週刊デッキウォッチング vol.24 -死の影デルバー etc.-

伊藤 敦


 マジックの華は、デッキリストだ。

 そのデッキに込められた意思を汲み取ろうとするとき、75枚の物言わぬ文字列はしかし、何よりも雄弁に製作者の心情を物語ってくれる。

 だから、デッキリストを見るということは。

 そのデッキを作った人物について、より深く知ろうとする行いに等しいのだ。



 この連載は【晴れる屋のデッキ検索】から毎週面白そうなデッキを見つけて、各フォーマットごとに紹介していく、というものだ。

 もし気に入ったデッキがあれば自分で作って試してみてもいいし、Magic Online用のtxtフォーマットでダウンロードすることも可能だ。

 それでは、それぞれのフォーマットで気になったデッキをご紹介しよう。






■ スタンダード: 赤単



Murakami Mikihisa「赤単」
フライデーナイトマジック20時の部(3-0)

11 《山》
1 《森》
4 《樹木茂る山麓》
4 《マナの合流点》

-土地(20)-

4 《鋳造所通りの住人》
4 《僧院の速槍》
2 《稲妻の狂戦士》
4 《ゴブリンの熟練扇動者》

-クリーチャー(14)-
2 《乱撃斬》
4 《ドラゴンの餌》
1 《焙り焼き》
4 《アタルカの命令》
4 《軍族童の突発》
4 《かき立てる炎》
4 《衝撃の震え》
3 《ウルドのオベリスク》

-呪文(26)-
4 《トーモッドの墓所》
3 《爆片破》
3 《前哨地の包囲》
2 《引き裂く流弾》
2 《ダークスティールの城塞》
1 《破壊的な享楽》

-サイドボード(15)-
hareruya



衝撃の震えウルドのオベリスクゴブリンの熟練扇動者



 スタンダードは『マジック・オリジン』の発売を今か今かと待っている状況だが、それでも『マジック・オリジン』で収録される新カードの受け入れを待つアーキタイプを、あらかじめ調整しておくことはできる。

 「赤単ゴブリン」は、『マジック・オリジン』で《ゴブリンの群衆追い》が再録されることに伴い、今再び注目を浴びているアーキタイプだ。

 ただでさえ《ドラゴンの餌》《軍族童の突発》で横に並べる能力が高い「ゴブリン」に、横に並べることで真価を発揮するゴブリンが新加入。さらに《ゴブリンの栄光追い》という1マナ域のゴブリンも収録していることから、《ウルドのオベリスク》まで搭載した形が主流になることは想像に難くない。

 《衝撃の震え》はトークン戦略や「疾駆」、《ゴブリンの熟練扇動者》と相性が良く、また《衰滅》のような全体除去が入ったデッキにも強いため、今後の活躍が予想される。

 はたして『マジック・オリジン』発売後の「赤単ゴブリン」はどのような形が定番となるのか。要注目だ。


【「赤単」でデッキを検索】





■ モダン: 黒赤ビートダウン



Ootake Ryou「黒赤ビートダウン」
平日モダン14時の部(3-0)

6 《沼》
1 《ヒル溜りの沼》
3 《血の墓所》
1 《ドライアドの東屋》
4 《新緑の地下墓地》
4 《竜髑髏の山頂》
3 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
1 《ボジューカの沼》
1 《闘技場》

-土地(24)-

3 《萎縮した卑劣漢》
3 《マラキールの門番》
4 《ゲラルフの伝書使》
4 《吸血鬼の夜鷲》
4 《ファイレクシアの抹消者》
2 《深淵の迫害者》

-クリーチャー(20)-
4 《稲妻》
4 《コジレックの審問》
3 《闘技》
3 《終止》
2 《コラガンの命令》

-呪文(24)-
4 《ラクドスの魔除け》
3 《汚損破》
2 《思考囲い》
2 《使徒の祝福》
2 《跳ね返りの罠》
1 《萎縮した卑劣漢》
1 《大爆発の魔道士》

-サイドボード(15)-
hareruya



闘技ファイレクシアの抹消者吸血鬼の夜鷲



 《ファイレクシアの抹消者》が単体でモダン級のカードであることは周知の事実だが、さらにこれを「格闘」させようというアイディアは、モダンではなかなか実現していなかったように思われる。

 なんといっても「格闘」は主に緑の能力であり、しかも実用的なレベルで《ファイレクシアの抹消者》を「格闘」させるカードとなると、モダンの広いカードプールといえどかなり限られるからだ。

 しかしそんな中でも《闘技》は、2マナインスタントと軽いため、モダンでも通用する可能性がある。《闘技場》はあまり見ない土地だが、《思考囲い》などの手札破壊で抜かれる恐れがないのが優秀だ。

 また、《吸血鬼の夜鷲》は「接死」持ちのため「格闘」と相性がよく、《深淵の迫害者》《闘技》で自殺させる手段にもなる。縁の下の力持ち的な存在だ。


【「黒赤ビートダウン」でデッキを検索】





■ レガシー: 秘密を掘り下げる者



Cailliau Manoel「秘密を掘り下げる者」
Grand Prix Lille 2015 – Last Chance Trial(5-0)

1 《沼》
2 《Underground Sea》
1 《Bayou》
3 《湿った墓》
4 《汚染された三角州》
3 《血染めのぬかるみ》
3 《不毛の大地》

-土地(17)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《秘密を掘り下げる者》
4 《死の影》
3 《通りの悪霊》
1 《グルマグのアンコウ》

-クリーチャー(16)-
4 《渦まく知識》
4 《思考囲い》
3 《ギタクシア派の調査》
2 《再活性》
1 《Berserk》
4 《目くらまし》
4 《四肢切断》
3 《Force of Will》
2 《時を越えた探索》

-呪文(27)-
4 《突然の衰微》
2 《狼狽の嵐》
2 《外科的摘出》
2 《墓掘りの檻》
1 《ゴルガリの魔除け》
1 《毒の濁流》
1 《虐殺》
1 《Force of Will》
1 《真髄の針》

-サイドボード(15)-
hareruya



死の影秘密を掘り下げる者再活性



 《死の影》のポテンシャルの高さはモダンにとどまらず、レガシーでも活躍を見せているほどだ。

 ライフを減らす手段としてはお決まりの《通りの悪霊》《ギタクシア派の調査》のほか、4枚ずつ入った《思考囲い》《四肢切断》が目を引く。《湿った墓》《Underground Sea》を持っていないというわけではなく、《死の影》をプレイするための下準備の1つというわけだ。

 レガシーならではのテクニックとしては《再活性》がある。《死の影》のバックアップとしての役割はもちろん、《通りの悪霊》を釣り上げての急襲という選択肢は馬鹿にならない。1枚差しの《Berserk》はさながら《ティムールの激闘》のようだ。

 《死の影》を入れて積極的にライフを減らすという構成上、《Force of Will》のためのブルーカウントが怪しくなってしまうのが難点だが、《秘密を掘り下げる者》デッキのバリエーションとして真面目に検討する価値は十分にあると思われる。


【「秘密を掘り下げる者」でデッキを検索】






 いかがだっただろうか。

 すべてのデッキリストには意思が込められている。

 75枚から製作者の意図を読み解くことができれば、自分でデッキを作るときにもきっと役に立つだろう。

 読者の皆さんも、是非色々と面白いデッキを探してみて欲しい。

 また来週!


【晴れる屋でデッキを検索する】



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