説のクリーチャーが多く採用されていたので、一気に4つのデッキを紹介したいと思います!!

 それぞれデッキリストと簡単な解説に加えて、デッキ改造案もざっくり提示しているので、琴線に触れたデッキがあればまずはリストを参考に手持ちのカードから組んでいただければ幸いです!! それでは早速行ってみましょう!!

※編注:前回から引き続き、今回も「これから統率者を始めてみよう!」という方に向けた記事になります。詳しい遊び方やゲームの雰囲気について知りたいという方はぜひこちらの動画もご覧ください!

3ターン目には大打撃確定!?音速のトルガール・シュート!!

飢饉の具現、トルガール

 1つ目は《飢饉の具現、トルガール》を使ったデッキを紹介!

 《飢饉の具現、トルガール》クリーチャー1体生け贄に捧げるごとにコストを(2)下げてくれる能力を持っています。これにより死亡時に能力を誘発するクリーチャーとの相性が良く、さらに言えば序盤からのクリーチャーの展開を統率者の早出しに繋げられるようになるのです!!

 《飢饉の具現、トルガール》自体の無色の部分のマナコストは(6)なので、3ターン目までに3体のクリーチャーを出すことができれば、たったの(黒)(黒)だけで召喚可能に!!

 そして《飢饉の具現、トルガール》はコスト軽減だけでなく、戦場に出たときにいずれかのプレイヤーのライフを初期ライフ総量の半分にするというインパクト大な能力も持っています!! 統率者戦では初期ライフが40点なので、1人のプレイヤーのライフをいきなり20まで減らすことができるのです!!それも3ターン目に!!

 というわけで、早速デッキにしてみました!!

  • コマンダー塚本の統率者最前線!! vol.43
《飢饉の具現、トルガール》
-統率者(1)- 11 《沼》
10 《冠雪の沼》
《ヒル溜りの沼》
《血染めのぬかるみ》
《湿地の干潟》
《汚染された三角州》
《新緑の地下墓地》
《陰謀団のピット》
《Lake of the Dead》
《ファイレクシアの塔》
《死の溜まる地、死蔵》
《家路》
《ならず者の道》
《露天鉱床》
《ヴォルラスの要塞》
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
-土地(35)- 《立ち枯れの守り手》
《墓所破り》
《死を出迎える者》
《ただれたゴブリン》
《ただれたミイラ》
《ただれたイモリ》
《第四橋をうろつく者》
《節くれの傷皮持ち》
《虻たかりの守銭奴》
《漆黒の手の信徒》
《蛆たかり》
《マルドゥの影槍》
《葬儀甲虫》
《夜市の見張り》
《鼓動の追跡者》
《無情な切り裂き魔》
《影小道の住人》
《よろめくゴブリン》
《薄煙の信徒》
《茨弓の射手》
《スラルの寄生虫》
《敵意ある征服者》
《臓物の予見者》
《血の芸術家》
《恐血鬼》
《沼の信徒》
《闇の腹心》
《薄暮軍団の盲信者》
《マラキールの門番》
《光袖会の収集者》
《鉛のマイア》
《屍百足》
《苦痛の予見者》
《危険なマイア》
《スカースダグの高僧》
《鼠の墓荒らし》
《群れネズミ》
《スカーク峠の掘り起こし》
《ぼろぼろのミイラ》
《ズーラポートの殺し屋》
《歩く大地図》
《ファイレクシアの破棄者》
-クリーチャー(42)-
ただれたゴブリン血の芸術家

 まずは《ただれたゴブリン》《血の芸術家》をはじめとした低マナ域で死亡時誘発を含むクリーチャーを各種用意。《飢饉の具現、トルガール》をプレイするついでに相手のライフを狙ったり、小粒のクリーチャーを潰したりしましょう!!

墓所破り闇の腹心

 序盤からクリーチャーを展開する関係上低マナ域にクリーチャーを固めていますが、《墓所破り》《闇の腹心》といった手札を増やせるクリーチャーもきちんと採用!! なるべくならこういったクリーチャーは《飢饉の具現、トルガール》のエサにせず、温存するのがオススメです!!

ネクロポーテンスむかつき

 序盤から手札を高速でダンプして《飢饉の具現、トルガール》をシュートするデッキの構成上、リソースが枯渇しやすく、シュートが妨害されたら立ち直りまでにかなり時間を擁してしまいます。そうならないためにも、リカバリーの手段として《ネクロポーテンス》《むかつき》といった大量ドロー手段を採用しているので、《吸血の教示者》のようなサーチ呪文のサーチ先に迷ったら、まずはリカバリー手段からサーチすると万全の状態で戦えますね!

 3ターン目にデッキの一番やりたい動きが実現でき、その後の20点をどう削っていくのかが焦点となるこのデッキですが、1人は《飢饉の具現、トルガール》のETB能力と周りのクリーチャーのダメージで頑張って倒す。そして、もう1人は《飢饉の具現、トルガール》のパワーが7なので統率者ダメージ21点分の3回パンチで倒す、といった方針で進めると良さそうですね。

死体のダンス消耗の儀式

 最後の1人は大量ドローからの搦め手で何とか勝利をもぎ取りましょう!! 《死体のダンス》《消耗の儀式》《飢饉の具現、トルガール》を組み合わせると光明が見えるかも!?

 どの対戦相手から倒すか順番を決めるのが大事なので、自分のデッキの動きに慣れたら次のステップとして相手の展開の速さを鑑みて、プレイヤー別に優先順位をつけると勝率も上がってくるでしょう!!

 このデッキを改造するなら、今回は低マナ域のクリーチャーはスペックの高いものを優先して選んだのですが黒のクリーチャーには吸血鬼やゾンビといった種族シナジーも組めるので、一つの種族に括って低マナ域をまとめてみるとまた違ったおもしろさが出ると思います!!

最速には最遅で対応!?次は孤独なゴリラをシュートしろ!!

孤独な王、グラン

 全俺が待ち望んでいた類人猿の統率者がついに登場!! 効果を見てみればまさに統率者に相応しい能力が書いてあり、さらに歓喜!!

 ということで《飢饉の具現、トルガール》の次は《孤独な王、グラン》をシュート!! まずはデッキリストから見ていきましょう!!

  • コマンダー塚本の統率者最前線!! vol.43
《戦いのダンス》
《怨恨》
《踏査》
《芽ぐみ》
《マナの花》
《ミリーの悪知恵》
《調和の中心》
《花の絨毯》
《森の知恵》
《地の封印》
《祖先の仮面》
《女魔術師の存在》
《孤独の都》
《湧出》
《豊穣》
《倍増の季節》
《野生の活力》
《苦行主義》
《はじける子嚢》
《原始の報奨》
《顕在的防御》
《凶暴な召喚》
《力説》
《スズメバチの一刺し》
《秋の際》
《壌土からの生命》
《壊れた絆》
《三顧の礼》
《自然の知識》
《探検》
《自然の流儀》
《森の占術》
《造反者の解放》
《捕食者の一撃》
《英雄たちの結束》
《木霊の手の内》
《耕作》
《ニッサの巡礼》
《クルフィックスの洞察力》
《高まる残虐性》
《刈り取りと種まき》
《スカイシュラウドの要求》
《レインジャーの道》
《爆発的植生》
《未開の狩り》
《ニッサの復興》
《調和》
《境界なき領土》
《墓掘りの檻》
《エメラルドの大メダル》
《減衰球》
《倦怠の宝珠》
《無のロッド》
《呪われたトーテム像》
《減衰のマトリックス》
《世界のるつぼ》
《からみつく鉄線》
《アルハマレットの書庫》
《アクローマの記念碑》
《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》
《生命の力、ニッサ》
《解放された者、カーン》
《世界を目覚めさせる者、ニッサ》
-呪文(59)-

 《孤独な王、グラン》は単体でパワー20を叩き出すことができる統率者向けのクリーチャーですが、そうするためには「キッカー」込みで合計9マナも必要となります。 緑単色ではアーティファクトの力を借りたとしてもコストが重く、周りの速度に追いつけないでしょう。 なら、逆に周りの速度を遅くすればいいのです!!

減衰球倦怠の宝珠無のロッド
呪われたトーテム像減衰のマトリックス墓掘りの檻

 普段はサイドボードと呼ばれる概念の中に詰め込まれたようなアーティファクトを置き、対戦相手の行動を制限し、その間にこちらは手を進めて《孤独な王、グラン》召喚に漕ぎつけましょう。《孤独な王、グラン》プレイヤーを速やかに1人倒す攻撃力を内包しているものの、3人を倒すには最低でも3ターンかかるため、こういったアーティファクトを並べて対戦相手の足を止めることによってゆっくり、確実に仕留めて行きましょう!!

ニッサの巡礼スカイシュラウドの要求

 対戦相手の足を止めるにも限界があるので、こちらは《減衰球》《無のロッド》に引っかからないマナ加速手段でマナを伸ばしていきましょう!!

踏査湧出

 アーティファクトによるマナ加速に頼らない分《踏査》《湧出》といったエンチャントでのマナ加速手段も豊富に用意!!

女魔術師の存在祖先の仮面

 そうすることによって《女魔術師の存在》《祖先の仮面》といったエンチャントでのシナジーを形成しています!!

 ……え? なら、なんでエンチャントをドローに変換できる《アルゴスの女魔術師》《新緑の女魔術師》は入っていないのって?

アルゴスの女魔術師新緑の女魔術師

 《孤独な王、グラン》は孤独だから、友達(クリーチャー)がいないのです!!そんなグラン君がかわいそうと思ったあなたは救済処置としてクリーチャーを採用してあげましょう!! ここがこのデッキの最大の改造ポイントです!!

倍増の季節野生の活力

 《孤独な王、グラン》の強化手段として先置きできる《倍増の季節》《野生の活力》を採用しているので、前者では各種プレインズウォーカーでいきなり奥義爆発するのも楽しくていいですよ!! 後者も併せて《はじける子嚢》と組み合わせると文字通り子嚢がはじけます!! トークンを並べるのは前述の「友達(クリーチャー)がいない」とは矛盾しますが、このカードはエンチャントでクリーチャーも一時的なトークンが生成されるだけなので3秒ルール的な扱いで今回は良しとしています。

はじける子嚢

 コンボが成立すれば消散カウンター14個スタート。たとえばこのうち5個のカウンターを取り除けばトークンが10体生成され、残りの消散カウンター9個が自分のアップキープ開始時に8個に減るので8/8の苗木トークンが10体もいる状況に!!! これで対戦相手2人ぐらいは軽く屠れそうですね!!すごい!!

なんでも白青黒赤緑で解決!?簡単お手軽5色マジック!!

永遠の大魔道師、ジョダー

 みんな大好き!? 《太陽の拳》内蔵クリーチャー《永遠の大魔道師、ジョダー》が個人的には『ドミナリア』で1番夢が詰まった統率者だと思います!!

 テキスト欄のマナシンボルも統率者の固有色にカウントするため、《永遠の大魔道師、ジョダー》を統率者に設定した場合は全ての色のカードをデッキにいれることができます!! ですので、ありとあらゆるコストの重い呪文が踏み倒せるようになるのです!!

 こんなに楽しいことってある!? ってことで組みあげたデッキがこちら!!

  • コマンダー塚本の統率者最前線!! vol.43
大渦の大天使ドラゴン・エンジン、レイモス

 《永遠の大魔道師、ジョダー》《太陽の拳》に加えて《大渦の大天使》《ドラゴン・エンジン、レイモス》といった踏み倒しや法外のマナ加速手段も採用!! これにより5色を揃える意味をさらに強くしました!!

全知

 全ての踏み倒しの終点は《全知》で、このエンチャントさえ置けてしまえばもう5色を越えて全てが思うがままになり、後はやりたい放題やるだけとなります!!

衝合法務官の相談
過ぎ去った季節無限への突入

 後はターンを得る呪文を挟みつつ《衝合》《法務官の相談》《過ぎ去った季節》《無限への突入》といったハチャメチャな呪文を連打して勝利となります!!

彩色の星連合の秘宝

 序盤は《彩色の星》《連合の秘宝》といったアーティファクトで色マナを補ったりマナ自体を加速させたりして《永遠の大魔道師、ジョダー》着地後の下準備をしていきましょう!!

Wheel of Fortune意外な授かり物

 デッキの中には低コストのアーティストと高コストのフィニッシュ呪文が混在しているので手札が不安定になることもあるのですが、それをケアして《Wheel of Fortune》《意外な授かり物》のようなリフレッシュ手段も用意しています!! 手札を循環させながらコンディションを整え、色マナ5色を生み出せる状態を目指しましょう!!

 デッキには色マナを整えるカードと塚本の好きな高コストカードしか入っていないので、デッキ構築の段階で自分の好きな高コストのカードを混ぜるのがオススメの改造案です!! 思い出のカードを詰め込むとテンションが上がって特にいいですよ!!

研究室の偏執狂明日の標

 特に勝ち手段として採用されている《研究室の偏執狂》《明日の標》のスロットは自由に変えても問題ないので、自分なりの個性を相手に叩きつけましょう!!

友情こそがパワー!?否!孤独に耐えきれないだけなんだ!!

シッセイの後裔、シャナ

 最後に紹介するのは《シッセイの後裔、シャナ》!! たったの2マナでクリーチャーの頭数を増やせば増やすほど自身のサイズが上がるという高スペックの持ち主!! さらに対戦相手のコントロールしている能力の対象にもならないので対処されずらいのも素晴らしいですね!!

 しかし! 《シッセイの後裔、シャナ》自身の他にクリーチャーがいないと1/1に過ぎません。《孤独な王、グラン》と違って孤独に耐えきれないのが愛すべきデメリットですね。 そんな人間味溢れる統率者で組んだデッキがコレ!!

  • コマンダー塚本の統率者最前線!! vol.43
《シッセイの後裔、シャナ》
-統率者(1)- 3 《森》
3 《平地》
《Savannah》
《寺院の庭》
《ドライアドの東屋》
《乾燥台地》
《溢れかえる岸辺》
《湿地の干潟》
《霧深い雨林》
《新緑の地下墓地》
《吹きさらしの荒野》
《樹木茂る山麓》
《統率の塔》
《真鍮の都》
《マナの合流点》
《陽花弁の木立ち》
《剃刀境の茂み》
《地平線の梢》
《サングラスの大草原》
《樹木茂る砦》
《低木林地》
《風立ての高地》
《苔汁の橋》
《ガイアの揺籃の地》
《カルニの庭》
《ガヴォニーの居住区》
《家路》
《ならず者の道》
《さびれた寺院》
《裂け岩の扉》
-土地(34)- 《東屋のエルフ》
《アヴァシンの巡礼者》
《極楽鳥》
《エルフの神秘家》
《Fyndhorn Elves》
《ジョラーガの樹語り》
《ラノワールのエルフ》
《贖われし者、ライズ》
《セラの高位僧》
《雨ざらしの旅人》
《精緻会の改革派》
《堂々たる撤廃者》
《白蘭の騎士》
《巣の侵略者》
《秘宝の探求者》
《サッフィー・エリクスドッター》
《石鍛冶の神秘家》
《復活の声》
《鉤爪の統率者》
《弱者の師》
《僧院の導師》
《旅する寺院》
《野生の獣使い》
《エメリアの天使》
《刃砦の英雄》
《コジレックの捕食者》
《雲山羊のレインジャー》
《錯乱した隠遁者》
《原始のタイタン》
《ゼンディカーの報復者》
《孔蹄のビヒモス》
-クリーチャー(31)-
旗幟+鮮明ナヤの神の印章

 クリーチャーを横並びさせることによって《シッセイの後裔、シャナ》以外のクリーチャーも疑似的に同じような役割が持てるように、《大群の力》《旗幟+鮮明》《ナヤの神の印章》といった、クリーチャーの数だけサイズアップできるカードをたくさん採用しました!

 これらのカードにより《シッセイの後裔、シャナ》のサイズも一気に倍増できるので、クリーチャーをどんどん展開したい!という意欲が沸いてきますね!!

急報僧院の導師
雲山羊のレインジャーゼンディカーの報復者

 1枚で2体以上クリーチャーが増えるカードがモリモリ入っているので、リセット呪文を打たれても再展開がしやすく、《シッセイの後裔、シャナ》も自身のコストが軽いため再キャストしやすく、粘り強く攻めることが可能となっています!!

安楽死大群の力選定された行進

 デッキの隠し味として採用されている《安楽死》《大群の力》を使ってパンプしたクリーチャーを生け贄に捧げてさらにクリーチャーを増やすエキサイティングな呪文!! 《似通った生命》《選定された行進》がすでに戦場にあるのならばトークンの数が倍増、すなわち《大群の力》系のカードのパワーも倍に!! 《シッセイの後裔、シャナ》に飛んできた除去にあわせると、気持ちよさで昇天!!

石鍛冶の神秘家火と氷の剣

 加えて、クリーチャーを全力で展開せずとも大丈夫なように各種装備品と《石鍛冶の神秘家》《秘宝の探求者》のパッケージを採用しましたが、ここが今回のフリースロット!!

 今回は《大群の力》のような横並び戦略と相性の良いカードをたくさん用意することによって、デッキの攻撃力を担保するような構築にしましたが、《シッセイの後裔、シャナ》にもっとスポットを当てていく構築のアプローチも強そうですね。

不屈の護衛ルーンの母

 ですので、改造案としては《不屈の護衛》《ルーンの母》といったクリーチャーとしての頭数を稼ぎつつ、他のクリーチャーを守れる能力を持ったカードを採用してくのもいいですね!


 一気に4つ紹介しましたが、お気に入りはありましたか?これらの統率者以外にも『ドミナリア』にはまだまだ伝説のクリーチャーがいるので、自分のお気に入りを探すのもいいですね!!

 それでは今回はここまで、また次回もよろしくお願いします!!

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