USA Standard Express vol.57 -SCGO Indianapolis-

Kenta Hiroki

Kenta Hiroki


 みなさんこんにちは。

 『戦乱のゼンディカー』がリリースされてから、すでに2つのSCGOが終了しています。

 今週末には【プロツアー『戦乱のゼンディカー』】が開催されるのでその予習も兼ねて【SCGO Indianapolis】【SCGO Atlanta】の結果を見ていきたいと思います。



SCGO Indianapolis トップ8
~Atarka Redが多色の海を乗り切る~


2015年10月4日

Brian Demars
※画像は【StarCityGames.com】より引用させていただきました。


1位 Atarka Red
2位 GW Megamorph
3位 Esper Dragons
4位 Jeskai Black
5位 5C Bring to Light
6位 Jeskai Black
7位 Esper Dragons
8位 Abzan Control

トップ8のデッキリストは【こちら】





 ローテーション直後に開催されただけあり試行錯誤の段階だったようで様々なデッキが見られました。そんな中、優勝を収めたのはローテーションにより失った火力の穴を強化インスタントスペルでカバーするアプローチを施した革新的なAtarka Redでした。

 他にも《白日の下に》を使った新しいタイプの5色コントロールや、前環境から存在するEsper DragonsやAbzan、Jeskai、GW Megamorphなどが結果を残しています。



SCGO Indianapolis トップ8 デッキ解説

「Atarka Red」「5C Bring to Light」



◆ Interview With Brian Demars

 今大会優勝者のBrian Demarsにお話を聞くことができました。


※筆者注:Brian Demarsはミシガン州出身のプレイヤーでスタンダードの他にもヴィンテージ、レガシー、モダン、リミテッドなど様々なフォーマットに精通しているプレイヤーで現在は【Vintage Magic】というサイトでライターとしても活動しています。

主な戦績は【GP Boston 2012】優勝、【GP Indianapolis 2012】トップ8、【プロツアーPhiladelphia 2011】トップ16など。


 今大会彼を優勝に導いたAtarka Redは、同じミシガン州出身で【過去の記事】でもインタビューに協力してくれたプレイヤーのDevon Paynterが製作したリストで今大会でシェアされたそうです。因みに2人は初日にカメラマッチで対戦しています。


Brian Demars「Atarka Red」
SCGO Indianapolis(優勝)

8 《山》
1 《森》
2 《燃えがらの林間地》
4 《血染めのぬかるみ》
4 《樹木茂る山麓》
2 《吹きさらしの荒野》

-土地(21)-

4 《僧院の速槍》
4 《鐘突きのズルゴ》
2 《稲妻の狂戦士》
4 《ケラル砦の修道院長》
1 《マキンディの滑り駆け》
2 《カラデシュの火、チャンドラ》

-クリーチャー(17)-
4 《タイタンの力》
4 《乱撃斬》
4 《アタルカの命令》
4 《ドラゴンの餌》
3 《ティムールの激闘》
3 《強大化》

-呪文(22)-
4 《搭載歩行機械》
3 《弧状の稲妻》
2 《ゴブリンの踵裂き》
2 《雷破の執政》
2 《焦熱の衝動》
2 《焙り焼き》

-サイドボード(15)-
hareruya





■ 今大会でAtarka Redを選択した理由


Brian: 最高のパンプスペルの一枚の《強大化》を初めとして《アタルカの命令》《僧院の速槍》などモダン級のカードパワーに惹かれた。フェッチを大量に積んでいるから《強大化》のコストも払いやすい。


--一番活躍したカードは?


Brian: メインで一番活躍したのは 《アタルカの命令》だね。このデッキの強みは低コストのスペルで高いダメージを叩き出すことができることで、相手の《包囲サイ》のライフゲインを妨害したりする以外にも、例えば《僧院の速槍》《ドラゴンの餌》のトークンとの組み合わせで10点のダメージを叩き出せるんだ!

サイドのベストカードは《雷破の執政》で、対戦相手は大抵《アブザンの魔除け》のような除去を減らして、トークンや小型のクリーチャー対策に《光輝の炎》のようなカードをサイドインしてくるから除去され難い。飛行も緑系のデッキに対して強い。


--サイドの《搭載歩行機械》はどのマッチでサイドインされるの?


Brian: このデッキのサイドボードの強みは対戦相手によってデッキの軸をずらせることで《搭載歩行機械》除去でロングゲームに持ち込んでくる相手に有効で、Jeskaiや他のアグロデッキとの対戦で多くサイドインされるよ。


僧院の速槍アタルカの命令雷破の執政


--今大会で一番印象に残ったマッチは?


Brian: 一番印象に残ったマッチはスイスラウンドとトップ8で当たったGerry Thompsonとのマッチで、両マッチとも接戦だったよ。

彼にはスイスでは負けたけど、準々決勝ではリベンジを果たすことができた。Gerryは素晴らしいプレイヤーで隙がないね。


--変更したい点は何かある?


Brian: メインの 《稲妻の狂戦士》は微妙だったからサイドイン率の高かった《搭載歩行機械》と入れ替えることを考えているよ。


--Atarka Redに勝つにはどんなデッキ、カードがベストだと思う?


Brian: 《アラシンの僧侶》《光輝の炎》がベストなサイドボードカードだと思う。あと《乱撃斬》のような1マナの除去もキーとなる。マナベースが安定したデッキを使用することも、色事故を起こし難いからこのデッキに勝つにはいい選択だと思う。

対策カードをタイミングよく引いてこないと特にメインではこのデッキに勝つのは難しい。でも、もしきみがこのデッキに対してメイン、サイド共にしっかりと準備をしてきている場合はかなり戦いやすくなるはずだ。


--なるほど。今回は質問に答えてくれてありがとう。あらためて優勝おめでとう!


 今大会優勝を収めたAtarka Redはアグロデッキというよりも《強大化》《ティムールの激闘》といったクリーチャー強化スペルを使ったコンボデッキです。効率的なインスタント除去が減少したことにより以前と比べて強化スペルに対応してクリーチャーを除去されてアドバンテージを失うことも少なくなり、特に新環境ということで警戒されていなかったこともこのデッキにとって追い風だったようです。


搭載歩行機械強大化ティムールの激闘




◆ Interview With Gerry Thompson


 今大会新カードの《白日の下に》をフィーチャーしたコントロールデッキを持ち込み、見事にトップ8入賞を収めたGerry。今回の記事のためにお話を聞くことができました。


※編注:Gerry Thompsonはアメリカのプロプレイヤーであり、SCGの看板ライター。スタンダードとリミテッドを得意とし、SCGのトーナメントシリーズでも数多く入賞している。PTトップ8入賞1回、SCG Invitationalトップ8入賞計6回。



Gerry Thompson「5C Bring to Light」
SCGO Indianapolis(5位)

2 《森》
1 《島》
1 《平地》
1 《沼》
1 《梢の眺望》
1 《燃えがらの林間地》
1 《大草原の川》
1 《燻る湿地》
1 《窪み渓谷》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
3 《血染めのぬかるみ》
2 《吹きさらしの荒野》
1 《樹木茂る山麓》
2 《伐採地の滝》
1 《乱脈な気孔》

-土地(27)-

4 《ヴリンの神童、ジェイス》
2 《巨森の予見者、ニッサ》
4 《包囲サイ》
1 《賢いなりすまし》
1 《光り葉の選別者》
1 《漂う死、シルムガル》

-クリーチャー(13)-
2 《魂裂き》
2 《軽蔑的な一撃》
4 《アブザンの魔除け》
1 《破滅の道》
1 《スゥルタイの魔除け》
1 《衰滅》
1 《完全なる終わり》
4 《白日の下に》
2 《残忍な切断》
1 《命運の核心》
1 《ウギンの洞察力》

-呪文(20)-
3 《光輝の炎》
2 《強迫》
2 《軽蔑的な一撃》
2 《氷固め》
2 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》
1 《先頭に立つもの、アナフェンザ》
1 《漂う死、シルムガル》
1 《光輝の粛清》
1 《シルムガルの命令》

-サイドボード(15)-
hareruya





■ このデッキを選択した経緯


Gerry: Abzan Aggroに対して相性がよく、長期戦にも強いことが新環境1週目の大会ではいいチョイスだと思った。


--《白日の下に》を採用していることで1枚挿しのカードがたくさん見られるけど、《賢いなりすまし》などの使い勝手はどうだった?


Gerry: 《賢いなりすまし》スペースを割きたいと思える活躍をしなかった。《スゥルタイの魔除け》《ウギンの洞察力》はまあまあだったかな。《漂う死、シルムガル》はサーチしてこれないけど、多くのマッチでフィニッシャーとして活躍したよ。



■ 相性のいいマッチアップ、悪いマッチアップ


Gerry: 相性がいいのはAbzanを含めたミッドレンジ全般で、Atarka Redのような速いアグロは相性の悪いマッチになるけど勝てないマッチではない。コントロールは構成によって相性は変動する。

エルドラージランプは不利なマッチになりそうだから、そういったデッキと当たることが予想されるメタでは《無限の抹消》をサイドに忍ばせておいた方がよさそうだね。


--《白日の下に》で一番サーチしたクリーチャーやスペルは?


Gerry: スイーパーか《包囲サイ》をサーチすることが多かったね。後は相手のPWを除去するのに《完全なる終わり》《シルムガルの命令》をサーチすることもあった。


白日の下に包囲サイ完全なる終わり



--変更したい所は何かある?


Gerry: アップデート後のリストが【記事】にも挙がってるよ。


--なるほど。いつもインタビューの質問に答えてくれてありがとう!

(記事はプレミアですが、この記事のために特別にリストを教えてもらいました。)




Gerry Thompson「5C Bring to Light」

2 《森》
2 《沼》
1 《島》
1 《平地》
1 《梢の眺望》
1 《燃えがらの林間地》
1 《大草原の川》
1 《燻る湿地》
1 《窪み渓谷》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
3 《血染めのぬかるみ》
2 《吹きさらしの荒野》
1 《樹木茂る山麓》
2 《乱脈な気孔》

-土地(27)-

4 《ヴリンの神童、ジェイス》
2 《巨森の予見者、ニッサ》
4 《包囲サイ》
1 《光り葉の選別者》
1 《漂う死、シルムガル》

-クリーチャー(12)-
2 《強迫》
3 《魂裂き》
2 《軽蔑的な一撃》
4 《アブザンの魔除け》
1 《衰滅》
1 《完全なる終わり》
4 《白日の下に》
2 《残忍な切断》
1 《命運の核心》
1 《シルムガルの命令》

-呪文(21)-
4 《光輝の炎》
2 《軽蔑的な一撃》
2 《正義のうねり》
2 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》
1 《漂う死、シルムガル》
1 《強迫》
1 《無限の抹消》
1 《完全なる終わり》
1 《ウギンの洞察力》

-サイドボード(15)-
hareruya





 ちなみに筆者もアップデート版のリストでFNMに参加したところ、4-0-1と好感触でした。

 メインに昇格した《シルムガルの命令》はJeskai Blackとのマッチアップで相手の《カマキリの乗り手》を「-3/-3」モードで除去しつつ、「変身」した《ヴリンの神童、ジェイス》を破壊するなど活躍してくれました。今大会でも注目を集めていたGW Megamorphともいい勝負ができそうです。


衰滅シルムガルの命令




SCGO Atlanta トップ8
~トップ8にはわずか2種類のデッキ。決勝はGW Megamorphのミラーマッチ~


2015年10月11日

Jacob Lively
※画像は【StarCityGames.com】より引用させていただきました。


1位 GW Megamorph
2位 GW Megamorph
3位 Jeskai Black
4位 Jeskai Black
5位 Bant Megamorph
6位 GW Megamorph
7位 Jeskai Dragons
8位 Jeskai Black

トップ8のデッキリストは【こちら】

 【SCGO Atlanta】はJeskai BlackとGW Megamorphが半分ずつという環境末期のような結果で決勝戦はGW Megamorphのミラーマッチでした。

 【SCGO Indianapolis】で優勝を飾ったAtarka Redはさすがに対策が厳しかったようで、上位には勝ち残れなかったようです。



SCGO Atlanta トップ8 デッキ解説

「GW Megamorph」「Jeskai Black」



Jacob Lively「GW Megamorph」
SCGO Atlanta(優勝)

6 《森》
5 《平地》
3 《梢の眺望》
4 《吹きさらしの荒野》
4 《樹木茂る山麓》
3 《溢れかえる岸辺》

-土地(25)-

4 《搭載歩行機械》
4 《始まりの木の管理人》
4 《棲み家の防御者》
2 《隠れたる龍殺し》
4 《死霧の猛禽》
3 《巨森の予見者、ニッサ》
3 《風番いのロック》

-クリーチャー(24)-
4 《ドロモカの命令》
3 《勇敢な姿勢》
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

-呪文(11)-
3 《正義のうねり》
2 《徴税の大天使》
2 《囁きの森の精霊》
2 《ギデオンの叱責》
2 《悲劇的な傲慢》
2 《進化の飛躍》
1 《龍王ドロモカ》
1 《見えざるものの熟達》

-サイドボード(15)-
hareruya




Tom Ross「Bant Megamorph」
SCGO Atlanta(5位)

5 《森》
3 《平地》
2 《梢の眺望》
2 《大草原の川》
4 《吹きさらしの荒野》
4 《溢れかえる岸辺》
3 《樹木茂る山麓》
2 《伐採地の滝》

-土地(25)-

4 《搭載歩行機械》
4 《始まりの木の管理人》
4 《棲み家の防御者》
2 《隠れたる龍殺し》
1 《層雲の踊り手》
4 《死霧の猛禽》
3 《巨森の予見者、ニッサ》
2 《風番いのロック》

-クリーチャー(24)-
1 《払拭》
4 《ドロモカの命令》
3 《絹包み》
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

-呪文(11)-
2 《アラシンの僧侶》
2 《払拭》
2 《軽蔑的な一撃》
2 《勇敢な姿勢》
2 《進化の飛躍》
1 《層雲の踊り手》
1 《正義のうねり》
1 《見えざるものの熟達》
1 《深海の主、キオーラ》
1 《島》

-サイドボード(15)-
hareruya



 Michael Majorsが【SCGO Indianapolis】で使用し準優勝したことで今大会でも人気があったGW Megamorph。前環境でBrian Kiblerが【プロツアー『マジック・オリジン』】で使用していた【GW Midrange】を新環境用に調整したバージョンです。

ローテーションによって失ったパーツも少なく、このデッキの天敵だった《太陽の勇者、エルズペス》がローテーション落ちし、《クルフィックスの狩猟者》の不在により安定してマナを伸ばすのが難しくなったため《精霊龍、ウギン》を使ったデッキも減り、相対的な強さを増しました。


☆注目ポイント

新戦力の《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》「+0」能力でトークンを生産することで自身を守ることも可能で、《風番いのロック》の「強襲」の条件を満たすためのアタッカーの確保も容易となり「+1」能力でクリーチャー化してアタックすることも可能なため、相手も迂闊にタップアウトできなくなります。

緑白の2色なためAbzanなどと比べるとマナ基盤が安定しているのもこのデッキの強みです。サイドの《進化の飛躍》は緑マナさえ立てておけば相手は除去で効率的にこちらのクリーチャーを捌き切ることが難しくなり消耗戦において有利になります。


【SCGO Indianapolis】でのAtarka Redの優勝の影響でサイドには《徴税の大天使》《正義のうねり》といった対策カードが多く見られます。

ローテーション前と異なり現在のAtarka Redはバーンよりもクリーチャーとパンプスペルの組み合わせで勝利を目指す構成なので、インスタントスピードの除去の《正義のうねり》は有効な対抗手段となります。


ゼンディカーの同盟者、ギデオン進化の飛躍正義のうねり


色を足しやすいのもこのデッキを選ぶメリットのひとつで、SCGのプレミアライターのTom RossはこのGW Megamorphに青をタッチしたバージョンで入賞を収めていました。

《ヴリンの神童、ジェイス》などクリーチャーを除去する手段に貧しいのがこのデッキの弱点の1つになりますが、Tom Rossはそれを補うために《絹包み》をメインから採用しています。《絹包み》《搭載歩行機械》に対する回答にもなります。


青を足すメリットとしてはカウンターの《軽蔑的な一撃》《払拭》《層雲の踊り手》にアクセスできることです。特に《層雲の踊り手》相手の除去などをカウンターしつつ《死霧の猛禽》を墓地から戻します。

緑青のミシュラランドも地味ながら嬉しい追加です。カウンターとミシュラランドの追加によりコントロールに対しての相性が改善されています。

SCGOで2週連続で入賞を収め今大会でもワンツーフィニッシュを飾ったこのデッキの【プロツアー『戦乱のゼンディカー』】での動向にも注目です。


絹包み層雲の踊り手死霧の猛禽





David Mathis「Jeskai Black」
SCGO Atlanta(4位)

3 《平地》
2 《島》
2 《山》
2 《大草原の川》
2 《燻る湿地》
1 《窪み渓谷》
4 《血染めのぬかるみ》
4 《汚染された三角州》
3 《溢れかえる岸辺》
2 《神秘の僧院》

-土地(25)-

4 《搭載歩行機械》
1 《竜使いののけ者》
4 《ヴリンの神童、ジェイス》
4 《カマキリの乗り手》
1 《僧院の導師》

-クリーチャー(14)-
3 《焦熱の衝動》
1 《乱撃斬》
1 《払拭》
2 《勇敢な姿勢》
4 《はじける破滅》
2 《オジュタイの命令》
2 《時を越えた探索》
2 《絹包み》
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

-呪文(21)-
3 《光輝の炎》
2 《フェリダーの仔》
2 《手酷い失敗》
2 《軽蔑的な一撃》
2 《正義のうねり》
1 《黄金牙、タシグル》
1 《払拭》
1 《影響力の行使》
1 《悲劇的な傲慢》

-サイドボード(15)-
hareruya




Todd Anderson「Jeskai Black」
SCGO Atlanta(3位)

3 《平地》
3 《山》
1 《島》
2 《大草原の川》
2 《燻る湿地》
1 《窪み渓谷》
4 《血染めのぬかるみ》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
2 《戦場の鍛冶場》

-土地(26)-

4 《道の探求者》
4 《ヴリンの神童、ジェイス》
4 《カマキリの乗り手》
2 《僧院の導師》
2 《龍王オジュタイ》

-クリーチャー(16)-
3 《乱撃斬》
2 《払拭》
1 《勇敢な姿勢》
3 《はじける破滅》
2 《ジェスカイの魔除け》
2 《残忍な切断》
2 《宝船の巡航》
2 《絹包み》
1 《真面目な訪問者、ソリン》

-呪文(18)-
2 《アラシンの僧侶》
2 《自傷疵》
2 《軽蔑的な一撃》
2 《光輝の炎》
2 《影響力の行使》
1 《隠れたる龍殺し》
1 《層雲の踊り手》
1 《龍王シルムガル》
1 《見えざるものの熟達》
1 《真面目な訪問者、ソリン》

-サイドボード(15)-
hareruya



前環境からAbzanと並んでトップメタの一角とされていたJeskai。

新環境では『戦乱のゼンディカー』から加入したバトルランドとフェッチランドを利用して《はじける破滅》など黒い除去スペルのために黒をタッチしたJeskai Blackが主流となりつつあります。


☆注目ポイント

《胆汁病》《稲妻の一撃》といった低コストの優秀な除去がローテーション落ちしたことにより《ヴリンの神童、ジェイス》の支配力が増しました。

《オジュタイの命令》との組み合わせは健在で、リアニメイトの選択肢として《竜使いののけ者》も加わり更に強力になりました。相手のエンド時に土地が6枚以上ある状態で《オジュタイの命令》で墓地から戻せば、インスタントスピードの除去が少ない現環境では高確率で5/5ドラゴントークンとともにターンを迎えられます。


黒がタッチされている理由の一つである《はじける破滅》《包囲サイ》など、このデッキにとって対処が難しかったクリーチャーの対処を容易にします。この環境の貴重なインスタントスピードの除去として今後も活躍が期待できそうです。


オジュタイの命令ヴリンの神童、ジェイスはじける破滅


サイドの《手酷い失敗》は一見すると対象が狭い印象ですが、1-4マナのクリーチャーを多数採用しているGW MegamorphやAbzan Aggroに対しては優秀なカウンターとして機能します。打ち消した対象を追放するのも《棲み家の防御者》《死霧の猛禽》対策になるので重要です。


《フェリダーの仔》も最近軽量除去として多くのデッキで使われ始めている《絹包み》やGW Megamorphのサイドボードに採用されている《進化の飛躍》《見えざるものの熟達》など対象になるエンチャントは多く、クリーチャーなので《オジュタイの命令》で使い回せるのも魅力です。


《影響力の行使》は4色のこのデッキではエンチャント除去が効かない(パワー4以下のクリーチャー専用の)《支配魔法》で、《包囲サイ》や大抵の場合《搭載歩行機械》を奪うことができます。ただし、《アブザンの魔除け》などでパワーを強化されると打ち消されてしまうので運用には注意が必要です。

同様に《ヴリンの神童、ジェイス》などもPWに変身する際に一度追放されて相手の戦場にPWとしてコントロールが戻ってしまうので気をつけましょう。


手酷い失敗フェリダーの仔影響力の行使


SCGのプレミアライターであるTodd Andersonは他のリストと比較するとAtarka Redを意識していたようで《道の探求者》などがメインから採用されているなど軽い構成になっています。

《僧院の導師》はGW Megamorphにとって対処が難しいクリーチャーで軽いスペルを多数積んでいるこのデッキの方向性にもフィットしたクリーチャーです。


メインから採用されている《払拭》はAtarka Redのバーンや強化スペル、《ドロモカの命令》《時を越えた探索》《オジュタイの命令》《はじける破滅》、各種カウンターなど対象になるスペルは多く、今後もよく見られそうです。《龍王オジュタイ》やサイドの 《龍王シルムガル》を除去から守りやすくなります。


David MathisとTodd Andersonのリストを見比べてみると分かるように、Jeskaiは構築の自由度が高く、メタに応じてカスタマイズすることができるので【プロツアー『戦乱のゼンディカー』】でも本命のデッキとしてGW Megamorphと共に人気が出そうなアーキタイプです。


道の探求者僧院の導師払拭




総括

【SCGO Indianapolis】で『戦乱のゼンディカー』加入後のスタンダードはフェッチランドとバトルランドの組み合わせにより、3-4色のデッキを容易に組める多色の環境であると同時に、Atarka Redが環境の最速のアグロであることが証明されました。


その翌週の【SCGO Atlanta】ではJeskai BlackとGW Megamorphが上位を独占しました。《道の探求者》《払拭》をメインから採用したJeskaiやサイドの《正義のうねり》など【SCGO Indianapolis】で優勝を収めたAtarka Redを意識したカードチョイスが目立ちます。

今週末の【プロツアー『戦乱のゼンディカー』】でもJeskai BlackとGW Megamorphが大暴れするのか、それとも世界のプロの手による未だ見ぬデッキや戦略が登場するのか楽しみです。次回の記事では【プロツアー『戦乱のゼンディカー』】の結果を中心にカバーしていきたいと思います。


以上、USA Standard Express vol.57でした。

それでは次回の記事でまた会いましょう。楽しいスタンダードライフを!

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